2016/06/15 のログ
ご案内:「銀貨の家」に奥野晴明 銀貨さんが現れました。
ご案内:「銀貨の家」に蓋盛さんが現れました。
奥野晴明 銀貨 > 資産家・奥野晴明氏が所有するマンションの屋上階。
そこが銀貨の今の住処である。
ワンフロアまるまるが居住スペースであり、著名なインテリアコーディネーターが揃えた家具一式がほとんど使われないまま置かれている。

銀貨は食事を疎かにする。食事をしなくともそうそう倒れたりしない体のせいだ。
だが今回は珍しい事にシステムキッチンに自ら立ち、ろくに使われた形跡のない調理器具を駆使して何やら料理しているらしい。
この後来る予定の客人にとりあえず手料理を振る舞おうという算段らしい。
一応危なっかしくはないものの明らかに料理したことがなさそうな手際は外見の歳相応に見えるだろう。

蓋盛 > インターホンが鳴る。
カメラ映像を見るならすました表情でピースをしている蓋盛の姿が映っているだろう。
白衣ではなく私服だ。

「イエーイ家庭訪問に来たよ~」

……

部屋に通されれば、我が物顔でくつろぎ始めるだろう。
高級そうな調度や絨毯を全身で味わいたいとでも言うのか、ごろごろと文字通り全身で転がり始める。
はしたない。

奥野晴明 銀貨 > 「はいはい、今開けます」
蓋盛の姿を確認すると電子ロックを開けて中に通す。

ごろごろと我が物顔で寝そべる蓋盛に、特に文句も言わず
せっせと料理を作っている。
やがてトレイに乗せられて皿が二人分運ばれる。
ごろごろリビングで転がっている蓋盛の目の前のテーブルに
出された皿にはねぎと刻み海苔を散らした明太子パスタが湯気を立てていた。
小さな器に盛ったサラダも並べ、蓋盛の隣に座る。

「どうぞ、味の保証はできませんけど」

いつもどおりの平坦な微笑を浮かべて言う。

蓋盛 > 「いただきます」

調度に頬ずりするのをやめ、乱れた髪を直して起き上がり、
すみやかに食卓へとつく。
ぐい、と腕で銀貨の身体をそばに引き寄せる。

「料理どこで覚えたの?
 家庭科の授業? 本?」

くるくるとフォークでパスタを巻き取り、一口含む。
おいしい、と控えめに頷いてみせた。

奥野晴明 銀貨 > 引き寄せられて思わず傾いた体を立て直し、同じように蓋盛に
体の側面をくっつけて座り直す。
ほのかな体温がお互いに伝わった。

「家庭科の授業でも一応習いましたけど、
 今日のは本です。初心者向けの、簡単に作れるっていうやつで見よう見まねで……」

自分も一口食べてみるが、味の方はまぁまぁだと思えた。
食事は好きでも嫌いでもないので味に頓着がない。
その上で他人に食事を出すのはなかなか勇気がいった。

「おいしいなら良かったです。でもお口に合わなかったら無理しないでくださいね。
 そういえば先生って料理できましたっけ?今度は僕に食べさせて欲しいです」

ちょっとわがままかなと思いつつ希望だけのべてみる。

蓋盛 > 「なるほどねえ。初めて? にしちゃよくできてるよ。
 まぁ、銀貨くんの作るものなら、なんだって美味し……」

そう言いかけてから、首筋をぽりぽりと掻く。
その表情は恥ずかしがっているというよりは自分の言った言葉に嫌気がさしていると表現したほうが近い。

「いや、本当にね。
 あたしの料理? 
 いいよ。他人に食わせるような腕前でもないしレパートリーも狭いけど……」

食べさせてもらったのだし、今度はこちらが食べさせるというのは自然な流れだ。
フォークでざくりとサラダを突き刺して口に運ぶ。
喋りながらでも食べる速度は速い。

奥野晴明 銀貨 > いいかけてバツが悪そうな顔をする蓋盛に首を傾げる。

「そんなに褒められると照れちゃいますね。これに懲りず精進します。

 じゃあ約束です。僕、先生の料理ならなんだっておいしく食べられると思いますよ」

心の底から蓋盛の手料理を楽しみにしていると言いたげな表情、いつもよりも笑みが深くなる。
しばらくは、相手が食事するのを眺めながら食べ進める。
あらかた片付け終わったところで、そういえばとズボンのポケットから鍵を出した。

