2022/11/28 のログ
■セレネ > ふぁ、と小さくあくびを洩らしながら歩く。
論文の翻訳のバイトをしているが、給料は高くとも時間がかかるせいもあり
なるべくなら早めに出しておきたい事もあって今回分の翻訳を出し終えた所
聞き覚えのある声に足を止めた。
「あら、やはり貴方でしたか。」
己の弟子であり、友人である赤髪の彼。
こんにちはと挨拶をするも、その口調も蒼も少しばかり眠そうなのは隠し切れていないかもしれない。
彼の元へ歩きながら、いつものローズの香りを漂わせつつ近付いていくことだろう。
■火光雷鳥 > 「お…おぉぉ!?」
あ、聞き覚えの或る声だ…つーか、師匠だ!!思わずパッと居住まいを正す。いや、すっごいだらしない姿勢だったもので。
改めてそちらに顔を向ければ、相変わらずレベル高い美女な師匠兼友人が居た。
「お、おぅこんちはセレネさん。…つーか、何か眠たそうだけど平気なんか?」
何処と無く、その目付きや表情、あと口調から眠気がありそうなのを察する俺。
いや、そういうのに敏感ではないけど、流石にこうも眠気が見え隠れしてれば気付くんだ。
ちなみに、多分こっちは何時も通りというか良くも悪くも師匠の知る見た目とノリのままである。
(む、この香りも相変わらず…ハッ!?これじゃ俺が変態みてぇじゃん!?)
匂いフェチとか思われたらアレなのでそこは黙っておこう、うんうん。
ともあれ、ソファーに座り直しつつ改めて意識を彼女へと戻しまして。
「そういや、何でセレネさんは学園に?今日は日曜だし…何か私用でも?」
と、素直な疑問を投げ掛ける。師匠に限ってまさか自分みたいな補習コースは有り得ないだろうし。
■セレネ > 己の声を聞いた途端、しっかりと居住まいを正す彼。
それがなんだか面白くって、クスリと小さく笑ってしまった。
そういうところは律義だと思う。
「……ん、流石に分かってしまいますか。
平気かと聞かれれば平気ではないのですけれど…まぁ、多分大丈夫です。」
日傘等必要なものも揃えているし。
まぁ、凡そ身支度を整えてくれたのは世話焼きな誰彼だったりするけれど。
いつも通りの彼には、体調も崩してなさそうだなと感じながら。
「あぁ…私はバイト関係で来ただけです。
提出するものがあったので…。」
現状補習になる程酷い成績はないので。
眠そうな表情のまま、彼の隣へ無防備に座ろうとするだろう。
■火光雷鳥 > 流石に、知人友人の前で(特に女の子の前で)だらしない状態を続けるほど無神経でも図太くも無い訳で。
ともあれ、居住まいを正しつつ誤魔化すようにそこは笑顔で誤魔化しておこう、うん。
「…いや、平気じゃないと言われたら普通に友人としては心配なんだけども。
まぁ、寝不足?寝覚めが悪かった?感じに思えるけど、あんまし無理はしないようになー。」
あくまで凡人の視点から、素直にそう声を掛けるくらいしか俺には出来無い訳で。
何で眠たげなのか、とかその細かい理由を根掘り葉掘り聞く度胸や趣味は無いのだ。
いや、気にはなるのは嘘偽り無い本音ではあるけれども!
隣に腰を下ろす師匠兼友人に、若干緊張するのは仕方ない…そりゃ、美女がお隣に座ったらね!
幾ら友人とかであっても多少は緊張するよね!俺、こういう所は凡人だからね!!
