2020/07/24 のログ
ご案内:「ウゴウゴクラハシ」に倉橋 龍さんが現れました。
倉橋 龍 >  
早朝、何故か倉橋龍は学校で目を覚ました。
此処は何処だ? 部室棟の一室。
何で此処にいる? 思い出してみよう。
そんなすぐ思い出せねぇよ。
(ここまで部屋情報のコピペ)

倉橋 龍 >  
「なんで、俺……此処で寝てたんだっけ?」

記憶を手繰る。
ああ、そうだ、昨日は大迫力科学部の部室(と勝手に倉橋が思ってるだけで、実際は空き部屋を勝手に使っている。完全にお目こぼししてもらってるだけ)で遅くまで作業をしていたのだった。
なんかちょっと、計算が楽しくなったのだ。
ロケットを自力で飛ばそうとしている倉橋はたまに計算しているとハイになる事があった。
自身の『乗る』異能のせいである。
ノリノリになり過ぎて脳内麻薬がいい感じにキマるとこうなることがある。
つまり、今の倉橋は。

「……腹減ったな」

夕飯を抜いていたせいでバカみたいに腹が減っていた。
デブは一食抜くと死ぬのだ。
このままでは死んでしまう。
大商人のトルネコ氏などを見れば、これは決定的に明らかな歴史的事実といえるだろう。

倉橋 龍 >  
ごそごそと起き上がり、部室の外に出ようとする倉橋。
早いとこ、大きなパンでもなんでも見つけないと飢え死ぬ。
まずは、手持ちの装備確認!

「財布、スマホ……あとは」

鞄に詰まった色々。
漫画、筆記用具、教科書、ノート、作図用具。
おい、これでどうやって腹を満たせってんだ。
脱出ゲームじゃねーんだぞ。
ん? 脱出ゲーム?
……ま、まさか……!!

「……!!!」
 
顔を青くした倉橋が部室の扉に駆け寄る。
そうだ、こんな時間になっている以上、もしかしたら用務員さんとかが気付かずに鍵を掛けた可能性が……!!

「あるからなんだってんだよ、内側なんだからいくらでも開けられるわ!!!!!」

普通に開けた。

倉橋 龍 >  
普通に開けた扉から校内を徘徊しだす倉橋。
流石に早朝も早朝、漁師でもなければ遅刻にはならなそうな早朝。
コンビニバイトだってシフトの変更はもうちょっと前か後の筈。
つまり、こんな時間には誰もいるわけが。

ご案内:「ウゴウゴクラハシ」に四十九 ニ三さんが現れました。
四十九 ニ三 >  
いるんだなぁ~~~~これが。
倉橋が丁度校内徘徊を始めた直後
廊下の曲がり角にソイツはいた。
ひゅ~~~~どろどろどろどろどろと自家製SE(声)でおどろおどろしい雰囲気を出しながら
猫背、両手を垂らし、白いサンカクのあれをつけた女幽霊(のふりをした教師)がいる!!

「悪い子はいねぇがぁ~~~~~!!」

がおー!
幽霊、キャラがブレブレである。

藤吉くん > 「受けてみろアスカ……! 猛特訓の末編み出したこの俺の『ダークリバイバル
倉橋 龍 >  
いた。
 
「ええ、嘘だろ……」

なんかいる、え、なにあれ? レアキャラ?
早朝しかポップしないタイプ? そうでもない?
というかお化け? え? でも足あるし?
つか、え、いや。

「それはナマハゲだろうが!!!!!」

どこから突っ込めばいいんだよ!!
あと、ナマハゲと打ったら絵文字が出てくるのがとても困る。
そんな絵文字絶対使わねぇよ。
誤爆するから変換に仕込むのやめろ、殺すぞ。

倉橋 龍 >  
消すの忘れてた朝練中の常世サッカー部の台詞も挟まったが、もう倉橋はそれどころじゃない。
あいつらいつ寝てんだ。
ほんと、こんな時間まで起きてるとか正気じゃない。
以後、常世サッカー部については触れない。
 

四十九 ニ三 >  
キレ味の良い突っ込みにむっふっふー、とご満悦。
今なら眼鏡が一瞬光る。七色に。これぞゲーミング眼鏡(当ロール限定)

「誰がハゲやー!!ハゲとるんはお前や倉橋ー!!
 そのバンダナ、実はハゲ隠しやろ~?先生しっとるでぇ~?」

ぽいっと何の躊躇も無くサンカクのアレを捨てた。
幽霊キャラは如何した。飽きたのか?
それはそれとして越えちゃいけないラインを平気で飛んでくるのがこの女!
多分前世は地雷処理班、四十九二三

「可哀想に……倉橋の毛根は、ダークリバイバル程度じゃ戻ってこーへんのや……リーブリバイバル23せぇへんと……。」

よよよ、泣き真似とセットでハゲ確定ロールをしてくる。
恐るべき悪質発言だ。きっと(多分)彼の下はふっさふさのはずなのに。
👹<これには私も怒りを禁じえない。悪い子はコイツだ。

ナマハゲもお怒りだ!

