2015/08/16 のログ
ご案内:「灰色の部屋」にやなぎさんが現れました。
ご案内:「灰色の部屋」からやなぎさんが去りました。
ご案内:「灰色の部屋」にやなぎさんが現れました。
やなぎ > 『女学生銃撃事件』
その犯人はやなぎの上官シインであった。
一連の事件を知る人物、嶋野陽子から聞いた話によれば、
彼は自首するとのことだった。


青年は長い黒髪を揺らし、コツコツと音を立てて『灰色の部屋』へと入っていく。
ここにはいい思い出はなどなく、あまり近寄りたくない場所なのだが、
ある目的のためにここへ来たのだった。

やなぎ > 中途半端な大きさの部屋には、見慣れた、それでいてみたくもない道具が、かつてのまま静かに置かれていた。

ごくりと息をのんで進んでいく。

"シイン少佐が消えたら、灰色の部屋を真っ直ぐ進み、壁にあたったらシインのフルネームを声に出して言う"
これがシインの伝言だ。

「…自首、ってことはいなくなったも同然だよね…。」

暗い声で呟く。
やがて壁が見えてきた。

やなぎ > 一見変哲もない壁に触れる。

ここで名を告げれば、何かが起こるのだろうか。
さながらからくり屋敷のようだ。

目を閉じ、一度深呼吸をして緊張をほぐす。
いくらそうしても一体何があるのだろうと不安で満たされていった。
意味がない、と感じれば意を決して声を張り上げる。

「"バロム・ベルフォーゼ・シイン"」

ご案内:「灰色の部屋」にダリアさんが現れました。
ダリア > 軍人のフルネームが部屋を響かせた。
鉄筋製で作られた防音仕様の特殊の部屋。
何故か其の言葉だけが異様に響いたのだ。

そして何秒かの時が過ぎて、正面の壁は薄く透明と化す。
最初から鉄筋製の壁など無かったのだ。
壁として存在してたのは、最新技術を利用した特殊の壁である。
登録された言葉で反応して"見せてた壁"を現し消す事が出来る壁だ。
壁としての役割は薄いが、騙しとしては使える。

消された壁の奥には扉が備えられており、可愛げな丸字で"だりあのへや"と書かれてた。

更に其の扉を開けば、なんたることか。

丸く見開いた紅の二つ瞳がやなぎを見ていた。
その者は、だらしなさそうに下着も履かず、胸も隠さずに男用のYシャツ一つを身に羽織ってただけ。
そう、殆ど裸体当然である。

やなぎ > 「わっ…!」

目の前の壁が消えていく。
それに驚きの声を上げて、さらなる扉を発見した。

「"だりあ"って…確か……」

二等兵のやなぎはあまり見たことがないが、名前だけは把握している。
シイン少佐の渡したいものって何だろうか、
そんなことを思いながら扉をおし進める。



「………えっ。」

硬直した。
部屋の中には裸同然の女性がいる。
頭が真っ白になって、顔を真っ赤にして、すぐさま

「しっ……失礼いたしました!!」

何も見てない何も知らないと扉を閉めようとする。

ダリア > 頭の上には?マークが1つ2つ3つ。
何が起きてるか理解できなかった。
どうしてパパ以外の人が部屋の扉を開いて此処に訪れているのか。
寧ろこの部屋はパパ以外は来れないようにしてたはずなのに、何故なのか。

パスワードは"ダリア"としといたはずなのに、何故パパのフルネームで開いたのか。
分からないことばかりで、理解できないことばかり。
これから至福のアニメタイムだというのに邪魔もされてムカムカする。

