2020/09/07 のログ
ご案内:「第三教室棟 廊下」に干田恭支さんが現れました。
干田恭支 >  
放課後の廊下。ずらりと並んだ窓を磨く生徒がひとり。
男子の制服に身を包んだ女子生徒、腕には生活委員の腕章。
異能によって性別が反転した干田恭支だ。

「いやー、軽いやけど程度で済んで良かったなあ~」

少し焦げた制服の袖を時折見つつ、窓磨きを淡々と行っている。
裏常世渋谷から気絶したまま帰還した後、最寄りの診療所に放り込まれたが目立った外傷は軽度の火傷程度で済んでいた。
それから一晩明けて、今朝。目を覚ませば数日ぶりに異能が発動し、女生徒として登校したのである。

何事も無く授業を終え、今はこうして委員会の活動中。

ご案内:「第三教室棟 廊下」に誉凪さんが現れました。
ご案内:「第三教室棟 廊下」から誉凪さんが去りました。
ご案内:「第三教室棟 廊下」に誉凪さんが現れました。
誉凪 > 制服というものがあるにもかかわらず、学生という身分ながらクラシカルメイド服に身を包んだ女子生徒。
腕には公安委員の腕章、腕で支えるように持ち運ぶのは楽譜の束、放課後ひっそりと練習すべく廊下を通りかかった。

どこからか迷い風か腕の中から数枚ぱらりぱらりんと楽譜が逃げて廊下に散るように広がり落ちてしまう。
それにまだ気づかないようにメイド生徒はかつかつと靴音を鳴らして廊下を歩き始めてしまう。

干田恭支 >  
「この階ももうすぐ終わるし、終わったらパイセンに報告行かないとな~
 そしたら小休憩かな。何か飲み物買って持ってた方が良いか。」

薬液をスプレーした後、モップで延ばしてからワイパーでふき取り、
ワイパーで取り逃がした分を布巾で拭き取って次の窓へ。
中学時代にも庶務や雑務を中心に行う委員会に所属していたため、多少は慣れた動きである。

「うん、順調順調……いててっ。
 あれ?あのー、楽譜? 落しましたよー!」

一息ついて額の汗を拭う。
うっかり火傷をしている方の腕で拭い、ビクッと肩を跳ねさせたところで通り掛かった生徒が何か落したのを見つけて。
此方へと風に流されてきた数枚を拾い上げると、気付いていない様子の生徒へと声を掛ける。

誉凪 > 天気が悪くない限り屋外や屋内、人様に迷惑でない場所で一人黙々と練習するメイド。
中々楽譜屋がこの島あるところが限られていたので、お金をためてようやく購入する事が出来た。
原本は貴重なので手に入れたのはあくまでも写本ものいわゆる写し取られたもの。

男子制服を着ているとある学生が窓ふきをしているのを横目に通りかかった際に声がかけられて。
ぴたっと足が止まるとスカートの裾が少し揺らぎつつそちらへと体の向きを向け、
軽く会釈程度に楽譜を持っている腕とは逆の手が片方のスカート裾を軽く摘まみカーテシーを。

「…失礼致しました。楽譜を拾って頂き有難う御座います。
 少し気づかなかったようですね、何分貴重な楽譜なのに」

ハイライトのなさそうな視線をどことなく相手へと向けて、
少し申し訳なさげに微笑み程度に表情を崩して対応を。

干田恭支 >  
「いえいえ、どういたしまして。はいこれ。
 まだ何枚か落ちてるけど、拾って来ようか?」

学校の中でメイド服なんて変わってるなあ、と思いながら楽譜を差し出す。
まだ廊下のあちこちに散らばったものか残っているので、落した事に気付かない位だから訳ありなのだろう、と判断して申し出る。
まあ、返事も待たずに拾いに向かうのだけれど。

「その腕章、公安委員のっしょ?
 見回りって感じじゃないけど、委員会の活動で校内に?」

校内の見回りなら風紀の仕事じゃなかったっけ、と首を傾げながら。
飛び散っていた楽譜を全て拾い集め、またメイド服の少女のもとへと戻ってくる。

誉凪 > 「…え?まだ落ちてしまっているですって??
 すみませんが、お願いします…恐らく拾いきれないで終わりそうです」

最初に何枚か受け取ってページ下部の凸凹部分に指をなぞってから、ぶつぶつと聞こえるか否かの声で数えながら
さっさっと楽譜の束の前だったり後ろだったりに差し入れていく。返事をした頃に再び行動をした相手が全て拾ってくれたのか戻ってきたようなのですが。