倉橋 龍 >  
「ハゲてねーわ! ふっさふさだわ!!」
 
バンダナを引っぺがしてふさふさの癖毛を見せつける倉橋。
完全に寝ぐせで暴れてる上に今までバンダナしてたからペッタァアともしている。
見栄えは良くない。

「四十九先生じゃないっすか。
 何してんですかこんな時間まで。
 夜更かしとかってレベルじゃないですよ。
 睡眠障害ですか?」

一応、倉橋はその幽霊(だったもの)を知っていた。

四十九 ニ三は二流落語家崩れの教師である。
元々父親から二代目として落語家に入ったが
噺が面白くないため、落語家としては今一。
其れでも前向きにひたむきに努力していた結果
何故か異能に開花してしまって流れに流れて常世学園に流れ着いた。
元々人当たりの良さと面倒見の良さを認められ
教師として登録されることになる。
彼女は今、いつか「自らの落語で島の天下を取る」夢を持ち
日夜、生徒たちの笑いの渦に包もうと目下努力中。

という教師だ。
コピー&ペーストは偉大だった。
絵文字は嫌いだった。

「先生、いい医者紹介しますよ。頭と心どっちがいいです?」

四十九 ニ三 >  
「うわっ、ホンマや!いや、でもきったないなぁ~倉橋。お前コレモテへんで?」

容赦ないディスが倉橋(の髪)を襲う。
人の髪の毛を何だと思ってるんだ。

「いや~ついつい熱くなって寝れへんくってなぁ~。」

中の人の事情の話はしなくていい。
コピペの隣で、腰に両手を当ててドヤ顔する教師がいる。
コピペが偉大で在って、別にお前は偉大ではない。

「は???????????」

その癖急にキレたぞこの女。
今や築地三代目ってレベルでキレた表情をしている。
センスをさながら包丁の様に握りしめて向けているが、全然怖くない。

「おまっ、倉橋いうたなお前???誰が頭アッパラパッパー!やねん!
 あちきの心は何時までもパラッパラッパーの新作まってるんやで!?」

人の夢と書いて儚い。
 
「藤吉~~~~!!倉橋の毛根全部もってって!!」

座布団感覚で人の毛根を刈ろうとする教師。
今なら確定ロールで殴っても許される暴挙だ!

倉橋 龍 >  
「俺の髪の毛は座布団じゃねぇし藤吉君は朝練中だよ!!
 モテねぇのはテメェも一緒だろうがこの日照り落語家教師が!!!
 落語で幽霊で教師でウザ絡みとか属性盛りすぎなんだよ!!!
 じょしらくでもそこまでやってねぇだろうが!!!」

藤吉君は描写も面倒なのでしない。
朝練してるきっと。

「そんな普通に読んだら普通にただただ面白い上に超いい三代目みたいな顔すんな!!
 ああ、そうだ、築地で思い出した。
 俺今メッチャ腹減ってるんですよ先生」

そう、倉橋はとてもお腹が減ってた。
このままだとHPが減り始めてしまう。
もう減ってるかもしれない。
もしここが不思議のダンジョンだったら、このままでは手持ちのメダパニ草などにも緊急手段として手を付けることになってしまう。

「このへんで朝からやってる店とかないっすかね」

コンビニがあるのは知っているが、ちょっと歩く。
もうちょっと近所でなんかあると倉橋は嬉しかった。

四十九 ニ三 >  
「は???つまんねーこと言うなや倉橋ィ!!
 センセーは日照りちゃいますゥ~~~現役ピチピチぎゃるですゥ~~~!!
 何なら一週間後くらいには特殊フリーいったるからな???
 じょしらくもビックリするスピードでせんせーの薄い本でるからな???
 壁サーやで壁サー!!コ〇ナも怖ないわ!!ワハハハ!!」

言うだけならタダである。

「ま?倉橋腹減ってるん?安心しぃや、後36歩位歩かな餓死せぇへんから。」

四十九は倉橋の頭上を一瞥した。
きっと見えてるんだろう、あの緑のバー。
空腹状態でUIが真っ黒になってるけどご愛敬。

「ん~~~~~~~~。」

腕を組んで首をかしげて唸り声。
数分後、ピコン!と電球マークが光った!

