2020/09/29 のログ
■雨見風菜 > コーンの旨味や甘味がたっぷり凝縮されたコーンスープを音を立てず啜る。
ハンバーグを箸で切り、ソースをしっかり付けて口に入れそこにご飯を追加投入。
その食事風景は周りの喧騒から切り離されたかのようだった。
■雨見風菜 > 「んー、今日のご飯も美味しいですねえ」
そう独りごちるときには口の中には食物はなく。
ソース跳ねなんて全くさせていない。
況して普通なら結露した雫が机を濡らす冷水を入れたグラスも、風菜の前では痕跡一つすら残っていなかった。
ご案内:「第一教室棟 食堂」にフィアドラさんが現れました。
■フィアドラ > 「今日のお昼はハンバーグ~♪」
ハンバーグ……初めて食べた時はすっごく驚きました。
びっくりするくらい柔らかいお肉。
どんな生き物のお肉がこんなに柔らかいんだろうな?って思ってましたが……
何とびっくり!これはわざわざ小さく小さくとても小さく潰したお肉をまた固めて焼いているそうなのです!
人間さんの考える事は凄いです……。
そんな、ハンバーグの定食を持って空いてる席を探せば……
あそこが空いてます!
私と同じハンバーグの定食を食べている人間さんの横に座って…。
「ハンバーグおいしいですよね!」
同じものを食べてるのを見たらなんだかうれしくなっちゃってそんな風に話しかけました。
■雨見風菜 > 隣に何やら可愛い子が座ってきたなと思えば話しかけられる。
「ええ、美味しいですね」
にっこり笑顔で同意を返す。
傍から見ても、微笑ましい光景だ。
■フィアドラ > 「ねー!おいしいですよねー!」
やっぱり、ハンバーグはおいしいのです。
……オハシはまだ得意じゃないのでスプーンをハンバーグを4つに分けて……
そのうちの一つを口に運びます。
柔らかくて口の中でほどけていきます…かかっているソース。(デミグラスって名前らしいですけど意味はよく知りません。)それもとてもおいしい!
「人間さんは料理とか道具とか色々考えて作ってて偉いです!
初めてハンバーグを作った人はなんでわざわざ肉を小さく潰してかためたんでしょうか?」
ハンバーグを考えて作っただけでも100点満点!花丸です!
どうやって思いついたものなのでしょう??
■雨見風菜 > なんだか見ていて微笑ましい少女だ。
スプーンで切り分けたハンバーグを食べてとても美味しそうな顔。
見ていて風菜も笑顔から顔が戻らない。
唐突に、彼女が疑問を口にした。
「何故肉を小さく潰して固めたのか。
そうですね……食べにくいお肉を食べやすくするための工夫、だったのかも知れませんね」
思いつきで言う風菜。
実際の所、原型としてはそれで間違いない。
「嫌いな食べ物を細かく刻んでハンバーグに入れて。
そうやって嫌いな食べ物を克服するやり方もあるそうですし」
■フィアドラ > 「食べにくいお肉……固いお肉とかですかね?」
例えば、オーガのお肉とかは固くておいしくないのであまり好きじゃありません。
そういうお肉でもハンバーグにすればおいしく食べれる……。
でも、それをもともと食べやすいお肉でやるだなんて…贅沢な食べ方……!
「嫌いな食べ物……うーん。
……なかったら何を入れたらいいんでしょう?」
食べ物で嫌いなものは私にはないです!
全部残さず食べますヒュドラなので!!
■雨見風菜 > 「きっとそうだったんじゃないでしょうか。
保存しやすいけども、普通に食べるには硬いお肉とか」
今の世の中は冷蔵庫や冷凍庫が有るから兎も角。
昔の、そういった保存用設備がなかった時代からの料理だと考えれば。
きっとそうであろうと風菜は判断した。
「嫌いな食べ物がないなら、無理に入れなくて良いんですよ。
嫌いな食べ物を克服する、食べれるようにするための工夫なんですから」
クスクスと笑い、少女のそんな疑問に答える。
■フィアドラ > 「やっぱり、人間さんは何でもおいしく食べようとしてて凄いです!」
私たちは食べれればいいくらいだったので……
料理と言えばちょっとキノコの毒をつけたりして刺激的にしてたくらいで……
「えー…私も人間さん達みたいに工夫したいです…。」
工夫する必要がないというのも、少し寂しいかもしれません。
折角この世界にきたのだから色々と工夫してみたいのです!
「人間さんは嫌いな食べ物とかあるんですか?