「これ、この部屋の合鍵です。良ければ持っててください」

最新式の電子ロックがかけられるらしい複雑な形の鍵をテーブルの上に置いて蓋盛の前に滑らせた。

蓋盛 > 「すっかり素直でいい子になっちゃったね、きみは。
 ……そっちもきちんと食べてくれてうれしいよ。
 食べている姿を見られると、安心するね」

ごちそうさま、と手を合わせる。片付けを自分も手伝おうと席を立つ。……

「やあ、いいのかい。
 じゃあ、きみの頭を撫でたくなったらおじゃまさせてもらうことにするよ」

銀貨に差し出された鍵を、丁重そうに財布にしまう。
早速銀貨の後ろに回り込んで、頭に手を乗せて撫でた。

奥野晴明 銀貨 > 「それは、だって約束しましたね。自分を大事にするって。
 これがそうなのかどうかはわかりませんけど。

 もしかして先生はもうちょっと手のかかる僕のほうが良かったですか」

後ろに回り込まれ、頭を撫でられると借りてきた猫のように大人しく撫でられている。
淡い色の髪がくしゃくしゃになった。
やがてすっかり相手が堪能しただろうと思うと体を捻って向かい合わせになり、蓋盛にすがりつくように抱きしめる。

「別に僕がいない時でも勝手に上がってくれていいです。
 ほとんど使ってないようなものだし、先生が好きに使ってくれたほうが家具も喜ぶかも」

無機物が勝手に喜ぶわけでもないのに、少しすねた子供のような言い方になってしまう。
相手の肩に顔を押し付けるようにうなだれて

「先生、僕に縛られるの、いやじゃないですか?」

平時よりも弱い声音、震えるような小さな声で尋ねる。

蓋盛 > 「そういう賢しいことを言うきみらしさも残っているようだ」

皮肉げな笑みを浮かばせる。

「さて、いまさらそんなことを訊かれるとはね。
 縛られているつもりはないから安心しなよ。
 あたしにていよく利用されてることのほうを、心配するべきじゃない?」

銀貨が“彼氏”となってからも、蓋盛の淫奔な性質はあまり変わっていない。
そしてそれを銀貨に隠すこともなかった。

「あたしには、他の人のするように誰かを大切にするやり方が
 いまいちわからないからなぁ……」

どこか他人事のようにそう言って、抱く銀貨の背をいたわるように擦る。

「こう言った真似事ばっかりが上手くなる」

奥野晴明 銀貨 > 「別に、先生に利用されるなら嬉しいからいいです。
 ……他の誰かじゃなくて好きな人なら別に……。

 僕に先生が利用価値を見出しているならそれもそれで救いがありますし」

とは言っても蓋盛が何を思って自分を利用するかはよくわからない。
与えられた境遇や資産の殆どは義父のものであるし、銀貨というただの一個人として考えるのであれば
たかだか少しばかり並外れた異能があるだけのものである。
もっと小回りの効く便利な人材は蓋盛ならば探し出せるだろうし。

背に彼女のてのひらを感じれば幾分表情は穏やかになる。

「先生が先生のままでいてくれることのほうが嬉しいけれど
 たまに思うんです。
 もしかして先生に会ったその翌日、僕は先生に《イクイリブリウム》で撃たれて
 あっさりこういう関係の記憶を失ってまたただの生徒と教師に戻って何食わぬ顔で過ごすとか。

 ……そういうことができることは安心ではあるんです。拒否権があなたにあるってことだから。
 変になんでも出来過ぎると、叶った願いまで自分の異能でなんとかしてしまったもので
 それは相手の意志を捻じ曲げた結果じゃないかなとか……そう思うことがあります」