「あるであるで~~~倉橋。ちょーど"学校内"で出前やっとるでぇ~~~。」

「学食なんやけど、丁度50歩位の位置。」

恐ろしく無責任な発言で常世学園の学食が24時間営業になってしまった。
そして、倉橋のHPでは絶妙に餓死まで足りないこの距離……!
どうする、くらはし~?
今なら通りすがりのチワワも君の事を見てくれる。
憐れみで。

倉橋 龍 >  
「いったら下手すりゃ淫行で懲戒処分だろうが!!!
 教師が生徒に言っていい事と悪いことの区別もつかねーのかよ!!
 保健の先生とかが配信で捕まったりしたろうが!!!」

だが、それはそうと出前の話は嬉しい。今は猥談より嬉しい。
花より団子。倉橋は断然団子派。マンジュウとか呼ばれることもある。
いや、まぁ、マンジュウも好きだが。
それはそうとだ。

「スタンド能力染みた『しのせんこく』もやめろ!!
 犬を使って金を借りさせようとするのもやめろ!!
 パラッパラッパーなんて待ってるからそうなるんだよ!!!」」

死んだゲームは死んだと認めるところから始めるか、自力で同人ゲーを出すところから始まる。
それはそうと、此処は不思議のダンジョンではないので倉橋は学食に走る。
真っ黒UIなんて知ったことか!! 俺はギリギリまで走り抜ける!!
実際の不思議のダンジョンだと倉橋はこのせいで良く死んでいるのは御愛嬌だった。
倉橋は「まぁ、会心でなきゃ死なないだろう」で回復アイテムをケチって死ぬヘタクソである。

四十九 ニ三 >  
「はぁ~~~~!!教師やて人やで?そらおま、らぶらぶおせっせ位するあ……え、マジ???」

新任教師(名簿ナンバー的な意味で)、電流が走る……!
如何やら此の学園思ったより乱れているらしい。
助けてくれ風紀、このままだと風俗委員会が出来てしまう!

「あかん、あちきスゲェ学校にきたかもしれへ……あ。」

倉橋、走る────。

「うわっ、メロスもビックリのスピードやな!?
 まてまて倉橋ィ!センセーの話は終わっとらん!
 後、パラッパラッパーディスったの覚えとけや???」

女の恨みは恐ろしい。
それはそれとして女教師は必死で追いかける。
ひょこひょこ走る。倉橋のKP(空腹ポイント)は減り続ける。
実際不思議のダンジョンではないので、倉橋が死ぬことは無い、多分。
もうこれでもかと腹の虫君が緊急地震速報のアラームばりになり始めてるけど
なんやかんや、やってこれた学食。
清潔。白が輝く癒しの空間……!
但し……

筋肉モリモリマッチョマンの学食コック > 『สวัสดี(サワディー)』
四十九 ニ三 >  
「く、倉橋……ゼェ、ゼェ……あ、あんな……!
 この時間帯だけ、タイ人の人しかおらんから、タイ語喋れんと注文できへんねん……!」

メニューの表記も全てタイ語に変わっている……!

倉橋 龍 >  
「アンタこの学校の学食をこれから利用する人達の事微塵も考えてないな?! 
 何だよ、タイ語じゃないと注文できないって!
 確定にしたって程があるだろ!!
 この時間に他に学食を利用する人がいたらどうするつもりなんだよ!!」

倉橋は激怒した。
必ず、かの邪智暴虐の確定RPを除かなければならぬと決意した。
倉橋にはタイ語がわからぬ。
倉橋は、常世の学生である。
汗を吹き、ゲームで遊んで暮して来た。
けれども無茶苦茶な確定RPに対しては、人一倍に敏感であった。

「池袋の中国人しか使わないフードコートみてぇな真似しくさりやがって……!
 こうなったら最終手段だ!!」

メニューからアイテムを選択して手持ちの装備を確認!!
いや、普通にポケットからスマホ出すだけなんだが。

「自動翻訳アプリ~~!! 今が21世紀で助かったぁ!!
 実際これ、今から十年前とかだと『んなアホなモンあるか』とか言われてんだよな……技術の進歩すげーわ」

そんなわけで、スマホを弄りながらタイ語に翻訳を始める。
そして、スマホの画面をどっかの州知事みたいな筋肉のコックに見せる。

「ให้คำแนะนำกับฉัน(おすすめをくれ)」

あってるかどうかはグーグル翻訳なのでわからない。
多分あってる。

四十九 ニ三 >  
「愛、愛やで倉橋。どーせコレ終わったらこの人クビんなるし関係ないやろ。」

モブの命は儚いとは言うが、社会的立場さえ儚くする暴虐具合である。
落語要素何て微塵も無い。人間性が落伍してるからね!

