2020/06/09 のログ
ご案内:「屋上」に小玲(シャオリン)さんが現れました。
■小玲(シャオリン) > 下校する人の姿を見下ろしながら、たまご蒸しパンを食べる。
栄養にならないが、その触感が好きでたまに食べるおやつ。
「ん~♪
んっ、んっ、んんん~♪」
食べながら鼻歌を歌う。
夕暮の太陽がまぶしい。
■小玲(シャオリン) > もっきゅもっきゅとたまご蒸しパンを消費。
ごちそうさまでした、と手を合わせてビニール袋に入れて、自分のバッグにしまう。
「今日は暑い~。
もうすぐ夏かしら?」
ぱたぱたとシャツで仰ぐも、若干熱風。
……まだ梅雨が来ていない気もするけれど、きっともうすぐ夏。
ご案内:「屋上」に紫陽花 剱菊さんが現れました。
■紫陽花 剱菊 > (常世学園教室棟の屋上。綺麗な夕日が眩く照らす屋上の扉がゆっくりと開いた。扉の奥から現れたのは、くびれたコート姿の男であった。)
「…………。」
(あまり学園関係者には見えない。実際そうだ、不法侵入者といえばそう。ふらり、と体捌き一つで自然体に学園区に紛れては放浪していた。理由も特にはない。"なんとなく"。即ち、放浪癖である。)
「……食事中……嗚呼、いや、今しがた終えた所か……失礼……。」
(何の躊躇もなく、静かな声音で男は少女へと話しかける。)
■小玲(シャオリン) > 落下防止網の向こうに座り、足をぶらぶらさせている。
「ん~?」
そんな時に声のした方を、ぺろり、と小さな舌で口に付いていた蒸しパンのカスをとりつつ、見る。
友人が多いほうではないし、記憶力もいいほうではないが、見たことのない男性。
「謝んなくてもだいじょーぶだよ。
別になにも気にしてないからー」
には、と笑いながら男性に軽く手を振ってこたえる。
■紫陽花 剱菊 > (少女の言葉と笑顔に、男は静かに、小さく頭を下げる。)
「……感謝。」
(堅い印象を与えかねないような礼ではある。男の真面目さが伺える。ゆっくりと頭を上げ、網の上に座る少女を見上げた。)
「……初対面で失礼やも知れんが……余り其処にいるのは良いとは言えない……。あらずもがな、落ちては惨事になりかねない……。」
(真面目な男の真面目な心配。彼と人柄がいみじくもよく表れている。静かな眼差しも、少しばかり憂いを帯びていた。……余りにも何事も、真面目に捉えすぎていると言えばそれまでだ。現代的な若者なら、鬱陶しささえ感じるかもしれない。)
■小玲(シャオリン) > 古典的、というか、真面目なしゃべり方をする人だ。
それを目障り、と思うほど今の機嫌は悪くはないので大丈夫だが。
「あはは、心配ありがと~。
でも大丈夫だよ!」
ひょい、とジャンプするように立ち上がり、スカートをはためかせながら縁に立つ。
「ほらっ、よゆ~よゆ~♪
なんならここで一曲踊っても――」
くるり、くるりと縁で回って大丈夫だと主張していた瞬間。
ガクン、と足を踏み外し、体は地上へと落ちていこうとする。
■紫陽花 剱菊 > 「……左様か……。」
(当人が大丈夫と言うのであれば、それ以上の心配は無用。真面目は真面目なりに、そう言った所は弁えている。スカートをはためかせ、楽しげに踊る少女を眺め──…。)
「────…!」
(少女が足を踏み外すと同時に、男の体は自然と動いた。網の壁を一足で飛び越え、視線の下、落ちる少女の体を目視すればバチィ!と、男の背に紫の閃光が爆ぜる。雷の異能。紫電を迸らせ、文字通り稲妻の如くその身を加速させ、落下する少女の体へと迫り、抵抗もなくばその体を片腕に抱き抱えるだろう。)
(同時に、もう一つの異能にて生み出した日本刀を建物へと突き刺し、落下を免れる心算だ。……とはいえ、抵抗されているなら助かるのは自分一人、或いは道連れ、それ以上か────落ちる少女の反応や如何に。)
■小玲(シャオリン) > 調子に乗ってくるくると回っていたために、あげた足を下ろしたらそこは空中。
当然踏み場のない足は地面へと、それにつられて体も地面へと落ちていく。
が、特に慌てることはない。
自分はその程度では死なない。
だから、いまは重力に従い、自然落下を楽しんでいたが。
「あら。
お兄ちゃん、とっても速いのね!」
いつの間にか自分は先ほどの彼の腕の中。
そして宙ぶらりん。
状況はまるで、ジェットコースターを途中で止めたような感じだ。
