2020/09/15 のログ
レオ >  
「―――ありがとうございます。
 あ、いえ……迷惑だなんてそんな。
 でも、そう……ですね。怪我の方は、気をつけます。
 仕事も…、…はは、そうですね。
 しっかり、勉強させてもらいます。」

微笑む。
癖になっている表情。
心配されないように、気を煩わせないようにと他人に向ける”ペルソナ”
一時剥がれても。
壊れた絡繰りからは何度でもそれは作られる。


「……最後に、ですか」

最後に。
伝えるならば…そうだな。

「……すみません、変な事を口にして。
 自分でも…何を言ってるんだって自覚は、あるんです。
 ホントは言うつもりもなかったのに、気が付いたら口から出てしまってて。



 ……ありがとうございます。
 気にかけてくれて。
 ……少し、疲れがとれました」

本当に疲れが取れたのかは、分からない。
でも、お礼が言いたかった。
言っておきたかった。
ほんの少し、既に砕け修復を望めるかも怪しいそれの、残った、欠片の言葉。

月夜見 真琴 >  
「やつがれが、"言え"と迫った。それだけのことさ。
 おまえが"言いたい"とどこかで望んでいたなら、
 すこしばかりは罪の意識も軽くなるかもな?
 すなわち。 やつがれに礼など言うものではないよ。
 この身は風紀の備品のようなものであり、
 やつがれの行動の動機はすべて"正義"に帰結する。
 無償の善意をかたむけたというわけではない」

肩を竦めては、みるけれど。
指を立てて。ふふん、と得意げに笑った。

「――けれど。 おまえがせっかく向けてくれたものだしな。
 それがおまえの心からの言葉であると期したうえで、
 うけとっておこう。 "どういたしまして"、レオ」

彼の意思で差し出された礼であれば、そう。"嬉しい"。
にっこりと微笑む。真偽も定かでない。
それが虚か実かは、受け取った側が決めればいい。
"疲れ"。まだ、"疲れ"を感じることができる。
それは僅かな兆しと信じて、立ち上がった。

「ふふふ。なによりな、おまえになにかあると。
 業腹ながら推薦者のやつがれに疑惑が向いてしまう。
 おまえが健全な風紀委員でいてくれることが、
 巡り巡ってやつがれの得となるのだよ。
 登庁もゆっくりでいい、大事にな」

見下ろす微笑みは優しい。
過去は過去。現在は、現在。
微笑みを向けるのは、しかしどうしようもなく月夜見真琴だ。
身を翻し、帰りかけたところで、ああ、と思い立ったように。
去りがてに、ひとことだけ。

「ありがとう、レオ」 

ご案内:「第一教室棟 保健室」から月夜見 真琴さんが去りました。
レオ > 「う…」

自分に何かあると月夜見先輩に飛び火する。
その言葉に、ギクリとした。
落第街で意識を喪って持流先輩を斬りそうになった事。
何故か報告は入っていなかったが、それでもそれが報告されていたら、目の前の先輩が憂き目に逢っていた。

今度から、気をつけないとな…


そう反省しながら、去る先輩の、最後の言葉が耳に届いて。
振り向いても、既にそこに先輩はいない。
もう、去った後。

「ありがとう…?」

その言葉の真意は、まだ、分からなかった。

ご案内:「第一教室棟 保健室」からレオさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 屋上」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 「・・・・」

空を見上げる。星空だ。
今日やったことは正しいのだろう。後悔はない
自分のことはいい。
だけど彼女だ。持流サチ殿が、
人斬りを手伝ったといううわさが知れれば
彼女が、学校でいじめられる。某のせいで。

ーーーーーいじめられた辛さはわかる。

持流 童男 > ーーーーーーきっと、某はこれからすることは彼女に恨まれるのでござるな。


ーーーーきっと某は、風紀でいられないのでござろう。


ーーーーーーだけど、彼女だけは、彼女には幸せになってほしい。

これは僕の祈りだ。願いだ。

持流 童男 > 「だから、某は、彼女から離れなければならない。」
「…幸い、まだ噂は広まっていないかもしれない。」

そう言いながらも、
頬を濡らしている。約束したのに、その翌日に破るとはな。
本当にどうしようもなく弱いでござるな某は。

某が離れるのもつらいが、彼女を一人にさせてしまうのが、一番つらい。

持流 童男 > そして手には風紀委員の退部届。
間違ったことはしていないが。けじめはとらねばならない。


だが、彼女が傷つくのは、耐えられない。
一番堪えられないのが彼女なのが分かっている。
一人にさせる辛さはわかっている。
自分がひどいことをすることも。

だから、他の人を頼る。もちろんその間は少女といるつもりだ。

「そのためには、某が全部背負うでござる。」

そう言いながらも、委員会街に向かう。
ひぐれ殿に、相談すればよかったのだろう。
凛霞殿を頼ればよかったのだろう。
だが、責任はとらねばならない。

ご案内:「第一教室棟 屋上」から持流 童男さんが去りました。