「おー、未来っぽいやん。よーもってたな~。翻訳アプリ。」

異邦人も一杯コレクション。
此れが無きゃ常夜ライフなんて出来ないよね。
さぁ、天下のグーグル先生は……。

筋肉モリモリマッチョマンの学食コック > 「目玉焼き定食デース(日本語)」
四十九 ニ三 >  
「お、何や自分日本語喋れるやん。よかったなぁ~、倉橋。」

グーグル先生の厚意を無碍にする程の恐ろしい動きだ。
さっきの設定は常世のハザマに消えた。
此処は旧日本領土、日本語が喋れてもなんらおかしくはない。

倉橋 龍 >  
「NPCなら何しても良いと思ってない?! 倉橋そう言うの関心しないなぁ!!
 って、日本語喋れるなら日本語で最初から挨拶しろや!!!
 こっちに忖度させてんじゃねーよ!!!!」

挙句に出てくるの目玉焼き定食て。
いや、まぁ、タイ料理は目玉焼き何かにつけて付きまくるところあるとはきくが。
ガパオとかもそうだし。

「じゃあ、まぁ……それで」

食券か現金かもわからないが、面倒なので倉橋はどっちにしろここで支払ったことにする。
シュレディンガーの支払いを済ませる倉橋。

「えーと、ひぃふぅみぃよぉ……今何時だい?」

四十九 ニ三 >  
「仕方ないんや倉橋……NPCっていうのは、高い給料の為に体はってんねんや。
 実質スタントマンやねん、この子をせめんたって!!」

ガバッ!!と暫定タイ人と思わしき店主を庇った。
泣き真似セット。可愛げは落伍要素でゼロです。

「って、倉橋ぃ~~~~今時"時そば"なんて流行ら……」

筋肉モリモリマッチョマンの学食コック > 「ハァイ、今九時デェス。トキソバ、サービスネ。」
エベレストバリに盛られた蕎麦の上に目玉焼きが9枚乗っている。 > \デェェェェェェェェェェェェェン!!/
四十九 ニ三 >  
「oh……。」

四十九も思わず絶句する。
時そばするとこんなサービスくるのか。
釣銭誤魔化すとバチがあたるっぽいな。
と言うか時そば要素どこなんや、あの9枚の目玉焼きかなー。
定食ってなんだっけ。蕎麦と目玉焼きしかないぞ。

倉橋 龍 >  
「落語ネタを拾った仕打ちにしてはコレステロール高過ぎない???」
 
蕎麦に目玉焼きて。
蕎麦の持つあっさり要素のポテンシャルを全否定する全力の目玉焼き9ドロー。
パワー9も驚きの圧倒的パワーである。
え、もしかして、あのコックこんなの食べてるからあんなにマッチョになったのでは?
タンパク質取り過ぎでは???
アンタ、コマンドーかもしれないけど、ロッキーじゃねーんだぞ。

「いやまぁ……腹減ってるからありがたいけど……!
 流石にこの目玉焼きはちょっと……!!
 つかなんだ、この脂山盛りは……ポテト蕎麦じゃねぇんだぞ……」

変なメニューばっかりだす駅蕎麦でも流石にこれは出さないだろう。
……いや、あそこは出すかもしれない。
これが未来予知にならない事を倉橋は祈るしかなかった。

「……先生、目玉焼きちょっと食べます?
 ほら、目玉焼き食べる女教師とか……そういう属性付与できますよ。
 壁でそういう本だしたら多分話題になりますぜ」

一応、御裾分けの準備をする。
実際、女教師が目玉焼き食べるだけとかいう本だったら話題性だけは掻っ攫えるはずだ。
現実的需要は知らないし、倉橋だったら多分買わない。

四十九 ニ三 >  
「倉橋のお腹ならいけるいける。お前が今日から目玉やキングや!」

良く分からない称号迄つけてもらった。
因みに気味は全部半熟で、白身はプロテインで出来ている。
何を言ってるか分からないと思うが、全て事実だ。
たんぱく質もたっぷりで、これでマッスル倉橋の完成も遠くはない。

