2021/11/28 のログ
釜雲 蓮司 >  
「あはは、そうなんですか?
 ……ふ、あははは! 私はどうかと思います
 最初教室に来た時、結構絶望でしたし」

初めての授業がこれでは、ある意味記憶に残ってしまう
口を濁してくれたのに スッパリと言い切った
相手の言葉が面白くて 腹を抱えて笑ってしまう が、どうにか笑いを収め

「そうなんですかねぇ だと良いんですけど
 先生も悔しいとかやっぱり思っちゃいます?」

前日から色々と用意はしていたのに結果がこれでは とかマイナス方面に
それでも 教壇に立って確信した 楽しい、これはやりがいがあると
夢だった職業だからかも知れないが 割とマゾが入っているのかも知れない

「はい、よろしくおねがいします
 釜雲 は長いので気軽に蓮と呼んでくださっても構いませんよ?」

近づいて教材を広げ 身長差があるので少し上半身をかがめて
間違ってしまった所を指差し 相手の顔へと目を向け
耳に入ってくる言葉で 少し元気が出た

「あ、やっぱりなっちゃいます?
 私は生徒に指摘されてしまいまして……あはは」

正直凹んでいたのだが、相手の言葉で少しホッとしてしまう自分がいて
顔にも出したが それを自分で叱咤する ホッとしてる場合ではないと
睨んでくる風紀委員の生徒にも気づいて お疲れさまです と目礼して

解説してくれている相手の言葉や動作を 聞き逃さないように
見逃さないように 少し顔を近づけて ふんふんと頷く

「なるほどですね……勉強になります
 あー……展開の多さに負けましたか」

なんで間違ったのかが凄く分かりやすく説明してくれて
こんな可愛らしくて、頼りになる と尊敬の眼差しを向け

「はい、一行ごとにチェック……余剰が出るから
 つじつま合わせをしないといけない……なるほど
 芥芽先生、すごいですね お手本にしないと」

胸ポケットに刺してあったボールペンを抜いて
教材に今言われたことを書き加えていく

「……ふぅ、ありがとうございました
 あ、こことかどうでしょう」

今度は三年の、間違えそうになったポイントを指してみて
完全に尊敬の眼差し それを向けている

芥芽ある >  
おお、この先生言うなあ。なかなか肝が座っていらっしゃるのでは?
それはそれとして笑い過ぎではないですかね。まあ、私が笑われてるわけでもないし不快ではまったくないですが!
なんなら癒やされますが!

「あはは……そこで笑えるのなら、いいですね。
 ではこれから覚悟しましょう。だいたい無茶振りされますから」

なんて。ちょっと先輩風を吹かせてみせたりする。
わかってますぅー。所詮小娘が威張っても威厳もへったくれもないことは知ってますぅー!
たまにはいいじゃない


「それは、まあ……やっぱりこの仕事やってると"もっと上手いやり方があったんじゃないか"とか
 "なんだ、あそこはこういっておけばよかったんだ"とか"あれ、意外とこれ伝わらない?!"とか。
 色々。もう、それはもう、ほんっっっっっっっっっっっっっっっっっっとーに!
 失敗、というか。後悔、みたいなのはいっぱいありますよ?
 先生も、これからこれから!」

ふっふっふー、と邪悪っぽく笑ってみせる……邪悪な笑いってなんだろ?
実際にどう見えてるかは……もちろん、私にはわからない。
……み、みっともなくはないよね?ね?

「れ、蓮? あ、はい……先生がそれでいいんでしたら。」

きゃー!イケメンから名前呼び許可出ましたよ!
……って、ちょっと顔!顔が近い!近くない?
いい顔がこっちの顔に近いとか、ちょっと逆に犯罪というか……
即死級ダメージというか……

よくない、よくないなァ~!!

しかも、ナニ? なんか子犬みたいな感じでちょっとキラキラした感じの目でこっち見てない?
熱心にメモとか取ってるし……っっっっ
イケメンかと思ったら可愛いとか、もうナニその性癖破壊!!
……ごほん

落ち着け、落ち着くのよ。
はい、心の深呼吸!

「 ……えぇ、と。こほん。」

ふう。よし!落ち着いた!

