2020/07/29 のログ
バジル > 「…………さて。」

すっかり、来た時と同じ様相に戻った視聴覚室。
自らの仕事ぶりに納得したのか、頷きながら室内を見渡して。

「落とし物には注意、だろうね。
 いや、本当に………」

降ろしていた眼鏡を、ようやくかけ直した。

バジル > 「したい話ができなくて、正直ボクも不完全燃焼だとも。
 …即興で作った話にしては、よくできていただろう?」

まるで、誰かに聞かせる様に言葉を紡ぐ。

「ああでもしないと、何も知らない生徒たちが拾ってしまうと思ったのでね。
 だから、あの場で"キミの話"をした。注意喚起も込みでね。
 そりゃあもうボクの眼で、生徒たちの意識をこちらに向かせる念の入れようだったとも。」

そう言いつつも、くるりと身体の向きを出口に向けて。

「残念だけど…ここはボクらの縄張りだから、余所を当たってほしいんだ。」

流し目でその一点をひとめ見やった後、視聴覚室を出て行った。

□□ □□ > 彼が視ていた机の上には
名前の部分が黒い染みで見えなくなった
薄汚れたハードカバーの日記帳が置いてあった

ご案内:「第二教室棟 視聴覚室」からバジルさんが去りました。