自分の口から恐ろしく情けない言葉を出すのは恥ずかしいことだし
こういって理解を得られるかどうかはわからなかった。
ただ単に蓋盛に甘えているだけなのかもしれないし、そういうのは”彼氏”らしくはないのかもしれない。

肩から少し顔をあげてちらりと蓋盛に目を向ける。

「……ごめんなさい、なんでもないです」

蓋盛 > 「大した悲劇の主人公だ……」

そう言う蓋盛の口調に悪意はない。憐れむようなニュアンスが強い。

「あのなぁ銀貨。あたしはそこまで面倒くさいことはしないよ。
 だってさぁ。この狭い島で、知り合いひとりの記憶を消すよりも……
 そいつごと消したほうが楽だろ?」

ひどく穏やかな表情と声のまま、擦る手が再び銀貨への頭へと伸びて、
薄茶の髪を鷲掴みにして引っ張り、相手の顔を自分へと向かせる。
戯れの無い力の入れ方。

「死体はそのへんの犬にでも喰わせて……ね。
 そういう美しくもなんでもない終わり方、それでも救いになるかね?」

顔を見れば、笑いの形に閉じた唇の奥で歯を食いしばっているのがわかる。

奥野晴明 銀貨 > ぐっと髪を引っ張られればろくに抵抗もせず二人の顔と顔が合う。
上向きになった銀貨の顔は白い喉をさらけ出してなお、平坦な表情だった。
ただ眼の奥に自分が彼女の逆鱗に触れたという落胆の色をにじませた。

「……あの海辺で言ったことは嘘じゃないです。
 僕は、別に先生に終わらせてもらえるならなんでもいい……。

 けど、そうさせないために今があって二人でいるのなら
 
 ……ごめんなさい、今言ったことはひどくあなたを悲しませて傷つけた」

はぁ、と深い溜息。
薄くまぶたを閉じて、沙汰を待つような顔。
それこそ煮るなり焼くなり犬に喰わせるでもなんでも構わないような穏やかさ。

蓋盛 > 小さく唇から息を漏らして、髪を握る手から力を抜き――
返す手で相手の頭を抱え、唇を合わせ、舌を強く吸う。
一方的なキスをしばらくの間続け、唇を離す。

「あたしのまえで絶望に耽溺することは許さない。
 あたしたちが教師と生徒の仲であるなら、悲劇の主人公を気取るのもいいだろう。
 あいにくと今は、それだけの関係ではない」

物分りの悪い教え子に聞かせるように淡々と。

「肉体的快楽に訴えかけて、きみが生者であることをいやというほど思い知らせてやろうか」

引っ張ってしまった髪のあたりを、慰めるように触れる。

奥野晴明 銀貨 > 強く頭を掻き抱くようにされ、蓋盛の形の良い唇と自分の色の薄い唇が重なった。
なし崩しのように深いキスを受ける。彼女がいつも吸っている煙草の味と化粧の匂い。

目の前の女性に翻弄されるままに、息継ぎも録にできないような深い口付けを受け、ずるずると居間のソファに背中から崩れ落ちた。
やっと離された唇ではぁと深く息を吸う。

「――怒らせた手前で、悪いんですけど」

途切れ途切れの声、下から蓋盛を見上げ

「僕、やっぱり先生のそういう厳しくて無茶苦茶で強いところ、大好き」

ふ、と口元に自然な深い笑みが浮かぶ。叱ってもらえたこと、かまってもらえたことが嬉しいような子供っぽい笑み。
蓋盛の容赦のないやり方、冷たい銃口を脳髄にねじ込まれるような残虐さも凶暴さも
その裏にある、引き金に震える指をかけるような繊細さや悲しみも
この女性の魅力でしかないのだ。

「先生、疲れてない……?先生に触っていただけるの、すごく好きだけど……」

確かに性交をするのは生きている感じがして嫌いではないが
たまに蓋盛はそういう手段で疲れてしまうこともあるのを知っている。
無理はしてほしくはない。

髪を撫でられる心地よさに目を細め、代わりに彼女の頬を指の背で撫ぜ、亜麻色の髪に指を絡める。
着ている白いシャツの襟元、その白さと変わりのない銀貨の首元と鎖骨が見える。
なだらかな石膏のようなライン、もともと家ではだらしない銀貨の着衣が先ほどの件で激しく乱れて顕になっていた。