「いやぁー、センセー此れ以上お胸に脂肪いらへんなぁ~晒しキツくなっちゃうし。
 何より、眠いし!!」

和服崩したくないしね、しょうがないね。
そしてついに身も蓋も無い事言い始めたぞ。

「ま、そういう訳でセンセー帰るわ!いや~」

「これがほんとの"オチなし"ってな!」

\ドッ/

「ほな、御後がよろしいようで~~~!!」

そのまま四十九は風の如くさっていった…。
因みに蕎麦は上手くも無いし不味くも無いという何とも言えない味で
人によっては今日一日ブルーになる朝食になっただろう……。

ご案内:「ウゴウゴクラハシ」から四十九 ニ三さんが去りました。
倉橋 龍 >  
「本当に好き放題だけしていったなアンタ?!
 タンパク質もたっぷりどころかそれしかねぇよほぼ!!
 栄養素考えろ!!!
 いくらデブつったって限度あるぞこれ!!」

デブならだいたい大食いという考えが良くない。
倉橋だってそんなに一杯食べるわけじゃない。
大盛まではいけるが、店によっては特盛は難しい。
それくらいの慎ましさはあるのだ。
まぁ、ラーメン屋で大盛りサービスとかあったら全部大盛りにするけど。

「クソが……うわ、この蕎麦……伸びてる」

結局、倉橋は全部それを食べたのか?
その答えを知りたいだろうか?

倉橋 龍 >  
「確かみてみろ! 」

男は“真”に語り継がれ伝説となる!!

完。

ご案内:「ウゴウゴクラハシ」から倉橋 龍さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 保健室」にラピスさんが現れました。
ラピス > 冷房でひえひえの室内で、へっぽこ教師はのんびりと待機中。
今日も今日とて保健室当番。休みでも急患などはいるものだ。
とは言え現状は平和そのもの、何をするでもなかったりする。

「――お陰で、ソシャゲの周回捗りますけどねー」

ぶかぶか白衣の袖から出した、小さな手が画面を滑る。
ぽちぽち、てしてし。画面の中では可愛らしい少女達が魔物と戦っていた。

ラピス > のてり、のてり。今日はなんとなくやる気が起きないから、誰もこないならぐうたら日だ。
何もすることなくのんびり、ぽけーっと過ごす。これが案外、馬鹿にならない気分展開になる。
普段はある程度規律正しく摂る食事も、今日は気が向いたらに変更。
後で宅配ピザ取るかなぁ。保健室まで来るかなぁ、とかもだもだ。
自分の異能で食事を錬成できるくせに、へっぽこ小娘はどこまでも無気力だった。

「うぉー、にょぁー、やられてしまった……石割ってコンティニュー?」

どーすっかなー。ぽてりこ、ぽてりこ。ぐでーん。
少し悩んで、どうせ暇なんだから最初から再挑戦することにした。

ご案内:「第一教室棟 保健室」にセレネさんが現れました。
セレネ > 今日は居ると良いな、と淡い期待を胸に保健室の扉を開けて

「…あ、今日は当直なのですね。良かっ――」

見つけた小さな銀色の姿に目を細めては
視界の端に掠めた存在に一瞬固まる。

”アレ”は人では無いなと判断すると
気を取り直して保健室の扉を閉めて相手の傍へと近付こう。
前回とは違い、今はもう不調はない。

背中に小さな袋を隠しながら

「何してるんです?ゲーム?」

と、不思議そうに首を傾げた。

ラピス > さて、それじゃコンティニュー、と指を伸ばしかけた所で開く扉。
ちらりと視線を向ければ、そこには仲良しの彼女の姿。だから、ちょいと手招き。

「ん、はろー。セレネちゃん、良く来ましたねー」

のんびりのんのん。今日のへっぽこ教師は、完全オフモード。
いつもよりゆるゆるな雰囲気で彼女ににっこり笑みを向ける。
問いかけには、コクっと頷いて。

「あー、最近流行りのソシャゲですよ。女の子が可愛いやつです」

ダンジョンをアタックしたり、大きなボスと戦ったり。
そんな感じのやつですよー、と説明しつつ、ぽわぽわしていた。

セレネ > いつもよりほわほわしている気がする。
これは多分、スイッチオフにしてるなと何となく。

近くにいる何かしらには、どうやら気付かれていない様子。
ならこのまま無視すれば大丈夫そうだな。平常心。

「ソシャゲは殆ど手を付けていないのですけど
そのアプリ面白いのです?
貴女がやってるならやってみようかな。」

ざっくりしている説明には苦笑。

「…前回、色々とお世話になったので
お礼とお詫びも兼ねてお菓子を焼いてきたのですけど。
もし、良ければ。」

言っては背に隠していた袋を相手に手渡そうとする。
透明な袋に青のリボンで口を閉じられたそれの中身は
いくつかのスコーン。
紅茶の茶葉を練り込んであるから、お茶請けとして食べても
そのまま食べてもきっと美味しいと思う。

