2020/07/15 のログ
ご案内:「第一教室棟 保健室」にラピスさんが現れました。
ラピス > 今日のへっぽこ小娘はナイフを片手に、しょりしょりと梨を剥いていた。
仲の良い女生徒(大体一方的に抱っこされる)の家に、親類から届いたのだとか。
『数が多すぎて食べきれないから、ラピ先にあげるー』と一袋にいっぱい、貰ったわけだが。

「いや、先生のことを大食らいだと思ってませんかね?」

流石に一人で梨を五個も六個も食べるのは、中々に難しい。
結構腹にたまるし、何より飽きる。さっぱりしてるけれど、飽きる。
だからこうして、しょりしょりと剥いては、薄めの塩水に付けてタッパーへ。
冷蔵庫に入れて冷やしておけば、数日分のお茶請けになるかな、という算段だ。

ご案内:「第一教室棟 保健室」に鳳 悠樹さんが現れました。
鳳 悠樹 >  
「らぴ先ーー!いるっすかー!?」

ものっすごい元気な声でドアを元気にバーンしてくる女生徒その1。
右手からはぼたぼた流血しつつ左手には梨がぎっしり詰まった紙袋。
ちょっと張り切りすぎてけがをしたついでに知り合いのいる保健室に突入しちゃろと。

「実家からまた届いたのでお裾分け―!ってあれー?」

机の上にしょりしょり並べられている梨を見て目を丸くする。
まさかのダブルブッキング?と紙袋の中と見比べて目を白黒してみたり。

ラピス > ドアがバーン。嵐のようにやってくるのは、先とは別の少女だった。
見やれば、右手からは流血。左手には何かの詰まった袋。
元気印の塊みたいな彼女に、少女は小さく嘆息すると。

「鳳さん、保健室の扉は、静かに開けましょうね?
 ――まずは右手を診ますから、そこに座ると良いですよ」

流血をこの辺りまでずっと垂らしてきたのだろうか。
だとすれば、後で掃除を手配しなければいけないような気もする。
何れにせよ、まずは彼女の手当だが――梨を目にして目を丸くする様子に。

「どうしました?もしや、その袋の中も、梨などという偶然が?」

もしそうなら、そんなに沢山どうしましょ。
悩むより前に、まずは彼女の手当だけれども。

鳳 悠樹 >  
「実技試験に向けて練習してたら回路が暴走して腕、弾けたっす☆彡
 あ、血は落ちたら燃えるように処置してきてるから心配ないっすよー!
 でも血が止まんないから治してラピ先♡」

普通に重症でした!ジーザス!
いやまぁ普通に平気なんだけどね?と内心誰に言うでもなく言い訳しながら着席。
そのまま怪我より先に紙袋を突き出す。

「おいしい梨だったんっすよー。
 これがもうすっごい瑞々しくって!
 ラピ先ってなんか花とか果物ばっかり食べて生きてそーだなと思って命のお裾分けに!
 ……おやつか何かにしてから持ってくればよかったっすかねー……」

さすがにラピ先でも9個くらいしか食べられないだろうなぁ。と。
ちなみに悠樹のなかではラピ先は半分くらい花か何かの妖精扱いです。
なんかこうふわふわ飛んでたらかわいいと思うし。あ、抱きしめたい。

ラピス > 「弾けたっすっ☆ じゃないです、全くっ!まぁ、腕だけで済んだなら何よりですけど。
 そういう事なら、はい、早く座るがいいです。止血と造血の薬を投与しますので」

いやいや、見た目明らかに重傷なのに、どうしてこんなに元気なのかしら。
差し出された紙袋は、さっと受け取って横の机へ。中身はやっぱり梨だった。

「うや、美味しい梨ですか。梨は好きですから嬉しいですよ?
 ふふ、生食用に取っておくのもいいですが、これだけあるなら料理もしないとですね。
 コンポートに、冷製スープに、餃子の具にするなんていう話も聞きましたねぇ……。
 あ、いや、お肉も食べますよ?お魚も、おやつも。ほら、右手出してくださいねー」

半精霊だが、草木に親和性がある訳ではない。担当科目故に縁はあるけれど。
この少女は、部類で言えばフィジカルコミュニケーション多めのタイプだ。
今も恐らく、流血がなければむぎゅっとされてかいぐりかいぐり、わっしゃわしゃ。
そんな未来が見えるから、手当が済んだら傷に響かない程度には、させてあげようかと思う。

鳳 悠樹 >  
「とっさに切り離す訓練だけは実家できっちりやっててよかったー!
 ねー様ほんと流石。危なく吹っ飛ぶとこだったっすー。
 ねーさまさまさまっすよほんと。
 ふっとんじゃったらご飯食べられなくなっちゃうので大問題。
 ちなみに過去数回それで担ぎ込まれました。正直死ぬかと思った。」

ノンストップでしゃべりつつ椅子に座り今度こそ腕を出す。
完全に友人感覚なので対応も同級生に似た形になるのはご愛嬌ということで。
……自分で言ったらダメな気がする。

