2020/06/27 のログ
ラピス > 「いえいえ、先生は、セレネさんが生徒であっても、同僚であっても歓迎ですよ?
 ですから、今やりたいことと今できることをたっぷり楽しむのが良いかもです。
 なんて、ちょっとだけ先生っぽく頑張ってみたり。ふふり……!」

へっぽこ教師のモットーは、人生明るく楽しくである。
そしてそれは、自分だけではなくて周りにも伝播して欲しいと思っている。
だから、彼女が少しでも楽しく毎日を過ごせるなら、そうあってほしい。
仕事はすぐにサボるくせに、先生らしいことはしたくなるのが、ポンコツ教師の性分なのだろう。

「ん、まぁ、その、私から見ても、セレネさんはスタイルが良いですからね。
 こう、見惚れてしまう、というのは、先生もわかる気がします。
 ――だ、だからといって、許されていい話ではないですがっ……!」

わたわた、と言い訳しつつ、楽しみにしておくとの言葉にはこくと頷いて。
仲良しさんの二人目になれた少女は、ふふ、と嬉しさを隠せずにんまりと。

「ん、映えある第二号ですねー!仲良しさんが沢山増えると良いのです!」

ふんす、とやる気十分な少女は、おそろいのピースサインを向けてみて。
その間も、ぷか、ぷか、と少しずつ煙草は灰に変わっていき、やがてちょこんと短くなって。

「うや、そろそろ休憩時間もおしまい、ですね。煙草が燃え尽きちゃいました。
 もしよければですけど、中に戻るようなら、途中までお話しながら帰りませんか?」

休憩は一本吸い終わるまで。でないと仕事が終わらない。
故に、少々名残惜しくはあるが、そろそろ戻らないと、と告げてみる。
お誘いに乗ってくれたら、帰り道まで楽しいのに、などと思いながら。

セレネ > 「先生はお優しいのですね。
もし宜しければ今度、薬の事について聞かせて頂いても宜しいですか。
貴女も後悔のないよう、楽しく過ごして下さいね――って言うと失礼でしょうか。」

お互い楽しく生きたいものだ。
相手がそうあってほしいと望むのなら、心優しい相手も同じようにあってほしい。
仕事については…まぁ、適度に力を抜いて欲しい所だけど。

「あぁ…そう、なのですね。
嬉しいですけど、ちょっと複雑ですねぇ…。」

同性から見てもそうなのかと、改めて。
喜んでくれた相手からのお揃いピースサイン。

「これからも沢山仲良しさんを増やしたいなって思ってます。」

増えれば良いな。頑張ろう。
だんだんと短くなる煙草に目を向けると

「ん、良いですよ。このままさようならは少し寂しいですし…。」

相手の誘いには勿論だと承諾。腰を上げると相手が歩き出すのを待って。

ラピス > 「ん、勿論です。先生ですから、生徒にはちゃんと教えなければ。
 ――ふふ、お気遣い感謝ですね。先生も毎日楽しく過ごしますよ!」

彼女のように思慮深く、相手を思える人ならば、幸せになってほしい。
そう思ってしまうのは依怙贔屓かもしれないが、教師にだって感情はある。
悪い子にだって幸せになってほしいのだから、良い子にはもっと幸せになってほしくて当然なのだ。

「ほら、先生はただでさえ、背がちんまいですし、ぺたんこですし。
 スタイルの良い女性は見てて憧れるというか、くぅ、羨ましい。
 ……という感じで邪念が出ちゃうのです。ないものねだりなのですよ」

半分精霊で半分人間。そんな生い立ちだから、成長は大分緩やかなペース。
ついでに、記憶の彼方におぼろげな母は、残念ながらつるぺたすとん。
残念ながら、へっぽこ教師がナイスバディになれる未来は、どこの世界にも存在しないのだ。

「ふふ、それなら、仲良しを増やす競争ですねー?
 それだけじゃなくて、セレネさんとは仲良しを深くしていかないと!」

徐々に増えていくお友達。教師としての威厳はないから、打ち解けやすい方向で頑張ろうと思う。
最後、煙草の吸い差しは、きゅっと握ると消えてなくなる。ゴミ捨てを横着する必殺の錬金術だ。
彼女が誘いに乗ってくれるなら、少女は鼻歌交じりでるんたったと歩き出す。

「それじゃ、戻るとしましょう――!」

それから、行けるところまで一緒に向かって、バイバイと手を降って別れて。
素敵な仲良しさんが増えたなぁ、とその後のへっぽこ教師は、終始ご満悦だったのだとか――。

ご案内:「第一教室棟 屋上」からラピスさんが去りました。
セレネ > 「自分にない知識を得られるのは楽しいですから、先生のお話を聞くのもとても楽しみです。」

明るく振舞う彼女は、己とは違って太陽のようだ。
まだ深くは知れていないものの、彼女の人柄の良さだけはよく伝わる。

「スタイルが良いのも肩が凝ったり、太って見えてしまったりとか…悩みはそれぞれありますけれど。
お互い無いものねだりなのですね。」

種族は違えど無いものねだりなのは共通らしい。

「ん、競争ですね?負けませんよー。
…確かに。また是非お話してくれたら嬉しいです。」

先日出会った眼鏡教師もどちらかというと先生らしくはなかったし、案外そういった教師の方が生徒と仲良くなりやすいのかもしれない。
すっかり短くなった煙草を相手の小さな手が握り込むと。
手品のように消えてしまって驚きで目を瞬かせた。
そして相手が歩き出すならそれに続いて、歩幅を合わせつつ歩もう。

相手と手を振って別れた後は。
良い先生だったなーと余韻に浸りつつ教室へと戻っていき。

ご案内:「第一教室棟 屋上」からセレネさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 保健室」に富士 雅さんが現れました。
富士 雅 > 生活委員会・保健課の生徒の誰かが保健室に居ることが多い。
それは怪我をした生徒達を直ぐに治してあげるためだったりするらしいのだが。

「…言っても、今日は土曜日だぞ。」

男はオフィス用の大きな椅子に凭れるように座ったまま、欠伸をしていた。

窓の外からは部活中の生徒達の掛け声も聞こえてくるのだが。
生憎保健課の手が居る様な場面は出てこなさそう。

「確か、今日の夜だよな。」

男は机の上に広げておいた一枚のチラシを眺めている。
先日、誰かが配ったらしいチラシには今日の夜に集まる旨が掛かれていた。

「時間があったら行ってみようか。
それほど学内の事を詳しいわけじゃないが。」

富士 雅 > 男は退屈なのか、異能で煙管を取り出す。
別にけが人が居るわけでもないのだが、す~~~っと息を吸い、深く煙を吐き出した。
甘い香りで保健室の中に広がる。

「ま、こっち来てから鈍ってばっかだし。
たまには緊張感ある場所に行ってみるのもいいかもな。
ドンパチは無いだろうが、一応俺みたいなのでも多少は役に立つかもしれん。」

