2021/10/28 のログ
ご案内:「第一教室棟 屋上」に深見 透悟さんが現れました。
■深見 透悟 > 『結局ここに来ちゃうんだよな
なんつーか、こう……実家の様な安心感というか
こんな吹き曝しな実家じゃねえけどさ。つか広過ぎんだよこの学校』
ふらふらと、ふわふわと。校舎の壁を伝うように宙を舞って屋上へと上がってきた幽霊
そろそろ碌でもない幽霊が出没するらしいぞ、という噂の一つでも立ちそうで立たない深見 透悟である
相変わらずその姿は無く、声だけが響く
『ま、呑気してられんのも今だけだけどね!
今日はじゃじゃーん!こちらを用意しましたー!』
か ぼ ち ゃ
ハロウィンの装飾用ジャックオーランタン。
どこからか盗って来たのだろうか、本物の南瓜ではなくプラスチック製のそれを抱えて、幽霊屋上に至る。
■深見 透悟 > 『さすがは神童と呼ばれた元天才魔術師の俺ですよ
このカボチャを……こうして装★着!すれば……』
いつも通りの独り言だが、今回は影も形も無い代わりにカボチャがある
一度夜空へと掲げられたカボチャだったが、その後垂直に下降し、
空中に留まった。実際は透悟がカボチャを被ったのだ。
『眼帯とか帽子とかは魔術の巻き添え食って見えなくなっちゃうけど、
こういうヘッドウェアみたいなものは距離が開くから消えない!!
……これは大発見!ていうかどういう原理でこの透明化って発動してんの……?』
お前が手を加えた魔術だろうが、と事情を知る良識人は残念ながらこの場には居ない。
■深見 透悟 > 『この完璧なビジュアルで夜の校舎を練り歩けば、たちどころに評判うなぎ上りで明日からの話題独り占め!
……と思ったんだけどちょっと待てよ、これ体が見えないからただカボチャが飛び回ってるようにしか見えないか?
キレッキレのダンス踊ってもダメそう?そんなぁ~』
しかも被り物のせいで声がくぐもって少し不気味。
ぐぬぬぬ、と悔し気にうめき声を上げるカボチャが、月明かりの下で飛び回っている。
『やっぱ体の方も何か着なきゃだよな……着ぐるみかぁ
さすがに着ぐるみはそこらに落ちてねえからな……
全身タイツとかならワンチャンあるかもだけど、見えなくなっちまうしなあ』
あー、と諦めの色が濃厚になったところですべてを投げ出してその場に寝転んだ幽霊。
はたから見ればハロウィンカボチャが仰向けに転がっているだけ。
ご案内:「第一教室棟 屋上」に高梨美子さんが現れました。
■高梨美子 > 今日はバイトもなくてご機嫌で鼻歌なんて歌って
寮ではなくいつものように屋上を目指す。
機嫌がいいので階段もスキップするような軽さで登って
屋上に到着。
「ふいー……落ち着くぜ」
結構な頻度で通い詰めているので段々と
ここが落ち着くようになってきた
そうして、ポケットからタバコを取り出して一本口に咥えて
能力で火を灯す。
「ぷぁー……あ? 透悟?」
何やら転がっているかぼちゃを発見。
もしやと思い鞄から赤外線スコープを取り出して
そこを見てみるけれど、かぼちゃ以外は見えるだろうか。
■深見 透悟 > 『お?……誰か俺の名前を呼んだかね?』
ごろん、とカボチャが転がって刳り貫かれた目と口が声の主へと向けられる。
赤外線スコープとカボチャ越しに目と目が合ったような気がした
このカボチャのせいで多少の物音に気付かなくなっていると罠。
『誰かと思えば美子さんじゃーん。
あれ?なーんか印象変わった?』
赤外線スコープ越しならぼんやりとカボチャから人の身体が生えているのが輪郭程度に分かるかも。
もやもや~っと、ぼんやりと。
■高梨美子 > 「うわ、こっち向いた」
かぼちゃのくり抜かれた目と口がこっちに向いて
思わず失礼な言葉を言ったけれども
赤外線スコープ越しに見えたのは、もやもやとしたもので
「おっす!久しぶり?
髪切ったんだぜー!……じゃなくて!
身体がちょっと見える!」
単眼のスコープなので見た目はあれだけど
見えることにテンションが上って小さく飛び跳ねて。
スコープ越しに眺めながら透悟に近づいていって。
■深見 透悟 > 『そりゃ向くでしょーよ、呼ばれたんだから。
おいっす!ひさしぶりー……ってほどひさしぶりでも無いか……?
まあいいや、髪切ったんだーどしたん、失恋でもした?』
単に気分だろうとは思いつつも、もしかしたらこの数日の間に何事かあったのかもしれない。
もしあったらどうしよう、そんな心配をしつつも軽ーい調子で聞いてみる透悟だった。
『え?身体が?
うっそマジで、その球場観戦グッズみたいなので見えちゃうの俺のボディ?
