2021/11/17 のログ
ご案内:「第二教室棟 教室」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 >
終礼が鳴った後の教室。
多くの生徒は放課後の予定をこなす為に。或いは、自宅でのひと時を過ごす為に。
足早に教室から立ち去って、気付けば教室には一人。
「………と、もうこんな時間、か。しまったな、図書室にでも行った方が捗ったかな…」
風紀委員の任務があれば免除されるとはいえ、学生の本分は勉強である。
遅れを取り戻そうと真面目に講義を聞いて、終わった後教師に質問して、それをノートに纏めている内に他の生徒は皆いなくなってしまった。
「…取り敢えず講義についていくのは大丈夫そうだが…もう少し、効率良く勉強しないといけないかな」
今は、落第街での戦闘を終えて何処もかしこも小休止…というか、大きな動きは無い。
とはいえ、何時忙しくなるのか分からない以上。今のうちに学べることは学ばなくてはいけない、のだが。
「ちょっと集中すると周りが見えなくなるのは悪い癖かな…」
戸締りされる前に我に返って良かった、と。
黄昏に沈むグラウンドを眺める窓際の席。
■神代理央 >
教科書とノート。それに学習用の端末。
随分と長く使っていなかった気もするが、使い始めてみれば随分と手に馴染む。
何だかんだ自分は学生だったのだな、と。ちょっとだけ苦笑い。
「……あれは、陸上部か。こんな時間まで良く頑張るものだ。
大分冷え込んできたというのに、寒くないのかな」
帰り支度を進めながら、窓から見下ろしたグラウンドには
走り込みやハードル走を続ける陸上部の姿。
自分はとんと運動が出来る方では無いから、ああいう姿は素直に尊敬する。
どんな事にも一途に打ち込む姿というのは素敵なものだ。
まあ、尊敬はすれども自分が運動をしようとは微塵も思わないのだが。
ご案内:「第二教室棟 教室」に幣美奈穂さんが現れました。
■幣美奈穂 >
そんな、グランドにてけてけ現れたのは、美奈穂なのである。
今日は、わんこさんの散歩を兼ねているのか、レドリバーに引っ張られながら。
どちらかというとわんこさんに散歩させられている感じに見えるのは、
何かに興味を惹かれて逸れかけたのを、犬がリードを優しく引っ張って方向修正しているからでしょうか。
そして、陸上部の方に呼び止められますと、そちらにと。
ついてくるわんこさんのやれやれという雰囲気。
そのまま何やら話しますと、休息できるベンチに。
蜂蜜レモンのおすそ分けを頂いてしゃぶしゃぶする現場です。
「もっと、こう、腕をぶんぶんって」
と、速く走る動きについてお話するのですが。
試しに走ってみる美奈穂――遅い。
ぱたぱたした走りですし、腕もぱたぱたした肘から先だけ動いている感じ。
自分で思っているのと全然違うのです。
が、気付いてません。
一生懸命具合だけ判りますし、上手にやりました感を出す笑顔の美奈穂。
陸上部の方々にも頭を撫でられている風景が見えるでしょうか。
■神代理央 >
さて、グラウンドにぼんやり視線を落としつつ帰り支度を終えて。
よし帰ろうか、と思った矢先にグラウンドに見えたのは良く知る小柄な少女と…犬。
そう言えば以前出会った時も犬だか猫だかと一緒に居たな…と、思い返しつつ。
「……何してるんだ…?」
散歩か何かか、と思っていたのだが。
何やら腕を振って走り出した。
陸上部の練習に付き合っているのか…いや、そんな訳ないか。
…無くはないのか。
まあ、少女は周囲から可愛がられるタイプであるのは良く知っている。
かくいう自分も、入院している時にお見舞いにまで来てくれた少女には、好意的な感情を持ち合わせているのだし。
楽しそうで何よりだ、なんて思いながら。
教室の窓から見下ろすグラウンド。
■幣美奈穂 >
ダッシュ練習の50m走、15秒弱。
遅いのですが・・凄いのは、5回走って全部同じタイム。
そう、回復する力がある美奈穂、全部全力疾走しているのです。
そのうえ、5回走っても全然息が乱れません。
その横を、たったったっと軽い感じで、心配そうに横を見て並走しているわんこさんの姿もあったのです。
こう、走り方が転んだら心配になる感じでしたので。
「陸上部の方は、常世祭でなにかされないのですかしら?」
そう、お昼からは風紀委員のお仕事。
今日は特に内容を決められてませんでしたので、先生のペットのお散歩のお仕事をしているのです。
真面目な美奈穂、お役目をしっかりと――本人は真剣にお仕事をしているのです。
他からどう見えているかは別としまして。
雑談をしながら、ぴょんっと飛ぶ走るのにも興味津々なご様子。
やってみていいでしょうか?
尋ねてみますと、ハードルが一番低い高さに。
忍者入門の専門授業も受けたので、ちょっと自信があります。
てけてけと走りまして・・。
「わぁっ!?」
がしゃんっ。
案の定、飛び越せなくて、脚を引っ掛けてハードルごと転ぶ美奈穂です。
陸上部員とわんこさんが、心配げに走り寄ってくる姿があるのです。
裾が短い行灯袴、ちょっとお尻が見えたりしてしまいました。
■神代理央 >
「……あれ、大丈夫なのか…?」
少女が運動が苦手だろう…とは、思わない。
寧ろ、眺めていれば疲労を見せないその様は長距離走などに向いているのではないか、と思う程。
問題は…というか、ハードル走の準備を始めたところで、嫌な予感がした。
理由は簡単。身体能力とかそれよりも前に。そもそもの体格差の問題が出るのではないか、と。
小さく溜息を吐き出すと、鞄を抱えて教室を後にして――
―――
――
―
「……やれやれ」
教室からグラウンドへ。
陸上部の面々を一瞥した後で少女が居た所に視線を向けるのと、がしゃん、と音がしたのは同時だった。
「大丈夫か?体格に見合わぬ事をするからだ。
怪我はしていないか?それと……服は、早く直せ」
陸上部や犬が駆けよる中、少し後ろから呆れた様な声色で言葉を投げかける。
怪我をしていないか。そして、捲れ上がってしまった袴からは視線を逸らせつつ。
そんな言葉を、少女に投げかけるだろう。
勿論、心配して駆け寄った面々の邪魔はしない様にしつつ。
■幣美奈穂 >
むくりと起き上がる美奈穂です。
くんくんっと喉を鳴らして、美奈穂は大きなレトリバーにお顔を嘗められます。
「あっ!、理央お兄様!
お仕事ですか?」
わんこさんの頭を座りながらわしゃわしゃしながら尋ねるのですが、
言われまして、初めは何を言われたのか分からずきょとんとして、首をちょっと傾げさせ。
そして下を見ますと、あっ、と。
いそいそと裾を直して立ち上がります。
膝を少し打ったので太腿まであるソックスの膝が槌で汚れています。
ちょっと頬を桜色にしまして、もじもじとして上目気味に言うのです。
「理央お兄様のえっち・・」
そのお言葉に、陸上部員の方々も神代様を見たかもしれません。
「あともうちょっと、もうちょっとだけだったのですけど。
ちょっとだけ高かったかもですわ」
陸上部員から見ると、正直、ぜんぜんな高さ。
膝は上がってましたが、そもそも勢いもなく飛べてないのです。
ですが、惜しいところまでいったのですと唇をちょっと尖らしながら、
わんこさんの背中をなでる美奈穂です。