蓋盛 > 「素直なばかりじゃ面白くないが、
 手がかかるのもやっぱり考えものだ……」

銀貨の言葉にも、顔色ひとつ変えず、呆れたようにこぼす。

「案ずるな。生意気な子供をひいひい言わせたくなっただけだよ」

ソファの銀貨のもとに膝を折り、覆いかぶさるような姿勢に。
胸の膨らみの柔らかな感触が、銀貨の素肌に落ちる。
目を細めて、首筋にキスを落とし、露わになった胸を指先で円を描くように擦る。

「別にそっちから触ってくれたっていいんだよ?」

胸元の固い蕾の片方を、唇で挟む。

奥野晴明 銀貨 > 「それじゃあ可能な限り、色っぽく喘ぎますね」

ふふ、と薄く笑い覆いかぶさる蓋盛を両腕で受け止める。
柔らかな女性の体を感じながら、相手の愛撫にくすぐったそうに身を捩る。

「触ってほしいの、間違いじゃないですか……、ん……っ」

男のものにしては膨らみ、女のものにしては固い胸をいじられれば
ぴくりと肩を震わせる。
お返しとばかりに、蓋盛の体に両手を這わせサマーニットを下からまくり上げ腰や腹のあたりの素肌を撫で回す。

時折細い指で背筋を撫で上げ、どこか壊れ物を扱っているような繊細さで触れる。

蓋盛 > 「そうだね。触り合おう。
 ふふ……もっといろんなところ、触って欲しいな」

素肌に撫でられ、鼻から抜けるような声が漏れて、心地よさそうに目を閉じる。
じわりと汗をかいていた。
手が、元からはだけた銀貨のシャツを邪魔そうに脱がし、
二の腕や脇の下を悪戯をするように揉んだり、くすぐるように触ったりする。

「ときに、銀貨くんって両方あるけどさぁ……
 赤ちゃんは産めるの?」

世間話のような軽さでそんなことを尋ねると、
微かに膨らみのある銀貨の胸先を舌で転がすようにねぶり回す……。

奥野晴明 銀貨 > しっとりと汗ばむ蓋盛の肌を手のひらで味わいながら、やがて脱がされたシャツの下から
ほっそりとした未熟な体が現れた。
同じようにニットを丁寧に剥いで、蓋盛を下着姿にする。
豊かな膨らみに息を飲みながら、くすぐられればくすくすと笑って身をよじって逃れようとする。

代わりに蓋盛の首の後や耳元を指でなぞり、なけなしの抵抗をする。
質問にはさして悲壮感もない様子で答える。

「あー……研究所からは遺伝子異常で難しいって言われてた気がします。
 男性機能も女性機能も使える確率は低いって……っ、あ、ちょっと……」

食まれた胸先に慌てて意識がいってしまい、うまく内容を思い出せない。
くふ、と快感による吐息が溢れる。もっとつよくして欲しいと願ってしまう。

「は、でも……試したこと、ないから……っわかんないです……。
 もし、かしたらっ……ちゃんと、できるのかも……」

確率が低いと言われてもないとは言い切られていない以上わからない。
こればかりはいかな超越的な銀貨でも知りようがなかった。
く、と快感に耐えかねて蓋盛の肌に爪を軽く立てる。

蓋盛 > 蓋盛の露わになった肌には不自然なまでに染みひとつない。
健康的すぎて逆に不気味ですらあった。

「ふぅん……」

突端を咥えながら頷く。聞いているのか聞いてないのかわからない姿勢だ。
脇腹の薄い肉の下の骨の感触を指でなぞって楽しみながら、
痛みにならない程度に、ゆるく歯を立てる。
それにも飽いたか、音を立てて唇が離れた。濡れたそこを、吐息がくすぐる。

