2021/11/21 のログ
矢那瀬陽介 > 流れる雲の群れが風に掬われ散り散りと為って、大気の中に溶けて流れてゆく。
其の流動が幾重に繰り返される顛末を見守ってから。

「……っ」

寒さが身にしみて学生服の第一釦に手を掛けた。

「少し寒いな」 

肌凍てつく風が屋内へ促しても、口許に笑み宿してその場をさろうとはしない。
眩いばかりに燃え尽きる太陽の暈が半ばほど地平線に沈んでも。
益体も無い刻を満喫するべく、伸ばした足を組んで大勢を変えた。 

「もぅ、すっかり、冬って感じ」

矢那瀬陽介 > 完全に夜のヴェールが降りて星と月の輝きが見えてからゆっくりとその体を起こして帰宅していった。
ご案内:「第一教室棟 屋上」から矢那瀬陽介さんが去りました。