「そ、そんな大したことは……というか、こういうのって半分以上はデータの積み重ね、みたいなとこありますし。
 こう、いい意味でも悪い意味でも、集合知、というか。無数のサンプルはこれからとっていけるわけですし。
 ソッチのほうが大きいですよ。はい。ええ、もう。
 で、えっと、なんでしたっけ。ああ、これ。」

あ、これ、どうしようかな。
発想ができるかが勝負、みたいな問題なのよねえ。勘を鍛えろ!とか無茶振りをしてもしょうがないし。

「えーっと……これ、ちょっとズルがありまして……
 ほんとなら、真面目に式の組み立てを自力で考えてやらないといけないんですが。
 慣れてないときは、こうして……こう、試しに図にしてみると、視覚的にイメージが湧くんですよ。
 で、こことここが、こうだから……式が、こうなりますよ、と。みたいな?」

教壇にあった説明用の板にちょいちょいと、単純な線で出来た図を書いてみせる。
意外と、力技みたいなのも有効だったりするのがこの世界だ。

「……って、こんな感じでいいですか?
 それにしても、本当研究熱心と言うか……一生懸命だなぁ」

あ、やば。脳内メッセージが声に出た。
……今の巻き戻ったりカットできたりしません?ダメ?あ、はい。

「あ、ご、ごめんなさい!そ、その、えっと、ほら、えーっと……こう、感心しましたので、はい。
 こう、この仕事、好きなのかなあって、その、ですね?ええ、はい」

必死でごまかし倒そうとする。
いや、本心そう思ってるのでごまかしもなにもないのだけれど

釜雲 蓮司 >  
ふぅ、ふぅ と、そうして笑いを収め
笑顔を浮かべたままに相手へと顔を向け
続いて聞こえてきた言葉は 口端を引き攣らせたが

「え゛ そうなんです?
 あ、いや、今回の授業でなんとなし思いましたけど
 先生はこなれてますね……流石です」

生徒のためなら頑張れるが それ以外だと駄目かもしれない
さすが先輩教師 と相手に威厳を感じながら おー と感嘆の声あげ

「……先生、色々と苦労されてるんですね
 しかも生徒のためを思って……ありがとうございます
 もっと頑張ってみせますね! あ、その笑顔可愛いです」

なんだか邪悪に笑っているのだろうが それがとても可愛く見え
つい と頭を撫でようとする手を静止 確実に変な目で見られる
だから浮かせた手を教材へと向かわせ

「ええ、その方が呼びやすいでしょうし
 あ、駄目だったら言ってくださいね?」

気軽に呼んで欲しいと 願いを込めて告げたが
最初から距離感が近いだろうか とも考えて 少しだけ情けない笑みを
それでも、教材にメモを書いている間は真面目な顔になり
書いていたのだが 此方の質問にスラスラと答えてくれる相手
それに感動の声を漏らしつつ 示した範囲に目を走らせる

「どうしました?
 あ、最近は寒くなってきてるのでお体にお気をつけて」

咳払いに首を傾げ もしや風邪かも という思考に至って
そう声をかけた 後は再び真面目な顔になり 相手の顔を見据え

「なるほどですねぇ 勉強になります」

更に、三年のポイント それを示してみたら
スラスラと返ってくる答え それに何度目かも分からぬ感動の声を漏らし 教材に再びメモ書きを記していく 
この先生の説明はとてもわかり易く とても参考になる 相槌を打ちながら 話を聞き

「なるほどですね……そんな方法があったんですね
 今度それ生徒たちに教えてみます
 先生って可愛い…失礼 お綺麗でしっかりしてらっしゃって
 要領も良くて、無敵ですね」

大人の女性に可愛いはどうだろうか 言いかけた言葉を飲み込み
心のままにそう話した後は 少し目をパチクリと
もう可愛いと言ってしまっていることは 忘れていた

「ありがとうございます! …え?」

一生懸命 そう言われてみれば ここまで人に教えをこいたのはいつ以来だろうか
ここまで凹んだり 安堵したり ここまで忙しく感情を動かすのは
随分懐かしく感じる

だから、純粋な笑顔を 相手へと向け

「ええ、この仕事が好きです
 それに、私がこの職にありつけたのは様々な人のお陰ですので
 その人達のためにも、生徒たちのためにも頑張らないとですし
 ……あ、話長くなってすみません」

