2020/09/15 のログ
■レオ >
「―――ありがとうございます。
あ、いえ……迷惑だなんてそんな。
でも、そう……ですね。怪我の方は、気をつけます。
仕事も…、…はは、そうですね。
しっかり、勉強させてもらいます。」
微笑む。
癖になっている表情。
心配されないように、気を煩わせないようにと他人に向ける”ペルソナ”
一時剥がれても。
壊れた絡繰りからは何度でもそれは作られる。
「……最後に、ですか」
最後に。
伝えるならば…そうだな。
「……すみません、変な事を口にして。
自分でも…何を言ってるんだって自覚は、あるんです。
ホントは言うつもりもなかったのに、気が付いたら口から出てしまってて。
……ありがとうございます。
気にかけてくれて。
……少し、疲れがとれました」
本当に疲れが取れたのかは、分からない。
でも、お礼が言いたかった。
言っておきたかった。
ほんの少し、既に砕け修復を望めるかも怪しいそれの、残った、欠片の言葉。
■月夜見 真琴 >
「やつがれが、"言え"と迫った。それだけのことさ。
おまえが"言いたい"とどこかで望んでいたなら、
すこしばかりは罪の意識も軽くなるかもな?
すなわち。 やつがれに礼など言うものではないよ。
この身は風紀の備品のようなものであり、
やつがれの行動の動機はすべて"正義"に帰結する。
無償の善意をかたむけたというわけではない」
肩を竦めては、みるけれど。
指を立てて。ふふん、と得意げに笑った。
「――けれど。 おまえがせっかく向けてくれたものだしな。
それがおまえの心からの言葉であると期したうえで、
うけとっておこう。 "どういたしまして"、レオ」
彼の意思で差し出された礼であれば、そう。"嬉しい"。
にっこりと微笑む。真偽も定かでない。
それが虚か実かは、受け取った側が決めればいい。
"疲れ"。まだ、"疲れ"を感じることができる。
それは僅かな兆しと信じて、立ち上がった。
「ふふふ。なによりな、おまえになにかあると。
業腹ながら推薦者のやつがれに疑惑が向いてしまう。
おまえが健全な風紀委員でいてくれることが、
巡り巡ってやつがれの得となるのだよ。
登庁もゆっくりでいい、大事にな」
見下ろす微笑みは優しい。
過去は過去。現在は、現在。
微笑みを向けるのは、しかしどうしようもなく月夜見真琴だ。
身を翻し、帰りかけたところで、ああ、と思い立ったように。
去りがてに、ひとことだけ。
「ありがとう、レオ」
ご案内:「第一教室棟 保健室」から月夜見 真琴さんが去りました。
■レオ > 「う…」
自分に何かあると月夜見先輩に飛び火する。
その言葉に、ギクリとした。
落第街で意識を喪って持流先輩を斬りそうになった事。
何故か報告は入っていなかったが、それでもそれが報告されていたら、目の前の先輩が憂き目に逢っていた。
今度から、気をつけないとな…
そう反省しながら、去る先輩の、最後の言葉が耳に届いて。
振り向いても、既にそこに先輩はいない。
もう、去った後。
「ありがとう…?」
その言葉の真意は、まだ、分からなかった。
ご案内:「第一教室棟 保健室」からレオさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 屋上」に持流 童男さんが現れました。
■持流 童男 > 「・・・・」
空を見上げる。星空だ。
今日やったことは正しいのだろう。後悔はない
自分のことはいい。
だけど彼女だ。持流サチ殿が、
人斬りを手伝ったといううわさが知れれば
彼女が、学校でいじめられる。某のせいで。
ーーーーーいじめられた辛さはわかる。
■持流 童男 > ーーーーーーきっと、某はこれからすることは彼女に恨まれるのでござるな。
ーーーーきっと某は、風紀でいられないのでござろう。
ーーーーーーだけど、彼女だけは、彼女には幸せになってほしい。
これは僕の祈りだ。願いだ。
■持流 童男 > 「だから、某は、彼女から離れなければならない。」
「…幸い、まだ噂は広まっていないかもしれない。」
そう言いながらも、
頬を濡らしている。約束したのに、その翌日に破るとはな。
本当にどうしようもなく弱いでござるな某は。
某が離れるのもつらいが、彼女を一人にさせてしまうのが、一番つらい。
■持流 童男 > そして手には風紀委員の退部届。
間違ったことはしていないが。けじめはとらねばならない。
だが、彼女が傷つくのは、耐えられない。
一番堪えられないのが彼女なのが分かっている。
一人にさせる辛さはわかっている。
自分がひどいことをすることも。
だから、他の人を頼る。もちろんその間は少女といるつもりだ。
「そのためには、某が全部背負うでござる。」
そう言いながらも、委員会街に向かう。
ひぐれ殿に、相談すればよかったのだろう。
凛霞殿を頼ればよかったのだろう。
だが、責任はとらねばならない。
ご案内:「第一教室棟 屋上」から持流 童男さんが去りました。