「はい。公安委員です。見回りというより見回り前の準備の為に構内におりました。
 お仕事は忙しいのでなかなか時間は作る事が叶いませんが、少しだけ融通して楽器が出来ればという次第です」

飛び散ってあわくば行方不明になるところだった楽譜の残りと共に相手が戻ってくる様を床を鳴らす音空気が動く音で探知。

干田恭支 >  
「拾って来たよ~
 そっか、公安委員も忙しいんだ。やっぱ委員会はどこも忙しいんだねえ。
 趣味に割ける時間が無いってのは、少し勿体無い気もするけどさ。」

それぞれ忙しさの内容は違うのだろうけれど。
どこの委員会も活気に溢れるのは良い事だ、と満足げに頷く恭支。
先程からのメイドさんの様子から察するに、視力が弱いのかなとアタリを付けて。

「はい、楽譜。多分これで全部だと思う。
 俺、生活委員の干田恭支。1年生。
 君は……あまり見かけた事無いから、先輩かな?合ってる?」

だいぶ砕けた口調で話してしまってるけど、もし先輩なら先輩だとわかった時に敬語を使おうというスタンス。
拾い終えた楽譜に付いた埃を軽く払ってからメイドさんへと差し出した。

誉凪 > 「助かります。
 公安、風紀、式典、生活等は忙しい部類なのではないでしょうか?
 式典は季節の節目などに駆り出されることが多いので波があるのが難点と申します。
 時間は作れと先達の方々に嘆かれるかも知れませんが、一度任務に就くと中々帰還も儘ならず」

忙しいことはよいことだと公安ってその意味では如何なものかと。
治安よくて平和だ長閑でよい、の逆を行く今の多忙さ。
栄養ドリンクが手放せませんあんな体に悪いものがぶ飲みはと同僚の死屍累々を時々介抱するのが怖い。

視力は無いに等しいのだけどこちらからは特に言わず聞かれたら答えるに留めたい。
差し出された楽譜を受け取り楽譜下部の凹凸に指をあててから先ほどと同じように楽譜の隙間などに差し戻していき、
楽譜の束をもとに戻してから先ほどとは違う持ち方をして直した。

「…ありがとうございます。
 1年生。私、公安委員所属の誉凧(イー・シェン)、2年生です。先輩には当たりますがまだまだ若輩者ですのでよろしくお願いします。」

口調を咎めたりはせず砕けているのなら砕けたままでもよろしいのではというスタンス。
素で丁寧な口調を心掛けているだけのメイドには真似ができない芸当なのでタメ口とは?とちょっと憧れている?視線を相手へと向けたり。

干田恭支 >  
「どういたしまして。
 まあ、委員会毎に色んな忙しさがあるよね。
 何かあった時に忙しかったり、何かあった時の為の準備に忙しかったり。」

まあ、楽が出来るからという理由で委員会に所属しているような生徒は居ないだろうとは恭支も思う。
そういう人間は委員会に入っても、きっとひと月ともたずに辞めていく事だろう。
それほどまでにどの委員会にもやるべき事が存在し、ゆえに委員会として成立しているのだろう、とも。

「イー・シェン……やっぱり先輩だった。
 イー先輩かな?シェン先輩かな?どっちの方が良いっすかね。」

そもそもどちらが名前でどちらが名字?悩みながら首を傾げる恭支。
言葉の響き的には中華っぽい名前だな、と思いつつ、名前の規則を知らないのだ。

「あ、いえいえ。こちらこそよろしくお願いしまっす。
 ところで、先輩はどうしてメイド服を?制服、もしかして持ってない……って訳じゃないっすよね?」

ちょっとだけ可愛いな、と思うものの自分が着る勇気は無いメイド服。
自分のような生活委員の業務でなら、割としっくりくる気もするが。

誉凪 > 「委員を選んだのは…元の暮らしと大差変わらないのが公安でしたという理由です。
 見回りとかの類だけなら風紀でもよいのですが諜報活動も含んでしまうと公安になりますね困ったものです。」