つい、話が長くなってしまった
今度は此方が ごほん と咳払いをし

芥芽ある >  
「概ね、人手不足からくる無茶振りですけどねぇ……
 って、いやいやいや!私ってば無茶振りされるタイプってだけ!ですから」

いやほんと、ね。急な依頼が多すぎるのだ。
やはり、新たな教員を増やさねばならないのでは?
こう、落第街辺りから攫ってきて……はて、落第街ってどこです?

「か、かわっっ!?!?!!!!!!??」

待って待って待って待って待って待って待って待って待って!!
あの、あのあのあのあの!流石に!イケメン!イケボで!それは!犯罪行為です!!
助けて風紀委員!!!!

(あー、うー……えー……)

思考回路はショート寸前、今すぐ吹き飛びます、みたいな状況。
体は自動的に動いて喋ったりはするんだけど!ど!

ねぇ、フリーズしてる間に二度も言った!二度も言いましたよ、この人!かわいいとか!ちょっと!
しかも、訂正したらお綺麗とか……もしや教員ではなくホストのお仕事をなさってる??
いけませんよ、ほんと。取り締まらないと……

「……え、ええと、こう……ちょっと邪道なんですけどね。
 ……え、っと、蓮、先生の、先生なりの最適解、を見つけていくといいかなー、とか。」

なんなら、同じ内容でも伝え方一つで変わるし。
もっといえば、やり方の得手不得手、というか、なんだろ。
伝え方の方法論は各人のものだから、その辺でなんかいい感じになんかしてくれるといいだろう。
お、ちょっと教師っぽいこと考えてるぅ!

「……ふふ」

じゅ、純粋な笑顔いただきました!! 美味しい!これだけで一ヶ月は戦える!!
イケメンの笑顔は宝です、薬です、特効薬です。

思わず、こっちも純な笑いが浮かぶ。
……ぐふふ、みたいな笑顔が零れそうになったのは秘密だよ!耐えきった私偉い。

「それはね、蓮先生。とても素敵なことです。
 でもね、先生。ついでに忘れちゃいけないことです。」

人差し指をぴん、と立てる私。
お、かっこよくない?

「私たちはカミサマじゃないです。秒で超進化、とか無理ですし。
 ついでに、失敗とか、いろんな予想外のことも起きます。」

ただでさえ、こっちの常識が通じない異邦人とかいるのだ。
いやいや思い通りにならないことなんて、しょっちゅうだ。

「だから、恩に報いるために頑張る、のはいいですけど。
 頑張り過ぎには気をつけてくださいね?
 パンクしちゃったら、元も子もないですからね?」 

釜雲 蓮司 >  
「ですよねぇ……新任の私にこういうの任せるくらいですし
 え、あはは……私も無茶振りされそうです」

此方はどちらかと言えば優柔不断で 流されやすいところがあるので
きっと先生たちに使われまくるだろうが 頑張ろうと
軽く握りこぶしを作って気合を入れる

「あ、すみません……お気に障りました?
 でも、可愛いくて綺麗なのは本当ですから
 あ、要領がいい、というのもですね」

さすが先輩です 更に続けて告げては、フリーズしてる相手 
それに頭上にはてなマークを浮かべ眺めていた
風紀委員は 教科書へと目を落としていた

そうして、アドバイスを受けて 全てを教材に書き込む
すれば、曲げていた上半身を起こし かしげていた首 それを戻して
次いで耳に入った言葉に なるほど、と手を ぽん と

「それもそうですね。教えてもらったことをそのまま
 ではいくらなんでも手抜きですね 目が覚めました、ありがとうございます」

確かに教え方一つですべてが変わってしまう
もっと楽しく 理解できるように自分が咀嚼してそれを
生徒たちに教えなければ うん、と頷き感謝の言葉を

して、笑顔を浮かべた後 相手からも笑顔が返ってくれば
嬉しそうなものに笑顔を変化させ じっくりとその笑みを、眺め
そうして、素敵なこと と言ってもらえ 笑顔を継続していたが