面白い光景に笑顔を見せる。
■紫陽花 剱菊 > (男の表情はあまり変わらない。不愛想な、仏頂面だ。握った刀の宙づり状態から、ぐっ、と腕に力を籠めて振り子のように身を揺らし、その反動で今度は高く跳んでいく。そのまま何事もなかったかのように屋上へと着地し、落下防止用フェンスを一瞥し一息。刀も、何れ跡形もなく消えるだろう。)
「……大事にはなってはいないようだな。よかった。」
(心底安心した、安堵と一緒に漏れた言葉。少しばかりは表情も柔らかくなるも、少女を屋上へと下ろせば再び険しくなる。)
「卒爾ではあるが……私はお前を知らぬ。だが、私の腕の中のお前は、楽しそうに見えた。然るに、死にはしなかったろう。されど、其の幼けない体を悪戯に傷つけようとはするな。一介の女性、懸想を思う生徒も、お前を案ずるものも必ずいるだろう。どうか、悪戯に無茶をしてくれるな。」
(惑わされたと言えばそれまでかもしれない。だが、見過ごしては惨事に至る可能性もなくはなかった。だからこそ、少女にお説教。人を思うが故の、静かな声音。怒りもなく、憂いを帯びた視線が語るのは純粋な心配、心底の優しさだ。)
■小玲(シャオリン) > おぉー!と新体操真っ青な飛び上がりと着地に拍手。
彼の安堵とは裏腹に、キャッキャと笑いながら屋上に立ち。
「………?」
目を丸くして首を傾げる。
言葉の荘厳さに思考が追い付いておらず。
「んー……んっ!
とても楽しかったわ、お兄ちゃん!
私だと途中で止まるってこと出来ないもの!
ありがとっ!」
だから、とりあえず素直な感想と、感謝をいっておく。
にぱっ。
■紫陽花 剱菊 > 「…………。」
(溜息。些かそれは呆れにも近い。が、噴き出すようにはにかみ笑い。)
「いや……つづがなく、無事なら其れで良い。」
(今はそれで十分だ。)
「されど、誰もいないのに無暗やたらに網を越えようとはしてくださるな。せめて、隣に輩(ともがら)を添える時だけにすると良い。」
(その明るさが彼女の長所ではあるとみた。ならば、せめて此方からそれを潰さないような折衷案を提案してみよう。)
■小玲(シャオリン) > 「えー?人がいたほうが良いの?」
ふぅむ、と考える。
隣に人がいる方が怖い。
なんせ、その人の無事を考えないといけないのだから。
自分だけなら自分の責任でどうとでもできるが。
「私だけなら、私だけが落ちるだけだから、人がいないほうがいいと思うわ?」
もしその人が落ちても、助けることはできないだろうから。
■紫陽花 剱菊 > 「成ろう事なら……、……。」
(その口ぶりからして、彼女は思ったよりも自分の身の丈を知っているからこその無茶を出来る。この島に流れ着いて、人ならざる者、自らと同じ異能者もいると聞いたが、恐らく彼女も……されど、男はそれを"超越者"と捉えることはなく……)
「然り。同じくして、お前が落ちるのを怖がる輩もいる。……そも、落ちるなと言う話ではあるのだが……互いに、怪我がないに越したことはない。故に、互いにいればお互い落ちる事もないだろう?」
(心配をかけたくない、隣の人間の無事を安否するならば尚の事滅多な事は出来ないだろう。心あれば、それは必ず"人"であると男は思う。故に、情を以て接し)
「私は、お前が落ちたり傷つくのは嫌と思うよ。」
(素直に、その胸中を応える。万人に情を持つ、人が持つ当たり前の優しさだ。)
■小玲(シャオリン) > 「むぅ……」
やけにまっすぐいってくる人だ。
しかしいってることは正しいと思うのでそれに反論しようとは思わず。
「はぁい、じゃあ今度からきをつけまーす。
人がいればっていうのはちょっと難しいけどー。
墜ちないようにさっきみたいに回るのはやめるね♪」
それならいいでしょ、とコロコロ笑う。
■紫陽花 剱菊 > 「……程々に頼む。」
(やれやれ、と肩を竦めてしまった。少しでも反省してくれれば今は良い。気の長いことだ、と言われればそれまでだが。そのあどけない笑顔と言葉を信じる事にした。)
「ゆくりなく落下されるのも、困るものだが……嗚呼、名乗りが遅れたな。私は紫陽花 剱菊(あじばな こんぎく)。如く無し、詰まらぬ男ではあるが、記憶の隅にも留めておいてくれ。明朗の少女よ、其方の名は?」
■小玲(シャオリン) > 「お兄ちゃん、難しい言葉を使うのね?
