2021/01/29 のログ
ご案内:「第一教室棟 屋上」に妃淵さんが現れました。
妃淵 >  
「はぁ」 「はい」 「へぇ」 「はぁ」

以下ループ

余りにも気のない返事を屋上で少女が繰り返しているのは、
見れば明らか、周りをぐるりと取り囲んで詰めている生徒がいるからである

学園に通うようになってから、たまにあることなのだけれど
元・二級学生なんて情報はどこかからか、生徒の間に伝わるものらしい

「(で、呼び出されて、こうなると)」

面倒くさげに紅い瞳をじっとりと細めて深く溜息

「(色目使ったとか覚えねーし、知ったコトでもないんだけどナぁ…)」

どうやら男女入り混じったこのグループの誰かに気に入らないヤツとターゲッティングされたようだった
学園なんて箱庭の中では、珍しいコトでもないのかもしれない

妃淵 >  
『聞いてんのかよ』

気のない返事を繰り返していたら一人の女生徒が軽くキレた
聞いてるから返事してんだろーがと言いたくなるが多分火に油
ちょっと前の自分だったらおもくそブン殴ってただろうなあ、なんて
随分大人になったなと内心自画自賛する

「きーてますケド?」

『はぁ!?』

とはいえ思わず答え方もタルそーになるわけで
なんか結局相手は更に激昂してる感じがする
もしかしたら何を言おうがムカつくのかもしれない

そもそも多分、向こうからしたら男女数人で囲んでいる状況で
こっちが怯えていないのが気に入らないのだろう

「(困ったパイセン達もいるもんだな)」

ため息、再び

妃淵 >  
ナメてんじゃねーよ、とか
チョーシ乗ってんのか、とか
なんか男子がなだめるくらいに女子のほうが口が悪い
おおコワイコワイ、女って攻撃的だな

「さっきも言ったけど別に色目とか使ってねーし。
 そもそもオレ彼氏いるんで、冴えない先輩に使う色目とかありえないし。
 元・二級学生なのは否定しねーけどさ」

つらつら
別に調子に乗ってるつもりもなければ舐めてるつもりもないんだけど
こういう怖がりもしない態度が腹に据えかねるのだろう
でもわざわざ怖がるフリしても冗長するだけどっか行ったりしない気がする

屋上にいた他の生徒も剣呑な雰囲気を感じ取ったのか一人また一人と階下へと去っていった

妃淵 >  
そしてこっちがビビる素振りを見せなければ
当然のように始まるのは、言葉による暴力
わかりやすい"口撃"だ

まぁスラム育ちの二級学生たるもの、そんなものは聞き慣れてるわけで
耳障りではあるものの、そこまで過敏に反応することでもない
ブスだのスベタだの
スベタっていつの言葉…?
そもそも自分よりブスにブスって言われても腹は立たない

「…じゃ、そろそろ行くんで…」

ただの罵倒大会になったなら別に弁明することもないなと
ハイどいてー、と輪っかから出ようとする

が、当然通されるわけもなく、男子生徒の一人がその肩を掴んだ