続けられた言葉の数々は とても素敵な言葉で、目を見開いて
相手を見つめた後 頭を下げよう

「とても素敵なお言葉ありがとうございます
 そうですよね 教師がパンクしちゃったら
 生徒を教え導くなんて出来ないですし」

頭を上げたら 金の瞳で眼鏡の奥の綺麗な 瞳を覗き込み

「先輩、て呼んでもいいです?」

芥芽ある >  
「あー、いやー、そのー……えーっと……
 気には障ってませんがー、というかー、むしろ……いえ、なんでも。」

もっと言って!というのはすんでのところで飲み込んだ。
流石にそんなみっともないことはできない、小市民クオリティ!

「そのー、えっとー、んっんっ……気恥ずかしい、というかですね?
 その、言われ慣れてませんので!で!」

うわーーーーーーーー!!となってしまう。
というか、めちゃくちゃ悲しい自白だなあ、これ……
へーん!どーせ地味眼鏡女です―!


「まあ、あと、あれ、そのあれ。蓮先生、そういう物言いは、その、あれです!あれ!
 誤解をうむ、というかですね。ちょっと教育に良くないです!ヨクナイ」

うっかり学生にも同じ態度で出たら、とんでも修羅場が爆誕するのではなかろうか。
いや、するでしょこれ。恐ろしい犠牲が出る前に食い止めねば……と、思わず変な使命感を持ってしまう私なのでした。


「ま、まあ……其れ以外は最高に最高なんじゃないですか?
 パンクしないために、今みたいに協力を頼む!
 なんなら生徒でも。」

意外と面白いことだが。
先生も困ってるから一緒になんか考えよう、みたいな振りをすると食いつく生徒もいたりするものだ。


「ほんとですね。もー、先生の人手自体は少ない分、真面目さんは多いんですよね。
 自分で妙に抱え込んで悩んでみたり、とか!
 悩むことは悪くないけど、ヘルプですよ、ヘルプ」

えっへん、と胸を張ってみたりする。
……はい、別に大したものはありません。知ってますぅ。

「へ、先輩?
 え、あー……うん。はい。
 気恥ずかしいですが、うん、いいですよ。」

まじでめっちゃ恥ずかしいですけど!ただその、あれ。
年上イケメンに先輩、とか言われる異次元体験、逃したくないでしょ? ねえ、わかって!

釜雲 蓮司 >  
「はぁ、そうですか?」

なんだろうか とても気になるのだがなんでも無いと言われたら
頷くしかなく また首を傾げたりして すぐに戻したが

「そうなんですか? あ、芥芽先生の前だと
 言えないだけですよ 皆さん可愛らしいと思ってるとおもいますよ?」

此方にはとても 可愛らしく綺麗な顔立ちに見えるので
顎に手をやり ふむ、と考え込み 顔を近づけ、相手の顔を覗き込もうか

「誤解…ですか? えーと、教育に良くない
 と言うなら少し自重してみようと思います
 あ、先生の前では大丈夫です?」

こういった口を聞くのは生来のものだが 相手に言われたら
少し考えを改めて口を重くしてみよう とも

「あはは、ありがとうございます
 今度生徒の方々に聞いてみますね
 芥芽先生でも大丈夫です?」

物凄く分かりやすく教えてくれて 参考になるメモ書きをした教材
それを畳み、返ったらもう一度目を通そうと
生徒たちに協力を求めるのも面白いかも知れない 

「少し考えを柔らかくしてみようと思います
 またこんな現場にあったら助けてくださいね」

胸を張る様子 それを見たら頼もしくて
くすくす と口元に手を当て柔らかく笑う

「では、芥芽先輩 と、と呼ばせていただきますね?
 先輩 いい響きですね」

芥芽ある >  
「う、ぁ……う、ぅー……
 その話は、その辺で……」

だから、その顔で!しれっと!そういうこと!言うとぉ!
破壊力が!すごいでしょ!!


というか!顔!近いっっ!!
グッドルッキングな顔が!