富士 雅 > 「そろそろ、昼飯でも食いに行くか。」

異能を解除し、男は緩慢な動きで立ち上がる。
部屋の電気を消し、食事へと。

ご案内:「第一教室棟 保健室」から富士 雅さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 購買部」に白亜 愛さんが現れました。
白亜 愛 >  
お昼時。土曜日でも部活やらなんやらで軽食を求めて生徒が集まる。
その中に、

「あの、その、道を……へへ、へ」

モブ学生が通行の邪魔で、否、邪魔されて、商品を取れない少女が一人。

「どいてくれると、嬉しいん、だけど、な」

弱弱しい彼女の言葉で道を空けることもなく。

ご案内:「第一教室棟 購買部」に院瀬見 周さんが現れました。
白亜 愛 > 「それならこっちを……うげ」

別の商品を取ろうとしても別の生徒が邪魔となり。
左右に移動しても動かれる。

「あ、あそこ空いた……ほぁあ」

人がいなくなったので取りにいこうとしたらさらに別の人が。
近づけば押しのけようとして。

「も、もう少し人がいなくなったらまたみぎゃ」

引き返そうとすれば足を踏まれる。


「なんなんじゃ、この学校……」

院瀬見 周 > 「もーーーーっ!!
 超!超!超~~~~邪魔なんだけど!!
 ほらどいてどいて。レディーファーストしらないわけえ!?」

(お昼ごはんにカップ麺でも買おうかなあ~と思ってたんだけど。
 人が多いのはわかるけど、女の子に優しくしないのはさー!
 勝手に知らない女の子の手を取って引っ張っちゃおう。
 こういうのは、ぐいぐい~っと押しのけちゃったほうが早いから。)

「ね、ね。きみ、どれ狙いだった?食べたいの、まだ残ってるかな!?」

(やけにボリュームの大きいアニメ声が、真横から聞こえることだろう。)

白亜 愛 > 「ほわぁ!?のお゛ぅ!?」

諦めて帰ろうとしたら、横から声が!あっ、手が!!

「え゛っと、サンドイッチがあればよかったなーって……。
あと、文房具も……」

凄いはきはきとした声の子だなぁ、と思いながら彼女に甘えることにして、欲しかったものを告げる。

院瀬見 周 > 「サンドイッチね!
 たまごとツナとあるけどどっちが…。
 ええーーい両方だ両方!残った方はぼくが食べれば万事休す!」

(万事休すの使い方って、これであってたっけ?
 なんだかちょっと違う気がするけれど、とりあえず万事休す!
 このガッコは入学してからもおもったけど、かなり肉食系おおめ。
 こういうふわふわ~っとした感じのコがこういうのに巻き込まれてるの、よくみる。)

(アフリカのサバンナでももっと譲り合い精神に満ちてるんだがー!?)

「文房具…はぼくが貸してあげる。
 購買より学生通りとか商店街のほういくほうがいーよ。
 お買い得だし、それにかわいいのもいっぱい売ってるから。
 おばちゃーん、たまごとツナ!ありがとおーー!」

(おばちゃんからビニール袋を受け取って、
 手に入れたサンドイッチとともに離脱する。ていっ。
 そして、ようやっと人混みから抜け出してから、きみの顔をようやく見る。)

「わーーーーーかわい!
 はじめましてだよね、はじめまして!
 ああーでもでもぼくが覚えてないだけかも。こんにちは。
 ぼくは院瀬見 周。1年生だけど…きみも1年生じゃない!?」

(2年生とかだったらもっとたぶん、図々しいでしょ。
 だからそういうちょっぴり失礼なヤマカンなのであーーる!)

白亜 愛 > 「わっ……え゛!?あ、ぢょっ」

私の要望を聞くと一気に突っ込んでいった!
ここの学生、獰猛すぎる……!!

彼女が見えなくなったあと、周囲で舌打ちして帰ってった人はサンドイッチが欲しかったのかな。

なんて口を開けて棒立ちになっていたらすぐ彼女は戻ってきて。

「えっと、サンドイッチありがとうございます。へ、へへ。
はじめまして、私は白亜 愛で、一年です」

あぁ、この人は押しが強いけどいい人なんだなぁ。
思わず口の端が上に寄る。

院瀬見 周 > 「マナちゃんね!
 こういうときはもう蹴っ飛ばしちゃえばいーの!
 たぶん、マナちゃんが蹴ったところで別にみんな痛くないだろーし!」

(華奢で、こんな女の子ーって感じのコに蹴られるくらい。
 ほら、ご褒美だって?いうし?なんかそういうカンジでどう?
 そうでもしないと、明日からのこのコのお昼ごはんが危ない。危険が危ない。)

「やーーっぱり!1年生だと思ったんだよね~~~!!
 ぼく大正解。えへへ。もしよかったらだけど…お昼一緒にどう?」

(購買の傍のベンチを指さしてから、
 マナちゃんの笑顔につられてへへっ、なんて笑い声が漏れる。
 女の子だったらえへへ、みたいなほうがカワイイかもだけど、
 カワイイはもうマナちゃんがいるから、今日はこれでいいのだ。)

白亜 愛 > 「け、蹴っ飛ばす!?い、ぃいいのかそんなこと!?」

そういえばさっきも押しのけられた。みんなやってるのかな。
私じゃ蹴ってもどいてくれなさそうだけど、今度試してみよう。

「え゛っ、と、当てるなんてすごいな!わた、私まだ『三日目』の学園生活だし!へへ。
ごはん、も、一緒に食べ……ます!」

友達が増える機会を逃すわけにはいかない!
彼女の誘いに乗って、ベンチに近寄ろうと。

院瀬見 周 > 「3日目!そっかあ~~!
 じゃあ、ぼくのほうがセンパイってことだね!?
 いいよお~マナちゃん。なんでも聞いて。
 院瀬見センパイがなんでも教えてあげちゃうから。なんでも。」

(1年生なのに後輩ができるなんて思ってもなかった!
 普段どれだけぼくは徳を積んで生きて生きているのだろう。
 違うんだよなあ~。普段の行いが、だいぶ違うんだよなあ~!)

「ほんと!? よかった。
 じゃあ、ツナとたまご、どっちが…」

(と言おうとして、若干ツナのほうが潰れているのに気付く。
 もーー人だかり作るからこういうことになるじゃん!と頬を膨らませ、
 ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ溜息をついてから。)

「たまごのほうで、いいかな?」

(たはは、と照れ笑い。頭をついでに掻いちゃったりする。)

白亜 愛 > 「へへへ……院瀬見、せんぱい、だね。へへ」

そうやって声をかけてくれる彼女が輝かしくって。
嬉しくなってつい笑ってしまう。

「えっと、ね、サンドイッチはツ」

折角買ってきてくれたのだし適当に選ぼうとしたが。

(……ぁっ!)

彼女はサンドイッチを見て、潰れている方を選んだ。
たまごは無事で見比べたらすぐわかる。
こ、これは気遣いが眩しい……!

