2019/02/02 のログ
ご案内:「保健室」に清姫 藍紗さんが現れました。
清姫 藍紗 > 溜息を一つ。
深く、深くゆっくりと。
胸の内の物を全て吐き出すように。
180を超える長身の女生徒は、閉めた保健室の扉に背を預けるようにして胸を抑えていた。

その高身長から見下ろす、冷たさすら感じさせる瞳から近寄りがたいと思われがち。
成績、スタイル共に良いため、孤高のクールな一匹狼系だと思われがち。

「………寒い。」

そんな彼女は、寒さに弱かった。
苦手とか、そういうものではなく。外気温と共に次第に段々と自身も冷たくなっていくような、そんな感覚。
夕暮れ近くにまでなれば、すっかり冷え切った身体を引きずるのがお約束だった。

清姫 藍紗 > 「……さむい、さむい、しぬ。」

ぷるぷると震えながら動かない足を引きずって、保健室のベッドを目指す。
本来ならそろそろ下校時刻ではあるのだけれど、このまま帰るのは自殺行為である。

良くて半死半生、悪くて道端で遭難。
別に周囲の評判を気にするタイプではないけれど、道端で倒れているのを助けられたとかは、流石に避けたい。

制服姿のまま、声は流石にあげないにしろ、ゾンビのような足取りでベッドに向かう。
30分ほど毛布にくるまって温まれば、おそらく帰宅は大丈夫だろう。
しゃ、っとカーテンを開いて。

清姫 藍紗 > ……もぞり。
硬いベッドではあるが、横になるのに不足はない。
あまりただ横になるために使うのは勿体ないが、体調不良は真実であるから許してもらいたい。

「……………ぅう。」

その大きな体を丸めるようにして毛布を被れば、芯から冷えた身体をゆっくりと温めようとする。
毛布がぽっこり大きく膨らんだまま、ぷるぷるとまだ小さく震えている。
はー、っと自分の指先に吐息を吹きかけて、じっくりと、じっくりと。

「………冬眠でもしたいわ……。」

小さく呟く。家では大体冬眠レベルで毛布被ってるけど。

清姫 藍紗 > ………………

すぅ……。穏やかに寝息を立て始める女。
日が落ち切ればそれはそれで寒いのだけれど。
ああ、暖かいお茶が飲みたい。

ご案内:「保健室」から清姫 藍紗さんが去りました。