2018/07/20 のログ
ご案内:「落第街の路地裏」に鈴ヶ森 綾さんが現れました。
■鈴ヶ森 綾 > 薄暗い落第街の路地裏で、一組の男女が睦み合っている。
女は壁を背にした片足立ちの体勢で男の首と背に腕を回し、
男の方は女の片足を抱え込むようにして露出した下半身を密着させている。
行為は既に佳境に入っているようで、互いの腰の動きは身体を揺さぶるほどに激しく、
両者の口からは荒い呼吸音が漏れている。
「―ーーーッ!」
男が野卑な台詞を口にしたのと同時に、腰を強く押し付ける。
それと同時に、女の方もしなだりの迸りを肚に感じ、身体を戦慄かせながら長い息を吐く。
それから十数秒の間を置いてからようやく男の陰茎が引き抜かれ、両者の身体が僅かに離れた。
■鈴ヶ森 綾 > 行為はそれで終わりかのように見えたが、女は相手の身体に回した手をそのままに、
離れた男の身体にぐっと追いすがるように身を寄せた。
男の方はと言えば、相手のその行動に満更でもなさそうな表情を浮かべており、抱えていた足を放して女の尻へと手を伸ばした。
女は男の首元へと顔を寄せ、熱っぽい吐息でもって首筋を擽り、その筋張った喉元に唇が触れさせる。
そして次の瞬間には、女が剥き出しにした歯列をその喉元へと食いこませ、激痛に男が叫び声を上げていた。
男は慌てて女を振り払おうとしたがその腕と顎の力は尋常のものではなく、男が半狂乱となって抗ってもビクともしなかった。
そして唐突に男の悲鳴が途切れる。
女によって喉が食い破られ、悲鳴の代わりにおびただしい量の血が辺りに撒き散らされていた。
■鈴ヶ森 綾 > 「…あぁ、いけない。ついうっかり。」
激しく血を吹き出す喉を押さえてアスファルトの路面をのたうつ男を女、
鈴ヶ森綾と名乗る女は、全身いたるところに返り血を浴びながら今しがた噛みちぎったものを嚥下し終え、
未だ興奮覚めやらぬ表情で見下ろしていた。
先日、校舎屋上で妙なものを吸った影響だろうか。久方ぶりのまともな食事に昂ぶりすぎて抑えが効かなくなってしまった。
そうなってもさほど問題にならないのがこの場所ではあるが、自制ができなかったのは恥ずべき事だろう。
ご案内:「落第街の路地裏」にラウラ・ニューリッキ・ユーティライネンさんが現れました。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 落第街。この島においてこの場所ほど無法地帯と呼ぶにふさわしい場所はおそらくない。
本来こんな場所はないほうがいいし、あったとしても足を運ばないほうがいいところ。
しかし、自分の様に大きな機関銃を使う者にとっては必要な場所でもあった。
いつもの通り"買い物"を済ませて帰路につこうとしていた時、
コンクリートの立ち並ぶこの路地裏で男の叫び声を耳にしてしまった。
「……ああん、もう!」
数瞬迷ったが、足はすでに声の方向に向けて駆け出していた。
そうやって路地の角を曲がったとき―――
察した。叫び声がぱったりと止まり、昼間の残熱に充てられて立ち込める鉄の臭い。
それらを感じた瞬間に、声の主は手遅れだと察したのだ。
「……私は風紀委員ではありませんが、殺しを見逃すわけにはいきません。
不要な戦闘は避けたいですから、おとなしくしてもらえません……か?」
機関銃を構え、一歩、また一歩と近づいていくうちに、
暗闇から浮かんできた顔に、絶句した。>
■鈴ヶ森 綾 > 「あぁ、心配しないでいいわよ。ちょっと手違いがあったけど、ちゃんと一滴も残さず食べてあげるわ。」
出血で意識が混濁しているのか、もはやまともに身動きもできず
地に落ちた芋虫のようになった男の頭上に右腕を翳す。
右手から黒く蠢く塊が幾つも男の身体へと降り注ぐ。それは無数の蜘蛛の群れであった。
蜘蛛達は獲物の身体を溶かし、全てを啜って食い尽くす。
その場に新たな来訪者が現れていなければ、の話だが。
「…あぁ、嫌ねまったく。まさか貴方がこんな場所に出入りしているなんて。予め釘を差しておくべきだったわ。」
いやだいやだと大仰に首を振り、暗がりの向こうから姿を現した彼女を見つめる。
その様子にさして動揺の気配はないが、さりとて無視する事もできず、血に濡れた口元に困ったような笑みを浮かべていた。
■ラウラ・ニューリッキ・ユーティライネン > 「私の……見間違いじゃ……なさそうですね……」
震える。
声が、膝が、銃が。
彼女がどんな存在であるかはあらかじめ知っていたし、
その性質を考えればこういう場所で遭遇することも当たり前だった。
当たり前だったのだが、いざ目の前にいるとなると動揺が隠せなかった。
今、自分はどうするべきだろうか。
自分に指示を出してくれる上官はいない。
自分で最善を選択しなければならない。
生き物としての本能と、彼女を知り、居場所になると言った自身の思いが錯綜した。
「……ごめんなさい、ちょっと、あの、わからなくて……
……ッ!?」
混乱でまともに言葉が出ない中で、突然の吐き気。
重たい金属の塊を落として口元を覆えば、こみあげてくる内容物を必死に飲み下した>