ハンバーグにいれました??」
■雨見風菜 > 「そりゃあ、せっかく味覚が有るのですし。
美味しくない食事よりは、おいしい食事のほうが良いでしょう?」
まあ、少しやりすぎな部類だって有るのだけど。
一体何をどう考えたら毒のある食べ物を食べれるようにする手順が出来るのだろう、などと考えたりもしながら。
「工夫というのは、自分が及ばないから回り道をするだけのことですよ。
例えば、爪や牙がないから代わりに道具を使って動物を仕留めよう、とかですね。
何事も解決する手段へ直進ですめば良いんですが、中々そうは行きませんし」
見るに、少女はそんな工夫をしなくても大抵はなんとかできそうだ。
だが、ちょっと不服そうな印象は拭えない。
「嫌いな食べ物は有るにはありますが、食べれないわけではないですよ。
それに、これは私が作ったものじゃないですし」
嫌いな食べ物を混ぜるのは自分で作る時の手段だ。
こういった、外食で頼むことではないわけだし。
■フィアドラ > 「……なんで私たちの方の皆はあんまりおいしくないままで食べてたんでしょう……。
もう、元の世界の味では満足できないかも……。」
今、思い出すと全然おいしくないものばっかりです。
……この世界のものがおいしすぎてもう元の世界では生きていけないでしょう……。
「分かります。分かるんですけど……それでも……
……でも、なんか回り道して色々やってるのなんか楽しそうじゃないですか?」
説明してもらえれば分かります。分かりますけど…
ちょっと、やっぱり、楽しそうだなあっておもっちゃうのです。
「……後から入れるんじゃないんですね!
後からプスッて刺して入れるのかなって思ってました!」
例えば、ニンジンとかが嫌いならちっちゃく刻まれたそれがいっぱい突き刺さってる感じです。
めっちゃオレンジのハンバーグです。ソースで隠せばバレません。
■雨見風菜 > 「美味しくなくても食べれればそれでいい、ということも有るでしょうし、
そもそも『料理する』という発想がなかったりするのかもしれませんね」
そもそも、料理だって必要に応じて行われていたわけで。
長期保存をするために長期保存するための処理を。
毒のあるものを食べるために毒を抜く処理を。
その過程で味付けの概念ができたのかも知れない。
風菜はそう結論づけた。
「回り道、と言っても、先の見えない藪の中を手探りで道を探すようなものですしね」
実際にやってみると大変だが、楽しい部分も有るのだろう。
一見無駄なことでも、その実必要なことだった例も有るのだし。
「ええ、作る時に入れるものです」
嫌いなものを食べるためにわざわざ持ち込むというのも手間だし。
■フィアドラ > 「もったいない感じですね……こんなにおいしくなるのに……。」
確かに何でも食べられて、どんなものでも栄養に出来る私達はただそこにあるものを食べればよかったのです。
おいしくてもおいしくなくても食べれるものを食べれる時に食べる。
……やっぱり工夫って大事。
「私はヒュドラで強いのでその藪をズバババババってできちゃうのが良くないんですね。」
そう、ズバババババって出来ちゃうのです。
藪があってもなくても一緒でズババババババ。
そんなの工夫なんてしなくなっちゃいます。
「作る時…ハンバーグ作るの大変そうですよね……。
お肉をすっごくすっごく小さくするの流石に疲れちゃいそうです…。」
■雨見風菜 > 「勿体ないかも知れません。
でも、そもそも知らないならどうしようもないんですよ」
種明かしをすれば、実は簡単なことでした、という話なんてザラに有る。
でも、そんな簡単なことも、考えつかなければ分かるはずがないのだ。
「良くない、というわけでは無いのですけれども。
そうですね、貴方が出来ることを『敢えてやらずに』別のやり方で、誰でも出来るように考えてみるとか」
誰だって藪を薙ぎ払えるなら薙ぎ払って進めばいいだけの話。
薙ぎ払えないから道を探すのであって。
でも、人間は群れの生き物だ。
誰かが出来るから、と言ってその誰かにいつでもやってもらうわけにはいかない。
ならば誰かだけが出来ることではなく、誰にでも出来るようにどうするかを考えればいいだろう。
「ええ、大変ですね、手で一からやるのは。
そんなことをしなくても良いように、そうするための機械があるんですよ」
ミンチ肉を作る機械。
これもまた、工夫の一つだろう。
■フィアドラ > 「そうです!いっぱい勉強しないと駄目ですよね!」
そう、知らないと駄目なのです!
いっぱい勉強していくのは大事です!
「あえてやらずにです?」
誰にでも出来るように…。
それが工夫する事なのかもしれません。
「へー!それも知ってたら簡単ですもんね!
やっぱり知識は大事です!!」
やっぱり本、本を読むのは大事です!
スープを全部の飲み干します。
スープもおいしい!
■雨見風菜 > 「ええ、知らないことを知ろうとするのは大切です」
大切だけども、果たしてそれを私は求めれているのだろうか。
顔には出さないが、どうにも自分で言ってて薄っぺらいようにも思えてしまう。
「ええ、敢えてやらずに。
そうすれば、なにか工夫すべきことが見えてくるかも知れません」
所謂、縛りプレイ……緊縛ではなく……というやつだ。
ある手段を封じて、ようやく別の手段が見えてくるということも多々ある。
「ええ、知っていればそれを使うことは出来ますが知らなければ使えませんからね。
知識は武器です、学校の授業はそのための下地作りのようなものですよ」
たとえ直接役に立たなくても、別の何かで役に立つこともまた世の常なのだから。
しゃべる合間に、風菜は殆どを食べ終えていた。
皿に残ったソースを、残ったハンバーグで拭い、それを口に入れる。
続いて、残ったご飯もまた口に入れて。
しっかり咀嚼して飲み込めば、それで風菜の昼食は完食である。
■フィアドラ > 「楽しいですもんね!新しい事を知るの!!」
この世界の事は知らない事、新しい事ばっかり!
