2018/08/26 のログ
ご案内:「廃ビル群」に追影切人さんが現れました。
ご案内:「廃ビル群」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 「――面倒臭ぇな」
ポツリ、とそんな呟きが夜風に紛れて消える。ここは落第街と歓楽街の境目辺り。
開発途中で打ち捨てられたのか、中途半端に組みあがって放置された廃ビルが点在している。
その内の一つ。それなりに高い廃ビルの屋上に立って小さくボヤく少年が一人。
その周囲はバラバラに、細かく切り刻まれたナニカが転がっており、スプラッターも真っ青な光景が広がっている。
それでいて、少年には血の一滴すら掛かっていない。そんなヘマはしない。
不意に無造作に左手を後ろに軽く振れば、それだけでまだ生き残っていた赤いゾンビ…風紀委員の服だったが、どうでもいい…を、バラバラに刻んで。
「…チッ、風紀がゾンビになってどうすんだクソが…。」
バラバラになったゾンビを一瞥。生前使っていたのだろうか。鞘に収まったままの西洋風の剣を拾い上げる。
「……ふーーん、まぁまぁの業物だな」
一応貰っておくか、とばかりにナチュラルにパクる。死人の物を奪うのに躊躇は無い。
ご案内:「廃ビル群」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 「――つぅか、何処の馬鹿だ派手にやってやがんのは…。」
ここからまた離れた一角。何やら銃声だか砲撃だかが聞こえてくる。そちらに隻眼を向けて見据えつつ。
「…あぁ…あのノリは何だっけか…【鉄火の支配者】とか言われてるヤツだな。
しかしまぁ、あんだけ派手にやってんなら、こいつらもあっちに向かってくんねぇかな…。」
自分が始末を依頼された分もあっちの風紀に押し付けたいものである。
まぁ、そう都合よく行かないのは何時もの事であり。しかし、面倒臭いしつまらない。
「こいつらにまともな斬り合いが出来るとは思えねぇしなぁ」
■追影切人 > 「……纏めて”全部斬り捨てる”のが手っ取り早ぇんだが…あんまり派手にやると連中も煩ぇしなぁ」
所詮は首枷が繋がれた身だ。汚れ仕事など風紀の裏側で動いているとはいえ、あまり派手には出来ない。
が、それはそれでフラストレーションというのが溜まったりするものであり。
軽く、ダルそうに首をコキコキと鳴らしながら、先ほどパクった西洋剣を鞘から抜き放つ。
幸い錆びてはいないらしい。見た感じは矢張り中々良い剣で丈夫そうでもある。
「…つっても、このくらいじゃ俺がちょいと本気で斬ったら壊れそうだなオイ…。」
そもそも少年が得意なのはあくまで刀の類であり、それ以外の武器は正直苦手である。
鞘は何か血塗れだったので、ビルの外にぽーいと投げ捨てつつ、抜き身の剣を担ぐように肩に乗せてトントンと叩きつつ周囲の様子を改めて眺める。
ご案内:「廃ビル群」に追影切人さんが現れました。