元の暮らし振りが軍隊そのものだったメイドの場合、何かしらしていないと暇に殺されると喚いた事がある。
程々に忙しく元の経験が買われて使えるのが公安か風紀だった。どちらも似ていたのだけど最終的に公安へ。

「イーが誉、発音は(ユ)イーが正しいです。
 シェンがこちらの言語でいう凧の部分です。どちらも呼びにくいのであればアリソンでも構わないです。」

学生証をなんとなく取り出して、顔写真の学生証なのに名前の項目が2行。『誉凧/アリソン SSBA945Z』何方の名前も人型になってから自ら名乗った為に本当の名前自体は英数字の方だったりする。

「制服はスカート丈が短いのが気に食わず、ロング丈で不自然さがないメイド服に身を包んで落ち着いています。他に民族衣装や和ゴシックなるものを手に入れましたが一番落ち着くのはメイド服でしたね。大変容前のクラシカルメイドが一番良いと思う次第ですがいかがでしょうか?」

他に口には出さなかったが、持っているスキルが特殊すぎてメイドでありながら裏の顔が、の本をうっかり読んでしまいそこからメイド服を手に入れなければ!という…後にそれが公安メイドというとんちんかんな存在が爆誕してしまったとも。

干田恭支 >  
「元の暮らし……ああ、この学校に来る前のって、ことっすか。
 中々ハードな場所で暮らしてたんすねー、そっかー。」

一体どんな生活を送っていたのか、恭支には想像も出来なかった。
公安委員や風紀委員のような暮らしとは。想像出来ないなら想像できないなりに察する事は出来るけれども。

「はあはあ、イー、シェン。呼びにくいというか、どっちが名字でどっちが名前なんすかね?
 あ、あー……アリソン。何でそんなにいっぱい名前あるんすか?」

学内で通すなら普段使いの一つだけで良いのでは?と首をこてんと横に倒して。
ひとまず名字か名前かの判断はしておきたい。まあアリソン先輩と呼べばよいのかもしれないが。

「いかがでしょうか、と聞かれても……まあ、似合ってるとしか……
 すいません、俺、洋服の良し悪しとかあんま分かんないっす。
 女性物の服は特に。殆ど同じに見えるというか……」

困った様に鼻筋を掻き、ぱしん、と顔の前で両手を合わせてごめんなさいのポーズ。
悪気はないが、審美眼もあんまりない。

誉凪 > 「特に隠してもいないのですが、元々人ですらありませんでした。
 まぁ、この話は置いておいてですね…あまり戻れなくなるお話はまた今度ということでどうか」

人ですらない元の暮らし…暮らしというか何というかの時点で察する事は可能では。
軍隊であり潜水艦じみた宇宙船だったのでどこからどう説明したらいいのか。
いまではほとんど人の姿をとっているため元の姿は取る事はないとも。

「誉がこっちでいう苗字 凧がこっちでいう名前になります。
 アリソンが最初名乗っていた名前ですね、苗字不要といっていたのですが、ある時からやはりいるのではと気づきまして考えました。機体番号がSSBA945Zです。艦種と識別番号を組み合わせたものです。…名は多い方が何かあったら廃棄できるではありませんか。この世界ではイー・シェンとアリソンだけです。」

学内で通すにしても『公安メイド』で呼ばれてて名不要ではと気づかされた事がある。苗字と名前は伝えつつ名はたくさんあるのですよ、と謎の回答をしておいて。

困ったら アリソン、と呼び捨てにしたらいいと思っていたり。

「残念。メイド服にご興味がありましたら是非にお勧めする所でしたが。
 男物の洋服は…この胸では男物は酷ですし。謝罪は不要ですわ」

学生証を器用に片手でしまい込んでから楽譜を持ち直す。
謝罪は不要です、とはいったものの少し残念そうに見詰めるような仕草を。

干田恭支 >  
「へぇー、人じゃなかったんだ。まあ、そういう人も居るっすよね。
 ああうん、また今度で。話し難い事なら無理に聞かないっすし。」

身の上話をしたがらない人なんて、この学園には沢山居るのを恭支は知っている。
生活委員の中にもちらほらそういう仲間が居たし、無理に踏み入ろうとは思わないのだ。
話せるだけの間柄になれば、自然と聞かされる事もあるだろう。そんなスタンスを心掛けている高校一年生。達観している。

