2020/09/03 のログ
ご案内:「第一教室棟 ロビー」に葉山翔一さんが現れました。
ご案内:「第一教室棟 ロビー」に綿津見くらげさんが現れました。
葉山翔一 > 正規の生徒となってからの初の授業を終えた放課後。
学は必要と二級生徒の頃から授業に忍び込んでいた事もあり授業は問題なく。
ついでに学友と思われていた級友とも正式に学友になった日。

「案外悪くはなかったな。後は知り合いを今以上に増やしていくか」

客以外の知り合いもこの機会に増やしていこう。
そんな事を考え、それなりに人のいるロビ―の一角でくつろいで。

綿津見くらげ > (………眠い……。)
そんなロビーに通りかかる、先日の少女。
ふわふわと宙に浮きながら、葉山の目の前を通り過ぎる。
……瞼を降ろし、半ば眠りながら……。

始まった後期の学園生活。
前期は入院していた彼女にとって、数カ月ぶりの授業。
それは彼女をまどろみに誘うのに充分なものであった。

葉山翔一 > 今までもそれほどに真面目であったが大真面目に受けた授業は新鮮。
本当に悪くはなかったと思い返していると目の前を通り過ぎる…というか浮いて過ぎる人影。
一瞬目の錯覚かと思いはしたが見れば先日に知り合った少女。

「くらげ、そのまま進むと突っ込むぞ?」

顔を見れば瞼が閉じているので恐らくは眠っている…?
なのでそのままいけばテーブルに突っ込むだろうと、起こす意味でも声をかけて。

綿津見くらげ > 「………ん……?」
葉山の声に目を開ける。
が、時既に遅し。
がつんと派手な音を立ててテーブルにぶつかって床に落ちた。

「………。」
ゆっくりと、何事も無かった様に立ち上がり、
身体についた埃を払い……。

そして声がした方を向けば、そこには見知らぬ……

「…………?
 ……あー……。
 ……葉山か。」
いや、知っている人であった。
それは先日海辺で出会った物売りだった。

葉山翔一 > 声をかけるのが少々遅かった様子。
派手にテーブルにぶつかり床に落ちた事に周囲の視線がそこに集まる。
当然声をかけた自分にも集まるが今更他人の振りは出来ず、動かなければ起こしに行こうと腰を浮かしかけ。

しかし何事もなく起き上がり埃を払う姿に怪我はなさそうと見て。

「そうだ、俺だよ。
寝ながら移動するなよ、危ないぞ」

放っておけばまた眠ってどこかに飛んでいきそうと考え。
こっちに来いと手招きをして椅子を指さす。

綿津見くらげ > 「………。」
再びふわりと浮遊して、
招かれるままに葉山の方へ。

周囲の視線を物ともしない、堂々とした立ち振る舞い。
……に見えるが、実際は人並に恥ずかしくは思っているのである。


「………。
 くれ、飲み物を。
 ひとまず。」
そして、ポケットから小銭を取り出し、唐突に飲料をねだる。
寝起きは喉がカラカラなのだ。

葉山翔一 > 「……度胸あるな、お前」

まさか盛大にテーブルにぶつかった後に再び浮いてくるのは予想外。
ぼやっとしているように見え、実は凄く胆が据わった奴ではと感心してみてしまう。

「……いきなりか……コーヒーでいいか?」

いきなりに飲み物を強請る姿にきっと怖いものがないのだろうと考えてしまう堂々とした姿。
何が良いかと聞かずに目覚めにはコーヒーだろうとバックから缶コーヒーを取り出し少女の目の前に置く。
ただし苦いものではなく地域限定の兎も角甘いミルクコーヒーを…。

綿津見くらげ > 「ふふ。
 そう褒めるな。
 こそばゆい。」
褒めると言うより呆れられているのではあるまいか。
肝が据わっているのは確かだろう。

「なんでも良い。」
先日と同様、缶コーヒーを自分の手元に引き寄せる。
カショ、と蓋を開けたかと思えば、
ぐびぐびと一気に飲み干す。

「………甘っ!!」
一瞬で血糖値が上がり切りそうな程の甘さが口いっぱい。
おかげで目は覚めてくる。


「………?
 あれ。
 学生だったの、お前。」
そして葉山の姿を改めて見つめ、今更な疑問。

葉山翔一 > 「あー……褒めてるでいいか。
その図太さは凄いと思うぞ、割りと本気で」

呆れていたのだが褒めていると取るのならそれを訂正せず。
確かに褒めている部分もありはするので…。

「後で文句言うなよ?」

激甘と言えるそれを渡した理由は嫌がらせや悪戯ではなく、純粋に苦いのが苦手そうだという親切。
ただ選んだものに問題はあるがそこは気にしないのが自分。
どんな反応を見せるかと一気に飲み干す姿を笑みを浮かべて眺め…。

