2020/08/04 のログ
ご案内:「第三教室棟 屋上」に天城 翼さんが現れました。
■天城 翼 > 「ここは良いな…ゆっくりできるし」
人のあまり居ない日の暮れた屋上の一角でぽけーっと眠そうに壁に背中を預け。
誰かが来れば視線こそ向けて軽い挨拶をするがそれだけ。
それに慣れた生徒は挨拶を返してくれ、中には熱中症にならないように飲み物を置いて行ってくれる時もある。
そんな飲み物の一つを手に取り封を切ると口元に運んで一口飲んで傍に置き。
「かなり暑いのが難点だけど……風が気持ちいいよね」
あまりの暑さに異能で影の傘を作って移動するのが面倒なのか意地なのか。
額に汗を滲ませてその場に居座っている。
ご案内:「第三教室棟 屋上」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 地上に人通りの少ない方向、下から銀の細い糸が二本伸びてくる。
それらはまるで空中にピン留めされたかのように停止。
そしてワンテンポ遅れて風菜が"跳んで"来た。
そのままフェンスを超えて着地。
「っと。
力加減もよく理解できてきた気がしますね」
なお。
この際、男子学生が一人、幸か不幸か風菜のスカートの中を見てしまったのは別の話。
無論着地時もスカートがめくれる以上、ノーパンなのが見えていたかもしれない。
「あら、こんにちわ」
そんな風菜。
屋上に先客を見かけて挨拶。
■天城 翼 > ぽけーっとしてた屋上でのひと時も段々と暑さとの戦いに変わり始めた頃。
何か下の方から男子生徒の声が聞こえた気がして見える筈もないのにそちらの方向に視線を向け。
そうして見える筈がないのにと視線を戻そうとするがその時に糸のような物が見えた気がして。
気のせいかそうでないかとしばし見ていると女生徒が文字通り跳んできただけなら良いのだが…。
「……え?」
着地の時に捲れたスカート、その中に何もないように見えて思わず言葉が零れ。
「えっと……うん、こんにちわ」
見間違いかなと目元を擦りもう一度見ると挨拶をされ、反射的に軽く頭を下げて挨拶を返して。
■雨見風菜 > 「今日も暑いですねえ。
まだ風が涼しいのが救いですけど」
言って、『物体収納』しておいた自分用の麦茶を出して飲む。
そしてまた『物体収納』して、先客の隣におもむろに座る。
「あ、私一年生の雨見風菜といいます」
ついでに自己紹介。
こうやって普通にしている分には見た目や言動は清楚である。
■天城 翼 > 「そうだね、早く涼しくならないと昼寝も出来ないよね。
今日は風があるからいいけどさ。無かったら蒸し焼きだよ…」
傍に置いていた飲み物を手に取ると口に運び彼女を見て。
さっきのは目の錯覚かなと思い出そうとしていると隣に座られていて。
「あ、同学年なんだね。僕は天城翼だよ。同じ一年なんだ、よろしく」
うん、凄くお淑やかというか清楚な感じだしきっと気のせいだった。
そう考えてにこりと笑みを向けて。
■雨見風菜 > 「ええ、よろしくおねがいします」
果たしてこの清楚な見た目と態度にどれだけの人間が騙されてきただろうか。
いや、風菜自身、騙している自覚はなく普通に振る舞っているだけなのだが。
単に本性とのギャップが激しいだけ、と本人は思っている。
「夏にしか食べられない美味しいものもありますけど。
私個人としては早く夏は終わってほしいなと感じますね」
そう言うが、第三者がよく見れば風菜は汗一つかいていないように見える。
■天城 翼 > どちらかと言えば変わった生徒が多いと思える中、清楚と言える人に会うのは珍しい。
どうして今まで知らなかったのだろうと不思議に思い。
この彼女こそが時折に話に出る痴女だとは全く思う事もなく。
「夏だけって言うとスイカかな?