「なら試してみる?」

その言葉の意味が問いただされる前に、ぐい、と腰を相手に押し付ける。
デニムパンツの下に固い膨らみが存在を主張していた。

奥野晴明 銀貨 > 「せんせい、くすぐるの好きですよね……」

甘噛にもどかしい気持ちで反応しながら、やがて口が離れ名残惜しそうに体が震えた。
だが次に、押し付けられた腰の、違和感にゆるゆると上半身を起き上がらせる。

「試すって……え」

何ら不自然のない女性のラインを覆うデニムのその下に不自然な膨らみがあることにぽかんとした顔をした。
戸惑ったまま、恐る恐るその膨らみに手を伸ばし指先でなぞる。
硬さと熱をもったなにかが確かにあることにひどく驚いて

「ええ~」

思わずそんな情けない声しか出なかった。
だが、やがてそっかぁと一人何かを納得しながらうなずいたりして
再び蓋盛に向かい合うと

「なんか……本当はどうしたんですかこれ、とか聞かなきゃいけないはずなんですけど……
 それより先に『あ、初めてとっておけばよかった』っていう後悔がでちゃってだめですね。

 ……試してみましょうかー失うものがあるわけでなし」

苦い笑みを浮かべながら蓋盛のデニムパンツへと手をかけ苦しそうに息づくそれを開放させようとボタンを外す。

蓋盛 > 「んう……っ」

指が膨らみの輪郭に触れると、慣れない感覚に油断した声が漏れた。
銀貨の気の抜けたような声に苦笑する。

「なんだ。もっと驚くかと思ったんだけど……
 そういや、きみ自身子供になったりしてるしな。大した話じゃないか、これしき」

なぜこんなものが、というのは訊かれないので特に口にすることはなかった。
デニムの前のボタンが外されると、閉じ込められていたそれは自ずと起ち上がり、
着衣を押しのけて立派な肉色の茎がぴんと天を衝く。
成人男性についていれば違和感のない形と大きさのそれは、女性にあれば当然異形である。
恥じらう様子もなく、腰を反らせて見せつける。

「いやしかし、自分で使うのは初めてだから、さすがに戸惑うね。
 大きさ比べでもしてみる?」

いたずらをするように笑った。

奥野晴明 銀貨 > 衣服を押しのけて出てきたそれに思わず目を丸くする。
へぇ、と感嘆の声が出た。

「作り物とかじゃないんですよね、おっきい……」

珍しそうに蓋盛の逸物を眺め、思わず先や根本を指でつついたり触ったりしてみる。
別に性器ぐらい自分についているのだから珍しくはないのだが
他人のものとなると何かが違うような気がしてしまう。

「はじめて……そうですか、嬉しいです。
 まぁ使い方は僕が教えられるので大丈夫だと思うんですけど

 というか大きさとか先生は僕の散々見知っているじゃないですか、
 男役としての自信無くなりそうです」

言葉ではそういうものの特に気落ちしたふうもなくよいしょと、脱げかけのデニムパンツや下着を脱がせにかかる。
それから自分のズボンものそのそと脚から脱がせて、何も身に着けていない状態になった。
今更隠すこともない銀貨自身の陽根は蓋盛のそれに比べれば少年らしい大きさのものでしかなく同じように固くなっていたとしても大きさの差は歴然であった。

そしてその奥に潜む女の部分が、すこしばかり濡れていた。

蓋盛 > 「本来自分のものじゃないんだけど、大きいって言ってもらえると不思議な優越感があるなぁ。
 あ、もうちょっとそっと……」

遠慮なく珍しげにつつかれて肩を震わせる。
すっかり張り詰めてしまっている男の徴は触れるたびに振り子のように勢い良く揺れた。

「無論知ってて言った。気を悪くしたかな。
 まあ、こんな玩具は一晩限りだ。安心するがいいさ」

半脱ぎだった互いの着衣が今度こそすべて脱がされて、互いに全くの裸となる。
座り直して、対面の姿勢で銀貨と向かい合う。
相手の腰を抱いて、ぐいぐいと自分の腰を押し付ける。空気は互いの熱に湿っていた。
ふとももや相手のものと男根が擦れて、そのもたらす快楽に息を漏らした。