「やっぱ甘いよな、甘すぎで売れないんだよ」

予想通りの反応にやっぱりかと肩を落とし。
今までの客と同じ反応にこれは売れないなと…。

「前も制服だったんだが?少なくとも学生のコスしてはないぞ」

今更かとその言葉に突っ込みそうになるのを耐え、学生だと告げると深呼吸をして。

綿津見くらげ > 「一瞬で枯渇しそうだ。
 インスリンが。」
飲み続ければ、すぐさま糖尿病まっしぐら。
そんな危険なコーヒーであった。

「そうだったか?
 もっと歳の行ったセールスマンかと思った。」
ほえー、と葉山を見つめながら率直な第一印象を述べる。

葉山翔一 > 「そこまでは流石にないだろ。
一応自販機でも売ってるんだしな」

あそこを見ろとロビーに据え付けられた自販機を指し。
そこのラインナップにしっかりと同じコーヒーが並んでいて。

「……地味に傷つくぞ、それ。
俺がそんなに老けて見えるか…?」

率直な意見に傷ついたように胸を押さえ、倒れるのを耐えて。

綿津見くらげ > 「………。
 心配だ。
 健康が。皆の。」
指さされた先の自販機を見つめ、
思っても無い事を呟く。

「うむ。」
オブラートに包まず、率直に頷く。
実際は皆と変わらぬ普通の男子学生なのだろうが、
少女の眼にはそう映ったらしい。

「………。
 それで、何か用か、葉山?
 ブツを売りつける気か?」

葉山翔一 > 「好きな奴が買うだろ。
それに要らないなら他を買えばいいだけだしな」

何故だろう、言葉に気持ちが篭っていない気がする。
取り敢えず心配をしておけばいい…そんな感じか…。

「一度眼科に行く事を進めていいか?
いたって健康な16歳の学生だぞ」

お前の目はおかしいとここはきっぱりと告げ。
親切心で物凄く目がすっとする目薬をテーブルに置き。

「買う金持ってないだろ?
それにお前……ぬいぐるみとか欲しがりそうにないしな…。
これをかけたのはぶつかりそうだったからだよ」

買わないだろ?と確認するように問い、それから声をかけた理由を告げて。

綿津見くらげ > 「………。
 悪くない。
 目は。」
両目とも1.0、視界は良好だ。

「そうでもない。
 一般的なJK、私は。
 ぬいぐるみなども好む。」
あんまり「一般的」な感じはしない……。
が、普通の女子らしく可愛らしいぬいぐるみなどは嫌いではない。
……嫌いではないだけで、別に特段好きという訳でもないが。

葉山翔一 > 「いや、十分悪いな。
人をセールスマン扱いする奴は悪いに決まってる」

これでも年相応のつもりだっただけに地味にダメージがあり。
目が悪いと押していく。

「一般的は眠りながら飛んだりしないんだが……?
そうは見えないんだけどな……」

本当かと疑いの目を向けてバックに手を入れ。
試しに取り出すのは絶滅危惧種、もう絶滅した可能性もあるがお腹が真っ黒な小熊猫のぬいぐるみをテーブルに置く。
こう言うのは興味があるかと確かめるように。

綿津見くらげ > 「違いは無い。
 セールスマンには。」
物を売ってるんだから、セールスマンに間違いは無い。

「興味は無い。
 哺乳類には。」
取り出された可愛らしい人形を一瞥し、
はっ、と乾いた笑いを吐き捨てる。
人形と違ってまったく可愛らしさが無い少女だ。

「水棲生物。
 好きなのは。
 タコとかイカとか。」
イルカやラッコとかならまだしも、軟体生物が好み。
やはり一般的なセンスでは無いのかもしれない。

葉山翔一 > 「違いはあるぞ。
俺はセールスマンじゃなくて露店商だ」

そこは間違えるなとしっかりと言い聞かせるように告げる拘り。

「哺乳類には……?」

これはレアなのにと興味がないと言われるとバックに戻す。
その乾いた笑みにどの口で一般というのかと完全なジト目になり。

「マニアックだな……お前、ものすごくマニアックだな。
何でそんな不良在庫になりそうなもんが好きなんだよ……」

水棲生物は理解出来る。
そこで何で軟体生物なんだと思わず突っ込んでしまうのは仕方なく。
こういうのかと…示すようにあからさまに売れてませんトイウヨウナ、バックに入らないサイズのダイオウイカのぬいぐるみを半分だけ引っ張り出して。

綿津見くらげ > 「………?」
セールスマンと露天商、
違いがあまり分かっていない様子の少女。
そもそも、どっちでもいいやとか思ってそうな顔つきである。

「………!
 持ってんじゃん。
 良いの。
 デカイ……!!」
鞄から顔を出すダイオウイカに、
にわかにテンションを上げる少女。

「だが金は無い。
 残念。」
そのサイズのぬいぐるみともなれば、
結構な値段がするだろう。
……いくら不良在庫だとしても。

葉山翔一 > 「お前……絶対にどっちでもいいって考えるのをやめたな?」

言葉にはしないが結構顔に出ている気がする。
底を指摘するべきか否か悩みはするがとりあえずは言わないで置き。

「そりゃ何でも用意するのが俺のモットーだ。
危険薬物以外なら大体なんでもあるぞ。
デカすぎて売れないってやつだよ……」

何を思って仕入れたか判らないデカすぎるぬいぐるみ。
しかもイカなので誰も目を向けない悲劇の品でもあり。

「だと思ったぞ……。金の代わりに代価になるモノでもあれば良いんだが…。
ないだろ?」

出来れば直ぐにでも売り飛ばしたい在庫品。
サメは全部売り切ったがこれはどうしても売れないと嘆き。
変わりのものもないよなと。

綿津見くらげ > 「うむ。
 どっちでもいい。」
事実なので、否定はしない。
特に悪びれもしない。

「………。
 危険薬物も売ってそう。」
最初会った時から、そういう印象である。


「よこせ。
 タダで。」
当然金目のモノも持っては居ない。
なので、ドストレートに強請って来やがる。