2020/07/28 のログ
倉橋 龍 >  
「言いたいことはわかる、わかるけど四十九先生、こらえてくれ!!」

四十九を後ろから抑えながら、なんとか宥める倉橋。
そもそも、ハルク三野瀬とアンタがいる時点でおしまいなんだよ!!
この肝試しが肝試しにならないことはわかりきってんだよ!!
だから、ほんと、そう言うのも含めてもうこれは!!

三野瀬 > 「そうですわ先生!! 此処で肝を試さずいつ試すのですわ! ここで矜持を示さねば、名家三野瀬の名が廃りますわ!!」

そういって、廃校舎の壁を素手で粉砕する三野瀬さん。
あ、もう林檎食ってたんだね。
おしまいだわ。
壊していいんかなこれ、いいよな、もう最初から廃墟だし。
半壊してるし。

四十九 ニ三 >  
「ぐぬぬぬ……!!世界のゆがみ……!!」

なだめられたので落ち着く四十九。
歪んでんのはお前の色眼鏡だよ。

「まぁ、ええわ。まま、ええわ。ままま、ええわ!!」

めっちゃ納得してないぞコイツ。

「まぁまぁ、後藤さんがいることはとりあえずよししよか?」

「じゃぁ倉橋。肝試しするにあたって……」

四十九 ニ三 > 「先t<いけn>」
四十九 ニ三 > 「…………。」
新田 > 「ふふ、そ、そうだね……此処で帰って二人を置き去りにするのも……かわいそう、だしね……!!」

普通に新田君は善良だった。
倉橋は少しだけ涙がちょちょぎれそうになった。
あと、一人で何人も打つのしんどかった。

四十九 ニ三 > 「しゃーないなァ!!センセーが先頭いったるわァ!!新田さん可愛いからなァ!!」

今何か言いかけた上にビビりましたね。
ハルクにビビりましたね。
めっちゃ冷や汗出てるよ先生。
しゃーない、此処から下手怒らしてハルクスマッシュされたら今週の10割や。

倉橋 龍 >  
「流石先生だぜ!! あとは任せたぜ!!」

先生についていく俺達。
というか、これ以上三野瀬さんを先頭にしてはいけない。
三野瀬さんは基本的に壁と扉の区別がつかないのだ。
人と物の区別はぎりぎりついているので、先生が廃校舎に対してタンクをするしかない。
いけ、メイン盾!!

三野瀬 > 「流石先生ですわ!!!」
新田 > 「助かるよね」
後藤 > 「ひぃいい、こわい、こわいです……暗くてこわいです……」
四十九 ニ三 > 「ヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けてヨキセンセー助けて」

この間僅か0.2秒。心の声が口から駄々洩れだし顔面蒼白だぞ。
どんだけコピペしてんだコイツ。ストーカーか?
でも言った以上は先生責任取るタイプ。
ちゃんと先頭を真っ直ぐ歩いて……

「ヨ(ry」

\どぅんどぅんどぅんどぅん/


あ、ダメだわ。恐怖で壁と道の区別ついてないわ。

つるし は こんらん している!▼

三野瀬 > 「ああ!! 先生、あぶないですわ!!」
三野瀬 >  
壁をぶっ壊してくれる三野瀬さん。
何してくれてんだよ。 
 

倉橋 龍 > 「おおおい! 先生正気戻れ!! ブルドーザーを野に放つ責任とれんのかアンタ!!
 つか、三野瀬さんもほら、そこ、道じゃないから!!
 壁だから!!」

三野瀬 > 「道は作るもの! 三野瀬の歩んだ後が道になる!! おじいさまもそういってましたわ!!」
新田 > 「うん、素敵な言葉だけど、絶対意味が違うね……!!」
四十九 ニ三 > 「」
後藤 > 「ひ、ひいいい、こ、こわいです……人間さんがやっぱり一番こわいですううう、うちの山も人間さんに焼かれたんですうう……」
倉橋 龍 >  
人間が怖いのは倉橋もわからないでもないが、今の三野瀬さんを人間にカウントしないで欲しい。
倉橋は心底突っ込みたかったが、諦めた。
言うだけ無駄な事は一杯あるのだ。

四十九 ニ三 > あーーーーっと四十九選手ーーーー!!

