2016/10/16 のログ
比良坂 冥 > 「……?」

小首を傾げる
まるで自分が壊れているとは自覚していないように

「…私のことが知りたい…そうなんだ…。
 初めて会った時もそう言っていたね」

カップを口に運んで、眼を細める

「お手柔らかに?……ふふ、どうしようかな…。
 じゃあ…烏丸くんには、手加減してあげるね……」

烏丸秀 > 本当に自覚が無いらしい。
まったく、最初から壊れている子はこの常世に何人もいるだろうが、ここまで綺麗に壊れているのは珍しい。
本当に、奇跡のような、脆い宝石のような娘だ。

「それは有難い。何せボク、か弱いからね。
手加減してくれないと、ボクの方が先に壊れちゃう」

やれやれと頭を振りながら。

「ん、でも、ちょっと寂しがらせちゃったかな?
それだったら、サービスするけど」

比良坂 冥 > 「烏丸クンはいろんな子が気になる人だって、知ってるけれど、
 ──私から逃げちゃイヤだよ。そうなったら、力ずくで私のモノにするしかなくなっちゃうから」

コトリ、とカップを置いて

「別に、寂しくはなかったけど…あの子のところに行っちゃうなら…どうしようかなって。
 ちゃんと戻ってきたから、許してあげる……でも、サービスしてくれるっていうなら…もらおうかな……」

烏丸秀 > 「むしろ、冥に逃げられたらと思うと、夜も眠れないんだけどねぇ――」

くくっと笑いながら、冥に近づく。
全裸でお茶というのも、少し背徳的な風景だ。

「ふふ、それじゃあ、今日は冥にたっぷりサービスしないとね。
――ちょっとくらい寂しがってくれた方が嬉しかったけど」

彼女の肩に、そっと手を回し。

比良坂 冥 > 「──…どこまで本気の言葉なのか、な…」

手を回されればそれに委ねるように身体を預ける
…何度も自慰に耽った身体はじっとりと汗ばみ、匂い立つ

「…寂しい思いをしてくれたほうが嬉しい、なんて、普通は寂しい思いをさせないものなに。
 烏丸クンは女の子に優しくないね…?」

烏丸秀 > 「やさしくない、かぁ。よく言われるけど、ちょっとショック」

くすくすと笑いながら、冥の首筋に顔をうずめる。
汗ばみ、雌の匂いがするその体に愛おしそうに自らの体を重ねる。

「ん……随分と楽しんでたみたいだね?」

つつーとその肢体に舌を這わせながら

比良坂 冥 > 「そうだよ…よく言われるなら、なおそうね……ん──」

既に火照った身体は舌の感覚にふるりと震えて

「…烏丸クンのこと考えてたら、いろんなことしちゃった…ふふ…」

部屋の惨状も、一心不乱に自慰に耽った時間も
ただただ帰りを待つ間の気持ちの昂ぶりを抑えていただけである
──常人から見れば、それは壊れていると言って差し支えない行為だ

烏丸秀 > 「うん、分かった。冥が寂しがらないよう頑張るね」

まぁ、頑張る。
所詮努力目標である。
この男に限って、そこが治る事はないだろう。

「やれやれ。ま、ボクはこういう方が興奮するからいいけど」

この娘は、本当は心の何処かで烏丸に逃げて欲しかったのではないか。
『あぁ、やっぱりこの人とももう終わりなんだ』
その不安からの解放を求めていたのではないか。

不安を消す為に他者を求め
他者に捨てられる事に不安になり
その不安を消す為に他者を消す

永久に繰り返す。
彼女が『本当に』壊れるまで。


――烏丸はその夜、冥の事を貪るように抱く。

比良坂 冥 > ───やがてカーテンの隙間から光が差す

淫蕩のコロンの中でうっすら瞼を開く

「………──」

満たされているものを感じる
飽くことなく求められて、貪られて

自分が誰かのモノになる感覚で満たされて

自分が生きていて良いのだということが、納得できる

「……ベッド、次はもうちょっと大きいの買おうよ」

うっすらと微笑みを湛えて、満足げに呟くのだった

烏丸秀 > 「……そうだね、この際キングサイズにしちゃおうか」

げっそりとした顔で烏丸が呟く。

いや、確かにサービスするとは言った。
言いましたよ。
でもね、ここまでとは誰も思わない。
烏丸は心の中で誰かに突っ込む。

「ついでに布団、もっとふかふかのにしようね……」

背中が痛い。夜中に押さえつけられるようにして冥が烏丸の上で腰を振っていたせいだ。
布団が無いのが致命傷。

比良坂 冥 > 「ふふ、じゃあ一緒に選ぼう…?」

文字通りの貪欲振り
烏丸とは打って変わってエネルギーに満ち満ちている

上体を起こして、ぐっと伸びをして、烏丸を見る

「…もう寝ちゃうの?」

少しだけ不満げに、
ぐったりしている烏丸の横に寝転んで

「──じゃあ起きたら、かな…」

烏丸秀 > 「そうだね、起きたら、布団と、ベッドと……あと、色々、買い物に……」

冥の横で力なく、ぐったりと寝息を立て始める。

その姿は、蜘蛛の巣に捕らえられたようにも見えるだろうか。
それとも……?

比良坂 冥 > 「……うん、いいよ」

目を細め、満足げに
寝息を立てる烏丸に身体を重ねて眠る

捕らえた獲物を逃がさない、巣の主のように

ご案内:「学生居住区-マンション・烏丸秀の部屋」から烏丸秀さんが去りました。
ご案内:「学生居住区-マンション・烏丸秀の部屋」から比良坂 冥さんが去りました。