「院瀬見ぢゃん……!いい゛んだよ……!」

好意は素直に、たまごのサンドイッチを選ぶ。
彼女は徳を積んで生きているのかな。

院瀬見 周 > 「ツ…」

(ツナ、ツナなのか?
 ツナがきてしまうのか?マナちゃんお願い。お願いします神様。
 マナ様。マナ様、ここは一つ、ここは一つツナではないほうを…)

「ツ、ツナ食べたかったんだあ~~~!!!
 ありがとお、マナちゃん。えへへ。遠慮させちゃってごめんね。
 でも、お駄賃ってことで。あ、でも一口だったらあげるよ。全然!」

(よかった~~~~!!!!!!!!!!
 ツナじゃなかった~~~~~!!!!若干バレてそうだけど!!
 マナちゃんはバレていないテイでいてくれているのだ。多分。
 ありがとうマナちゃん。ありがとう。サンキューフォーマナチャン。)

「3日めってことは、異邦の人か、それとも普通に転入生?
 春からじゃないひとも結構すくなくないんだよねー。
 こないだも、ヨースケくんも転入生ってゆってたから。」

「あ、でもでもでも話しにくいとかだったら全然聞かないから!
 そゆひともいるっていうの、授業でめちゃやったし。4月に。」

(好奇心からついつい口走っちゃったけれど、危ない。
 せんせえから色んな事情がある人もいるって言われたんだった。
 危ないっていうか、もし色んな事情あったらアウトかも。スリーアウトかも。)

白亜 愛 > 「そっかぁ、院瀬見ちゃんは、ツナ好きなんだね。私も好きだ、よ。
へへ。院瀬見ちゃんも……あまねちゃんも、たまご食べる?へへへへ」

マナちゃんて呼んでくれるから、名前呼びしちゃった。
顔のにやけが止まらない。

なんかこういうの久々な気がして。

「わ私は、転入生、かな?ここで保護されてるって形なん、だてさ。
へへへ。おかーさん達の分も元気に生きようって」

過ぎたことだし、あまねちゃんならいっか、と話しちゃえ。

「ちょと不安だった、けど、友達ができたから問題無いな!へへ」

握り拳を作って、意気込みを見せてみる。頑張れそう。
……ん?4月?まいっか。

院瀬見 周 > 「ツナは……まあまあかな!」

(あ。まあまあって言っちゃった。
 ツナめちゃめちゃ好きみたいなことしたのについ。
 もっと考えて喋りましょう。落ち着きを持ちましょう。小学校の通知表。)

「はい、じゃあどーぞ。
 たまご食べる食べる!今度よかったら学生街のほう一緒に行こうよ~。
 超~でかいパッフェとかあるんだよお。結構友達とシェアしたりするんだけど、
 よかったら一緒にマナちゃんもたべにいこ!」

(あーん、とツナサンドイッチの逆側(ちゃんととんがってるとこ!)を差し出す。
 変なこと聞いちゃったかな、って思ったけど、大丈夫そうでよかったあ。)

「そっかー、保護かあ。たいへんだねえ。
 きいといてなんていえばいいのかぜんぜんわかんないから、
 超素直にいうんだけど、…頑張って生きててマナちゃんえらーーーい!!」

(よしよしーー!なんて、マナちゃんがイヤじゃなければ、
 マナちゃんの頭をわしわしーってなでちゃおう。
 多分、「いろいろあって」ここにいるんだろうし、ぼくがそうしたいから。)

「だいじょーぶだよ!!ヘーキヘーキ。
 1年生なんだったら色々授業一緒できるといいねー!
 獅南せんせえってせんせえの授業、超むずかしいらしいよ!!」

(センパイから聞いた噂話を盛り込んで、へへ、なんて笑っちゃう。
 なんか、噂によればだけどね。…30人いて、単位取れたの1人とかなんだって。)

白亜 愛 > 「そっか、そっかぁ。ふへへ。ツナいただくね。
……もっ、ふぁ、はい、たまご」

やっぱりあまねちゃんは優しかった。
差し出された方をぱくり。
お返しにたまごサンドを同じように差し出す。

「でっかいパッフェかぁ。食べたらごはん、の必要が無さそうだね。行きだいね。へへ」

学生街、という単語で少し体が強張ったけど気のせい。
友達とならきっと楽しい。

「出来事なん、か、私は過ぎたことだし、大じお゛ゎああ゛!?
サンドあぶねぇ゛い!?」

普段からぼさぼさの頭がさらに乱れてく!!でもなんか心地良い。

「へへ、へ。いっしょの授業、受けられる、と、いぃ゛ねぇ。ははは髪がやべ」

きっと楽しいだろうなぁ。へへへ。

院瀬見 周 > 「やったあーー!!いただきます!」

(あわよくばたまごも一口、と思ってた策略がハマる。
 ぼくしってるよ。こういうの、孔明の罠って言うんでしょ。)

「ほうほう。ぱへがあるほえー。
 ごはんはもういらなーいってなるんだよ。超重いの。」

(そうそう。パフェがあるとねー。
 おいしいとかおいしくないとかじゃなくて、重い。
 物理的な重量が結構ある。うら若き乙女でなければ勝てないほどの。)

「マナちゃんおもしろいから、つ、つい。
 あはははごめんごめんね!はー、超面白かった…。
 ごめん、ぼく櫛とか持ち歩いてはないから――そのかわり!
 はい、これ! 揃うまではぜんぜんつかってていーから!」

(押し付けるように、パンパンのペンケースから筆記用具を取り出し。
 もうなんかなにがあってないんだかわかんないけど。
 とりあえず一掴みして、マナちゃんに押し付ける。
 かわいくない購買のよりかわいいほうがよくない!?)

「ぼく、この後体育だから先に行くねーっ!
 あ、そうそう。放送部きてくれたら、ぼく多分いるから!
 いなくてもセンパイたちに院瀬見呼んでーって言われたらいくから!」

(勢いよく立ち上がってから、残された着替えに使える時間を思う。
 これ結構急いで着替えないと怒られるやつ!!
 嫌だ!自分だけ遅刻して2周多く走らされるやつは絶対に!!)

「それじゃあ、またね!」

(ツインテールを揺らして、手を振って。
 携帯とかあったらアドレス交換とかしてたかもだけど、移動教室の最中だった。
 残念だけど、それは――)

(『また』の機会に!)

ご案内:「第一教室棟 購買部」から院瀬見 周さんが去りました。
白亜 愛 > 「へへへ。えへへへ。
パフェ、クリームとかで胃もたれが大、変だもの、ね」

それはそれで楽しい思い出になるといいな。

「私、お面白いかな?櫛は別に……マ゛ッ」

頭が解放されると、今度は筆記用具の波が!
落ちないようにあわあわとしながら両手で持ち方を整える。
そんなことしてるうちに彼女は背を向けてた。早い……!