「バイト関連?あーー、提出物があるならまぁ、直接学園に足を運ぶのはしゃーないか。」
郵送とかで済むならそれに越した事は無いが、特定の教師やら事務員に渡すならそうもいかないだろうし。
■セレネ > 窓から差し込む陽の光。月色の髪は透けて見え、キラキラと煌めいて見えるかもしれない。
「……そう、ですねぇ。なるべく無理はしないようにします…。」
うんうんと頷く仕草も、普段より緩慢だ。
最悪、この時間まで帰って来なければ迎えに来てくれるよう事前に言ってはあるので大丈夫ではあるが。
緊張している彼とは裏腹、座り心地の良いソファについ背中を預けたくなってしまう。
「郵送も多少なりお金がかかりますからねぇ…。
本当は夜に届けに行くつもりだったのですが、今夜は予定がありまして…。」
本来の提出日まで、あまり時間も取れなさそうだから早めにと思った結果なのだと。
■火光雷鳥 > 思わずちょっと見惚れてしまう俺。これが…神様オーラ…!?いや、月光色の髪の毛がキラキラしてるからですねハイ。
しかし、矢張り眠気が色濃いのか…自分が知る師匠にしては反応が些か緩慢だ。
(うーむ、俺が知ってるセレネさんはもうちょいハキハキしてる感じなんだが…。)
もしかして、昼間が苦手なタイプ?あるいは本当に何か事情があって寝不足気味とか。
それこそ、プライベート過ぎるだろうし突っ込んで聞くのは憚られるんだが。
さて、美女がお隣に居ると緊張はするんだけど、友人で師匠でもあるから、見知らぬ美少女や美女に比べたらまだマシだ。
これが、完全に初対面だったら、もうちょい挙動不審というかガチガチだったかもしれない…。
「ふむふむ。まぁ、俺、バイトで島のあちこちに郵送してるから何となく分かるけど、地味に場所によってはね…。」
お金がね、うん。特に異邦人街方面だと、まだ土地勘も正直完全には無いから大変だ。
ちなみに、郵送手段は徒歩、電車、自転車の3種類です。そろそろバイクの免許くらい取りたいな…。
「んじゃ――セレネさん、眠気覚ましになるか分からんけど何か飲み物奢りますよ。何がいい?」
と、近くにあった自販機を指差して。ラインナップの半分くらいはもう温かい飲み物に切り替わっているが。
■セレネ > 本当に女神時の姿を見ればきっと今以上に見惚れるかもしれないが、
今のところ特定人物以外には見せるつもりはない姿。
それでも、陽の光で消えてしまいそうなくらい儚げな見目であるかもしれない。
月女神は陽の神と共に居られない。
だから、今は己の領分ではない。
うと、と微睡む蒼は緩やかに床を這って。
「――ふぇ…?」
郵送手段の話はスルーしてしまいながら、
飲み物の奢りについて聞かれたなら
暫しの沈黙を貫いた後、自分の事について聞いていたのかと首を傾げてみせる。
数秒、十秒、時間をかけた後。
「……ミルクティー……。」
ふわふわとした語調で、温かな飲み物を注文した。
■火光雷鳥 > ちなみに、ただの凡人にガチの女神様オーラなんて眩し過ぎるので、多分自分は死ぬ。
そういえば、師匠が女神様?なのは一応知ってるが、女神様な姿とか見た事がねぇなぁ、と思う。
まぁ、そんなにホイホイと見せるものでもないだろうし、神様の姿って人目をめっちゃ惹きそうだしなぁ、と勝手な推測。
ちなみに、この賑やか凡人は神様とは全く関係無いけど属性で言えば陽の神様側かもしれない。
「お、おぅミルクティーな?りょうかーい。ちょっと待っててな?」
ふぇ?という鈍い反応に「か、可愛いやんけ…!!!」と、思わず叫びそうになったが、心の声で我慢した俺は偉い!
まぁ、若干挙動不審になったかもしれないけれど、セレネさんは気が付いて無さそうだし…。
ともあれ、ささっとソファーから立ち上がって自販機でミルクティーと…こっちは珈琲を購入。
ソファーに戻ってくれば、眠たげでぼんやりしてそうな彼女に、「おーい、セレネさんミルクティーだぞー?」と、声を掛けて手渡そうと。
(うーーん、予想以上に眠たそうというか眠気が凄そうだな…やっぱり昼間に弱いのでは…?)
■セレネ > 陽の光は暖かで良いけれど、器を焼かれるのでそれだけがネック。
目の前の彼にも己が神族であると告げてはいるけれど、
本来の姿を見せているのは今の所黄緑髪の彼だけだ。
理由は人目に触れる所で安易に見せられる姿ではないというのもあるが。
「――ん。」
少し待っててとの言葉に緩く頷いては、コクリコクリと船を漕ぎ始める頭を何とか保ちつつ。
いや、保ててないかもしれないが、一応意識はギリギリ保てている筈。
「……ん、」
暫くして戻って来た彼から手渡された温かなミルクティー。
ゆるゆるとした手付きで受け取れば、それを膝の上で抱えてボーっとする。
緊張の糸が途切れてしまったようだ。
■火光雷鳥 > 考えたら、ただの人間が神様と隣同士で座ってダベったり師弟関係や友人になったりとか凄いよな、と思う。
《大変容》時代より前の事は勿論殆ど知らないが、きっと今の時代は相当に混沌としているんだろう。
俺は馬鹿ではあるが、そのくらいは何となく分かるし――こういう所で改めて実感する。
(っていうか、マジで眠気がやばそうだなぁセレネさん。…用件が終わったのもあって気が抜けたから余計に、とか?)