自分が裸なことを気にも留めないで"ズンズン"と効果音が鳴ってるかのような
足運びぶりで、締められそうになったドアに手を掛けた。

ドアノブを掴み、尋常ならざる力で閉めさせないように維持をさせるだろう。
そして、無言でジト目でやなぎを見据える。

やなぎ > 「うわっ!うわ、うわああっ!!」

赤面から一転、顔面蒼白。
裸の女性、しかも自分よりも背の高い人が、女性らしからぬ勢いでこちらに迫ってくる。
扉を閉めることは敵わなかった。

「違います違います!間違いです!何かの間違いです!いや、少佐の大間違いです!!」

どうすることもできず、
ただ焦っておかしなことを口走りながらぺこぺこと頭を下げはじめる。

ダリア > 体格に合ってそれなりに豊満な胸を持っている。
そんな胸を隠しきれるわけがなく、Yシャツから開けて見え隠れ、と。
見られても恥ずかしくないのか、やなぎとは違い特に表情も変わらずにジッと細めで見つめるのだ。

そして思い出す、パパの今のお気に入りだった奴だと。

「あなた、"やなぎ"ね?
"陸軍"二等兵のやなぎ。」

そして理解した。パパにハメられたのだ、と。

やなぎ > 「はい!はい!やなぎですっ!」

何だかチラつく豊満な…
顔を両手で覆い隠してみないようにした。
そうすることにより、僅かばかりだが落ち着きを取り戻す。

「……あの、何故この部屋にあなたが。」

まさか灰色の部屋に彼女の部屋があったとは思わなかった。
それならば、まさかここで行われていたことを知っているのではなかろうか。
そんな不安もよぎる。

ダリア > 職員寮ではなく、住宅街でもなく、此処で住ませるように働きかけたのは彼と会わせる為に。
聞いてた話では、講義の補佐を担当してたとのこと。
だから"彼"を使えということだろう。

問題は別にこんな所で"私しか来ないよ"とか言ってて、騙したこと。
裸体を見られるのは別にいいのだけども、いいのだけども。

「パパに、いや…バロム少佐に此処に待機してろと命令されたから。」

思わずパパと言ってしまった。
低階級者に関係性を教えるわけにはいかないが、どこまでパパが教えてるか、それが把握できない。

やなぎ > 「待機って、わたしはあなたのことは一切聞いてませんでした。
渡したいものがあるからって、そう言われただけで…。」

顔を覆ったまま呟くようにそう告げる。
それにしてもパパとは何なのか。あの機械は子供を作れるのか

この者の名と階級以外は全く知らなかった。

などと思いつつ、相変わらずの姿勢で返事を待つ。

ダリア > 「渡したいもの…?それがわたし"ダリア"なんでしょう。
少し考えればわかるわ。はぁ、絶対に後で一発殴る。」

頭をガクッと落として大きな溜め息を吐かせた。
ドアノブから手を離して踵を返。
トボトボとしたゆっくりとした歩みで、乱雑に置かれている駄目ソファに向かいダイブ。
ブワッと桃色の髪が広がって、それが桃尻を隠す形となり調度良かった。

やなぎ > 「…あなたを?少佐は何故……?」

やなぎは開け放たれた扉の前で茫然と立ち尽くしたままだ。
両手を顔から放すも、なおも彼女を見ないように横を向く。
少なくとも彼女は物ではない、人。それか機械だろう。

「あぁそれと、わたしがここに来た理由なんですが…
シイン…バロム少佐がいなくなるからで。」

金か武器とかそんなものを想像していたが、
これには度肝をぬかれた気分になる。

ダリア > 「バロム少佐が不祥事を起こしたのは知ってるし、起こすだろうと分かっていた。
それで、わたしが少佐の後釜を務める為に"軍"から派遣されたのよ。」

やなぎの方を顔を向けようとせずに、ぶらぶらと脚を動かしてぶつぶつと呟く。
全ては把握してたことで、わかっていた。
どうせパパのことだ、絶対にやらかすというのが全員知ってたと言ってもいい。

やなぎ > 「それがほんとに起こって、彼がいなくなったことを伝えるためにわたしを使った…ということでしょうか。
後釜ってつまり、彼を継いで"少佐"と"教師"になるってことですか?」