あれよりは僕は冬の食べ物が好きかな……暑いのは苦手なんだ」
困るよねと笑みを浮かべて額の汗を拭い。
ふと彼女が全く汗をかいていないように見え暑さに強いのかなと考えて。
■雨見風菜 > 「スイカもいいですがそうめんや冷やし中華も結構好きです。
あとはゴーヤチャンプルー」
風菜が汗をかいてないように見えるのは『液体収納』しているため。
無論、そんなことは魔力が見える、とかでもないとわかるものではないのだが。
「食べ物は夏も冬も好きなものはありますけどね。
私も冬のほうが……気候的にですけど、好きですね」
にこやかな顔で会話している。
時折、『物体収納』しておいた自分用の麦茶を出して一口飲んではまた収納している。
■天城 翼 > 「僕はどっちかって言うとうどん派かな。後は冷や麦なんかもいいかも。
ゴーヤチャンプルは良いよね、美味しいよね」
食べ物の話をしていればどうしてかお腹が空いてくる不思議。
それを誤魔化すように飲み物を口に運んでは飲み。
全く汗をかいていない事を羨ましいとみてしまう。
「食べるものが年中美味しいのが沢山あるからね。
やっぱり暑いより涼しい方がいいよね」
そうだよねそうだよねと何度も頷き。
ふと今更に飲み物を出しては仕舞っている事に気が付き、便利だなと見てしまう。
■雨見風菜 > 麦茶をひと口。
「ざるうどんやざるそばもいいですよね。
かけるだけのジャージャー麺の素とか、色々ありますし。
苦いのは苦手なんですが、ゴーヤチャンプルーは苦くなさすぎるのも物足りないんですよねえ」
麦茶をひと口。
600mlのペットボトルの中身が尽きる。
「そういえば翼さんは冬のなんの食べ物が好きですか?
ちなみに私はポトフです」
■天城 翼 > 「暑い時は麺類が一番だって思うよ。
だって食べやすいからね…あ、それの美味しそうだし作ってみようかな。
僕は苦いのは駄目だから苦くないので作っちゃうかな」
楽しく話している間も暑さに汗は流れ、彼女と同じように飲み物は空。
冷たくはないが貰ったペットボトルを二本手にして一本を差し出し。
「風菜さんはポトフなんだ。
僕はシチューかな、大きなジャガイモを入れたのが好きなんだ」
あれっておいしいよね、と言いながら頬を綻ばせて笑って。
■雨見風菜 > 「冷たい麺ばかり食べると夏バテしちゃいますね。
一度懲りてからは一日一回くらいにしてます。
苦くないゴーヤで作るゴーヤチャンプルーもいいとは思うんですが」
と、新しい麦茶のペットボトルを出したのと同時に翼からペットボトルが差し出される。
一瞬考えたが、好意で差し出されてるのでせっかくだし貰うことにして再収納する。
「シチューもいいですねえ。
クリーム、コーン、ビーフ。
色々ありますが、私はシチューならどれかと問われればビーフシチューが好きですね」
勿論どれも美味しいですよね、と付け加える。
■天城 翼 > 「そうだけど冷たいのが食べたくならない?
風菜さんは凄いね。僕は3食全部冷たいの食べてるよ。
あれってね、中の綿を綺麗に取ると苦くないんだよ」
苦くないゴーヤの処理法を口にしつつ、彼女が新しい麦茶を出したタイミングで差し出してしまい。
やっちゃったと気まずい顔をするが、受け取って貰えるとほっとして。
「僕もビーフかな、その次はクリームが好きだよ。
だからね、冬になるとつい沢山作って毎日食べちゃうんだ」
どれも美味しいけど特にとビーフシチューを押して。
その楽しい話に最初に見た光景はすっかりと忘れてしまって。
■雨見風菜 > 「確かに冷たいものが食べたくはなりますけどね。
どうせスイーツも冷たいもの食べるんですし、一日一回くらいでいいでしょう」
くすくすと笑いながら。
「水に晒すと苦味が抜ける、という話もありますね」
とはいえ実際にやったことはないが。
自分の作るゴーヤチャンプルーは自分に丁度いい苦さだし。
「自分でシチューやカレー作ると、翌日以降の分も作ってるんですよね。
まあどうせ食べるのは自分ですし、余らせてもいいじゃないですか」
そうすれば翌日作る手間も省けますし、と言わんばかりに。
お茶をひと口、やはり日光や気温で温くなっている。
とはいえ温くなったから飲みたくないというわけではないので普通に飲む。
■天城 翼 > 「あー…僕はあんまりスイーツは食べないんだ。
何て言うか……笑わないでね。そのさ、満足感が足りないんだ…」
