2019/02/12 のログ
獅南蒼ニ > きっと,貴方以外の誰がそれを伝えようと,気にも留めないだろう。
けれど,貴方の言葉だというだけで,獅南はその内容を,少なくとも検討するというステップを踏む。
素直と言うか,なんと言うか。

「さて,どうだろうな……。
 まぁ,せめて,クビになりそうな時は,今日の話を思い出して反論させてもらおう。
居眠りでクビと言われたら,魔術でソイツを永遠に眠らせてやる。」

自分の話よりも,貴方の話の方に興味があった。
内容も,貴方にとって大きな一歩となり得るチャンス。
良かったじゃないか。
そう言いかけた獅南は,その話を最後まで聞き,そして溜息を吐いた。

「……お互い長旅だ,たまには休んでも良かろう?」

魔術書を閉じて立ち上がり,ついてこいとばかり視線を送る。
待つこともせず,獅南は歩いて行ってしまうだろう。


この後獅南は,「付き合え」とヨキを半ば強引に崑崙へ誘うのだが,それはまた,別のお話。

ご案内:「職員室」に獅南蒼ニさんが現れました。
ヨキ > 獅南の心中など、知る由もなく。
ともに悪巧みをする少年のように笑って、吹き出す。

「お前の首が危うくなったら、そのときはヨキも呼んでくれ。
 一緒に学園へ、直談判してやるから。」

それは以前のヨキを知る者にとっては、驚くべきことだ。
学園の命を至上のものとしていたヨキが、そうとまで口にするのだから。

自分の話に溜息を吐く相手に、ふっと安らいだように笑う。

「……お前の研究室へは、休みに行っているようなものだ。
 だからヨキは、何度だって戦える。
 お前からすれば、自分の研究を遮る邪魔者やも知れんがな」

軽い調子で言いつつも、拭いがたいわだかまりが残っていることは明白だ。
獅南の視線に招かれて顔を上げ、大人しく立ち上がる。
ヨキがずかずかと獅南を引っ張っていくか、獅南がこうしてヨキを連れてゆくのもまた、少なくない光景だろう。

切りの良いところまで仕事を済ませる習慣が幸いして、ヨキは――若干渋りはしたものの――存外素直に、崑崙へついて行くことにした。

ご案内:「職員室」から獅南蒼ニさんが去りました。
ご案内:「職員室」からヨキさんが去りました。