「自分で入れるのと無理やり突かれるの、どっちがいい?」

耳元に顔を寄せて囁く。

奥野晴明 銀貨 > なんとなく弱みを握れたような感覚もあって、ねちねちと手で蓋盛のそれを弄ぶ。
それこそ彼女からされた手管を思い出せる限り出し尽くし、だけれどあくまで前戯だとわかる動きで責めて見る。

「そうですか、一晩限りはちょっともったいないけど
 それならちゃんと味わっておかないとダメですね」

淫蕩な微笑を浮かべ、互いの体をこすり付けあい性器がぶつかると
とろけるように笑った。

「先生のしたいように、して」

耳にかかる彼女の吐息にそう返す。
脚をゆるゆると開いて、受け入れやすいように体の向きを合わせた。
額をくっつけあい、鼻先をこすりあわせそれからキスをする。
手に握った蓋盛の熱いそれを自分の秘所へと導いてゆく。
あり得ない行いになぜかひどく興奮して胸が高鳴った。

蓋盛 > 「ちょっ、もう~」

仕返しとばかりに肉竿を弄られてそれだけで軽く果てそうになるが、
棒の先端から露を垂らしながらも危ういところでこらえる。
あくまで前戯でしかないのだ。

淫蕩な笑みには、こちらも目を細めて応える。

「任された」

キスを交わし、相手の両手と自分の手を合わせ、握る。
互いの熱と鼓動が伝わるようだった。
硬い漲りの先端が、どこか不慣れな様子で女性の門の前をぶつかりながらさまよっていたが、
やがてぴたりと照準が合わされる。

「いくよ……」

蓋盛自身も少し緊張した様子でそう言うと、
手を引いて腰を動かし、湿った肉にぐりんと熱い塊が突き入れられた。

奥野晴明 銀貨 > 自分の中へ大きな異物がぐっと突き立てられる衝撃にぐっと息が詰まった。
濡れていてもむりやり押し広げられる痛みは逃れようもなく
ただ決して相手を戸惑わせないために歯を食いしばり悲鳴をこらえた。

「っ……!う、……く、ぅ……」

苦痛に顔を歪ませ、生理的な涙が出るが決して相手にやめてほしくないようにぐっと脚を相手の体に絡ませる。
子供の体躯の中に成人のそれがぬめるように潜り込んで収まっていく。
蓋盛の肉茎を包んだそれは熱く狭く蠢いていた。

やがて最奥に彼女のものがたどり着けばはぁ、と喉をのけぞらせて大きく息を吐いた。

「ふ、……っ、せんせ、すごいっ、せんせ……」

息も絶え絶えになりながら、互いに握った手に力を込める。
普段の装ったような笑顔も、余裕のある表情も何もなく
ただ汗にまみれ髪を張り付かせた情欲に浮かされた子供の顔があった。

蓋盛 > 「ん……む、ぅ……」

挿れただけでそのすべてを舐め回されるような感覚に、背筋が跳ねる。
それで満足するわけにもいかないので、狭い径を無理矢理に自らの怒張で押し広げながら
奥へと進んでいく。
蓋盛も慣れない快楽に、手をしっかりと掴む。

「……、ふっっ……そっちも、すごいよ……」

素直にそう口にする。
奥まで突き入れて、動かしてもいないのに、快感を覚える器官が
熱くぬめる壁面にぎゅうぎゅうと抱きつかれて撫で上げられている。
これが挿れる気持ちよさなのか。
不敵に笑い、喘ぐ銀貨の頬を伝う汗や涙を舌で舐め取る。

「まだまだっ……動かすよ!」

悲鳴が上がろうが涙が出ようが、容赦するつもりなどはない。
しっかりと脚と腕を絡ませたまま、銀貨の感じる場所を抉り出そうとするように、
執拗に最奥を突く――徐々にペースを早くしながら。

奥野晴明 銀貨 > 心地よさそうに蓋盛の舌を受け入れ、自分もまたその舌や頬に吸い付く。
すごいと口にされれば、一層じわりと涙をにじませて喜びを持って背筋を震わせた。