設定上小さい事が災いしてハルクスマッシュの衝撃に吹っ飛ばされたーーー!!

壁の奥!!肝試しと言えばコレ!理科準備室に到着です!!

倉橋 龍 > 「せ、せんせぇええええ!!!?」
後藤 > 「ひいいいいい!!!」
新田 > 「わぁあ……」
三野瀬 > 「まぁ!! 理科室ですわね!! アバンギャルドですわ!!」
四十九 ニ三 > 「……は!?」
四十九 ニ三 > おれは しょうきに もどった!
倉橋 龍 > 「理科室か……まぁ、肝試しの定番にはなったな、ナイスファイトだぜ先生」

でも、ここ常世島の理科室だぞ。
本物の怪異いたらどうすんだよ。
ほら、そこの人体標本とか今にも動き出し……!!

四十九 ニ三 > 「……アレ!?アレ!?此処何処なん!?さっきまで目の前にあったヨキふみ本は!?常世ケットは何処に!?」

強めの幻覚(ガチ)

三野瀬 > 「ああ!! 蚊がとんでますわ!! あぶないですわ!」

人体標本が砕ける。
あ、ちょっと動いた。
やっぱ怪異だったんだアレ。

倉橋 龍 > 「ヨキ本はねぇし、常世ケットはコロナで開催延期だよ!! そんな事より引率しろ!! いつまであの怪物をほっとくつもりだ!!」
新田 > 「怖くなってきたよね。どっちかというと後で生活委員会とかに怒られそうなところが……」
後藤 > 「ひ、ひいい!! 蚊、蚊がとんでますうう……かゆいのヤですぅ……」
人体模型 > 「ぬわーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
人体模型 > 人体模型は粉みじんになって死んだ……。
追いかけまわして自らの足りない部位を探す『求める人体模型』は
怪力の前に砕け散ったのだ……。

四十九 ニ三 > 「嘘やろ倉太郎!?あ、あちきの結婚二十年の夢g」

\ドォン!/

倉橋 龍 >  
怪異:三野瀬さんのダイヤは今のところ0:10だった。
やはり、対策カードを連れてきたことは正解だったようだ。
何も正解じゃねーよ、オーバーキルもいいところだわ。
田中さん、とんでもない怪物を召喚したことをあとで後悔しろ。

「先生!!???!」 
 

四十九 ニ三 > あーーーーーーーーーーっと四十九選手、今度は軽い設定が災いして天井を突き抜けましたーーーーー!!

行く先は勿論、怪談の定番!『夜の音楽室』!!

なんと、ピアノの音が何処からともなく鳴り響いてるではありませんか!!

倉橋 龍 > 「せ、せんせぇええ!! よりによってぶっ壊したらあとが面倒なところにいくなぁああ!!?」
三野瀬 > 「あ、先生!! そっちに転がると危ないですわ! 窓から落ちちゃいますわ!!」

サイヤ人みたいな跳躍で当たり前のようにくっついていく三野瀬さん。
急いで四十九に駆け寄って介抱する。
障害物はダッシュという名の強烈なチャージで全部吹っ飛ばされる。
ピアノも吹っ飛ばされる。
なんてことしてくれんだよ先生。

倉橋 龍 > 「くそ、階段から回り込むしかないか!?」
新田 > 「肝試しにきたんだよね僕達?!」
倉橋 龍 > 「残念ながらもうタワーディフェンスだ!! 急ぐぞ!!」
後藤 > 「あ、じゃあ階段つくります……ふふ、怪談で階段……おもしろいですね」

