2015/09/13 のログ
ご案内:「スラムの片隅」にサツキさんが現れました。
サツキ > (ぴちゃ、ぴちゃと、雫の滴れる音が薄暗い路地裏に響く。そこに居たのは満腹で幸せそうな、それでいてどこか申し訳無さそうな顔の少女。そしていくつかの『さっきまで成人男性だったであろうもの』。あるものは顔面を剥がれ、あるものは首を掻き切られ、既に人間としての存在を剥奪された複数のそれは赤黒い雫を滴らせながらただ壁に打ち付けられていた。)

嗚呼、また汚してしまったわ……どこかで水場、探しませんと……

(どこか辟易したような色を含んだぼやきが、惨劇の痕に転がった。
安っちいパンだとか、そういった食べ物の包みを放り投げながら、長い間放置されていたであろうゴミ箱に腰掛け、足をぶらぶら。
夜空を見上げて溜め息を一つ。)

サツキ > (ぐい、と手を、次いで顔を、ワンピースの裾で拭う。鉄臭い赤に塗れたそれは決して綺麗にはなっておらず。
腹を満たせばその後は、と言わんばかりにのぼってくる欠伸を噛み殺して屍体を眺める。血に濡れていない布地を探して視線は彷徨う。)

どうせ、消えても問題のない方達でしょうけど……少し派手にしすぎたかしら?
まさか1日2日の我慢でこんなに溜まってただなんて、私ったらはしたない子ね。

(子を諭す保護者のように自分へと言い聞かせる言葉。
誰に聞かせるでもなく、自分自身へと降ってかかる戒め。
とはいえ、そこには反省の色など皆無で。)

サツキ > (白み始めた空。やがて射すであろう日の光を厭うように立ち上がると、遠目に見繕っておいたシャツを1枚剥ぎ取って露出していた皮膚を拭う。
辺りにぶちまけられた、既におおよそ黒に近付いた赤とは相反して傷一つない肌。物語るのは一方的な蹂躙。)

何処か、空き家を探して先ずは一休み、かしらね。
随分夜更かししてしまったもの、少しくらいのお昼寝だってバチは当たらないわ。

(これ以上汚れを増やしてはたまらない、とそれなりに周囲を警戒しながら1回り広い通りに顔を覗かせる。
こそこと、夜の散歩を咎められないよう家路につく子供のような仕草は実に自然体。)

サツキ > (徐々に明るく、宵闇を散らす暁光に追われるよう。
明け方のスラムへと少女は姿を眩ませた。)

ご案内:「スラムの片隅」からサツキさんが去りました。