2020/11/28 のログ
雨見風菜 > 「なるほど、それは確かにそうですね。
 フィアドラちゃん、ありがとうございます」

確かに、やってほしいから誘ったのだ。
それで失敗したからと、責めるような彼女たちでないことは確かだ。
……と、携帯端末にメールの着信。
通知には、『引き受けてくれて助かりました。頑張りましょう』の文字。
風菜は気づいていないが、フィアドラからは目線が行けば見える位置だ。

「そうですね、ある程度は使えるようになるんですよ」

授業でやる以上、合奏とかもしたものだ。
とは言え、今は果たして扱えるのかどうか……
まあ、大抵は体が覚えているものだが。

「そうですね、もうこんな時間ですし。
 フィアドラちゃんも女子寮でしたね、一緒に帰ります?」

もちろん、彼女に用事があるのなら引き止める気はない。

フィアドラ > 風菜のスマホに何か来ました。
メールです!多分凄く一生懸命に頼まれてるとかです!

「この世界に来てから学んだことの一つです!」

失敗してもちゃんと謝れば許してくれるのです。
ひどい失敗はしたことないので分からないですけど。

「じゃあ、私もこの世界で生まれてたら一緒にバンドとかも出来たのに……
 ちょっと残念です。」

この世界に生まれてたらきっと楽器とも上手く使えてたのでバンドとかも出来たに違いないのです!
なんの楽器がいいのか分からないですけど……こう踊りながらなにか……!!

「いいんですか!?
 じゃあ一緒に帰ります!誰かと帰るのは久しぶりな気がします!!」

一人で帰る時は何となく寂しくなる暗い夕方も二人で話しながら帰れば全然寂しくないのです!

雨見風菜 > 「ふふ、それはそれは。
 案外、この世界に住んでて気づかないことが、フィアドラちゃんには印象深いのかもしれませんね」

そんな簡単な事を、彼女に教わるとは思っていなかった、と言わんばかりに。
メールの着信に気づかないまま、携帯端末を仕舞う。

「どうなんでしょうね……バンドしようという仲間が居ないと、難しいかもしれません。
 まあ、文化祭は来年もあるんですし、ね」

彼女なら、来年や再来年はもしかしたらできるかもしれない。
そう思って、慰める。
だが果たしてフィアドラにできる楽器はあるのだろうか。

一緒に帰ることに快諾するフィアドラに、また笑顔になって。

「それじゃあ、帰りましょう。
 寄り道したりとかも、ね」

そう言って、二人は帰路につくのであった。
途中、コンビニで買い食いしたりもして。

ご案内:「第一教室棟 ロビー」からフィアドラさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 ロビー」から雨見風菜さんが去りました。