ぶっ壊れた人体模型を術で階段にしてくれる後藤さん。
便利だけど、なんか……いや、もう何もいうまい。

四十九 ニ三 > 「げふぅ……い、今のはきいたで、三野瀬さん……。」

なんやかんやハルクと壁と扉の区別がついてない所以外はいい子だな。
軽いので介抱されました。と言うか苦しいな?苦しくない?
もしかして全力全開女子?あかん先生死……。

倉橋 龍 > 「後藤さんありがとう!! 行くぞ新田!! 先生、先生無事か!!?」
三野瀬 > 「大変ですわ!! 先生が青褪めてますわ!!」
新田 > 「三野瀬さん! だめ、キマってる、キマってるよそれ!?」
倉橋 龍 > 「三野瀬さん、後藤さんが困ってるから助けいって!!」
嘆くピアノ > 『くっくっく……』

其の旋律は嘆きのメロディ。
陰鬱な曲は効く者の心に影響する。
此処は常世、此の世ならざる名を持つ島。
今更何を畏れるのか。お前たちは既に死人。
ならば、このメロディに耳を傾け、安寧のs

\ベゴォッ!/

後藤 > 「え!?」
竹本ピアノいきが決定した怪異 > \デーーーーーーーーーーーーーーーーン!/
三野瀬 > 「わかりましたわ!!」

後藤さんの方に向かう三野瀬さん。
入れ違いで先生に駆け寄る倉橋と新田。

竹本ピアノいきが決定した怪異 > 如何なるメロディも、剛力の前には無力。
二つ目の怪異、此処に散る……。

倉橋 龍 > 「先生!! 先生大丈夫か!? ピアノは諦めろ!! これが何がわかるか!?」

中指と薬指を畳み、小指と人差し指と親指を突き出してウィーってする。

四十九 ニ三 > 「うーーーーーん」
四十九 ニ三 > 「クソデブ」
倉橋 龍 > 「ぶっ殺すぞクソ落語家!!!」
新田 > 「意識はあるみたいだね……先生、このシャリメロチョコあげるよ、体力を回復をしよう」
四十九 ニ三 > 「ギャーーーーーーッ!?」

おーーーーっと!!倉橋選手の魂の雄たけびにより、四十九が三野瀬の腕から飛び出しちゃいましたーーーー!!

行先はこれまた肝試しの定番!!『女子トイレ』!!
ぴちょん、ぴちょん、と水滴の音が聞こえます!!

あ、チョコは貰いました。ちゃっかりしてる。

新田 > 「これは僕ら入れないね」 

いい笑顔。

倉橋 龍 > 「そうだな!!」

自衛を優先する男子二名。
先生、アンタが悪い。

後藤 > 「ぴいいいい!!」

怖すぎて狸に戻ってしまった後藤さんも、新田の腕の中で震えている。
つまり、残ったのは!!

三野瀬 > 「あああ!! 先生!! そっちも床のタイルがはがれてて危ないですわ!!」

対戦カード決定!!
先生、アンタが責任をとれ。

四十九 ニ三 > 「ヒィィ、散々やなァ……!絶対後で後悔させたるで倉橋……!!」

いてて、クソッタレと言わんばかりに立ち上がる矢先、見えるのはハルク三野瀬!!

「オアーーーーーッ!!」

思わず悲鳴を上げて蹲る矢先!!

合コンの花子さん > 『お待ちなさい!!』

いたわ、怪異。
なんか今時流行りそうなロリータファッションに身を包んだ雑にAPP18位の少女がいる。
なんかよく見るキャラシにいそうな設定してそうな奴だなぁ~~~。
凛とした声が女子トイレに響いた……!!

三野瀬 > 「は?! 何者ですの!?」

振り向く三野瀬さん。
振り返る勢いで腕が振られてる。
いや、それ裏拳……!

合コンの花子さん > パシィ!!と、止めた……!!か弱いからだが、掌で止めた……!!