「そーなんすよぉ!
 3箱も来たんで今から料理はもうちょー楽しみ!
 練習にも熱が入るってもんっすよーぅ。
 熱が入りすぎて制御ミスったっすけど!!」

一週間くらいはおかし作り放題。
惜しむらくは試験期間ということで……
数学以外はなんとかなるんだけどなぁ。

「ラピ先数学得意っすか?
 あ、得意っすよね。薬配合する時とか使うらしいっすし。
 ほんと苦手なんすよねー。ねー様には数学はちゃんとできるようになっとけって言われてんすけど!」

ラピ先膝にのっけて勉強したら進みそーとか思ってみたりもする。
なんかいいにおいするし。

ラピス > 「いやいや、切り離しって――まぁ、大丈夫なのは、知ってますけどね。
 はふ、何度運ばれても、こうして元気なのは褒めるべきことなんでしょうかねぇ」

全く、とため息を付きながらも、彼女の腕にまずは軟膏を塗る。
数種類の薬草を煎じて練り合わせたそれは、止血と消毒、治癒促進の効果がある。
次いで、軟膏の上から清潔なガーゼを当てて、傷の乾燥を防ぎ、更に包帯を巻く。
手際よくささっと作業を済ませて、最後に包帯の端を止めれば、治療は完了だ。

「うや、すごい量の梨が届いたんですねぇ。お菓子作り放題とは、夢のようです。
 ――それで腕吹っ飛ばしてたら本末転倒ですよ。料理も、試験も大変じゃないですか」

やれやれ。こうして元気で一本気だから、彼女は中々に憎めない。
これでもう少し落ち着いてくれればよいが、これも個性なのだろう。

「ん、一応それなりには出来ますよ。薬の配合とか、錬金術の計算で使いますし。
 おや、苦手なのですか――ふむ、確かに、ちゃんと出来る方が良くはありますけれど」

ん、何か見つめられている気がする。どうしたのだろうか。
膝に乗せたら良さそうなんて思われてるとは、流石に想像もつかなかった。

鳳 悠樹 >  
「この程度で死んだらねー様に地獄から一本釣りされた挙句訓練場で幽閉っすよー。
 正直地獄より恐ろしいっす……地獄行ったことないっすけど!
 おぉ、はやい。ありがとーっす!
 正直慣れてないせんせーとかだったら大騒ぎになるから
 慣れてるせんせーで助かったっすよー……。
 この時期に家に連絡とか勘弁してほしいっす」

やば、包帯を巻かれながら想像するだけで冷や汗出てきた。
ねー様は普段優しいし甘々だけど異能に関しては鬼畜過ぎると思うんだ!
あ、そんなこと考えてたらもう治療終わってる。

「まぁ片腕でもなんとか……なんないっすね、うん。
 一応気を付けるつもりではあるんすよ?ただ―……」

言い淀む。最近なんかこう、風紀が出動しないといけない事件が結構立て続けにある。
なんとも言い難い事象の頻発に今個人的に追いかけている件。
時間も足もいくらあっても足りない。

「なんかこう、皆浮足立ってるっていうか試験だけとは思えないんすよね。
 忙しーあたしは癒しが欲しいところなんっす。
 せんせちょっと教えてくれないっすか?
 膝の上で大変でしょうしおやつも用意するっすよ?」

しれっと乗せることは決定事項だった。

ラピス > 「地獄から引き上げてくれるような相手がいるのは、幸いなことですけれどねぇ。
 それを理由に無茶するのは、勘弁してほしいものです。良いですね?分かってます?
 まぁ、そうでしょうね。本当は連絡入れるレベルの大怪我なのですから、自愛しなければ」

治療の只中、冷や汗をかいている彼女に気づく。
傷の処置を誤ったか、とも思うが、そんな訳なかろうと気を取り直して。

「でしょう。片腕だと、試験を解くのも精一杯かと。
 切り離した後、いつもはどうしてるんです?ずーっと我慢ではないでしょう。
 傷の治りは、回路に害のない程度には早めてますから、まずは安静になさいな」

彼女の場合は、安静にしろと言っても厄介事の方がやってくる。
それだけ彼女が頼られているのだろうし、彼女が積極的なのだろう。
口酸っぱく言っても仕方ないのは理解している。
だから、せめて治療はきっちりとするつもりだ。

「んー、夏休み前の高揚とかもありそうですが、そういう話題じゃなさそうですね。
 お仕事なのは分かりますけど、あまり無茶をしすぎるものじゃないですよ?
 ――ま、片腕負傷してますからね。仕事のないタイミングでいいなら、手伝いましょうか」

風紀委員が仕事をしてくれるお陰で、戦う力を持たない者が安心して過ごせるのだ。
その重要性は理解しているし、職務に励む彼女には尊敬もしている。だから、是と答える。
しっかり頑張っている彼女に少し手を貸すくらいならば、依怙贔屓にはならないはずだから。

