2023/06/29 のログ
ご案内:「第一教室棟 廊下」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 学園の廊下にて、風菜が友人と歩いている。
「──ちゃん、順調そうですよね。
私なんて、夢の中で復習できなかったら、多分落第ですよ」
呑気に、お互いの学業について会話しているようだ。
■女子生徒 > 「夢の中で復習できるとか、誰もがほしい能力でしょそれ。
知らなかったら風菜だって順調にしか見えないけど」
友人の少女はそう返す。
彼女本人だけを見れば、今どきの可愛らしい少女だ。
「まあ、勉強は順調でも当初の目的は全く果たせてないのよね。
結局、私の名前が文字で認識されないのは変わらないし」
入学当初よりも操作できる気はするんだけどなあ、とこぼしつつ。
■雨見風菜 > 「白鳥は水の下で必死に足を動かしてるようなものですよね」
はにかむ風菜。
他人から清楚だと思われる容姿に乳香の匂い。
「そう言えば最初そう言ってましたね。
すっかり慣れちゃいましたが」
発現当初から己の異能を意のままに操れる風菜にしてみれば他人事である。
■女子生徒 > 「まぁそうよね。
なんかちょっと腹立つけど」
けっ、と言わんばかりに。
「くっそー、何もかもあんたが羨ましい。
制御できない苦しみを思い知れー」
わしづかむような手付きで掌を風菜に向ける。
異能を照射してるかのような風だが別に異能を使っているわけではない。
彼女の異能はそんな異能ではないのだ。
■雨見風菜 > 「ぐわー隣の芝は青く見えるだけですよーぅ」
食らった振り。
ノリがいい風菜であった。
「まあ、羨ましがられるばかりではないのですが。
夢……というより魔術は他人を害するように使えない誓約がありますし。
『糸』で攻撃するのは威力が落ちますし」
最近知ったこと。
エアースイムにおいて他人にタッチしたところ、他人なら成立するものすら弾くだけに終わったことから、
きちんと調べてわかったことである。
何なら以前の宣言についても、知らず知らずに誓約に縛られているようだった。
■女子生徒 > 「さすがノリがいいわね。
……へぇ、そんな誓約してたんだ?」
風菜と付き合いは長いが、知らなかったことだ。
まあ、それほど知り尽くしているつもりは彼女にはないが。
「ってことは、使える魔術系統の偏りも?」
■雨見風菜 > 「いつしたのか覚えがないんですけどね」
覚えがないだけでしてはいたのだろうとは思いつつ。
「魔術系統は生まれつきだそうです」
そこは間違いない。
そもそも制限する手法自体が存在しないんじゃないだろうか。
■女子生徒 > 「生まれつき、なのね」
へぇー、と頷きつつ、何かに気づいたように。
「性魔術に適正があるってのはつまり?」
■雨見風菜 > 「こうなったのは生まれつき、というわけではないと思いますが」
風菜としてはそう思いたい。
思いたいのだが流石に現状に及ぶ基点が思い浮かばない。
「そんな事を言っちゃうと空間や夢はどうなるんでしょう」
■女子生徒 > 「空間や夢、ねぇ」
ふーむ、と考え込んで見せて。
そして、思いついたように。
「ヤリ部屋の確保と無茶なシチュの実現でしょ」
■雨見風菜 > 「ふぐっ」
そういう目的で使っているだけに。
「は、反論のしようがないです……」
■女子生徒 > 「マジか……。
流石に否定してよそこは」
おいおい、と表情で言って。
「まあさすがに異能は……異能こそ怪しい?」
■雨見風菜 > 「否定してほしかったんですか……
否定できないところだったんですよぉ……」
一声呻いて。
「……」
友人の追加質問に、ついそっぽを向いてしまう
■女子生徒 > 「いや否定して!?
本当にそういうことなの!?」
そっぽを向いた風菜に声が荒ぶる。
「え、あんたの異能って意思あるんだよね?」
■雨見風菜 > 「……~♪」
まるで漫画のような図星を突かれた反応。
こんなことをしていても清楚な印象が変わらない。
「彼女には使うたび呆れられてますね」
■女子生徒 > 「……うん、やっぱあんた生まれついてでしょ」
もうずっと呆れっぱなしだ。
「うん、異能の人も苦労してるわね……」
そう会話しながら、二人は教室に向かうのであった……
ご案内:「第一教室棟 廊下」から雨見風菜さんが去りました。