『ふふ、慌てないでくださいまし』

にこやかな笑顔を浮かべる美少女。
此処へ来て三野瀬さんのライバルか!?

『わたし、花子と申します。実は、運命の殿方を探しておりまして……具体的には……。』

合コンの花子さん > 『身長175cmで』
合コンの花子さん > 『体重があって』
合コンの花子さん > 『太り気味でくせっけで』
合コンの花子さん > 『スト2でガイルを使っているような殿方を探しておりますの!!』
四十九 ニ三 > 「倉橋ーーーーーーーーーーーーご指名やぞーーーーーーーーー」
倉橋 龍 > 「なんで……?」
三野瀬 > 「ふふ、御指名なら……仕方ありませんわ!!」

いい笑顔で下がる。

新田 > 「モテ期だね、倉橋君」

完全に他人事顔で狸の後藤さんを抱っこしている新田。
おまえ、あとで覚えてろ。

合コンの花子さん > 『まぁ、いらっしゃるじゃありませんか!!』

花子さん、普通にトイレから出てくる。
トイレの花子さんじゃないからね、多少はね。
雑な美少女EYE。煽情的な目線が倉橋に上目遣い……。

『ねぇ、名前を知らぬ素敵な殿方……』

倉橋 龍 >  
「いや、おかしいだろ!! だいたい、俺はそんなに太ってねぇだろうが!!」

実際太ってるので倉橋の主張は意味をなさない。
完全一致だ。
何で俺がガイル使ってること先生もしってんだよ、殺すぞ。

合コンの花子さん > 『────私と、イ・イ・コ・ト。しませんか……?』

CV好きな人をあててみよう!

四十九 ニ三 > そら先生やからな。生徒名簿見とるで。
因みに先生はチュンリーや。

「倉橋ーーー!!安心せぇ!!」

四十九 ニ三 > 「この中じゃお前が一番デブや!!!!!」
倉橋 龍 > 「おまえその振りもう……おまえさぁ!!!」

倉橋も察しがつく。
しかたない……これだけは付けたくなかったが。

「……そういうことだろ」

ポケットから取り出した指ぬきグローブを装備する。
バンダナ、デブ、指ぬき!!
完全武装過ぎて倉橋も嫌だった、でも、もう仕方ないんだよ!!
CVは坂本真綾にしてくれ!!

合コンの花子さん(CV:坂本真綾) > 『フフフ……ええ、よくわかってますね……。』

白い指先が取り出したるは……

セガサターン > \デェェェェェェェェェェェェェェェェン!!/
倉橋 龍 > 「パッド勢かよてめぇ!!!」
合コンの花子さん(CV:坂本真綾) > 「さぁ、私とバーチャファイターで合コン<しょうぶ>ですわよ!!!!!!」

あ、はなこさん が しょうぶ を しかけてきた!!

因みに対戦描写は適当に倉橋君に丸投げする。
多分倉橋君が勝つ(確定ロール)
負けると死ぬ系の怪異だから勝つ(確定ロール)