私は劉 月玲(リウ・ユェリン)。
シャオリンって呼んでね、こんぎくお兄ちゃん」
やはりところどころ、首をかしげてしまう言葉があるが。
尋ねられれば名前を答える。
知らないおじさんについていくのと名前を教えちゃいけない?
そんなことは教えられていないので大丈夫。
「で、お兄ちゃんはここにきてどうしたの?
なにか用事でもあった?」
もう夕方。
下校する人がまばらに見える。
■紫陽花 剱菊 > 「月玲。しかと、覚えた。」
(うむ、と頷いた。特に自分が呼ばれる分には何も気にしない。)
「ふむ……。」
(さて、何をしに来たかと言われると当てもなく彷徨っているのが正しく、特に何か目的があったわけでもない。不本意乍らも、自らが此の島の仕組みの爪弾きもの、日陰に属する人間であることは理解している。かといって、それをひけらかすのは、この場に相応しくはない。指先を自らの顎に添え、思考を巡らし、尤も適した言葉は────……。)
「……此れと言って用があったわけではない。だが、よしやに言わば……」
「迷子だ。」
(24歳、住所不定迷子。此処に誕生──…。)
■小玲(シャオリン) > まいご。
まいご?
マイゴ。
迷子。
「ぷっ――あはははは!
まいご!まいごって!!
おにいちゃ、なんさ――あはははは!!!」
そのしかめっ面がまじめな声で「迷子」だなんていうのだから仕方ない。
お腹を抱えながらコロコロ転がって笑う。
■紫陽花 剱菊 > 「……?」
(何が面白いのか理解できてない、と言った感じで不思議そうに首を傾げた。彼女が楽しそうならまぁいいだろう。……少なくともまぁ、大真面目に「迷子」って言うの完全に"抜けている"事に気づいてはいない。)
「面映ゆい話ではあるが、未だ土地勘もなく、流れるままに島に滞在させて頂いてる身故……至らぬ所も多くてな……。」
(面目ない、と申し訳なさそうに軽く首を振った。何処まで行っても変に真面目な男だ。)
「……月玲は如何に此処へ?他の生徒は、既に帰路ではないのか?」
(そう言う君はどうなんだ、と問いかける。余りあだ名で呼ばないのは、その人の名前を大事に思ってのことのようだ。)
■小玲(シャオリン) > 「けほっ、えほっ。
お、おなかいた……。
そ、そーなんだ、お兄ちゃん異世界の人なんだねー。
それは、仕方ないよねぇ」
ぷくく、と笑いながら仕方ないとは思いつつも。
でもそれならそれでもうちょっと、迷子らしい態度というか。
「私はねー、まだ学校にいるの。
別に居残りってわけじゃないけど、夜の学校が好きなの。
夜の学校はね、不思議がいっぱいだから楽しいのよ?」
■紫陽花 剱菊 > 「……大丈夫か?」
(お腹が痛い事についてだ。普通に心配しているが、大体お前のせいだぞ。)
「嗚呼……夢幻。常世にまま、呼ばれるままに……。」
(要するに、気づいたら此処にいたらしい。迷子と言うのも実の所間違いでもない。)
「宵闇の学び舎、か。私の世界でも、怪異が跋扈すると、度胸を試す生徒を幾人か知っている。此の学び舎が如何程からは存じないが……然るに、余り感心出来る行為ではないな。帰りが遅くなれば、心配する輩もいるだろう?」
(気持ち自体はわからなくはないが、それはそれとして姑の如き注意はつらつらと並んでいく。一重に優しさからくるものだが、薬も過ぎれば毒となるというもの。……尤も、不法侵入者が言っても説得力がないと言えば、そうだが。)
(幾分か、彼女の言葉を聞いたのちに、ふと問いかける。)
「言問うに……月玲は退屈を……刺激を欲しているのか?」
■小玲(シャオリン) > 「うん、うん……だい、大丈夫……」
精神攻撃が止まらない。
しばらくは彼の顔を見るのを止めよう。
見ただけで笑うため。
「うーん、心配してくれる人もいるよ?
