2016/07/18 のログ
ご案内:「烏丸のマンション」に烏丸秀さんが現れました。
ご案内:「烏丸のマンション」に比良坂 冥さんが現れました。
■烏丸秀 > 「さ、どうぞ」
マンションの自室に入ると、烏丸はリビングへ彼女を通す。
ホテルで、という話だったが、落第街の安ホテルに泊まる気にもならない。
なら、こっちの方がずっと気楽だ。
幸い、彼女もこちらでいいとの事。
ソファーをすすめながら、茶と茶菓子を探す。
■比良坂 冥 > 「……いいところに住んでるんだね」
促されるままにソファへちょこんと座っる
部屋をじっとりと眺め回す
この部屋で、この男の人は毎日生活しているのだ
すん、と鼻を鳴らして
「……女の子、よく来るの?」
■烏丸秀 > お茶とお菓子を出す。
今日はちょうどわらび餅があった。コンビニで見つけた商品を参考にして、ちょっとだけ、甘すぎないホイップクリームを閉じ込めてある自家製だ。
「まぁ、それなりにね」
お金は腐るほどあるのだが、自慢にもならない。
彼女が気に入ってくれるならまぁ、いいのだが。
「ん? あぁ、前は3日と空けずに来てくれてたんだけどねぇ……振られちゃったから、今は居ないよ」
肩をすくめる。
実際、凛霞が居なくなってからは、この部屋の合鍵を持っている人間は居ない。
■比良坂 冥 > それなりに、とは言うものの
二十歳前にも見える男性の住居としては十分過ぎるほどである
学生ならば学生寮を大体が利用する
落第街を歩いていたことを考えると、まともな学生でないのかもしれないが
「……そう、じゃあ…今はとっても、寂しいね…」
呟きながら、ダサれたお茶にそっと口をつける
普通の人よりも白く透き通りすぎたその肌に熱による赤みがほんのりと灯る
■烏丸秀 > 「んー、そうかな?」
お茶を持つと、ソファーの、彼女の横へと遠慮なく腰掛ける。
至近距離から見つめると、その肌は、まるで透き通るように白い。
「寂しい、といえば寂しいけどね。どちらかというと――餓えている、かなぁ?」
彼女の長い髪の先をそっと手でつまむ。
白いそれは、いわゆる先天性欠乏――アルビノの証だろうか?
■比良坂 冥 > 「……寂しくない?───男の子だからかな」
折角なので出されたわらびもちもいただく
もちっとした食感と、しつこくない甘みのクリームは意外な相性だった
美味しい、と思う感情は湧き上がるものの、彼女の表情を変えるには足りず
「……そう、満たされないんだ……」
同じだな、と思った
もっとも自分は、何を食べても満たされきったことがないのだけれど
「…白い髪……この島じゃ珍しくもないと思うけど」
■烏丸秀 > 「豪華な生活を送って、美味しい物を食べて、カワイイ子を抱いて――でも、この餓えは、満たされない」
いく求めても、手に入れても、壊れる程に愛しても。
彼の餓えは、決して満たされない。それが彼自身の背負った業だ。
「珍しくはないけど、でも、綺麗な髪だよね」
拒まれなければ、遠慮なく髪を手にとり、撫でる。
そして彼女の顔を見つめ。
「――冥は、どう?」
■比良坂 冥 > 「……そうだね。その気持は、多分わかるよ」
髪を撫でられながらそう答える
「……誰も私のことを満たしてくれない。
どんな形でも、誰かに必要とされることで一時的には満たされた気にはなれる、けど。
………どうせみんな、逃げてしまうから」
おそらく烏丸の前で初めて、その唇が笑みの形へと変わる
「もし私を満たしてくれる人がいたら、
どんなことをしてでも繋ぎ止めちゃうんだけど、ね…」
ティーカップを机に置いて、しなだれかかるようにしてその体を烏丸へと預けて
「…満たされないもの同士、少しは足しになるかもしれないね……?」
■烏丸秀 > 「――なるほど、ね」
そうか、この少女は。
きっと、自分とよく似ているのだろう。
何処かが決定的に違うが、それでも、根の部分は似通っている。
烏丸は片手で彼女の胸に手を這わせ、もう片方の手で彼女のあごを持ち、顔を上げさせる。
「きっと、ね。ボクたちはお互いを必要としないし、二人で居ても、きっと満たされないけど」
でも、それもいいね、と呟きながら。
彼女の唇に、己の唇を重ねようと。
■比良坂 冥 > カチリ
ああ、スイッチが、切り替わる
今日のこの人は、いつ自分から逃げるんだろう
冥の色の薄い瞳が、濁り淀んでゆく
「───っ」
唇を重ねようとした烏丸の唇を、まるで喰い付くようにこちらから奪いにゆく
その腕を背なへと回し、逃さないというかのように力を込め抱いて
自身の卑しい肉を散々にその身体へ押し付けながら
赤い舌が唇を割りさいて、口内をマーキングするかのように這いまわる
はたして烏丸秀はそれに抵抗しただろうか
やがて湿った音を立ててその舌が引き抜かれる
「はあ……烏丸くん……私、今満たされてきてる…ねえ…だから──」
裏切らないでね
その言葉は続かなかった
代わりに、手早くブレザーとシャツを脱ぎ去って、その真っ白な肢体を露出させ、
その手を烏丸の股間へ蛇のように這わせはじめる
■烏丸秀 > あぁ、なるほど。
ここが自分と彼女の違う所なのだろう。
「ん――」
抵抗もせず、彼女のするがままに。