が、それもつかの間再び蓋盛が動き始めれば息が詰まるように呻いた。
相手が絡ませた腕の力に、容赦の無さを感じて体を強張らせるが
逆にそれがしっかりと相手のものを締め付けることになって余計に中がごりごりと擦れる。

「ふ、ぎ……っ、!あ、っぅ……!……っいぁ」

動きが早くなればもはや声を抑えることもできず、がくがくと揺さぶられる。
やがて動きの激しさにつられるように内側からにじむような快感が押し寄せる。
女としての官能をすっかり呼び起こされてしまったのだろうか。
最奥を疲れるたびに頭の芯がしびれるような、浮くような感覚にいつしか甘やかな声を漏らし始めた。

「し、づきっ、せんせっ……せんせぇ……!あ、っすきっ!これ、すきぃ!
 あまいの、くる……っきちゃう……っ」

すっかり体が溶けてしまったのかような感覚に、口の端からだらしなくよだれが溢れる。
二人の腹の間に挟まれ押しつぶされた銀貨の性器も、張り詰めてらてらと濡れていた。
喘ぎ揺さぶられながらもしっかりと相手の体を抱きしめる。

蓋盛 > 「ふぅ、んっ、ぅ……!」

締め付けが強まり、視界がちかちかと白く瞬く。
相手の上げる甘ったるくふわふわした声に、意識を持っていかれそうになる。
握る手の力を強めて、気を取り直す。

絡めた腕に力が篭もり、抱いた相手を押し倒して覆いかぶさり、密着する。
獣のように腰を振り、抜けかかるまで刀身を抜き、再び深くまで刺す。
もはやこうなると終わるまで止まらない。
狂ったような勢いで、淫らな音を立てながら抽送を繰り返す。

「銀貨っ……!」

不明瞭な喘ぎ声に混じって、相手の名前を一度呼ぶ。
その直後、銀貨の中で漲りが弾け――あふれんばかりの煮えたぎった鉄が、容赦なく注ぎ込まれ、染みこんでいった。

奥野晴明 銀貨 > 「あ、うっ……――!」

ひときわ深く突きこまれ奥で爆ぜた熱に、びくんと背筋をのけぞらせ痙攣する。
のしかかられ、やわらかな蓋盛の体に押しつぶされしっかりと手を握り合うと自ら自分の最も深い入り口で煮えたぎったものを受け入れた。
とくとくと、体に溶けこんでいくような温かさに悦びを感じ控えめな悲鳴とともに銀貨もまた達してしまった。

腹の中と外で暖かなものが自分を満たしていく。
ひどくふわふわとして心地よい感覚が永遠につづくような気がしてまぶたを閉じ、
蓋盛の背をぎゅうと抱きしめた。

やがて意識のピントが合い始めると、すこし居心地悪そうに声をかける。

「せんせ、……先生、すごい、よかったです……」

ほんとの女の子になれたみたいで、と恥ずかしそうに呟いて相手の背をぽんぽんと叩く。
汗みずくの顔をあげて見れば銀貨のものもまた、白濁をこぼし腹の上にぶちまけていた。

蓋盛 > しっかりと抱きしめ合って、互いの律動を伝え合う。
似ているようで異なる二人も、この時ばかりは一つの音楽を成していた。
少なくとも蓋盛としてはそう思っていたかった。

しばらく男根を埋めっぱなしにしていたが、やがてそろそろと引き抜かれる。
脱力しぐったりとしたそれを手で支え持つ。

「こちらこそ。なかなかおもしろい玩具だね、これは」

唇に淡い笑みを乗せて、腹に溢れた銀貨の白い粘液を二本指ですくって口に運んだ。
すっかりお疲れの様子の銀貨を寝かせ、寝そべった自分の腹の上に彼の頭を乗せさせてやる。

「女の子になりたかった?」

なんとはなしに問うてみる。

奥野晴明 銀貨 > 自分の中を埋めていた熱の塊が引き抜かれるとぽっかりと中身がなくなったようで少し残念ではあった。
なんとはなし、男根を目で追ってしまう。
すると蓋盛が自分の吐き出したものを口に含む姿が映るわけで、自然な様子で飲み下すのを見て