ラピス > 彼女の察する通り、完全オフモードのへっぽこ教師は気づく筈のものにも気づかない。
近くにいる何かも、普段ならその気配くらいは感じ取れそうなものだが、今は無防備状態で。
ほにゃーん、と軽い空気を纏いながら、彼女の言葉に首を傾げて。

「うや、面白いかどうかで言うと、可愛い女の子を集めるのが好きかどうか、ですね。
 可愛い子を一杯集めて、自分の好みの子で冒険するっていうのが醍醐味なので。
 ちなみに、パーティの編成を見ると、その人の女の子に対する理想や願望がばれるとか」

ちなみにこのへっぽこ教師は、金髪組とか銀髪組とか、髪の色で分けてたりする。
もしかしたら、目の前の彼女に似たキャラも居るかもしれない。もしかしたら。

「――おおう、気にしなくても良いですのに。保健室の利用者に然るべき処置をしたのですし。
 ですが、厚意は受け取らなければ、ですよね。セレネちゃんが相手なら、特に。
 口止め料も含んでるようですから……にしても、月光浴、出来たんですねぇ」

最近、夜晴れている日あったかしら?などとぼんやり想起する。
あったようななかったような。天気はあんまり興味がないからうろ覚えだ。
何れにせよ、彼女の作ったスコーンとあらば美味しいのは確実。だから――。

「それじゃ、お茶にしましょう。先生、今日はやる気が無いのでー」

ガスコンロにいくのも面倒がったへっぽこ教師は、手近なポットを手に取った。
その後、机上に指先でささっと幾何学的な方陣を描くと、その中心にポットを置く。
瞬間、ぱぁ、と緑の燐光が瞬いて、ポットの中に紅茶が生まれる。横着の極みである。

セレネ > 相手の声と、近くにいる存在がボソボソと呟く声と、両方聞こえている己。
あまりにも煩かったら後でこっそり滅す。

ふわふわモードの彼女は何時にも増して猫っぽい。
可愛い。

「可愛い女の子を、集める…。」

そ、そうなのか。
己の同性に対する理想や願望って何なのだろうとちょっと気になった。
己に似たようなキャラが居るなら、相手に似たようなキャラもきっと居るだろう。

「同じ医療者として、あるまじき醜態を晒してしまったのですし…。
口止めだなんてそんな。
あー…まぁ、そう、ですね。
運よく晴れてる時がありましたし。」

下弦から新月だったから、まともな月光浴なんて出来なかった。
だから”別の方法”を取ったのだけど、相手が気付いて居ないならそれで構わないか。

そうしてポットを手に取った相手が机上に魔法陣を描く。
頭の中でその図をなぞればあぁ成程と納得。

「無から有を生み出しますか。
錬金でしたっけ。便利ですねぇ…。
私も覚えようと思った事はあったのですけど。」

やっぱりそっちも覚えようかなーなんて思いつつ。

ラピス > ふにゃんふにゃん。猫気質の強まった少女は、撫でられ屋の甘えたがりだ。
隙あらば彼女の近くによって、すりすりもふもふしたい衝動にかられていたりする。

「ん、まぁ、強い子や人気のある子は、ガチャでしっかり引かないとですけどね。
 先生っぽい子とか、セレネちゃんっぽい子も居たりするみたいですよぅー」

なお、このへっぽこ教師は割と廃課金気味のへっぽこである。
ゲーム内データもなんか色々揃っているとかいないとか。

「んにゃ、生徒で居る内は、たっぷり醜態晒しとけー、ですよ。
 どうせ大人になったら、醜態晒すのを控えなきゃいけなくなりますし。
 ――ま、後で調べればわかりますから、今気にする必要もないですねぇ」

最近は、過去の天気もネットで調べられるから、便利になったものである。
――つまり彼女が代替手段を取ったことにも、いずれ気がつくことになる。きっと。
ともあれ今はお茶が先。錬成によって生まれた紅茶は、ほこほこ湯気を立てていて。

