2021/12/27 のログ
シャルトリーズ・ユニヴェル >  
「どうしてこんなことに……こんな筈では~~!!!」

頭を抱えて震えているのはシャルトリーズ・ユニヴェル。
この常世学園に籍を置く教師の一人である。
全く足が届いていない椅子をくるくると回転させながら、
何やら呟き続けている。

「完璧なメッセージを送れていたはず……!
 皆さんのハートをばきゅんと射止めるメッセージを
 送れていた筈なのに~……!
 こんな、こんな真逆ッ……!!」

普段の柔らかな声は何処へやら、呪詛の混じったそれは
何だかちょっとコワイ感じである。


さて、彼女のデスク上に置かれた端末に表示されているのは、
クリスマスデートの為に複数名の男子へ送信したメッセージなのであるが……

シャルトリーズ・ユニヴェル >  
――――――――――――――――
【名前を入れる】さんへ

貴方のハートをばっちり射止めちゃうシャルトリーズさんですよ!
クリスマス、私とデートしませんか?

貴方だけのシャルトリーズになりたい……です!

時間は
13:00~15:00→すぐる君用
16:00~18:00→こてつ君用
19:00~21:00→山岸君用
22:00~→アルバレスト君用(本命タイム)

で、どうでしょうか?

お返事、待ってます

貴方だけのシャルトリーズより
――――――――――――――――

シャルトリーズ・ユニヴェル >  
「メモ用の文章をそのまま送ってしまいました~~!!?」

職員室の床をごろごろ転がるシャルトリーズ。
めちゃくちゃ迷惑である!

待っていたのは、敗北ッ……!
圧倒的、敗北ッ……!
溢れ出る呪詛ッ……! 当然のしっぺ返しッ……!

シャルトリーズ・ユニヴェル >  
『もうメッセージ送ってくるのやめてください』

『そういう女だとは思ってたわ』

『うわ、マジでショックです……信じてたのに……』

『(ショックを表す絵文字)』



端末に次々と送られてくる男子たちからのメッセージを見て、
がんがんと頭を机に打ち付けるシャルトリーズ。

「……私の……最高に充実した……
 イケメンたちとのクリスマス……どこ……」

魂がふわふわと抜けていく様が目に見えるようである。


……これは一教師の、悲しき聖夜の物語である。

ご案内:「第一教室棟 職員室」からシャルトリーズ・ユニヴェルさんが去りました。