うーーむ、と思いながらもミルクティーを手渡せば改めてお隣にお邪魔しまして。
缶コーヒーのプルタブを開けて一口。流石に季節的にもホット缶の方だ。ロビーは全然暖かいが。
「…って、セレネさんマジで大丈夫か?一口飲んで少しでも目を覚ました方がいいぞー?」
何か、ボーっとしているようだけど、このまま眠りに落ちそうな危うさを感じたので、声はきちんと掛けておこう。
いや、いきなりここで寝られると自分としてはどうすりゃいいか分からんのだ!
まぁ、手近な保健室に運ぶくらいしか出来る事は無いんだが。女子寮に担ぎ込むのは度胸が居るしな…。
■セレネ > 渡されたミルクティー。
温かいそれと、暖房のついたロビーで眠気は加速する。
「……んぅ…。」
ペットボトルの蓋を開けようと緩やかな動きで動かすが、力が入らずなかなか蓋が開かない。
数回開けようと試みたが、駄目でした。
残念そうな息を洩らしながら、無意識に彼の肩に凭れるように寄り掛かってしまうだろう。
■火光雷鳥 > (ちょおおおおおおおお!?!?師匠ぉぉぉぉぉ!?)
■火光雷鳥 > 丁度、お隣の女神師匠の様子を気にしながらもちびちびと珈琲を飲みつつ様子をそれとなく気にしていたのだが。
一瞬、気が逸れた瞬間に気が付けば此方の肩に柔らかな重みが…って、おおおおい!?
「いや、ちょっ!セレネさんや…!?もしかして完全にお眠りコース突入ですか?」
叫ぶと流石に彼女にも周囲にも迷惑なので自重はしつつも、心の中でうっかり叫んでしまったのは仕方ないだろう!
なるべく平静を装おうとしたが無理でした。ちくしょう!!
(落ち着け、落ち着くんだ雷鳥。こういう時は素数を数え…素数よくわかんねーよ!!)
と、焦りのあまり一人ボケツッコミしつつも、乱暴に退かしたりも出来ないのでどうしたものか。
「お、おーーい?セレネさーーん?」と、恐る恐る呼び掛けしか出来ないチキンな俺。
いや、普通ならキターーーーーー!!とか、テンション上がるんだろうけど不意打ち過ぎるだろ!!
むしろ別の意味でテンション上がったんだけど!?え、これどうしたらいいの!?誰か!誰かーー!!
■セレネ > 「……。」
このまま眠ってしまいたいくらい眠い。
けれど、抗わなければならないのは場所とお隣の異性である。
ついこの間のデートで彼氏に対し異性への触れ合いについて言ったのに、
自分はこれなのだから困ったものである。
呼びかける言葉に対し、言葉にならない返事を向けるも一向に離れる気配はない。
というより、離れられる気力はない。
「――すぅ……。」
重い瞼に耐え切れず、彼の肩を枕にしながら眠り始めた月色。
その後どうなったかは、赤髪の彼のみぞ知る事だろう。
■火光雷鳥 > そして、そんな事情は勿論知らない凡人男子。むしろそれどころじゃねーのである。
(いやいやいやいや!!完全に熟睡モード入ってないかこの師匠!?せめて自室に戻ってからゆっくり寝てくれないかな!?)
と、最もな事を心の中でのたまうが、この調子だとそもそも帰る途中で居眠りダウンしかねない危うさがある。
…と、いうか完全に寄り掛かられて俺の体は氷か石像の如くカチカチです。どうしたらいいんだ!?
「…って、寝てるよやっぱ完全にこの人…!!」
起こすのも悪いので、声は控えめだがそう呟くのも仕方ないと思うんだ。
ともあれ、このままだと俺の心臓が持たないので、どうにかしないといけない。
で、結局。男としてこのままの状態は色々と精神衛生的によろしくないのもあり。
失礼して、彼女を抱えて手近な保健室まで送り届けてベッドに寝かせておいたのである。
尚、
「…つ、疲れた…!!めっっっちゃ、緊張した…!!!」
と、女神様を寝かせて保健室を後にする時にぐったりした様子で呟いていたとか何とか。
あと、結局彼女が飲み損ねたミルクティーはベッドの枕元に置いておいた。
『セレネさんへ。何か完全に熟睡モードなってたから悪いけど保健室に運ばせて貰ったぜ。 睡眠はきちんとな! 雷鳥より』
と、そんなメモも一緒に残しておきつつ、ドキドキなまま一先ずは少年は学園を後にするのであった。
ご案内:「第一教室棟 ロビー」から火光雷鳥さんが去りました。
ご案内:「第一教室棟 ロビー」からセレネさんが去りました。