「便利ですが、相応に魔力を消費しますので、ご利用は計画的に、ですよ。
 じゃないとまた、先生がセレネちゃんの看病することになりますからねー?
 先生的には、セレネちゃんのお世話なら何でも万事喜んでですけれども、えぇ」

セレネちゃんの方が、気にしちゃって大変でしょー?とにこにこ。
そのままひょいひょいと木製のマグカップやらなにやらを生み出せば、お茶会の準備は完了だった。

セレネ > 今の彼女に猫耳と尻尾が生えていたなら確実に愛でに行く。
仔猫だなぁと思いながら、

「銀色に青目のキャラは沢山いますからねー。
…自分の名前と一緒のキャラが居るとちょっと複雑な気持ちになりますけど。」

なるのは己だけかもしれないが。

「私はその子どもである権利を自ら放棄した側なので…。
――あぁ、そう、ですねぇ。」

相手の言葉を受け、これバレるな。と内心焦る。
彼女の事だからバレたとしても口外する事はないと思うけれど…。

「等価交換ってやつですね。
相応にエネルギーを消費するのはどの術式も同じでしょう。
…以前は看病する側だったので、される側というのは慣れないものですね。」

相手に迷惑をかける事が嫌、なだけだが。
他にも色々と錬金術で生み出す彼女を見つつ
術式はどうなっているのだろうとかそっちの方に思考がシフトしていって。
視るのは自然、式の方。

ラピス > 何ならそういう玩具もあるし、一時的に生やす薬も作れる。
主にハロウィンのジョークグッズだが、そうした遊びも案外楽しいかもしれない。
生憎今日は手持ちがないから、ただのへっぽこ教師がふにゃふにゃしているのみである。

「ん、ですねー。セレネちゃんが居たら、沢山使って愛を示しちゃうのですけどねー。
 ほら、こういうゲームって、注ぎ込んだ金と時間と手間が愛情の証明ですから!」

寝る間惜しんじゃいますよぅ、というダメ教師がここに一匹。

「――おや、先生の前じゃ、セレネちゃんは生徒ですからね。
 どんなに大きくても、偉くても、頭が良くても一緒です。
 先生からすれば、可愛い可愛い教え子の一人、なのですから」

肩の力を抜いたらよろしい、とえっへん。
調べたら分かるけど、分かったら彼女の前でニヤニヤするだけ。
決して口外するつもりはない。からかいはするけれど、多分に。

「ですね。先生の場合は、全部魔力で賄ってますから、あんまし無理はできません。
 素材があったり、構造が単純だったり、ありふれた物なら消耗が軽い感じです。
 つまり、素材がない状態で、貴重で、複雑なものを作ると、先生ぶっ倒れます。
 ふふり、看病以外でもお世話してあげますよぅ?お望みならばいつでもなんでも!」

甘えたがりだけど甘えさせたがりで、世話したがりなへっぽこ教師は、すっかりのりのりである。
魔法陣は、彼女の目で見るならば魔力の軌跡が確かに追えるはず。
後は教本と照らし合わせれば、基礎の基礎はどうとでもなるはずだ。

セレネ > ケモ耳尻尾が生える薬を作れると知れば己もちょっとだけ試したいと思う。
いや、別に他意はない。
こうやってスイッチオフな相手は見た目共にただの幼い子にしか見えないなぁ。

「真っ先にレベルMAXにしてそうなイメージが浮かびました。
ゲームに熱を上げるのは構わないですが、体調を崩さない程度にして下さいね。
言わなくても分かっているでしょうけど。」

この人も大丈夫かななんて、少し心配になってしまう。

「…複雑ですねぇ。」

義理の娘と同じような歳の外見をしているから猶更。
バレてからかわれたら顔を真っ赤にするに違いない。

「…成程。因みに作成出来るものは何でも可能です?
アクセサリーとかの金属類とかも大丈夫なのでしょうか。
ラピスちゃんは尽くしたいタイプなのですねぇ。」

ノリノリな彼女に頷く。
構築式を視る目は普段より蒼を帯びているかも。
覚えて後で時間がある時に調べてみるかな。

ラピス > 彼女が欲しいと言うならば、勿論作るのがこのへっぽこ。
犬耳、猫耳、兎耳。尻尾もちゃんと生える仕様でなんでもござれだ。
可愛がるための諸々から、倦怠期脱出まで、注文はラピスちゃんまで!