四十九 ニ三 > 「因みにセンセーも基本パッドやで~。胸はモノホンやけどな!!」

\ドッ/

倉橋 龍 > 「なんで2Dじゃなくて3Dにするわけ?! しかもこれ、俺生まれる前のゲームなんだけど!??」

倉橋は実際生まれる前のゲームである。
そう、倉橋は。
倉橋はね……はは。

四十九 ニ三 > 「因みにセンセーも生まれてないで。」

あ、ふーん……。
大丈夫、愛が足りないぜって世界一歌が上手いサラリーマンも言ってくれる。

合コンの花子さん(CV:坂本真綾) > 『だって私、SEGA信者なんですもの!!』

究極的に要らない設定が美少女に付加されていく。

倉橋 龍 > 「敗北者……」

アキラを選択して容赦なく初狩りムーブをする倉橋。
前ラッシュから知らないと見えない連携でさっさと二本取る。
そんなことするからゲーセンから人がいなくなるんだよ。
 
「いやー、3Dは専門外なんですけどね(笑)」
 
実際、バーチャは知識ゲーなので知らないと酷い目にあうことばかりだった。

四十九 ニ三 > 「うわっ……。」

四十九ではない四十九の記憶が蘇る。
昔の格ゲーにありがちなあれそれ。
絶対コイツKOF95でルガール容赦なく使ってくるタイプじゃん。

新田 > 「全然知らないけど大人げない事したことだけはわかるね」
後藤 > 「ぴぃいいい……」
三野瀬 > 「白いほうが勝ちますわ!」
全然わかってない。

合コンの花子さん(CV:坂本真綾) > 「ハァ…ハァ…敗北者……?」

画面で見事に殺された影丸。
お得意のコンボも披露できず倒されるのは無様だねぇ。
息を切らしながら敗北者顔で倉橋を睨みつけ。

「取り消せよ今の言葉……!!」

それを最後に、花子さんは成仏した……。
致し方ない、一つの怪異に使える時間は限られている。
即ち、定時上がりだ……!

倉橋 龍 > 「くにへ かえるんだな おまえにも かぞくがいるだろう・・・」
四十九 ニ三 > 「なぁ、倉橋って友達いるん?ちゅーか、自分ら倉橋の友達?ほんとに?」


怪異より恐ろしい事言い始めたぞコイツ!!

三野瀬 > 「お友達ですわ!!」
新田 > 「ゲーセン以外なら友達だよ」
後藤 > 「え、えと……えーと……クラスメイト、です……」
倉橋 龍 > 「学級裁判はじめるのやめろ」
四十九 ニ三 > 「最後に一番キツいのきたな……倉橋、ドンマイやで……。」
倉橋 龍 > 「アンタがさせたんだろうが!!!」

なんなんだこの教師、あとで教育委員会とか常世PTAに訴えてやろうか?

四十九 ニ三 > 「そう言えばこれで怪異って残り幾つ位あるんや?学校だから七不思議(確定ロール)だし、後四つくらい?ちゅーか、田中さんどこおんねん。」

「おんねんがおんねんwwwwwwwwwww」

とりあえず目的を漸く思い出し始めた。
三野瀬さんはいいこだなぁ、ハルクな所以外。
いうとるばあいか。

倉橋 龍 > 「しらねーし、残りの怪異はいたとしてもそっとしといてやれよ。もう天然記念物だよ」

だが、実際田中さんはどうしたんだろうか。
ん、スマホが震えている。

「あああ?」

田中さんからのライン >  
 
『藤吉君、明日の朝練が早いからかえるって。私も一緒に帰るね!』
 
 

倉橋 龍 > 「……」
四十九 ニ三 > 「…………。」
新田 > 「……」
後藤 > 「……」
三野瀬 > 「あ、猫さんがいますわ!! ねこちゃん!!」

外に走っていく。壁をぶっ壊して。

四十九 ニ三 > 「……ほな、帰ろか?」
倉橋 龍 > 「……そっすね」
ご案内:「妖怪ハンター 倉の巻」から倉橋 龍さんが去りました。
ご案内:「妖怪ハンター 倉の巻」から四十九 ニ三さんが去りました。
ご案内:「第二教室棟 視聴覚室」にバジルさんが現れました。
バジル > 電灯の点いていない、暗い暗い視聴覚室の中。
分厚いカーテンによって周囲からの光は遮られ、冷房の効いた室内は過ごしやすくも、
どこかおどろおどろしい雰囲気を醸し出していた。

「やあ諸君!
 夏季休暇中に集ってもらって恐縮だとも。

 なに、今日は事前に説明していた通り…"怪談"で諸君らにエコロジーな涼をとね。
 ここを選んだ理由は単純明快。暗幕めいた使い方ができるカーテンがあるからさ。
 粋な計らいだろう?フフフ…」