毎日がとっても楽しいのです!
「分かりました!じゃあ、早速やってみます!!」
……目を瞑りました!
普段から目を前髪で隠してるので見た感じでは分からないかもしれません!
音とか温度の感じとかそういうので何とかご飯をすくって……食べれました!!
……これはなんか違うのでは?
「勉強の仕方が分からないと勉強できないですもんね!
私学校の授業好きですよ!」
目を閉じてご飯を食べるのにはもう飽きてしまって普通にご飯を食べます!
最後に残ったのは4分の1のハンバーグ。
それをもう一回半分にわって口に運びます。
悲しい事にこれを食べるとなくなってしまうのです…。
■雨見風菜 > 「でしょうね」
毎日を目一杯楽しんでいる、という感じがする。
けれども、楽しい事ばかりではないことは風菜は分かってしまっている。
そう考えが飛んでしまった間に、少女は目を瞑ってご飯を食べる。
どうやらうまく行ったようだ……あとはそれを言葉にできれば、目が見えない状況での食事方法として使えるかも知れない。
でも、ちょっと違うんじゃないか、というような顔をしているようだ……
「ええ、それに調べるもののことを知らないと調べることも出来ません。
頑張って、勉強していきましょうね」
■フィアドラ > 残っているハンバーグをまた半分…。
また半分……。
……最後には小さい欠片になってしまいました。
寂しい気持ちになりながら最後の欠片を食べます。
「……ごちそうさまでした。」
美味しかったハンバーグ……でも、どんなものでも食べればなくなってしまう……
それがこの世界の真実…残酷な現実なのです……。
「はい!」
口の周りに付いたソースを制服の端っこで拭って答えます。
そう、ご飯を食べればお昼休みはあと少し、そろそろ授業の時間です。
■雨見風菜 > 名残惜しそうに最後の一口を食べる少女。
本当に微笑ましい……
「あ、制服で拭うのは汚れるからこっちの紙ナプキンで拭きましょう、ね」
もう拭いてしまった後なのでどうしようもないが、教えておけば次からはこちらを使うだろう。
とりあえず制服で拭われたソースは『液体収納』で回収しておく。
「そういえば、自己紹介がまだでしたね。
私は雨見風菜、一年生です」
こういう話をしたのもまた一つの縁と自己紹介。
■フィアドラ > 「はい…ありがとうございます!」
紙を取ってそっちで口を拭きます。
……なんか、人間さんが触った袖がきれいになってる!
魔術!…じゃなくて異能です!前見ました!!!
「私はフィアドラっていいます!私も一年生ですよ!!」
同じ一年生でも私はまだこの世界になれるための授業とかを受けているので色々と違うのです!
私も頑張ってもっと色んな授業を受けに行きたいです。
「雨見風菜はどこからが苗字でどこからが名前ですか?」
■雨見風菜 > 風菜の『液体収納』は魔術である。
とはいえ、少女……フィアドラはそれを口に出していない以上、訂正どころか彼女がそう勘違いしていることも知る由もない。
「雨見が姓、風菜が名前です。
好きなように呼んでくれて構いませんよ、フィアドラちゃん。
同じ学年、学ぶことは違えど……よろしくお願いしますね」
■フィアドラ > そう、人間さんは魔術があまり得意ではない人が多いって聞いてます!
なので、多分異能なのです!
「風菜ですね!よろしくお願いします風菜!」
そう、この世界については大分向こうが早いですけどこの島に来たのは一年生!
私みたいに色々と分からない事はきっとあります!
「風菜は次の授業どこでやるんですか?私は図書館の方なんですけど…。」
■雨見風菜 > 事実、風菜は『通常の』魔術は得意ではない。
しかしながら、最近は様々な事があり、着々と自分の使える魔術を身に着けていっては居るのだ。
「私は教室の方ですので、ここでお別れということになりますね。
フィアドラちゃん、難しいことも有るかと思いますが、頑張ってくださいね」
言って、食器を載せたトレイを返却口に返して。
フィアドラと別れて風菜は次の授業へと向かうのであった。
■フィアドラ > 「……そうなんですね。」
お話しながら一緒にいけるかなって思ったけど残念です。
でも、同じ一年生!また会えると思います!
「はい!頑張ります!!風菜も頑張ってくださいね!!」
手を振って、別れて…。
「今日のハンバーグ、おいしかったなあ……。」
そんな風に思い出しながら図書館へと向かうのでした。
ご案内:「第一教室棟 食堂」からフィアドラさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 食堂」から雨見風菜さんが去りました。