「んゆ、勿論ですよぅ。一日かけずにハードレベリングです。
 大丈夫ですよ。考え事しながらゲームしたりしませんからね?」

によによ。彼女の失態の理由を、からかいのネタに変えるへっぽこ。
これで笑い話にしてくれれば、なんて思ってたりするのは秘密だ。

「複雑ですか?至極単純ですよ。先生に、甘えときなさいってことです。
 セレネちゃんの正体が何でも、今のセレネちゃんは、先生の生徒なのですから」

彼女がなんであっても、仲良しの関係は変わらない。
そして、教師と生徒という間柄も変わらない。だから、上手く利用すればいい。
彼女は甘えるのに、人を頼るのに理由を必要とする子なのだから。

「んー、一応何でも可能ですが、薬の原料である方が負担が少ないですね。
 錬金の魔術の他に、先生の異能でより楽にカバーできる部分があるのです。
 アクセサリは、琥珀とかなら、多分。金や銀は、先生げっそりするですよー。
 ――えぇ、尽くしちゃいますよ。尽くして尽くして、尽くしきりますともー」

それこそ、出来るならお休みから墓場まででも、やり切る程度には世話焼きだ。
へっぽこだが、これでも長寿。案外看取る数のほうが多くなりそうなのだから。

セレネ > 可愛がられるならちょっと良いかもなぁなんて、思ったり思わなかったり。いや…ちょっと思う。

「キャラが過労死してしまう…!
――う゛、ぐ…っ」

痛い所を突かれてしまえば言葉のナイフが胸にぐっさり。
豊かな胸がふるりと揺れた。

「上手な甘え方を知らずに育ってきたので…
どうにも、上手く人に甘えられないんです。
自分が出来る範囲ならなるべく自分だけで済ませたい質なので。」

抱えこむ気質なのはそのせい。
利用できるなら利用はするが、それにも己が納得できる理由を持っていないと甘えられない、頼れない面倒な気質。

「…琥珀は、良い思い出がないので却下ですけど。
原料になりそうなアクセサリーを元に、デザインやサイズを変えるとかだったら負担はそんなにかからない感じですか。
そこまで言い切るのは凄いですね。
私も尽くすタイプなのでしょうけど…尽くすのも愛があるからで、
愛がないと辛いだけなんだなーって最近学びました。」

言いながら苦笑を零す。

ラピス > 「ふふ、データじゃなきゃ過労死まっしぐらですねぇ。
 ――おや、どうしましたか、セレネちゃん?」

分かってて言っているへっぽこ教師は、たゆんと揺れる胸をじぃーっと。
自分の胸元に手をおいて、ぺたぺた。これが圧倒的格差なのか、と嘆いたという。

「別に、上手く甘える必要なくないですかね?良いじゃないですか、下手くそで。
 今日だって、別に何も持たずに来てくれたって良かったんですよ?嬉しいですけど。
 たまには楽したって良いんです。さぼったって、良いんですよ。心の休憩ですからね」

まったくー、と苦笑しながらも、彼女の気質は分かっている。
出来得る限り、理由を作ってあげるつもりだ。それも先生の役目なのだから。

「却下されちゃいましたよぅ、この間沢山なめなめしたと言うのにぃ。
 まぁ、その位なら、簡単ですね。魔力の消費もあまり多くはないかと。
 ――そりゃ、ねぇ。保険の先生になったのも、そうしたいからですしねー。
 先生の愛は、色んな種類がありますけれど、概ね大体の人に向けられてますよ?」

中でもとりわけ高級な親愛は、現状彼女一人にしか向けていないわけだが。
それをわざわざ口にするほど野暮じゃないから、合せて笑みを浮かべておいた。

セレネ > 「ブラック企業並みですね。
――い、いえ…べつになんでもありません。」

うっかり母国語が出そうになるも寸での所で日本語に。
気を抜くと英語かロシア語で話しそうになるのは、まだ此処に慣れていないのか。
相手が胸元に手を置いてペタペタしている。
己も数年前までそうだったから気持ちは分かる。

「それは私が許せないんです。上手く出来ないと嫌なんですよ。
今回の事も何かお詫びをしないと気が済まなかったからで…。」

自身を必要以上に追い詰めて、完璧を求めすぎて。
甘えは許さないと、許されないと思って。
何事にも理由を求めるのはそういう事。

「処方して頂いた分は全部噛み砕きました。味は甘くて美味しかったですけどね。
――成程、成程。じゃあ機会があればちょっとご相談するかと思います。
勿論博愛でしょう。
貴女は優しい方ですからね。」

己とは違って。
その言葉までは口に出さなかったが。
無論親愛は己に向けられているというのは自覚しているし、
己もそれには答えねばなるまいと思っている。
だから、今回手作りの焼き菓子を持ってきたのだ。