そうなれば一つ不安があった。
それを隠しもせずに口に出す。

「…あんな事件があった直後ですから、
周りの生徒などに警戒されませんでしょうか…。」

ダリア > 「教師として指導に関しての勉学に、少佐ほどではないけど努めていたわ。
だから一つは問題ないけど、少佐となるのは無いわ…あの人が手放すとは思わない。」

駄目ソファに身体を預けながら仰向けになり、やなぎへと向き直る。
ふっくらとした重味のある乳房を晒しながら、相変わらず隠そうとしない。
男と認識してないのか、否、ただ単に男がどういうのか知らないだけである。

「さぁ?知らないわよ。わたしはわたしの出来る事をするだけよ。」

警戒など知ったことではないとまでは言わないが、やれることをやるしか無いのだ。

やなぎ > 「そうですか…。ですが、事件のことは軍に報告せざるを得ません。」

問題を起こせば本部へ報告をしなければならない。
当然しかるべき処分を受けるだろう。
…何か細工でもしないかぎりは。

「出来る事って…せめて、人と会う時は服を着てください。」

自分から入ってきたのが悪いが未だに肌を晒す彼女にちょっぴり呆れる。

ダリア > 「既にわたしが報告しているわ。だから安心するといいわよ。
貴方に対しての処罰はないそうだし。」

パパに関しては"姉から直接に"制裁されそうだが。
何時の日になるかは不透明だ。
彼は所詮使われただけで、無関係ではないが利用されただけ。
表向きでは処罰を加えるが、実際は何も無いだろう。
まだ利用価値が有る間は。

「まぁ、今更に後釜を継いで教師になるのは無理だろうから、事件に関わった生徒に謝罪とか。
不要の可能性は否定しきれないけど。」

服に関してはスルー、聞かなかったことに。

やなぎ > 「そ、そうでしたか。
…あの一件で、この常世島に居辛くなりましたけどね…。」

いくら使われたとはいえ、自分も関わった。
その事が心に重くのしかかっている。

「謝罪なら彼自身がすべきなのに。」

そうぽつりと言葉を漏らす。

それにしても、この女性のパパらしきあの少佐は一体どんな教育をしているのだろうか。

ダリア > 「どーんと身構えてればいいじゃない。
自分は利用されただけだと、それでも関与したのに変わらないだろうから
貴方はそう思ってるのでしょうけど。」

お見通しというより、だれでも想像に難くないことだからか。
寝転がりつつ脚を組んでやっと隠し始めた。
あまり言われるのが嫌なのかもしれない。

「ま、既にしてるでしょう。謝罪を忘れるほどに幼稚ではないわ。」

ソコだけは信頼しているのだろう。
現実としては謝罪を遅れてしたのだが、その話は後に知ることになる。
よっと立ち上がり、彼に迫って一言。

「じゃ、悪いけど今日はお引取り願えるかしら?
今日はもうアニメ鑑賞の時間なのよ。」

彼と話すより、こっちが優先なのだ、と。

やなぎ > 「――…ええ、そうですね。」

そんな事自分にはできない。そんな言葉が出かかるが押しとどめ、短く返事をする。

彼とは入り江で会ったきり姿を見ていないが、
もし出頭するさいに、自分も顔を出せればそれも見れるだとうと思った。
彼の事は信頼しているとはいえ、
あの少佐に"自首"や"謝罪"などといった言葉が存在していたのかと思ったぐらいには印象は悪かった。


「あ、すみません。すぐにでも立ち去ります!
ではまたっ!お邪魔しました!」

いくら少佐の娘…?とはいえ、長居は失礼な行為。
ドアを慌てて閉めて逃げ去るように走り出した。

ご案内:「灰色の部屋」からやなぎさんが去りました。
ダリア > 「……さて、未来少年シンイチの続きを見ないとね~」

ドアを閉めて、鍵も掛けて準備はOK。テレビの電源をON!。
彼が来てたことなどすっかり忘れて、アニメの視聴に気持ちを向け始めた。

ご案内:「灰色の部屋」からダリアさんが去りました。