2020/08/06 のログ
ご案内:「第二教室棟 屋上」に日下 葵さんが現れました。
日下 葵 > 夜。日が暮れるのと時を同じくして風紀委員の仕事が終わり、すっかり明るさを失った空の下。
屋上を照らすための照明が焚かれている屋上のベンチに、一人気怠そうに座る人影があった。

「刺すような日差しが消えたと思えば、まとわりつくような暑さですか」


先日この島も梅雨が明けた。
今までしとしとと雨を降らせていた厚い雲は姿を消し、昼間は強い日照りが肌を焼くようになった。
そして太陽が沈んで、ようやく攻撃的な日差しがなくなったと思えば、
昼間の熱をたっぷりと吸い込んだコンクリートがダラダラと熱を出し続けている>

日下 葵 > 「冷たい飲み物がおいしくなる時期ですねえ」

夏祭り、海水浴、花火大会、夏は外でやるイベントがたくさんある。
そういうイベントを、冷たい飲み物と焼きそばをお供に回るのが風物詩だろう。
小さい頃、それこそこの島に来る前は親や祖母とそう言う祭りごとに繰り出したものだ。
この島に来てからは特にそう言うイベントに参加することはなかった。
いや、風紀委員の仕事で参加するばかりで自分が楽しむために参加することはなかった。

「ああいうのって一人で行ってもつまんないんですねよね」>

日下 葵 > 「こうも暑いと煙草を吸う気にもなれないですねえ」

……帰るか。
くしゃくしゃになった紙箱をトントンと叩いて煙草を咥えるが、
ライターを取り出したところで火をつけるのをやめた。
咥えていた煙草を戻し、ベンチから立ち上がる。

「どっかに面白いこと落ちてたりしないですかね。面倒ごとじゃなくて、面白こと!」

そんな願望を唱えては、照明が消されるのと同時に屋上から消えるのであった>

ご案内:「第二教室棟 屋上」から日下 葵さんが去りました。