「え、えええっと、ありがと、う!
またね……!!」

両手は塞がってるので、声であまねちゃんに応える。
台風みたいで、でもその真ん中で輝いてるようなお友達ができました。

「ぁ、私も戻らなきゃ……」

周囲を気にしつつ、急いで図書館へ戻る。

ご案内:「第一教室棟 購買部」から白亜 愛さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 食堂」にラピスさんが現れました。
ラピス > へっぽこ教師が遅めの昼食に選んだのは、海老天ぷらが二本乗ったおうどんだった。
文明の利器の恩恵を目一杯に享受すると、案外体が冷えるもの。温もり欲しさのチョイスである。
ちびっこ教師を見るなり、食堂のおばちゃんは『たんと食べて大きくおなりよ!』と無言の大盛りを執行。
トレイの上にどでん、と大きな丼を乗せた少女は、よろよろぽてぽてと席を探して彷徨っていた。

「おっととぅ、後ろ通りますからねー、おうどんあちぃあちぃですよー」

声掛けしつつ、人垣をすり抜けて、空いているテーブルの片隅に滑り込む。
よいしょ、とトレイを置いたなら、ようやっとのランチタイム。
椅子にちょこんと腰掛けて、ぱちっと両手を合わせて。

「いっただっきまーす……!」

猫舌な少女は、箸でうどんを数本持ち上げ、ふぅふぅと冷ましながら食べ始めた。

ラピス > つるつる、ちゅるり。冷ましたうどんを箸で手繰れば、出汁の旨味が口の中へ。
むっちりとした歯応えの麺も食感が楽しくて、つい次を早めに食べてしまいそうになる。
しかし、残念ながら冷まさずに啜るとまず間違いなく舌を火傷して、ぴえんとなってしまう。
麺をかっ込む誘惑に負けないように。これ以上なくしょぼい規模の精神修行が繰り広げられていた。

「はふっ、そろそろ天ぷらを食べちゃっても良いのではないでしょうかラピスさん。
 二本ありますからね。一本食べちゃう分には良いと思います、というわけでー……!」

はぷっ。お出汁を吸って少しだけ膨れた海老天ぷらの先を齧る。
ぷりっとした海老の身とふわふわした出汁漬け衣と湿っていないサクサク衣。
三つの食感が同時に迫ってくる。小さな幸せはここにあったか、とご満悦になるのも頷ける。
ちゅるちゅる、かぷかぷ。海老天ぷらとうどんの麺を交互に楽しむ内に、丼の中身は少しずつ少女の腹へと消えていく。

ご案内:「第一教室棟 食堂」に富士 雅さんが現れました。
ラピス > せっせと食べ進めること十数分。もちもちふわふわのうどんはすっかり腹の中へと消えた。
かわりに、ポンポン満腹なちみっ子が出来上がる。けぷー、と満足げな吐息が漏れて。

「はふ、大盛りはちょっと食べ過ぎでしたね。次は普通でいいかも。
 海老天はさくさくプリッとしてて美味しかったですから、満足感はグーでした」

それじゃお仕事に――とも思ったが、苦しいほどに食べたせいですぐには動けそうにない。
お茶でも取りに行こうかと悩むが、まずはお腹が落ち着くまで、少し休むことにする。
お陰で休憩がズルズルと伸びて、おサボりに変わるのも時間の問題である。

富士 雅 > 学食での席や限定メニューの争奪戦に巻き込まれないコツは、時間をずらすことである。
と言うことで、今日も遅めの時間に昼食を取りに来た男。

注文したラーメンを取りに向かう途中、生活委員会の教師の一人を見かける。
トレイを手に席に向かう途中。給水機で二人分の冷えた玄米茶を用意する。
最近の機械は量を多くしたり、味を濃い目に設定したりと機能的で男を驚かせた。

「ほら、冷たいお茶だぞ先生。」

冷えたお茶の入ったグラスの一つを腹いっぱい食べた後と思われる教師の元へ。

自らは隣の席に腰掛けると、軽く手を合わせてからラーメンを食べ始める。
こっちのラーメンはナルトとネギが浮いている程度で、スープは化学調味料。
が、男としては学食=この手のラーメンと言ったイメージがあったので大変気に入っている。

ラピス > くちくなったお腹を撫でながら、ぽへっとすること少し。
なんとなく眠くなってきて、あふあふとあくびを一つ。
この後はどうしようかなぁ、などと思考を転がしていると、近づいてくる人影が。
ちらりと視線を向けると、差し出されるお茶。しかも冷えた美味しそうなやつ。

「――うや、貰っちゃってもよいのです?」

いいのかしら?と問いつつも、許可が出るなら素直に受け取る。
ぐい、と飲み込む冷たいお茶は、何とも香ばしくて美味だった。
お茶を持ってきてくれた彼は、そのまま隣に収まる様子で。

「ん、お茶ありがとうございました、美味しかったですよー!」

彼に向き直ると、ぺこん、と一つ礼をして。
漂ってくるのは食欲をそそるラーメンの匂い。
なるほど、ラーメンも美味しいよねぇ、などと頷いていた。

富士 雅 > 「ああ、あんたの為に持って来たんだ。
生活委員のラピス先生だろ? 何度か委員会であってる富士だ。
せっかくだし、今日顔と名前を憶えていってくれ。」

今すぐ午睡に入ってしまいそうな小柄な先生に茶を差し出し、こちらも会釈する男。
委員会ではほとんど発言もせず、隅の方に座っているので分からなくても無理はない。

「飲み足りないなら言ってくれたらまた持ってくるぞ。」

土曜日でも学校に来ている先生を労いつつ、箸を進める。
ズルズルと音を立てて食べている所で、先生の呟きが。

「食ってみるか?」

男は途中で箸を止め、先生に顔を向ける。

ラピス > ちらり、しげしげ。見つめてみると、どこか出会ったことがあるような気もする。
でもどこでだっけか。というかこれナンパの常套句では?などと悶々していた所――。

「そうですよー、ラピス先生です。
 うや、なるほど、生活委員の方でしたか。通りで見覚えが……。
 富士君ですね?えぇ、覚えましたとも。ラピス先生はお利口さんですから!」

彼の方から答えをくれたので、ぽん、と得心して終了。
残り半分ぐらいのお茶を、今度はちびちび飲みながら。

「んゆ、飲みすぎるといつまでもお腹苦しいままなので、大丈夫です。
 富士君は気が利く良い子ですね。はなまるをあげましょう」

少女的には満点評価なのだが、それで喜ぶのは小さな子かこのポンコツ教師だけである。
ともあれ、うっかり漏れた呟きに反応されると、少々恥ずかしそうに頬を染めつつ。

「あ、いえ、おうどんでお腹いっぱいですから、気持ちだけ受け取りますよー!」

ちみっ子教師が餌付けされてた、となれば今後も他の生徒達から餌付けが続きかねない。
食費は大分助かるが、教師としてのプライドとかそういうのがだめになりそうな気がする。
お腹がいっぱいなのも本当だから、と辞退すると、のんびり彼が食べる様子を見守って。

富士 雅 > 「土曜日出勤とは大変だなあ。
まあ、俺も午前中は保健室の番をしていたがな。
で、お利口なラピス先生は朝は何をしてたんだ。」

お茶を少しずつ飲む様子は大変可愛らしいと言うか、知らないと教師とは思えない程。
実際、男も初めて見た時は静かに面食らっていた。

「おお、委員会の先生から花丸を貰えるとは気分が良いな。」

言動も見た目通りなんだなと、再認識しつつ。
はなまるとのことなので喜んで見せる。

「そうか? なら遠慮なく。」

先生の横でズルズルとラーメンを啜る。
量も大盛などでは無かったため、男がその気になれば簡単に平らげてしまった。
スープの類は必要以上に飲まない。 喉が渇くからだ。