心臓に悪い……

「え?えぇ……あー……まあ、えっと、はい。」

私は良いかって?良いに決まってるでしょぉ!
……まあダメージは有るんですけど!
ついでに顔近いやつも、とか贅沢なことを考える。イケメンでしか補充できない栄養素が有るんです……

わかった、この人、天然たらしだわ。間違いないわ。
名探偵あるの名推理!(的中率5%)
多分、深い意図はないんだろうなあ…… それはそれで寂しいけど。


「ええ、それはもちろん!
 いつでもー……は無理にしても、出来る限りはお手伝いしますよ!
 同じ教師仲間ですしね?」

そうそう!こういうの。こういうのでいいのよ!
ビバ!友情!ビバ、ノゥレッジ!
心臓にもお優しい。

「ウッ……
 うん、ど、どうぞ」

実際に言われると心臓に鋭いナイフが突き立つような衝撃が走る。
不味い、これ。装甲が半分になる、心の。
でも気持ちいい……

釜雲 蓮司 >  
その辺で 言われたら言葉を区切り、頷く
教材を大事に持ち、また素晴らしい出会いが出来たのでご機嫌で

「そうですか。それはよかった
 私が口を重くしたら何が残るか分かりませんので
 あ、真面目は残りますかね。あはは」

自分で言うのも照れくさいが この仕事における情熱は 
負けていないと自負する

顔を近づけたら やっぱり綺麗な顔立ちで 謙虚な人だ
とか考えながら ジロジロ見るのも失礼と思って顔を離し

「ありがとうございます! 実は心細かったんで
 心強い仲間が出来て嬉しいです
 あ、それと今更ですが 教えて頂きありがとうございました」

相手と 友情のような物ができたのを感じ 
胸に片手を当て 軽く頭を下げ

「芥芽先輩、これからよろしくおねがいしますね?
 あ、お時間大丈夫でした?」

風紀委員の人は、ぼけーと此方を見ているだけで
右腕の時計を確認し そう問いかけた

芥芽ある >  
「あははー……」

確かに、口は軽い……んだろな、これ。もー!もー!
まあ、いい経験だし、しばらくはご飯が美味しそうだけど!

「そう畏まらなくてもいいですよー。
 それこそ、教師仲間じゃないですか。
 これから、よろしくおねがいしますね……」

まあ、いい感じに大団円、というところかな?
……ん?
……時間?
割と、だいぶ、経ってる?

恐る恐る時計を見る

……わぉ

「え、えーっと……そ、そろそろ、よくないかもなー?
 蓮先生も、次があるでしょ?
 そろそろ仕事、戻りましょっか?」

ふふふ……終わったかもしれない。
しかし、そんな動揺は全て無理やり押し込んで、笑顔でお伝えするだろう。
よし、終わったらダッシュだわ

釜雲 蓮司 >  
少しだけ口を固くしてみようと思う 
しかし 少し経ったら忘れてるかも知れないが
それも生徒のためと思えば我慢できよう

「あはは、ありがとうございます
 私がピンチのときは助けてやってください
 芥芽先輩がピンチのときも助けてみせますので」

とはいってもまだまだ半人前の身 
逆に足を引っ張ってしまうかも知れないが

此方も時計を確認し 少し青ざめた

「は、はい……この後色々と
 はい、ダッシュで戻りましょう
 初日で怒られるのは嫌ですから」

確実に怒られるだろう それは確定した それでも
急いだという努力は見せよう
だから 一緒に教室を出たら走って次の作業へと向かうだろうと
廊下は走るなと後ろから着いてくる風紀委員に怒られるだろうが――

芥芽ある >  
「まあこれくらいなら!まだ!平気!
 かるーく1時間ぶっちぎる先生とかも、いますからね!」

よくないし、平気ではない
でもまあ、意図的ではないしこう、許してもらえるだろう。

あと、生徒は割と寛容だ。
……多分きっと

「はーい、ではダッシュです!
 ついでに近道裏道抜け道の教授もしちゃいます!ね!」

……今日はズボンで良かった。
さあ明日に向かってダッシュ!なんかちょっと違う気もするけど!

今日は、そんなドタバタがあったということだ

ご案内:「第一教室棟 教室」から芥芽あるさんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 教室」から釜雲 蓮司さんが去りました。