2022/10/29 のログ
ご案内:「【常世島の現在】」に常世島「ハロウィン」についてさんが現れました。
常世島「ハロウィン」について >  
 ハロウィン。
 10月の最後の日に行われる「地球」の祭である。
 古のケルト人の祭であるサムハイン祭を原型の一つとすると考えられており、彼らの暦では10月31日が1年の最後の日であったという。
 死者の魂が家に帰るとも、秋の実りを祝う祭りであるとも、悪霊などを追い出す祭りであるなどとも言われ、仮装をして行列を作るなどの行為も行われたという。
 キリスト教に取り込まれてからは、ハロウィンは万聖節(諸聖人の日)の前夜として位置づけられ、世界に広がってからは子供のための祭りなどに変遷していったとされる。

 旧世紀の日本においてそうであったように、現代の常世島においても、西洋の習俗や各々の信仰の別に関わらず、広く開かれたイベントとして知られている。
 もちろん、《魔術》が復活を遂げた《大変容》以後の世界では、本来的なハロウィンを再現しようとする者たちも多くおり、西欧諸国ではヴァルプルギスの夜などと共にキリスト教以前の祭り(キリスト教の側から言えば「異教的な」)が復古を果たしている。
 常世島でも同様の復古的なハロウィンが一部で行われているものの、一般的な生徒の認識からすれば、仮装などを楽しむイベントとして捉えられる。
 生徒たちの「トリック・オア・トリート」の声が響く頃でもある。学生街、歓楽街、常世渋谷などはカボチャのランタンやカボチャの意匠の様々な飾りで彩られる。
文化的な違いによる悲劇が起こらないよう、こういった「地球」の年中行事についても《異邦人》たちには広く伝えられており、常世島で暮らす一般の異邦人であれば、ハロウィンについての知識を持っていることは珍しくない。

 イベントとしてのハロウィンでは、旧世紀において魔女や怪物、モンスターなどに扮することが多く行われたが、《大変容》以後の世界ではある程度の配慮が求められるであろう。なぜならば、「魔女」や「吸血鬼」なども現実の存在であり、国によって程度の差はあれ、一人の「人権」をもった「人」として認識されるためである。
 それらを「怪物」「化物」などとして表現し仮装することは差別を助長する――そういう意見も確かにある。
 だが、それはそれとして、かつての「地球」の祭り、習俗であるということも尊重されなければならない。常世島に多くいる様々な種族や霊的存在の生徒・教員、異邦人もそれは心得ているのが普通であり、現在では人種・種族・信仰・世界などを問わずに共に楽しむイベントとしてハロウィンは確立されている。
 「怪物」「化物」に扮するというよりは、様々な仮装を行う祭りとしての認識が浸透していると言える。

 学生街では有志による仮装イベントやコンテストなども行われており、常世渋谷は人で溢れかえるのが風物詩となっている。
 常世渋谷では、ハロウィンの歴史的なイメージが具現化したような敵性的な《怪異》が出没する、一時的に異空間に迷い込むなどの現象も報告されており、風紀委員や祭祀局などの常世島の治安維持を担う組織が巡回を行っているが、物々しくなりすぎないようにという配慮もあり、仮装に紛れての警備なども珍しくない。
 警備は厳重に行われるため、人通りの多い場所などで悲劇的な事件が起こることはまずないが、人通りの少ない路地での戦闘や、大規模な人的被害などが出ない範囲での大捕物などはまま見られることでもある。
 こういったイベントの常ではあるが、風紀が乱れやすい時期でもある。ハロウィン当日の勤務となった風紀委員は忙しくなることが多いであろう。

【PL向け情報】
 更新が滞っておりますことをお詫び申し上げます。

 ハロウィンです。
 色々と書いておりますが、深く考えすぎずに楽しいイベントとして遊んでいただくことももちろん可能です。
 なお、現実の10月31日に限定してロールプレイをして頂く必要はなく、「常世島のハロウィン当日」として、任意の日時でハロウィンを演出していただいて構いません。
 
 特段期限も設けませんが、11月一周目ぐらいまでが良いのではないでしょうか。
 運営として特別に舞台を用意するというようなことはいたしませんが、上の設定を用いたり、サイトルールや他者へのマナーを逸脱しない範囲でハロウィンをご自由に演出していただければと思います。
 様々な部活や場所などでハロウィンにまつわるイベントなどが行われていることでしょう。

 常世祭も同時期になりますが、どうするかはまだ未定です。
 現実での開催時期を少しずらす可能性もありますが、ご容赦くださいませ。

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