「所で、先生は昼から何か用事でもあるのか?」

食後のお茶を堪能する男。
普段なら、異能で煙草の一本でも吸いたいところだが、教師の目の前なので一応自重しておいた。

ラピス > 「おや、お疲れ様ですね。真面目なことは良いことです。
 土曜日はお休みー、といきたい所ですが、期末試験前ですからね。
 テストの問題とか作らなきゃいけないので、先生も課題に追われてる訳なのですよ」

学生さんも大変ですよねぇ、などとぼやきつつ苦笑い。
ポンコツ教師の試験問題は、どう作っても難易度甘めになってしまう。
他の教師達のレビューで『ここは作り直しですねぇ』などと言われるのもしょっちゅうある。
それ故、毎日遅くまで残らないように、土曜日にのんびり仕事をしている寸法だった。

「ん、先生ですから、褒めるべき所は褒めて、叱るべき所は叱るのです。
 まぁ、大抵先生が叱った所で、茶化されて終わっちゃったりしますけども」

この見た目で威厳を保とうとしても、それは子供の背伸びにしか見えない。
それ故『先生まじおこじゃん。ほっぺぷくぷくマジぷにりたいんですけど』とかよく言われる。
他方で目の前の彼は、ちゃんと喜んでくれるから素晴らしい。なお、気遣いだとは気づいていない。
話す最中、目の前でラーメンがスルスルと、魔法のように消えていく。感嘆する食べっぷりだった。

「んー、特に予定はないですね。試験の問題は、ぽいっと出しちゃいましたし。
 ですから、お仕事の続きをしていくか、お休みに突入するか決めかねてたり」

のびのび。元よりサボりぐせのある自由人な少女は、仕事を終えるのも気分次第。
それこそ何かの誘いでもあったなら、残務を月曜の自分に託して、ほっぽり出すのは言うまでもない。

富士 雅 > 「だろう? 委員会活動で稼働を取られているんだ。試験の減免くらいあっても良いと思うんだがな。
なるほどな、先生は先生で大変なんだな。」

男でも彼女が教師の中では新人なのだと理解できるため、笑みを浮かべる。
言葉に出さずとも、古株の教師や主任たちの前で苦労しているであろう姿が目に浮かぶ。

「おぉ~、良いことを言うじゃねえか。
しかし、茶化すとはとんでもねえ奴らだな。
まあ、ラピス先生は可愛いからな。怒ってもあまり怖くない気がしなくもない。」

男は相手の言葉には耳を傾けるが、怒った所で迫力が出なさそうなのは間違いなく。
思わず、口に出してしまった。お茶を飲みながらと言うこともあり、多少油断していた。

「折角の土曜日なんだし、午後からはどっか出掛けねえか?
近くの公園でも、浜辺や釣りや泳いだりでもいいしよ。」

このままだと、なんとなくだが眠ってしまいそうな位まったりしている。
それもそれで良いのだが、たまには誰かと遊びに行くなんてこともしてみたい。
男は二人分の空の食器が入ったトレーを持つと、一度食器を返しに向かう。

ラピス > 「んー、確かに委員会も大変ですからねぇ。その位の措置があった方が、お仕事してはくれそうです。
 でも、お勉強と委員会を両立してバリバリこなしてたら、その方が格好いいかもですよー?
 先生はまぁ、いつも怒られてしおしおのぷーなので、委員会のお仕事によく逃げてますけど、ね」

保健室の備品の補充とか書類の整理とか、他の先生が面倒がることは積極的に受ける。
その代わり、委員会のお仕事を盾にして、先生の職務から逃げ回る。ポンコツ処世術だ。

「先生ですからね――まぁ、はい、怒っても威厳がないのは分かってますよぅ。
 お陰で、話の途中で抱っこされてほっぺたぷにられて有耶無耶にされたりしょっちゅうです。
 皆悪い子じゃないので、最終的にちゃんとしてくれるなら、それで良いのですけれどねー」

彼からの評価には、やっぱりそうなのか、と苦笑を浮かべるより他はなく。
とは言え、正直に思ったことを隠さずに話してくれるのは有り難いもの。
彼の油断を怒りはするまい。自分が彼だったら、多分同じ様に口が滑るのだから。

「ん、どっかに、ですか。そうですねぇ、予定はないので構いませんよ?
 ただ、特別行きたい所とかもないので、富士君のおすすめに着いてく感じになるかもですが」

このままだと、そのまま午睡をすやすやととって、夕方になって一日が終わる。
それはそれで贅沢だから良いのだが、折角のお誘いならば乗ってみるのも悪くない。
自分の分のトレイまで彼が片付けてくれるなら、足をぶらぶら、大人しく待っていた。

富士 雅 > 「だろう? 多少の加点位はしてくれてもいいと思うんだがな。お陰様で今は試験勉強中だ。
まあ、流石に赤点は取る気はないが。両立なんて到底俺にはできんよ。
なんだ、よく分かってるじゃないか。生活委員会なんだし、嫌なことがあったら保健室にも来な。」

その際はお茶と簡単なマッサージ位ならできるぞ、と付け加える。
子供のような見た目で教師をすることはなかなか大変だろうなと、青い瞳を眺めていた。

「まあ、威厳と親しみやすさってのは割と相反する所があるからな。
先生の場合見た目も中身も親しみやすいんだし、そっちでやっていくことになるんだろうな。
ちゃんと聞き分けてくれるのならいいんじゃねえか。」

見た目よりも大人びた回答をする辺り、ちゃんと教師だった。
男は先生らしい会話を返してくる先生に少しずつ気を許していく。

「あ~、そうだなあ。先生が眠たいってんなら一緒に保健室で寝ても良いし。
俺が決めて良いってんなら、ドライブなんてどうだ?
尤も、レンタカーになるがそこは勘弁してくれよ。」

トレイを片付けて戻ってくる男。
外はまだまだ暑いので、どうせなら車で涼しく島を周りたい。 

ラピス > 「ですねぇ。でも悲しいことに、先生はそこらへんを変えるパワーが無いのです。
 赤点取らなくて、得意な物があるなら上々ですよ。お勉強だけが人生じゃないですから。
 むむむ、このままだと保健室が定位置になってしまうかもしれないです……」

お茶と簡単なマッサージ、これはリラックスできそうな気配。
今度機会があったら、その時はお願いしてみようと思う。

「ふむ、まぁ、嫌われることは少ないので、それは有り難いですけどね。
 私に怒られるから、というより、他の先生から私が怒られるのが可愛そうだから、
 なんて理由で、玩具にされた後で『満足したから言うこと聞くかー』ってなるんですよ

全く、先生を何だと思っているのか!とぷんすこしても、結局は餌付けされたりして流される。
どこまでも親しみやすさしかないポンコツ教師は、これでいてうまいこと先生をやっているらしい。

「ん、それじゃ、ドライブに行きましょう!車、運転できないから乗る機会も少ないですし。
 レンタカーでも問題ないです。学生さんには高い買い物ですし、先生、良し悪しわかりませんから!」