それに刺激が欲しいかっていうと、そうでもないんだけどー……」
んー?んん~?と首を傾げ、傾げ。
「でも、退屈は嫌いかも。
お兄ちゃんも、楽しいことがいっぱいの方が好きでしょ?」
■紫陽花 剱菊 > 「左様か……。」
(大丈夫ならそれでいい。……些か、顔を見てくれないようだが、自らに否があるのだろう。その通りです。)
「……なれば尚の事、行きずり無く長居はしない事だ。心配する方は、時として気が気ではないだろう。」
(理解者がいるならば、時にはその案じに従う事も重要だ、と。情に報いるのもあるべき絆の在り方と説く。されど、続く言葉には理解を示すように頷いた。)
「……そうさな。退屈は、停滞に等しく、酷く憂鬱だ。だが、一時の退屈を潰す為に、身を危険に晒す事は罷り成らぬ。月玲は、友垣の涙を見たいとは思うまい?」
(そう言う意味では楽しい事が一番なのは間違いないが、かといって行き過ぎた行為は誰かを悲しませるだけだ。とはいえ、些か自分も言い過ぎ、口煩いと自覚し始める頃合い。なればこそ、ふぅ、と息を吐きだし、首を横に振って)
「……戯れとあれど、何事も程々にな?」
(と、付け足しといた。即ち、さっきみたいなやりすぎ注意、ということだ。)
■小玲(シャオリン) > 「はぁーい……お友達を傷つけないようにはしまーす。
お兄ちゃん、優しいのはいいことだけど口うるさい親みたいだね!」
ぶぅ、と口を膨らませながらとことこ歩き出す。
いく先は、屋上から出ていくための扉の方。
「お兄ちゃん、私はそろそろ学校探索するからいくけど、お兄ちゃんどうする?
校門まではおくろっか?」
■紫陽花 剱菊 > 「生憎、子を授かった事はない。だが、月玲のような子に恵まれれたいとは思わなくはない。」
(結婚願望やら、そう言うのがないわけではない。過程の話ついでに、少しからかってやった、と言う所だ。少女の行く先を目線で追いかける。)
「結局探索するのか……いや、本当に夜更け迄いるのだけは止めておくんだぞ?……ふむ……。」
(変にこそこそするよりは、彼女と共に出た方が得策かもしれない。)
「……手間を掛けるが、少しばかり付き合ってくれると助かる。」
(頷いて、少女の方へと歩み寄る。静かに、そして体幹の通った綺麗な歩き方だ。)
■小玲(シャオリン) > 「私みたいな子?
えへへ、可愛くて子煩悩になっちゃうよぉ?」
きゅぴっ、とかわい子ぶったポーズを一度取ってからにへにへ笑い。
こちらに歩いてきた彼の手を取る。
「うん、じゃあ校門までごあんなーい!
もう迷子にならないように気を付けてね!」
そういって、元気よく手を振りながら校門まで案内するだろう。
ご案内:「屋上」から小玲(シャオリン)さんが去りました。
■紫陽花 剱菊 > 「そうかもしれんな。」
(ふ、と薄く笑って頷いた。なんやかんや世話焼きだ。元気な子供に振り回されるのも悪くはない。)
「嗚呼……宜しく頼む。」
(しっかりと少女の後ろに追従して、この場を後にするだろう。)
ご案内:「屋上」から紫陽花 剱菊さんが去りました。