舌に軽く舌を動かし返すと、上気した彼女の顔を見上げる。
その瞳は……
答える暇もなく、彼女の白い肢体が絡みつく。
まるで餓えた獣のように、自分を貪ろうとする彼女。
そう。
彼は知っている。己が決して満たされない事を知っている。
だから諦めて、餓鬼となり全てを貪ろうとする。
彼女は信じている。いつか自分が満たされる日が来ると信じている。
だから諦めず、貪り、喰らって、それでも自分の傍に居る人間を探している。
(――彼女はきっと、いつまでも恋する乙女なのだろうね)
けれども烏丸は拒まない。
彼女に貪りつくされ、それで死ぬようならば――
まぁ、それまでなのだろう。
■比良坂 冥 > 少女にとっては、濃密な時間
初めて会って、初めて話して、初めて身体を重ねて
カーテンの隙間から朝日が差し込んでも、まだ二人は繋がったまま
烏丸の身体をソファに横たえさせて、その上で白い肢体が跳ね続ける
それは終わりがないのではないかと考えてしまうほどの時間で───
───それでも、終わりの時は来る
「烏丸くん、烏丸くん…♪
ねえ、ねえ♪ もう少し、もう少しで満たされそうなの…♪
あとすこし、あとすこしだけだから───」
硬さを失いつつあるソレに熱心に奉仕をする少女の目は、完全に気の触れたそれであった
■烏丸秀 > ちょっと舐めてたかもしれない。
太陽が黄色い。もう何度出したか覚えていない。
烏丸もかなり性豪な方ではあるが、彼女はもう底無しかうわばみかというレベルである。
「物理的に、無理、かなぁ……」
かなりアブノーマルなプレイまで要求して治めようとしたが、全く問題なく全て受け入れられてしまった。
あとで掃除を頼もう――骨董品に被害が出なくてよかった。
■比良坂 冥 > 「……そう」
少女の表情が急激に 冷える
饒舌に嬉声混じりの言葉を連ねていた直前までの姿とは打って変わって
ゆっくりと、烏丸の身体からその身を離れさせた
「……でも、大丈夫…次も頑張るから」
次はお互いにもっと満たされようね、という
まるで何かを盲信したようなにこやかな笑顔を烏丸へと向けていた
■烏丸秀 > どう考えても、捕まったのは烏丸の方だった。
だが、まぁ、いい。
彼女は壊れている。壊れている、が――
絶妙な所で『健全』である。
だが、いずれ整合性が取れなくなり、壊れるだろう。
それを見てみたくなった。
「――冥。そこの棚、二番目に鍵が入ってるから、持っていっていいよ」
どうせなんやかんやと理由をつけて、来るのだろう。
壊される前に渡しておいた方がいい。
■比良坂 冥 > 「……え?」
服も着ぬままに、言われたとおりに棚に手を伸ばす
出てきたのは鍵。何の鍵かは…言われなくともわかる
「……自由に部屋に来て、いいの?」
ぎゅ、と胸元に鍵を握りしめて
どことなく不安げな表情を見せて
今まで少女にかかわった男達も知れるというものであった
■烏丸秀 > あぁ、まぁ、そうだろう。
こういう少女に纏わりつく男といえば、そういう連中と相場が決まっている。
そしてそういう連中の末路は、まぁ、お察しである。
「いいよ、この部屋、好きに使っても」
のろのろと服を纏う。
身体がだるい。あとで換気をしよう。
「でも、あんまりボクに関わると壊れちゃうから――それだけ気をつけなよ?」
■比良坂 冥 > 「……嬉しい」
ぎゅ、とより強く握りしめてそう呟く
……嘘だったり、裏切ったり、しないでね
ぼそりと小さくそう付け加えて
「じゃあ…それも一緒に」
壊れると聞けば満面の笑みを向けて、そう答えるのだった
………
身体を拭いて制服を適当に着こめば、出会ったその時のままの姿
とっくにお昼も過ぎてしまって、午後くらいは出ておかないと保護観察の風紀委員達が怪しむのだという
「…さっきの、嘘じゃないって約束してくれる…?」
言いながら、すっと小指だけを立てた自分の手を差し出した
■烏丸秀 > 約束はおそらく、彼を縛るものとなるだろう。
だが、それでも。
求められれば与えてしまうのが、この男の救いがたい性質である。
「ん、約束」
いつもの和装になり、立ち上がると。
彼女の指に、そっと自分の小指を絡める
■比良坂 冥 > ギシッッ
…敏感な人間なら、その瞬間に何かが結ばれたような、そんなイメージが浮かぶかもしれなかった
それはまるでこれ以上捩れない布を更に捩り、遂には裂け千切れるような───
意識的なのか無意識的なのか
それはおそらく本人でもわからぬこと
「………じゃあ、ね。また来るけど、‥…約束破ったら……ダメだよ」
トントン、と靴が玄関口の床を叩き、最後に屈託のない小さな笑みで、
…悪意にも近い呪いの約束事を残し、彼女は名残惜しく部屋から出て行くのだった
ご案内:「烏丸のマンション」から比良坂 冥さんが去りました。
■烏丸秀 > まったく、はるかといい冥といい。
彼女たちはこぞって、烏丸に呪いをかけていく。
まぁ、いい。楽しむとしよう。
彼女達ののろいで烏丸が壊れるのが先か。
烏丸が彼女達を壊してしまうのが先か。
が、今はともかく――
「……レイに掃除頼もうか」
ついでに風呂に入ろう。
烏丸は身体を引きずるようにして風呂場へと向かった。
ご案内:「烏丸のマンション」から烏丸秀さんが去りました。