ちょ、待ってよ恥ずかしいって!今日、俺何着てたっけ……そもそも服着てたっけ……』
むくり、上体を起こしながら近づいてくる美子を見上げるカボチャ。
なんかちょっとテンション高くない?と腕でそっと自分の体を隠しながら。
■高梨美子 > 「ふひ、それもそっか。久しぶり……じゃねえ?
まあいっか!いや、失恋してねーわ!失恋してたら丸坊主じゃい!」
いや、言い過ぎたわ。とか後頭部を撫でて照れ笑い。
「新しく出来た友達とゲーセン行くから切ってみた」
うへへ、と嬉しそうにしながらまだ後頭部を撫でていたけど
身体が見えたことに比べたら、と興奮して息を荒げながら近寄る。
「いや、そこまでは見えないけどさ。
ぼんやーり見えるって感じ?あるなーって
高かっただけはあるぜぇ……あ、いや、貰い物だった」
変態オヤジのように片手をワキワキさせながら
腕で身体を隠す仕草も見えて、おー、とテンションアップ。
「透悟の身体探す時に使えるかなーって思ってよ」
■深見 透悟 > 『なんだ失恋したんじゃないのか……ふぅ。
へえそう、新しく出来た友達と。
なぁるほどねぇ~…元々切るほど長くも無かった気がするけど。』
ゲーセン行くために髪切って何をするんだろう、と疑問符を浮かべるカボチャ。
しかしすぐに、まあ気分か、と自己解決させるのだった。
『いやいや待って待って、美子さん落ち着けって。
見えたところで触れらんないでしょ!何で手をワキワキさせてんの!
えー……誰から貰ったのよそんなの……』
どういった知り合いの方ですか、と若干相手のテンションに押され気味の幽霊。
見られて困るものは無いし、そもそもそこまで見えてるわけじゃなさそうなので体を隠すのはひと先ずやめたが。
『俺の身体を?……あー、ふーん、なるほど……
そこまで考えてくれてるのは嬉しいけどさ、俺の身体……多分この島にはねーんだわ。』
先日と続けざまに友人に割と真面目に考えて貰っていて胸が暖かくなったりもしつつ。
本物の透悟ボディ――ご遺体の方は、別の世界にある事を告げたのだった。
■高梨美子 > 「安心してくれんの?ありがとなー?
いやまぁ、気分って言ったらそれまでなんだけど」
今回は少し気合を入れ過ぎている気もする。
手をワキワキさせながら思うけれど
まあいいか、とはぁはぁ言いつつ一旦横に。
次いだツッコミには確かに、とワキワキさせていた手を落として。
「そういえばそうだったわー……
俺ってば霊感ないんだったわー
いや、そのー……知り合い!……え?」
実は買ったものなのだけれど、知り合いに
貰ったと押し通しておく。
最後の言葉に、思わずと手にしていたスコープを下ろして
数瞬悲しげな表情を、すぐに快活な笑みに戻したけど。
「そっか!んじゃあ……これだな!」
バッグにスコープを戻して、ごそごそと取り出したのは
胸にリボンが付いた、少し古いテディベア。
「この前言ってたろ? だから探してみた!」
これでどうよ! と胸を張ってみるが。
■深見 透悟 > 『べべべべ別に安心なんかしてねーし!
これから寒くなる一方だってのに更に髪短くするなんてよっぽどの事があったんじゃねーかって思っただけだし!』
何の「ありがとう」なのかさっぱり分かんねーし、とキョドるカボチャ。
あっちこっちに顔を向けながらも、ひとまずは安心している。
何に対する安心かはともかくとして。
『んー、少なくともこうやって俺と話したりしてるうちにじわじわ目覚めたりとかしねーかなー。
ほら、一度幽霊を認識すると脳のチャンネルが合っちゃったりとか、割とあるみたいだし。
ってどんな知り合いだよ、そんなスコープ持ってる人そう居ないと思うけど。』
世の中には物好きも居るんだねえー、と貰い物だという見栄をすんなり信じた。
しかし、一瞬でぐんっとテンションダウンした美子を見てあわわ、と慌てだし
『いや、元々この島で死んだんだーって言わんかった俺が悪かったわ。ホントごめんね!!!
そもそも幽霊だって自己紹介はしてそれっきりだったもんな。伝え忘れてた。
そこまでマジに探そうとしてくれるなんて思ってもみなくって……ってクマチャン?』
どうしてこうも得体の知れない幽霊に優しいんだ友人たちは。
うわぁぁん、と心中で泣きながらも取り出されたテディベアに一瞬で呆気にとられる。
『この前言ってたって、あの、仮の肉体のこと?
憑依出来ればーっていう。』
それでこのクマチャン?と確かめる様に胸を張る美子を見る
てか俗に言うパイスラ状態じゃね?とも同時に思う
■高梨美子 > 「ふひ、ツンデレかコノヤロー!