頼れる明かりは、中央の机に備え付けられたロウソク一つのみ。
それを取り囲むように、円形に並べた椅子に座る生徒に混じっていた彼が、
開始の合図を告げるべく声を上げた。

バジル > 「持ち寄ってくれたキミには是非とも発表いただきたい。
 ああ、持ってないからと言って無理に発表する必要もないのだよ。聞き手のみというのも結構だ。
 勿論、幸運にもこの催しを知って割り込んできてくれたキミもいるだろう。大いに歓迎するとも。」

どうやら彼らは、怪談話に興じようと集まった連中らしい。
ゲリラ的にやってるからか、飛び入り参加なども大いに歓迎しているようだ。

「…こういう場所でああいう話をするとね?
 彼らも引き寄せられてしまうかもしれない…なんて、よく言うよね。フフフ……」

最後に余計な一言を添えて、一つ咳ばらいをする。
辺りを見回し、満足そうに頷くと。

「さて、始めようか。
 この夏を涼しく過ごすための一時を、ね。」

こうして、彼らの怪談話は始まったのだった。

バジル > そうして、しばらく経ったころだろうか。
そこそこの数の怪談が披露され、ロウソクの残量もあとわずかになっていた。

「……いやあ、どれも面白い話ばかりだったね……
 存在しない駅にたどり着いてしまった話…
 異世界と名高い裏常世渋谷の話…
 廃校舎を壊して回ったとかいう筋肉ダルマの話……

 ロウソクの残量的にも、あと話せて一人か二人、くらいじゃないかな……?」

辺りを見回す。
ぼんやりと薄明かりに照らされた表情からは、恐怖に震えているのか笑いをこらえているのかも分からない。
彼は、少し待つことにした。

バジル > …声は上がらない。
そう判断すると、彼は一つ息を吐いた。

「……そうかい。
 なら、殿はボクのようだね。」

彼がそう口にすると、辺りの雰囲気が変わった気がした。
冷房は切れていないはずなのに、どこかぬるりと生暖かい。

生徒達は気づかなかったかもしれないが、
彼はいつの間にか、眼鏡を外していた。

バジル > 「これは、とある女の子の話さ。」


人差し指を立て、話し始める―――

バジル > 「――――とまあ、こういう話だったのさ。
 これにて"日記帳の少女"の話は、お終いお終い…!」

長々と、それはもう長々とこの男は喋った。
途中関係ない話も突っ込んだり、脳でその時考えたことをそのまま出力してるかのような暴走っぷりだった。

はっきりいって最初の勢いを期待していた生徒達は辟易していたが、
それよりもようやく終わってくれたことに各々がため息を吐いていた。

「…さて、諸君らにも言ったように僕の話は気にするようなものでもない。
 落ちてる日記帳なんて見るもんじゃないし、拾って持って帰ろうだなんて思っちゃいけないよ?
 僕が話した"あの子"が、キミたちを迎えにやってくるのかもしれないのだからねっ……」

おどろおどろしい仕草で生徒たちに迫るも、すっかり呆れた彼らに軽くいなされている。
いつの間にか部屋の電灯が付き、解散の雰囲気が辺りに漂っていた。

バジル > 「ああ、もう今日はお開きにしようじゃないかっ。
 諸君、忘れ物はないね? 鍵を掛けるから暫くの間、戻ってこられないよ?」

すっかり雰囲気に気圧されるように、しょぼくれた様子で辺りを片付けている。
椅子に、机に、簡単な清掃を済ませて。カーテンを戻して…
気づけばすっかり夕方だった。なまじ遮光性が高く日の入りに気づかなかったのだ。

「おっと、ボクが最後だろうから先に出たまえよ。
 …ああ、さようなら。また休み明けにでも会おうじゃあないかっ。」

最後まで残っていた生徒一人に声をかける。
彼が出て行ったから、教室には自分一人となった。