せいぜい分かるのは座り心地と見た目のかっこよさくらい。
であれば、レンタカーでも十二分。地図は読めないけど助手席に居座る気満々だった。

富士 雅 > 「まあ、まだな。 そのうち状況もまた変わるんじゃねえか?
今日も夜になんか大きい話し合いが始まるようだしよ。
いいんじゃねえか? 生活委員会の先生が生徒たちの様子を見るのは当然だろう。」

保健室で暇そうにしていただけに、先生が訪ねてくれば楽しみも増える。
男は先生に対し、満面の笑みを浮かべていた。
本当に来てくれる時は盛大にもてなすことだろう。

「まあ、そこまで慕われてるなら問題ないだろう。
俺も先生が困るような事はしたくないしな。」

これはこれで立派な魅力の一つなのだろうと、頷く男。
餌付けしたくなる生徒の気持ちもよくわかる。

「おう、実は校内で借りれる所があってな。
良かったら今から行くぞ。」

ご案内:「第一教室棟 食堂」から富士 雅さんが去りました。
ラピス > 「ん、そう言えばそんな話もありましたね。
 先生は、そういうの苦手なので日和見しちゃいますけども。
 そういうことなら、保健室にはしょっちゅう出入りするとしましょう!」

保健室に入り浸る大義名分を獲得したへっぽこ教師は、ぐっ、とやる気を見せていた。
今後、保健室が寮の自室の次に滞在時間の多い場所になるのは、言うまでもない。

「子供扱いはダメですよーって言っても治らないので諦めました
 っとと、ではでは、お出かけに参りましょー!」

などと苦笑しつつ、彼が戻ってきたなら、一緒になってぱたぱたと食堂を後にする――。

ご案内:「第一教室棟 食堂」からラピスさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
講義が終わり、次の講義の時間まではまるっと1コマ分この教室は使われない
そんな誰もいない教室、その中ほどの机に一人の女生徒が突っ伏して小さな寝息を立てていた
…時折寝苦しそうに身を捩ったり、苦しげに魘されるような、小さな声を漏らしながら───

「───…ッ…はっ…」

がば、と身を起こす
額に汗が滲み、脈打つ鼓動は速い

「……?! あ…ね、寝て……た……」

辺りを見渡すと、無人の教室
講義が終わって…その後の記憶がない
次の講義までは時間が随分あったので、復習でもしていようと思って…急激な眠気に襲われた
……気が、する

「はー……良くないなぁ…最近…」

起きると内容をはっきりと覚えてはいないのだけれど、何かよくない夢を見ているのか、ここのところ熟睡できておらずやや睡眠不足気味である
それでつい、うっかりうたた寝をしてしまったのだろう…と
そう考えていた

伊都波 凛霞 >  
「……うーん、ひどいカオ…」

取り出した手鏡を取り出して溜息
寝不足で顔色もあまりよくないし、薄化粧とはいえ化粧ののりも悪い
もう少しこんな状況が続いたら目の下に隈でも出来てしまいそうだった

「いつからだっけなぁ…ルギウス先生と話してから…?」

禁書庫で調べ物をしていた時にそういえば話をして…
多分、あの日の夜辺りからだろう、妙に夢見が悪いというか…
まさかあの先生が何かしでかしているのでは?と思わなくもなかったけれど

「いやいや…そんなコトしてもあの先生にメリットないし…?
 っと、そうだいい加減あの本返却しにいかないと…」

いつも肩に背負っている大きめのショルダーバッグを手に、机の上へおいてごそごそと漁り始める
実は結構色々持ち歩いているのでそれなりのサイズのバッグである
風紀委員の腕章とか、前止まんないから着はしないけど一応あの赤いジャケットも持ち歩いてはいる
他にもテキストや参考書、資料などの物品、その日使うならば体操服とか、色々と──

伊都波 凛霞 >  
「…………あれ?」

あの特徴的な黒表紙が見当たらない
それなりに大きめの本なので見つけられないわけはないのだけれど

「え、ちょっ…待って待って」

にわかに慌てはじめる
図書委員にお願いして風紀委員の名義で借りた禁書庫の本である
本来なら貸付なんてできるはずのない本で…そもそもなぜ借りたのか、というとそれも不思議だったのだけど
なぜか、その本を持ち帰らないといけないという観念に囚われて…
いや、今はそれは良い、よくはないけど、今はいい

「……嘘ぉ…」

バッグの中のどこにも、本は見当たらない
すー…っ、と、血の気が失せていくのを感じる

伊都波 凛霞 >  
何処かで落とした?→バッグの中にずっと入れてて落とすワケないでしょばか
バッグから出して、入れ忘れた?→そもそも本を出し入れしてない
じゃあどうして?→

「──盗まれ、た…?」

居眠りしている間に?
いや、流石に気づかないわけない
じゃあ何処で?いつ───?

「………」

ご案内:「第一教室棟 教室」に宵町 彼岸さんが現れました。
宵町 彼岸 > 「……こっちかなぁ。においがするんだけどなぁ」

廊下を小柄な人影が歩く。
ペンギンを象ったパーカーのお腹の部分にはなぜか毛筆風の文字で様々な肯定の言葉が書き込まれていて
足元は水色のやすっぽいサンダルのみ。パーカーの隙間から見え隠れする首周りにちらっと
オフショルタイプのシャツが見えていることから一応パーカー以外も着ているようようだが遠目で見たらパーカーしか着ていないヒトに見えるかもしれない。
若干ばぐったセンスだが普段あまり服に気を使っていないので適当に選んだ結果であり、本人はまったく気にしていなかった。
低身長も相まって完全に迷い込んだ迷子の様だが本人はしっかりと目的を持って歩いていて

「……んやぁ?」

”物騒な探し物をしている”という事にも拘わらず無警戒に一つの教室までたどり着き
がらっとその扉をあけると中にヒトを認め抑揚のない声を上げる。
気配はこのあたりにあるし……まぁそこに何が居ようと”ワタシ”的には構わないのだけれど……

「キミこんなとこで何してるの……?」

のんびりと声をかけながら後ろ手に扉を閉める。
一瞬その足元の影が揺らぎ中空へと溶けるも本人は至って能天気な表情のままで。

伊都波 凛霞 >  
「…ダメだ。一通り探して見つかんなかったら、これはちゃんと報告をあげないと……」

やや深刻な表情で眉をしかめる
盗まれた以外に考えられない以上は、だらだらと報告を先延ばしにするわけにはいかない
普通の本なら兎も角、得体のしれない禁書なのだ

──と、やや険しい表情をしていると教室の入り口ががらりと開く
そちらに視線をやってみると…以前、深夜の校内で出会った少女ではなかろうか

「あれ、キミは──……」

確か、以前カフェテラスで──けれどその声自体は割と最近にも聞き覚えがあった
そうだ、薄暗い中で切迫していた状況だったのもあって気付けなかったけれど…あの時の子だったんだ、と

