2020/08/02 のログ
ご案内:「第三教室棟 屋上」に日下 葵さんが現れました。
日下 葵 > 夜。屋上のベンチにその姿はあった。
ドカッと深く座り、すでに照明も消えた暗い屋上で独り。
満月というにはいささか不完全な月が、雲の隙間から顔をのぞかせている様子を眺めて煙草を吹かしていた。

「梅雨も明けていよいよ夏になりますねぇ。
 暑いのは嫌いです。煙草の火が鬱陶しくなって」

誰に言うわけでもない独り言が、煙と一緒に空へと溶けていく。
先ほどまで風紀委員の仕事をしていた手前、その表情には疲れの色が見える。
制服から私服に着替えたのもあり、完全にオフのモードに切り替わったその様は、
何ともだらしがない>

日下 葵 > わずかな隙間を作って流れていく雲。
そのゆっくりとした、途方もないほど遅い変化を眺める。
時に月を完全に覆ってしまったり、時に周囲が明るくなるほどに眩しい姿を見せてくれたり。
遅々とした変化を確かに感じながら、煙を吸っては吐くことを繰り返す。

「あっと、しまった」

気が付けば煙草の葉は燃え尽きて、フィルターを焦がしていた。
独特な匂いにむせながら火を消すと、
クシャクシャになったソフトケースからまた一本取り出して火をつける>

日下 葵 > 「明日は完全にオフだし、今日はちょっと夜更かししてもいいかなぁ」

二本目を吸いながら呟くと、端末を手に持って時刻を確認する。
なかなか遅い時間になっていた。
このまま帰るか、もう少しここでぼーっとするか。
帰ったところで特にやることもない。
そしてここでダラダラしているのも嫌いではない。
でも時刻は遅い。
とても悩ましいと思いながらも、再び視線を宙の月に戻す>

ご案内:「第三教室棟 屋上」から日下 葵さんが去りました。