2020/09/10 のログ
■霧島 孝介 > 「お、おぉぉ…!あ、いや、すいません…」
全くもって彼にはドンピシャだったようで
彼女が思いつく単語に瞳を輝かせ、胸を躍らせる。
そしてすぐに我に返れば、恥ずかしそうに口元を覆って、視線を逸らし
「だ、大丈夫です。はい、き、気にしないでください」
顔を合わせようとはせず、尚も恥ずかしそうにして俯いて
彼女の謝罪を聞けば、少しは落ち着いたのか顔の赤みは薄くなっていく。
「あ、そ、そうですね。はい。…いや、なんか、その、よろしくお願いします…?」
同輩ということもあり、同じ講義に出席している可能性は高い。
それでもお互いの事を覚えていないのはこの学園の幅広い年齢・種族層と人数からだろうか。
最初に顔を合わせた時に比べれば、ガチガチ緊張度は下がっている様子で
困りながらも、今は顔を上げて彼女の方を見てそう発言するだろう。
■セレネ > 「いえいえ、お気になさらず。
そうだ。もし良ければ、私に貴方の好きなものを話してみてくれませんか?
私、日本の方がどういったものが好きなのか気になるのです。」
己の挙げた話題はビンゴだったようで。
食いつく様子に、緩く首を傾げながらそう聞いてみた。
好きな話題は性別や歳、恐らく種族も関係なくあるものだろうし。
己の謝罪については、気にするなと言ってくれた相手。
顔を見れば少しは赤みが引いたように見える。…良かった。
「はい、宜しくお願い致します。
後期も始まって少し経ちましたが、勉強とか大丈夫です?」
己が偏に他者を覚えていないのは、勉強を第一として考えているのも一つの要因かもしれず。
それでももし、相手や他の見知った誰かと一緒の講義を受けていると分かれば
躊躇いなく声を掛けにいくだろう。
緊張、解れてきたのかな。
茶色の瞳を受けながら、終始穏やかに微笑んで相手の目を見つめようとして。
■霧島 孝介 > 「俺の好きなモノ、ですか?
あの、えっと、お言葉ですけど、あんまし、楽しくないかもしれないですけど…?」
何せ趣味が男の子なもので
所謂、女子と男子、双方が好きそうな趣味について語れるかどうか怪しく思い
うーんと顎に手を添えながら考える。
女性でも楽しめるような、映画やアニメや漫画などの話はないだろうか…
自分のこれまで培ってきたオタク経験から、引き出しを探す。
あと日本の方という単語を聞いて納得したように頷いたりもする。
なるほど。外国人だからこんなに髪や瞳が綺麗で美少女なのかと、納得する。かなり納得する。
「あ、えっと、あ、俺は、まぁまぁ、やれてます。
えっと、セレネさんは?」
こう見えなくても常に遊ぶ程度の友達は居ないので、暇な時間はゲームかアニメ・映画鑑賞。
それも終わったら勉強か異能の訓練をしている。
不思議と異能や魔術に関する勉強は嫌いではなく、そこら辺の科目の成績はかなり良かったりもする。
自分は大丈夫であるという胸を伝える際に顔を上げたら、ふと彼女の蒼い瞳と自身の瞳が交差して
またも恥ずかしそうに顔を赤らめて、下を俯く。
■セレネ > 「楽しくないかどうかは私が決める事で、貴方が気にする事ではないですよ。
それに、自分の知らない事を知る機会というのはそうそうないですから…
あまり気になさらず、お話してみて下さい。」
実質、一般的な女子高生と比べると己はあまりに逸脱しているので。
とはいえ、話を合わせるくらいの事は出来るようにはしているが、それも必要最低限のこと。
己が外国人というのは、納得してくれた様子。
日本語のイントネーションやらは恐らく大丈夫…だと思う。
今まで指摘された事はなかったし…多分。
「困っていないようなら良かった。
あぁ、私も問題ないですよ。
一年だと大抵は基礎のお話ですから。」
一部専門の講義を受けてたりするし。