「なるほど、誉が苗字、凧が名前!それで元々名乗ってたのがアリソン、で……じゃあイー先輩っすかね。
 アリソン先輩でも良いのかもしんないっすけど、先に名乗ったって事は今はイー・シェンって名前を使っていきたいんだと思うっすし。」

うんうん、と頷いてから笑顔を向ける。
先輩、を付けるのは大前提。その方が呼びやすいし、他人に聞かれた時に角が立たないし。

「あはは……いつでも女子になってるってわけじゃないんで。すいません。
 えっ、胸とか気にしなくても男物の服着れると思うんすけど。」

そもそも大切に抱えている楽譜に隠されて当の胸が確認できなかった。それでなくてもメイド服で体型は判り難い。
が、きっと事情があるのだろう、と察して穏やかな微笑みを返した。

誉凪 > 「こちらの世界で一番似ているのはあれです潜水艦です。
 U-boat後期型か日本の伊400型ですね。足して2で割ったような外見していました。この位にしておきます」

身の丈話が複雑すぎて潜水艦話で終わる訳がない。
公安委員は一寸秘密主義なのも祟ってあまり深い話題にすら出来ない。
話せる間柄になれたらのならば話すこともあると途中で気づいて口を閉ざした人間初心者メイド。

「どれでもお好きにどうぞ。人間初心者なので呼び捨てになさってもよろしいですのに。
 黒髪黒瞳なので日本人のような名前が思いつかずに中華風になってしまったのは仕方ありません。…?」

いつでも女子になっているわけではない????
異能と特殊技能で相手は女子生徒では????男子制服を着ている女子生徒はこのご時世いるので特に何も言わなかったのに え??という顔を浮かべてちらちらと見た。

「いつでも女子になっているのではない??? 性別が変わるとか?
 …男物が合うとは到底思えずでして…あ、そろそろ行かねば。
 取り合えず此方を御渡しして置きましょう。…ではこれで!」

隠しポケットから取り出したのは1枚の名刺。連絡先の書かれたものだった。つっと近づいて彼の胸ポケットにすっと軽く差し入れるとさっと身を引いて。軽く会釈をした後、楽譜を抱えもって颯爽とその場を立ち去って行ったという。

ご案内:「第三教室棟 廊下」から誉凪さんが去りました。
干田恭支 >  
「潜水艦……うーん、なるほど。全然わからん……
 ゆーぼーと、ってのが何となく海外の潜水艦なんだろうなーってのが分かったけど。」

むしろ日本の潜水艦が伊の何百型というのも今初めて知った。
中学の授業ではそんなに詳しい説明はされなかったように記憶しているし、元々そちらの方面に興味があったわけでもない。
が、こうして知ったからにはいずれ詳しく学んでみようとは思う恭支なのだった。

「いや、俺が呼びやすいんすよ、呼び捨てより。
 それに、もしパイ……他の先輩に聞かれたら面倒そうっすし。
 うん、まあ良いんじゃないっすかね、イーシェン。イー先輩。呼びやすいし、俺は好きっす。」

自分の身体上の矛盾を訝しむイー先輩へと快活な笑顔を向ける。
今朝起きたら身体が女性だったので女子として登校した。恭支にとって性別とはそんな程度の物だったりする。
寝癖が酷いけど気にしないで来た、という感覚に近い。

「んまあ、そんなとこ。そういう異能なんすよ。
 ……そうかなあ、イー先輩、自分で思うより似合うと思うんすけどね。
 あ、ご丁寧にどうも……名刺?」

すい、と近付いてきた誉凧が胸ポケットに差し入れた名刺を取り出して見る。
先に聞いていた通り名前が複数、記されていた。
そして身を引き、会釈をする先輩へとこちらも軽く頭を下げて。

「あ、お疲れっすイー先輩!また飛ばされないよう気をつけてー!」

立ち去る後ろ姿を見送ってから、手に持っていた名刺を再び眺める。
何か好いなあこういうの、俺も作ろうかなあ、とキラキラした目をしていた。