ガッツリ心配してんじゃねーか!……サンキュ」
このカボチャキョドってらっしゃる。
それがおかしくて笑ったのだけれど、最後に小さく呟いて。
「そっかー……んー、じわじわ触れるようになるって思っとく
この前もダーツ行く時、気配強かったし
……はい!スコープの話は終わり!閉廷!」
なんだか急に照れくさく感じてしまって、スコープの話は
強引に終わらせた。
何故か慌てだす様子に、落ち込んだ顔を見られたと気づいて
アワアワと両手を振って。
「いや、気にしてねえよ!?
あ、気にしてねぇってそっちじゃなくてだな!?
まぁ……ダチだからな……おうよ
元祖友達第一号のリリィちゃん」
煙草を一旦片手でどうにか携帯灰皿に押し込んで。
大きさは20cmくらいだろうか。
胸に抱いて、匂いを嗅いでみると甘い匂いに混じって
タバコの臭いもついてたのに気づいたけれど。
とりあえず移動しよう、とベンチに向かって。
「そうそう、仮の肉体の話。
可愛いし良くねぇ?あ、大丈夫ってんなら持って帰るぞ?」
ドヤ顔をしていたのだが、気にした風もなくそう告げて。
そして、今はテディベアで隠されているがパイスラ状態であった。
■深見 透悟 > 『ぬぁーん!ほっとけよもー!!』
心配して悪いかー、と開き直るカボチャ。
だってこんなにも考えて行動してくれる友人なのだから、そりゃ心配にもなるだろう。
『あー、やっぱりそういうのあるんだなー
そもそも霊感が無いってのは、霊なんて居ないって信じ込んでるからがゆえに、って事もあるらしいし。
いずれ触れるようになる、はず!可能性はある!はい、閉廷了解!』
勢いでスコープの話も終わらされてしまった。
まあ、物珍しいけれどあまり深く踏み込むのもなーって感じで持て余し気味ではあったので透悟としてもありがたいところだったが。
『ほんとダチ思いの奴が多くてちょっと泣けて来ちゃうわ。
おめーら本当に長生きしてくれよ……俺が言うのも何だけど
・・・リリィちゃん。元祖友達一号。』
ははぁーん、と納得顔でテディベアを見つめる。
透悟が友達になる前は、このテディベアが唯一の友人枠だったのか、と。
ベンチへとついて行きながらちょっとガチめな背景に内心若干引いた透悟である。
『ああいやいや、せっかく持って来てくれたんだし。
無駄には出来ないっしょ。ぬいぐるみに憑くのは初だけど、試してみる価値は十分ある!』
じゃないと美子さんの寂しい過去とファンシーな趣味を言外に紹介されただけになってしまう。
パイスラ拝めたのはまあプラスだけども。
■高梨美子 > 「ふひ、へーい」
こんなに心配してくれる友達がいることに心が暖かくなって。
にヘニへとした気持ちの悪い笑みを浮かべながら頷いておく。
「ほへー……そうなんだ。初めて知った。
んじゃあ透悟に触れるようになったら……何しような」
顎に手を当てて、割とがちめに悩んでみる。
「長生きしてやるぜー?家族に囲まれて大往生だぜ
あ、リリィちゃんかわいいだろー……話も聞いてくれんだぜ?」
ふへへ、と自虐ネタ。
ベンチに座ったならよっこらと足を前に放り出しながら座って
二本目の煙草を取り出して火を灯す。
ガチめに引かれていると走らないこっちはのんきに紫煙を燻らせている。
「そうか?んじゃあ良かった。
じゃあせっかくだから試そうぜ」
はい、と透悟がいるであろう方向にテディベアを差し出す
煙草を口に咥えたまま眺めるはずで。
■深見 透悟 > 『ほんっと……もぅ…』
霊の気も知らないで、と呆れたいところだが美子の笑みを見るとそんな気も何処かに行ってしまう
そもそも透悟だって人の事を言えた義理ではないし
『それな。
別に触れるからってじゃあこれしようぜ、っての思いつかないよな。』
わかる。と言いつつ視線はやや下方、美子さんの胸へと注がれている。
絶対思いついてるし、むしろそれで頭がいっぱいな気すらする。
『俺もそのころには成仏してんのかなー。出来んのかな?
へー、お話しも聞いてくれるのー。そっかー、俺とおんなじだー。』
もしかして今までテディベアと同列だったのか、とアイデンティティが揺らぎつつも何とか踏み止まる。
カラオケとかダーツとか行ったし!し!と。
『オッケー、やってみっかー!
じゃあリリィちゃんお借りしまして……あ、この頭邪魔だからちょっと持ってて。』
差し出されたテディベアを丁重に受け取りながら、被っていたカボチャを脱いで。
入れ替わりにカボチャを差し出しつつ、じっ、とリリィちゃんを見つめる。
そこはかとなくリリィについた美子の想いなどが伝わってくるが、
そもそも持ち主が協力的な為もあってかどうにか透悟が干渉する隙間はありそうだ。
なお傍目に見ればリリィちゃんが宙に浮いているだけの不思議な状況。