2017/12/30 のログ
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)3」に近衛 昴さんが現れました。
ご案内:「◆特殊Free(過激描写注意)3」から近衛 昴さんが去りました。
ご案内:「学園内地下倉庫」に近衛 昴さんが現れました。
近衛 昴 > 学園の片隅に今日の今日まで、存在すら知らなかった地下倉庫に放り込まれて半日が立とうとしている。

年内最後の奉仕活動で倉庫内の整理を命じられたが、片付けても片付けても見かけは大して変わっていない様に見える。

何年前のものかわからない不要な書類の詰まったダンボールにいつ使うのかよくわからない教材、古い体育用具や開封禁止の札の付いた中身のわからない箱やら忘れ去られた物が溢れていて。


「もう外真っ暗だよ、はぁ、全然片付いてる気がしない…」


小窓から差し込んでいた日の光は既になく、薄暗い電灯の明かりだけで照らされる室内はところどころある妖しげな物品のせいで不気味にさえ見える。

渡された捨てるものと残しておくもののリストと睨めっこしながら物を仕分けしてゆくが、明らかに残しておく必要があるかどうか疑問の物もあれば、捨てるのが惜しい物もいくつかあって。

近衛 昴 > 次に捨てる物を確認して、それが棚の下部に詰まれている箱を掴んで引き出そうとするが何かに引っかかっているのかうまく抜けない。

何度引いても抜けそうで抜けず、もう少しなのにと力任せに一気に引くと箱がようやく抜け始めた…が、完全に抜ききった瞬間、棚の天弁が痛んでいたのを箱が支えていたがそれがなくなったために棚板は乾いた音を響かせて割れてしまう。

そして棚の上部に詰まれていたものが一気に雪崩となって崩れ始め、そのまま引き抜いたまま尻餅をついたまま目の前で出来上がっていく物の山に固まってしまって。

騒々しいものが崩れる音と舞い上がる埃が落ち着く頃には片付けた倍以上の仕事が増えていて。

近衛 昴 > 目の前で繰り広げられた信じがたい光景からようやく正気を取り戻したのか無言のまま立ち上がり、苦労して取り出した箱を頭上に掲げれば怒号と共にゴミの山へと全力投球してしまうだろうか。

「こんなの…1人で終わるかあぁッ!」

乱暴に投げた箱はゴミ山に叩きつけられた衝撃で開封厳禁の札が破れ、肩で息をしていると山の上から転がり落ちて床に落ちると同時に中身が飛び出してしまう。

箱の中から出てきたのは古びた一振りの刀、それに気づいた少女はそれを拾い上げて引き抜こうとするもよく見れば鞘と唾が鎖で繋がれていて抜くことができない。

以前からある依頼で刀剣を探していただけに丁度いいと考えたが抜けないのでは中身が確認できないが捨てるにはもったいないと適当な布で包んで拝借しようと。

そして本題、先ほど崩したゴミの山を片付け始めるだろうか。

近衛 昴 > ようやくゴミの山を見れる程度には片付けていると、また出てきたのは先ほどの刀と同様の札の付いた小ぶりの箱。

リストを確認すると廃棄となっており、さっきのように使えそうな中身が入っていれば持ち帰ろうとすると中から出てきたのは腹話術の人形、正直可愛いとはいえない男の子の人形は不気味ささえ感じるほど無機質で。

見なかったことにして箱に戻すとゴミ山に投げ捨てて棚から落ちた荷物の片づけを再開するが、数分後にある違和感に気づく。

最初は先ほど捨てた人形が箱から零れ落ちており、捨てたゴミでも当たって崩れたかと思っていたが、その数分後人形の顔の向きが変わっているような気がする。

更に数分後うつ伏せになっていたはずの顔は完全に少女の背中を向いており、そしてその数分後に人形はゴミ山に背中を預けるように座っていて疑惑は確信に変わってしまうだろうか。

だらだらと冷たい汗が流れ落ちるのがわかるが背後を向いたらどう変化しているのか怖くて振り向けず、気づいていないようなそぶりで整理を続けながら手ごろな鈍器になりそうなものを探すだろうか…

近衛 昴 > 片付けるのを装いながら古い木製バットを見つけると握るなり、背後を振り返りながら振りかぶり人形へと振り下ろそうかと思うも、振りかぶったはいいが背後のゴミの山の傍には箱しかなく、肝心の人形の姿がない。

当たりを探してみるもどこにもいない…あるのは入っていた箱だけで。
暫く探してみるもまったく見つからないが途中背後で動く音に気づいて、試しに動きを止めてみると背後で確かに小さな音が鳴っているが振り向いてみれば何もいない。

それなのにまた背後から音は聞こえてくる、しかも段々とその音が近づいてきているような気がする。

何度振り向いても、姿はなく音だけが近づいてくる。

近衛 昴 > いくら振り向いても背後には音だけで追いつけず、このままではいずれ直ぐ真後ろまでたどり着くのも時間の問題。

このまま一気に振り向いて出口から外へと逃げるのもできるかもしれないが、それでも音が付いてくるようであればここにいる以上に姿を掴むのは困難になるだろう。

逃げるにも逃げられずにどうしたものかと思考を巡らせているとある策を思いつき、バットを構えながら背後へと後ずさり壁を背にするとこれでは以後から近づくことはできず、視界の範囲からは来ないのは予想の範囲内、あと残されたのは。

カタンと頭上の照明の上で人形が音が馴らすよりも早く真下からバットを振り上げる。

その速度は音だけに反射で動いたように速く、それと同時に背後の壁から顔を出したのは身体から離れた少女の姿。

気づいてから反応してでは追いつけないなら単純に「身体に音の下方向にバットを振れ」とだけ命令を与えて機械的に動かしてみたが成功したようだ。

元の身体へと戻ればこれまで怖がらせた分を倍以上に返さんと何度もバットを振り下ろし、息が切れようと人形がばらばらになるまでめちゃくちゃに叩き潰すと逃げるようにそのまま倉庫を後にするか。

翌朝、倉庫へと置き忘れた刀を取りに戻るもバラバラにした人形は跡形もなくなくなっていたという…

ご案内:「学園内地下倉庫」から近衛 昴さんが去りました。