恥かしそうに、まるで男子の食生活のような事を言って視線を泳がせ。
「あ、そうなんだ。じゃ、今度やって見ようかな」
それは初耳な話と慌てて手帳を取り出すと書き込み。
次の時に実演してみようとやる気を見せて。
「僕はさ……つい作り過ぎて3、4日は食べれるぐらいになっちゃうんだ…。
でもちゃんと残さずに食べてるんだよ。自分で食べるんだからいいよね」
彼女の言葉にそうだよね、同じだよねと仲間を見つけたような安心感。
温くなった飲み物はのど越しはよくないが飲まないと暑さに負けそうになり。
つい速いペースで飲み進め、二本目はあっという間に空にしてしまう。
■雨見風菜 > 「珍しいですね。
でも、満足できないなら無理に食べる必要もないですし」
珍しいと言えば、無愛想そうな顔で甘いもの好きな男性を思い出す。
ああでもこれは単なるギャップだとその考えはさておき。
「カレーは一晩置くと味が落ち着くんだって母が言ってました。
私も二日目のカレーが美味しい気がします。
ええ、昨日の残りでも食べるのは自分ですもの、腐らなければ問題ないですよ」
そうして、翼のペットボトルが空になったのを見て。
今度は風菜から、『物体収納』しておいた、他人に勧める用の未開封の麦茶を差し出す。
「先程のお礼、というわけではないですが。
こちら、冷えてます」
自分用には、一度飲み終えたペットボトルに麦茶を入れ冷やしたものを飲んでいるが。
そんな物を他人に勧めるつもりはない。
■天城 翼 > 「そうだよね、友達にもよく言われるんだよ。
何ていうか……僕って燃費が悪いから直ぐにお腹がすいちゃってね」
そうなる理由もあるのだがそれは人には簡単に言えずに言葉を濁し。
無理に食べなくてもと言ってくれる彼女に感謝して。
「カレーは日が過ぎるほど美味しいよね、でもそれで一回腐らせちゃったんだ。
だから作り過ぎても四日目には食べちゃうかな」
料理はするがその辺りは結構我流が多くいい加減。
彼女の話は参考になるなと何度も頷いて。
そうして空になったペットボトルを置いて新しいのを手にしようとし。
その前に麦茶を差し出されるといいの?と見詰めて。
「うれしいな、ありがとう。
ここでぼーっとしてると皆くれるんだけど直ぐに温くなっちゃうから」
沢山あっても直ぐに飲んじゃうと恥ずかしそうにして。
貰った麦茶の封を切って一口飲めばその冷たさに気持ちよさそうに息を吐く。
■雨見風菜 > 「まあ、好みも事情も人それぞれですし。
女の子だから甘いものが好きじゃなきゃ駄目、なんて無粋ですよね」
燃費が悪い、の一言でラミアの先輩を思い出す。
なんにせよ、タイプが違うということだろう。
「まあ、余らないように作りたいものですけど。
一人だとなかなか難しいですよね」
とはいえ今の風菜には『物体収納』があるから賞味期限や腐敗なんて無縁になっているのだが。
「他の人に渡す用に持ってるんですよね。
私はペットボトル使いまわしでいいですけど、他の人が口つけたのは誰がどれに口つけたかなんてわからないですしね。
温くなるのは夏の暑さと照り返しで仕方のない部分もありますね」
■天城 翼 > 「そうだよね。僕はどうも甘いのが苦手なんだ。
そう言ったら友達が変って言うけど人それぞれだよね?
風菜さんの言葉が凄く嬉しい……」
満腹感も燃費の悪さも解消できるものはあるはそれはそれ早々と欲しいとは言えず。
この島にいる変わった一人と思われちゃったかなと思い。
「うん、本当にそれなんだよね。
ちゃんと計算してるはずなのに多くなっちゃうんだ」
お陰で冷蔵庫が一杯と困った笑みを浮かべ。
計算はしているが実はそれが間違っているとは思わずに。
「へぇ、色々と準備してるんだ。
僕は何でか皆がくれるんだよね。なんでなんだろ……。
うん、僕ってそう言う所がいい加減だから風菜さんみたいに気を漬けれないんだ。
んー……クーラーボックスでも用意しようかな…」
そんな事を考えているとふと何かを思い出したように時計を見てから慌て始め。
「あ、あーー。今日だった。ちょっと用事を忘れてた。
ごめん、風菜。僕いくね。また話してくれると嬉しいかな、それじゃね」
すっかり忘れていたと慌てて立ち上がると中身の入った物や空のペットボトルを影に沈めて収納。
本当にごめんと両手を合わせて謝ると校舎内へと駆けていって。
ご案内:「第三教室棟 屋上」から天城 翼さんが去りました。