2020/07/22 のログ
ご案内:「第二教室棟 屋上」にオダ・エルネストさんが現れました。
オダ・エルネスト >  
前期期末試験、大した相手ではなかった。
この若きエリート・エージェント転入生オダ・エルネストの前では常世学園の転入したばかりの私を打倒する事はかなわない。

「童男、ノーウィー先輩、アヤ……勝ったよ」

空に顔が浮かんで見えるようだ。
これまで出会った彼・彼女ら。

前期期末試験・完!


と目の前だけを見れればよかったが、思わず空を見上げるのは現実逃避。
テストの結果? ノーウィー先輩のお陰で魔術・異能基礎学筆記試験をなんとか平均点やや下取れた。

一番の問題は、そう遊ぶ金である。

これから夏祭りとかなんか前期試験終了とともに休業期間とか色々楽しいこと始まるようだが、
俺に軍資金はない。日々の生活生活費で消えるマネー。
最低限の生活費は学園から援助があるが、それでは生活に豊かさがないのだ。

「やっぱ、もうちょい遊んでたいんだけどなー」

自由に。
自由にやってる対価が祖国からの支援金なしである訳だが。

オダ・エルネスト >  
「……まー、いい加減腹括るのも悪かないんだが」

買ったばかりのママチャリは即日破壊したし、本格的に懐に余裕などない訳だ。
それに、委員会に潜入って言っても雑用して軽い書類仕事してれば……きっと定時退社みたいな文化はあるだろ。

古の極東の民は、時止め残業《ザ・ワールド》というタイムカードの時間を止めて働く異能力者集団だったと聞いてるが
この学園でそんな恐ろしいことはないはずだ。

オダ・エルネスト >  
上のお望みは風紀委員会か公安委員会という島で起きてることを知りやすくはある場所。

屋上隅っこに移動して床に座り込んで携帯端末も床に置く。
立体ディスプレイが展開されて、学園の委員会の公開されている内部組織図が浮かび上がる。

「なるべく、面倒なく働けて目立たないのがいいんだよなぁ」

そう考えると風紀委員会の「刑事部」以外は基本制服着用というのは邪魔に思えてくる。
格好からそういうモノです、と訴えかけていくのは軽い面倒事は避けてくれるだろうが重い面倒事は避けちゃくれない。
で、より面倒に首突っ込みそうな着用しなくてもいい「刑事部」は論外。

「ってなると実質一択か」

いいのか、この一択。
公安委員会はその組織的に風紀委員会と違って情報にうるさい所だろうからコネもない外部の人間には難しそうだ。

「歴史とか貴重な資料って意味だと図書委員会とかもかなり個人的に魅力的ではあるな……」

これらの情報ってよくよく考えると他の偉い人からの資金援助も期待できそうな気がしてくるな。

「いや、逆に考えるんだ私。 学園地区のみで活動するなら普段制服姿だろうと問題ないのではないか……」
「一度、それぞれの委員会の人の活動でも見に行くのが早いか」

オダ・エルネスト >  
携帯端末の電源を落として仕舞い、立ち上がる。

「それにだ……自由だなんだと祖国精神を謳ったフリをして
 自身の輝きを無駄に隠すのも惜しいというものだろう」

夏の暑さを冷ますように風が吹き、髪の毛を揺らした。
俺の次なる目的は定まった。



制服のシャツから透けるクソダサTシャツさえなければ、決まっていたセリフであった。

ご案内:「第二教室棟 屋上」からオダ・エルネストさんが去りました。