「……僕も今度は口でしてみようかなぁ」

などと呟いた。
慈母のように自分を寝かせてくれる蓋盛に、腹の上の顔を向ける。
ちょうど豊かな双丘が間にはいってなかなか絶景だなぁと思いながら甘い肌の匂いを楽しんだ。

「んん……、どうでしょう。もしかしたら今のでなっちゃったのかもしれないし……」

自分の腹を擦る。女の臓腑に出されたそれが果たして機能するかどうかはわからない。
たぶんせっかく種を巻いてもらっても、芽吹くことはないのだろうが。

「でも、女性ってあんなに痛い思いと快感に耐えられるの、大変だなぁって思って。
 やっぱりどんなになっても僕は椎月先生の”彼氏”でいたいかなぁ。

 あ、これからは先生とするときはすごく優しくします」

女性ってすごいんですね、などとのたまいながらやわらかな腹と胸に頬をすり寄せて笑う。

蓋盛 > 安らいだ様子で頬をすり寄せる銀貨に、優しげな眼差しを注ぐ。

「その時はまた生やす薬飲むかァ……
 なんなら今してくれても構わんのだよ?」

にやりと笑って、精に汚れた自分のものを指で挟み、ぺちぺちと起こして主張してみる。

「こら、消去法で性別を選ぶんじゃない。
 まったく一丁前な口を利きおって……。
 きみは少し苛烈なぐらいがちょうどいいんだよ」

横たわる彼の頬を、指でぐにぐにと突く。

「食うもの食って運動したら疲れたな……。
 寝ちゃう……前に、一緒にお風呂入らない?」

寝そべったまま身体を伸ばす。

奥野晴明 銀貨 > 「薬ですかぁ、あんまり変なもの拾い食いしないでくださいね」

何か異常が現れても彼女の異能ならば問題なく治療できるだろう。
だがもしも自分と愛し合った記憶がなくなってしまうのならばそれは悲しい気もする。

蓋盛の笑みに答えるようにこちらも笑って、起こされた男根を遠慮無く口に含む。
未だ熱をもった口内が柔らかく肉棒をしゃぶり、すっかり汚れを舐めとった。
これが先生の味かぁなどと神妙な顔をして飲み込む。

「ふふ、今はまだ両方でいいです。
 また必要に差し迫られたら考えますから」

頬を突かれるくすぐったさに笑って、体を起こし立ち上がった。

「はぁい、お風呂はこっちです。この家、一人で使うには何もかも広すぎて移動するのも大変なんですよね」

蓋盛に手を差し出し立ち上がるのを手伝おうとする。
やや腰が痛かったがまぁなんとか立てる程度ではあった。

蓋盛 > 「ぅぉぅ……」

本当にしゃぶりとられてびくりと震える。
自分でも似たようなことを言ったことはあったが、
される側に立ってみるとなんとも照れくさくなる。

「ま、好きにするがいいさ。なんて……あたしが言うことでもないだろうけど。
 どんな銀貨くんでも、あたしの大切な銀貨くんであることには変わりないハズだからね」

手を引かれてよいしょと身体を起こし、ともに浴場へと向かう。
その途中で、背中からおぶさりかかって、
首の後ろに無言でキスを落とした。

「スキだよ」

奥野晴明 銀貨 > ”大切な”銀貨くん。
僕もあなたがどんなになっても、大切な人に変わりないですよ。
とは、たぶん言わなくても伝わっているだろう。聡い彼女には口にするだけ野暮だった。

ぐっとおぶさるように蓋盛の体重と温度を感じる。
くの字に折れ曲がった姿勢ではあったがかろうじて倒れたりはしなかった。
首筋へのキスの感触に目を細め

「僕も」

同意の言葉を微笑とともに告げるとペタペタとフローリングを二人、裸足で浴場へと歩いて行った。

ご案内:「銀貨の家」から奥野晴明 銀貨さんが去りました。
ご案内:「銀貨の家」から蓋盛さんが去りました。