鳳 悠樹 >  
「あは―……そーいえばラピ先にはいないんすか!
 なんかそういう感じのイイヒトみたいな。
 ほらー隠すとためにならないっすよ?」

あからさまに目線と話題をそらしつつ手をにぎにぎ。
今はまだ力が入らないけれどまーなんとかなりそう。
明日の今頃にはペンを握る位は力が戻ってるはず。多分きっと。

「あー……だいたい我慢っすよ。
 ほら、すぐに医療を受けられるわけじゃないっすし。
 うちはどっちかというと穏健派っすから、生活委員会とは仲良くさせてもらってますけど」

普段迷子の保護や道案内、校内の持ち込み禁止物品(えちえちのやつとか!)を主に受けることの多い
穏健派と言えど突っ込んでくる厄介ごとが多いと現場に出ないといけないわけで。
そうなるとやっぱり気になっちゃうわけですよ。 

「危険から逃げてるようなら風紀は向いてないーとか、ほら、言うヒトも居るんすけど
 ほら、普段は気にならないんすよ?けど…」

友人が一人、行方不明になっている。
家族を亡くし、最近やっと落ち着いてきたはずの友人が。

「なーんというか、今無茶しなかったら後で後悔するような気がして怖いなーって。
 あっは。なーんて。柄じゃないっすね。
 わーぃラピ先独り占めっすよー!これはみんなに自慢っすね」

怪我をした分弱気になってるのかなーと頭をかいてみたり。
でもそれはそれ。これはこれ。
ラピ先予約やったぜぃとガッツポーズ。

ラピス > 「んー、死を悼んでくれる人は居るでしょうが、引っ張ってでも生き返してやるだとなぁ。
 そもそも先生はこの通り、成長の遅い半精霊ですからねぇ。元々が死に難い訳です。
 或いは殺されるならばその限りではないですが、精霊って死ぬんですかね……?」

人としての面が強く出れば普通に死ぬが、精霊としての面が強く出たらどうなるか。
何れにせよ、まだそこまで思ってくれる人は、居ないんじゃないかと思っていたり。
――実は居るかもしれないが、このへっぽこ少女が気づいているかは不明だ。

「まぁ、先生で良ければいつでも治療はしますけれどねぇ。
 ですから、鳳さんも我慢する必要がない時は、ちゃんと来てくださいな。
 ――ん、まぁ、仲良くなくても治療はしますけど、仲良い相手の方が丁寧にはなりますね」

相手に応じて態度を変えるつもりはなくても、無意識にそういった際は出るはず。
彼女の場合は、良い子なのが分かっているから薬も大盤振る舞いだったりするのは秘密だ。

「風紀や公安は、確かに危機に立ち向かうべき人です。それは正しいのでしょう。
 ですが、明らかに危ない橋を渡らなきゃいけない、という訳ではない事を理解しましょう。
 鳳さん一人では危ない橋でも、人が集まれば案外どうにかなるかもしれないですし」

つまり、持てる手段は可能な限り全て使えということ。
彼女は戦う人だが、彼女だけが戦う必要はないのだから。

「……ったく、どうせ止めても無駄なのでしょう?ならせめて、怪我してもちゃんと帰ってきなさい。
 生きているなら、先生がちゃんと治してあげます。長く療養はするかもですけれど、ちゃんと、ね。
 ――あぁ、あまり自慢しすぎると、先生のフリータイムが死滅するので程々にお願いしますよぅ」

彼女が弱気なら、その後ろを支えてあげるのが、自分達教師の役目だ。
或いは、彼女と仲が良いなら、友としてもの責務でもあるのだろう。
だから、気晴らしに付き合うくらいならば、いくらでもするつもりだった。

鳳 悠樹 >  
「ぅわ思ったよりもガチな回答来たっす……。
 ダメっすよ?ラピ先冗談でも死んじゃったら悲しくて泣いちゃう生徒いっぱいっす
 すくなくとも私は大号泣っすよ。」

そーいうのはやだなぁとなんとなく思う。
せんせーが何かとかはあんまり関係なくって、平和に楽しく過ごしてくれる知り合いがいなくなるのは
せめて卒業だけであって欲しいと思う。だから頑張ってるんだし。

「そういってくれるからラピ先大好きっすよー。
 あんまり無理はしないようには気に掛けるっす。
 男子とかだと治療してもらいたくて怪我するときあるとかあるらしーっすよ?
 ほら、第2実習棟の保険医さんめちゃくちゃ美人じゃないですか。あの耳とんがってる感じの。
 行くとほぼ確実に行列できてるからあれ半分はわざとだと思うんすよねぇ。
 ちょっとだけ気持ちはわか……うん、わかんねっす」

そのために怪我とかやっぱわけわからん。
痛いのは嫌いだし。
そういう意味でも人と協力するとそういう目にあうことも減るのかなぁ

「あーぃ。気を付けるっす。ほどほどにっすね。
 まぁほら、訓練以外は班でうごくすから平気っすよ。
 でも心配してもらえるのはちょっと照れるっすね……」