2021/01/15 のログ
ご案内:「第二教室棟 屋上」にアーテルさんが現れました。
アーテル > 「くあぁあふ………」

猫、大きく欠伸をする。
ぼちぼち日の暮れてきた頃に、棟の屋上で一匹のんびり過ごしていた。

学生の身分でもないのに人間の姿で棟内をうろつけば、
不審者の疑いをかけられ色々と動きにくくなってしまうだろうが、
人畜無害な動物の姿であればあら不思議。
猫や鳥が屋上でまったりしてても何にも言われやしないもので。
そんなわけで、校舎に忍び込むときは大概こういう姿をすることが多くなっていた。

「……日が落ちてきたなー。お早いこって………」

冬の日入りは早い。
ベンチの上で日向ぼっこと興じていたが、冬の時期はその寒さも相俟ってあまり長くはいられない。
そこへ風が一薙ぎでもすると、丸くなった小さい躯体がぷるりと震える。

「………さむっ…!」

誰もいない冬の屋上。
猫は堂々と人語を喋っている。

アーテル > 「―――っくし……」

くしゃみ、ひとつ。
もとは異形の身なれど、猫を模した姿であればこそ。
これ以上ここに居ては風邪を引くと、それは立ち上がった。

「……ふー……、この辺で帰るとするかねぇ。」

後はふらりと、人目を憚る様に屋上から、校舎から出ていくだろう。

ご案内:「第二教室棟 屋上」からアーテルさんが去りました。