「や、ちょっと忘れ物しちゃったみたいでねー。
 あ、そうだ。写メ見て、写メ。私のコトきっと思い出せるから」

そう、笑顔を作って言葉を返す
色々と考え事をしていたせいか、少女の影が揺らいで消えたことには気づいていないようだった

宵町 彼岸 > 自身の玩具とよく似たものがうろついているらしい。
それを探してきてみれば、とてもよく似た臭いのするヒトが居た。
考え得るパターンはいくつかあるけれど……
まぁいいか。遊びに来たのだもの。それいがいはどーでもいいや。

「”やーぁ。はじめまして、かなぁ?。
  キミはボクを知ってるかもしれないけどぉ”」

酷く耳の良いヒトなら喋る声に僅かに別の声が混ざっているように聞こえるかもしれない。
とてもよく似た声がしゃべる調子に合わせて全く別の言葉をしゃべっているようなそんな声が。
多重詠唱に酷似したそれは最低でも4つ以上の旋律を伴っている。
楽しそうな表情とは裏腹に練り上げられた術式は酷く複雑で剣呑なもの。
観察者としての好奇心が疼く。ああこれはどんな性質でどんな反応をするモノなのだろう。

「”ああ、一応伝えておくけどこれ全員に聞いてるんだぁ。
  キミに聞くのは初めてかなぁ。それともまた会ったねなのかなぁ”」

教室の体積に合わせて空間座標を固定。
ゆっくりと歩み寄る一歩ごとに瞳に煌めく魔力性の輝きが強くなり、
数え切れないほどの刃じみた視線にさらされているかのような感覚が強くなっていくかもしれない。
その術者はまるで新しいおもちゃを見つけた子供のような表情を浮かべていて

「……あれ、えーっと」

そんな冷たい視線もあれー?と首をかしげると霧散する。
ぱちくりと目を瞬かせると懐から何やらもにゅっとした人形のような物を取り出し目の前の人物をおもむろにぱしゃり。
むにむにと撫でまわすように操作すると結果をじっと見つめ……

「……いとわー、りんかぁ。
 あはぁ。ごめーん。知り合いだったぁ。
 気を悪くしたらごめんねぇ。」

あはー。と緊張感の欠片もない声を上げた。

伊都波 凛霞 >  
混ざって聞こえる声に、なぜか感じる無数の視線
一般の人間に比べて鋭敏な五感の持ち主である凛霞には、ややゾワりと来るものもあり、その表情をやや強張らせる、が──

笑顔で声をかければ、返ってくる言葉と共にそれらはナリを潜めてしまった
この少女の持っている異能なのか、それとも……

「良かった、思い出してもらえた…。
 …ううん、私もこの間は切迫してて思い出せなかったから…」

おあいこにしとこー、と人懐っこい笑みを浮かべる

宵町 彼岸 > 「この前の夜以来だねぇ。
 あの後変な人に襲われなかったぁ?
 主にボクとか、あの子とか」

怖い人沢山いるから気を付けてねー?と他人事のようにぶちかましながらかくんと首をかしげる。
”感触”が随分違うので知り合いではないかなーと思っていたのだけれど
最近少しのんびりが過ぎたかもしれない。反省反省。1mmほど。
そんな事を思いながら端末を仕舞い……

「うんうん、顔以外は覚えてるだいじょーぶ。
 はぐはぐさせてくれれば大体は思い出すんだけどなぁ……。
 抱き心地よさそうだしぃ」

人によっては誤解を招く表現を堂々と使いながら手を伸ばし
近くの椅子をくるっと回し座ろうとして

「わにゅ」

回転させる力が弱すぎ椅子は動くことなく
背もたれ側に座ろうとして盛大にひっくり返った。

伊都波 凛霞 >  
「あの後は真夜中の学校に行ってないよ。だから大丈夫
 ちゃんと報告を挙げたからそのうち調査にまた行くとは思うけど」

苦笑しつつそう返す
夜の学園にはそんなにコワイモノが沢山いるのだろうか…
生徒に危険が及ぶ可能性もあるなら、やっぱり一度しっかり調査はしないといけない…

「はぐはぐ?…あぁ、ハグ、ね。いいよー?」

別に、女の子同士だしねー、とあっけらかんとした表情
そう、そういえば人の顔が記憶できないのだと、最初に会った時に言っていた

「わっ…とと、あぶない」

盛大にひっくり返ったその身体を瞬時に手を伸ばして支え、椅子をしっかりと直してくるんとその上へと腰を降ろさせた
なんという早業
誰かが見ていたら一瞬の曲芸のように見えたかもしれない

宵町 彼岸 > 「わーぉ」

椅子に座ったまましぱしぱと目を瞬かせ、あれー?と緊張感のない声を上げた。
数秒その表情のまま固まって、それからかくんと首を逆側に傾けて

「椅子に座ろうと思ってたら椅子が無くって気が付いたらいすに座っていた。
 頭がおかしくなり……あ、頭はもともとおかしいので通常営業だった。」

なむさん。と両手を合わせて合掌。
何かそういう感じの事を誰かが言ってたので流用してみたけれど
原作好きの方ごめんなさい。といもしない誰かに謝ってみたり。

「え、いーの?
 ボク遠慮しないよぉ?」

何とあっさり許可が出たので椅子に座ったまま両手を軽く広げてニコリとほほ笑む。
身長差が随分ある上に椅子に座っているのではぐしにくいことこの上ないだろうけれどまったく気にしない。

伊都波 凛霞 >  
「ふふ」

首を傾げている彼岸ににっこり微笑む
特別性の反射神経と運動能力の為せる技だった

「ハグするだけでしょ?ぎゅーって」

欧米では挨拶だよ気にしない気にしない、みたいな軽いノリ
相手が男性だったらさすがに躊躇するんだけど

「変な夢みて寝汗かいちゃったから、汗くさかったらごめんねえ」

実際にはそんなこともないのだけれど、椅子から立って膝立ちで正面へ、手を広げてまっているところにれっつはぐはぐ
何がとは言わないが、やわらかい

ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 教室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
宵町 彼岸 > 「それいがいもしていーの?触診とかしちゃうよー?
 ボクこれでも医者だからねぇ。というか日本人ってはぐに対するハードル高くなーい?」

挨拶なのにねーと共感しながら心のままに生きていることも自重しない。
そこまで他意があるわけでもないし。純粋にいい意味じゃないかもしれないけど。

「んー……」

下から見上げるとなんというか、圧がそれなりにすごい。何がとは言わないけど。
わーぃと軽く声を上げつつ上体を起こして張り付くようにして抱き着いた。
完全に見た目は家族にご褒美を強請る子供そのものだが……
快諾された事を良いことに腕を回しぎゅっと抱きしめて感触を楽しむように目を閉じる。

