2017/10/11 のログ
ご案内:「スラム街の一角」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > ただ、少年の異能は返し風…副作用がある。致命傷…死を捻じ曲げて無効化する代わりに周囲にランダムな災難を齎す。
…早速というか、少し離れた別の作戦場所で「何じゃこりゃーーーっ!?」とか「誰だ味方巻き添えにして建物崩した奴は!!」と、悲鳴と怒号が聞こえる。
「……すいません。いや、ホントすいません…!」
絶対に己の異能の副作用だ。心の中で土下座しつつ再び物陰に隠れて。
…あと一人。残る最後のスナイパーを倒せば自分に割り当てられた仕事は終了だ。
…銃身を破裂させたさっきのスナイパーは、死んではいないが腕や顔などに大怪我をしているだろう。
■飛鷹与一 > (ホンッと、この異能はマジでさっさと制御法見つけないと…!!)
幸い、聞こえてくる声からして死人は出ていないらしい。出てたらごめんなさいで済まないだろう。
そもそも勝手に発動している異能だから自分ではどうこう出来ないのが問題だ。
スゥ、と軽く気分を切り替えるように深呼吸。血と硝煙と…炎の匂い。
戦場ってこんな感じなんだろうか、とぼんやり思いつつ何だかんだ順応してる己が少し嫌だ。
「…なまじ、師匠二人が超達人で色々と心構えを説いてくれてたからかも…ね!」
再び物陰から飛び出し、無造作に今度はとある一角へと構えて射撃。……距離600、命中。また銃口に弾丸を飛び込ませて破裂させた。
…よし、死んでない。なら良かった。不殺なだけで怪我までさせない程温くは無い。
「…ふぅ…取り合えず、これで俺の役割は終わりでいいのかな…。」
そもそも、自分は助っ人で特別攻撃課に正式に所属している訳ではないのだし。
むしろ、夕飯を食べ損ねたので腹の虫が鳴った。向こうの様子をチラリ、と伺う限りは押しているようだ。
「…あの調子だと殲め…鎮圧にはそう時間は掛からない、かな?」
ご案内:「スラム街の一角」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「…もうちょっと平和な内容だと助かるんだけどなぁ」
呟いて嘆息。懐からスマホを取り出して操作。今回の鎮圧作戦の責任者へと電話を掛ける。
「…もしもし?飛鷹です。こちら敵狙撃手5名と魔法使い5名を”無力化”しました。
…えぇ、取り合えず要請は果たしたので俺はもう下がって……は?」
目を丸くする。今度はあっちでドンパチしている過激な先輩方を手伝えと来た。
…こちらの戦闘能力を買ってくれているのだろう。正直嬉しくないが。
しかも、何か嫌な予感がするんですが…。
「あの…先輩?俺、特別攻撃課に所属してる訳では…は?予備隊員?…いやいやいやいや、初耳なんですけど!?」
この人何言ってんの!?と、思いつつ、片手で器用にボルトアクション。次弾を装填しておく。
電話しながらも周囲への警戒は最低限怠っては居ない。
■飛鷹与一 > 確かに、特別攻撃課は気概と実力さえあれば他の課と兼任したりもする「予科隊員」というのもある。
…が、自分はどの科にも所属していない一般の風紀委員だ。…正式所属よりはマシとはいえ。
「え?いや、別にそちらの装備とかいらないですから!むしろ俺を巻き込む気満々ですよね!?
……あ、…くっそ切りやがった!!」
珍しく悪態を吐きながらスマホを懐に仕舞い込む。特別攻撃課の予科隊員…最悪だ。
いや、最悪一歩手前ではあるが最悪に近いのに変わりは無い。優秀な人材を確保したい気持ちは分かるが。
(…ちょっと過大評価が過ぎるというか過激な作戦に巻き込まれ易くなるのは勘弁なんですけども…)
項垂れつつ、腕だけ動かして物陰から狙撃銃の銃口だけ覗かせて射撃。忍び寄っていた違反組織の構成員の足を撃ち抜く。
足音や気配でなく、熱量操作の魔術を展開…周囲の温度を微調整した独自のセンサーを仕掛けていたのだ。
結果的にまぁ、不意打ちに備えて魔術を展開しておいて正解だったようだ。再度ボルトアクション。溜息とともに銃口を引っ込めて。
■飛鷹与一 > 「…ハァ、よし。嫌な仕事はテキパキ終わらせて帰ろう」
勿論、『不殺』の制限は破らずに。偽善で甘くとも自分の中では譲れない一線だ。
呟いて、狙撃銃を片手に物陰から飛び出し、まだドンパチが続く一角へと駆け出していくのだった。
ご案内:「スラム街の一角」から飛鷹与一さんが去りました。