「んふー。そーぞーよりはぐしやすーい」

ああ、やっぱりすごく抱きしめ心地が良い。
柔らかくて暖かくて……凄く美味しそう。
首元に顔を埋めたままうっすらと怪しい光を宿した瞳を開け、楽しそうに笑った。

伊都波 凛霞 >  
「あれ、そうなの?
 んー、前にお話したのが結構前だもんなぁ…」

その時は、そういう話をしたっけなあ…なんてちょっと考える

「でもどこも悪くないから大丈夫だよーっ」

えいえい、とぎゅーをしかえすのだ
といってお痛いほどにはしない、親愛のハグのちょっと強い版

「ふふ、どうかなー?これなら私のこと、覚えてられそう?」

宵町 彼岸 > 「覚えてられないとは思うけど、
 覚えておく努力はするね。
 あ、でもほんとに覚えやすくはなってると思うよぉ」

ある程度相手を識別できるのは”交流した記録”を覚えているからに過ぎない。
逆に言えば紐づけている情報が増えれば検索するのも容易になる。特に触り心地が良い物は覚えやすい。
……それを踏まえても脳内で固有名称で留めている人物は極めて少ないのも事実だけれど。

「そーだよぉ。
 ちゃーんと自分の事覚えてるのえらいでしょ?」

誉めてーとおおよそ正気ではない要求をしてみるも
普段は名前すら忘れているのだから実際珍しい。

「え、かじっていーい?」

どこも悪くないという言葉に何故かちょっと欲が漏れた。

伊都波 凛霞 >  
「努力もちゃんとするんだし、偉いよー、えらいっ」

覚えていられるよう努力をするのだという
そしてちゃんと、自分のことは憶えているという
じゃあ、偉いのだと
一般の人から見れば敷居の高くないものかもしれないけれど、
そもそも敷居なんて人によって、存在によって高さは様々なのだから
だから、何の躊躇もなく褒めて、嫌がられなければ頭だってなでてしまう

でも、続いた言葉はすぐには理解できなくて

「へ?」

と聞き返しながら、ハグをしたまま小さく首を傾げてしまった

宵町 彼岸 > 「んふー」

誉められたことに気を良くしたのか明らかに上機嫌といった雰囲気を漂わせる。
子供っぽい誉められ方でそんな喜ぶ?とよく周囲に驚かれていることを
本人はいつも忘れてしまっている。
これが漫画の一シーンなら周囲にぽんぽん花でも浮かんでいるだろう。

「"だって唾つけてないとわーりん(キミ)ほかの子にかじられちゃいそうなんだもん"」

色々な物に関わって性質が変わっていく。
それが愛情もしくは経験であれ、はたまた呪のような降り注ぐものであったとしても
それそのものに区別はしない。彼女にとってそれは変化の一つ。付与情報の一つに過ぎないから。
けれど……

「"知らない間に面白い事見逃すのって嫌いなんだよねぇ"」

その言葉にはまるで抱えた腕を全力で押さえつけているような圧を含んでいた。
実際には回した腕に力は全く籠っていない。
ふりほどこうと思えば簡単に振りほどけるだろう。

伊都波 凛霞 >  
「そ、そうかなあ…?」

まぁ、過去に色々隙があったのは認めるけれど…
何気にわーりんと呼ばれたことにも少し驚きつつ

「そんな、面白いことなんてそうそうないと思うけどなあ」

かじる、という表現はやっぱりよくわからなかったけれど、
つまるところ心配してくれてるのかな?と解釈したようで

ぎゅうっと抱きしめる力が少し強くなったように感じる…

「大丈夫、こう見えて結構身持ちは固いんだから」

色々酸いも甘いも経験したことだし、多少なり自信だけはついた…のだ、多分

宵町 彼岸 > 「そっかぁ」

顔を顔と認識できない自分でもわかる。注意深く見れば若干消耗の跡が見える。
先日の夜とそして今日探していたものに近い匂いが彼女からする事は無関係ではないだろう。
けれどそれについては黙っておこうと思う。

「案外近くにあるかもしれないよぉ?
 ほらぁ、大事なことはいつもすぐそばにあるって偉い人も言ってたぁ」

自身が認識できないタイプともなると往々にしてそれは周囲に被害をもたらすまで表層化しない。
そして大体が宿主にろくなことにならない。当たり前だ。隠れるだけの理由があるのだから。
こんなにも分かり易いファクターを提示して無反応となると
今はまだ排除するほど定着していないか、”こちらを脅威と感じる事がない”かのどちらかが有力だ。

「みもちがかたい?なにそれ……
 知らない日本語だぁ。後で調べておこー。ふふー」

だから何も気が付かず、眼も向けなかった顔をして只々触れる感触を楽しもうと。
それは他人曰く残酷な事らしいけれど……それがそう在る。それだけのこと。

伊都波 凛霞 >  
「案外近くに……そう…かな…?」

大事なことはいつも側に…
なんだか重みのある言葉、聞く限りは受け売りなのかもしれないけれど、
なんとなく、引っかかるように心に残る

事実、今凛霞が抱えている呪いは…本人の自覚はまだ薄い
嫌な夢が続くなあ…といった程度のものでしかないし、
それだけならば最近色々不調になる原因もあったりしたから…と
そう思ってしまうことも無理はないかもしれなかった、が──

既に呪いの媒体となる本は別の者の手に渡り、
凛霞自身はそのことにすら、気づいていない

「あはは、難しかったかなー?まぁ、大丈夫だよ、心配いらないって」

もう一度頭をなでよう、と思ったところで予鈴が鳴って──

宵町 彼岸 > 「そーだよぉ。
 いー意味でも、もちろん変な意味でも、ねぇ。
 ふふ、あれはいい本だよね。うん」

気に留めないと決めたなら次の瞬間には意識の外。
ふわふわしたものは基本好きだ。綺麗な物なら猶更。
そういう意味ではなかなかに収穫がある日だったなぁと
まだ日が終わってすらないのに上機嫌に思う。

「あ、よれー。
 ふふ、ごちそーさまぁ」

構内に特徴ある音が響き、それに目を覚まされたかのようにそっと身を離し肩を押す。
触れている間に色々と”サンプル”はもらったし充分堪能した。

「次、授業あるんでしょぉ?遅れちゃうよ?」

自分は次に授業があったっけ?覚えていない。
とりあえず色々と探しつつどこかよさげな教室でも探そうと思う。
見つかればそれでよし。見つからなければ……その時はその時。

伊都波 凛霞 >  
本、と聞こえた
確かに、本って言った
それは直前に、自分の元から消えたものの名前だった、けれど──

「もしかして、私が本をなくしたって知ってた?
 それとも、今知った…のかな?」

そっと離れた少女へ、興味深げに視線を向ける
しかしその視線は、少女がそれを盗んだ…だとか、そういった猜疑心は一切篭もっていない
状況的にもありえない、と確信めいたものを感じていた
何か、相手の内情を探る力なり、もっているのかもしれない
ここは常世の島、そんな異能者がいたって不思議じゃない

ごちそうさま、という彼岸に、どういたしまして、と返しつつ
やや軽くなった気のするスクールバッグを肩にかけて、立ち上がった

「っと、そうだね。急がなきゃ…。また、お話しようね、カナタちゃん」

やや名残惜しゲに、そう言葉を告げて
小さく手を振ると次の講義室へ、やや早足で向かうのだった

──彼女に掛かった呪いは姿を見せず、夢<ドコカ>に潜んでいるまま

ご案内:「第一教室棟 教室」から宵町 彼岸さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 教室」から伊都波 凛霞さんが去りました。