とはいえ、そこまで言う必要もないので同じように問題はないと返す。
元の世界では医者の身、頭は良い。だが如何せん、理屈っぽいところが玉に瑕だろう。
彼の異能についてもいつか詳しく聞きたいところだ。
己の目と合った顔が、再び赤らんで俯いた。
惜しいなぁなんて苦笑を浮かべながらも、また顔を上げてくれるまで辛抱強く待つつもり。
■霧島 孝介 > 「そ、そうですか…
ならまず…この話がいいですかね。
ある兵器産業の社長が、兵器の試作品を売り込んでいる時に拉致されて―――」
彼女の言葉を信じて、そう語り出す。
もしかしたら彼女も話程度は聞いたことあるだろうか。
大金持ちの自己中心的なナルシストが、心を入れ替え鋼鉄の鎧を纏い空を飛ぶ話。
少年の中の、ヒーローの1人の話をする。
その話をする彼は、とても活き活きとしていて。
一切どもることなく、彼女を真っすぐと見て語り始める。
「でも何とかって所ですよ…中学とは何もかも、勝手が違いますし…
そうですね…俺は何だか不安ですわ…」
彼女の言葉にこちらは不安を吐露する。
これから進級していく上で色々な面でついて行けるだろうか?
学業はもとより、主に学園内でのイベント…そう、学園祭とか。
所謂、ボッチに人権の無いイベントに今後耐えれるかどうか不安で仕方ないである。
彼女に自分の好きなこと・ものを語る時は真っすぐと彼女の顔を見つめる。
またも蒼い瞳と茶色の瞳が交差するが、今度は逸らすことなく、寧ろじーっと見つめ過ぎなくらいになってしまい。
■セレネ > 「――ふむふむ。
あ、それって確か映画にもなっていたものでしたっけ。
まだ見た事はないのですけど、今度借りて見てみようかな。」
相手の説明は今までとは違いどもる事もなく、スラスラと言葉を並べていく。
好きな話になると平気になるタイプなのかと、話を聞いて時折反応を返しながら彼の性格や仕草について分析をしていこう。
「中学…となると、貴方は本土から来た方なのですね。
…不安?どういった事が不安なのですか?」
もし良ければ話を聞きますよ、とまるでカウンセリングじみた事を。
職業病がどうにも抜けない。
己をじっと見つめる相手。少しばかり困惑するが、それでも己から視線を逸らす事は無く。
そしてそれに対して何かを言う事もなく、相手の自由にさせておくつもり。
■霧島 孝介 > 「そうですそうです!
是非見てください!一作品目は時系列とかややこしくなくて純粋に楽しめると思いますので!」
勿論、好きな話になると平気なタイプな彼。
彼女が視聴することを検討すると嬉しそうにそう言ってオススメする。
…しかしまぁ、オススメになっているか分からないが
「えぇ、今年の4月にここに。
…えっと、その、俺、友達がかなーり少ないので…ほら、学園祭とか…わかるでしょ?」
何だかかなり年上のお姉さんに話を聞かれている気分になり
不思議な感覚を体験しつつも、彼女に事情を濁しながら話す。
そう、彼女なら既に体験していると思うが、『あの』コミュニケーション方法であるため
そう簡単に友達が出来ないのだ。要するに陰キャなのだ。
■セレネ > 「成程。ちょっと興味がわいたので時間が空いた時にでも見てみます。
他に何か面白そうな作品とかはあったりしますか?」
自分の好きなものに興味を持ってくれると嬉しくなるよね。
分かる分かる。
「そうでしたか。ご家族は、心配になりそうですね。
――学園祭。あぁ……。」
実年齢と外見の雰囲気や精神年齢が違うので、驚かれることも多々あるが、もう慣れた。昔からだし。治らないし。
彼の話を聞いて合点がいった。
濁して伝えたつもりでも、察した。
「でも、今まで生活してきた中で全くお友達が居ない訳ではないでしょう?
お誘いして、というのは…難易度が高すぎますか。」
そうだ。それが出来れば苦労していない。
父が所謂陽キャの塊な人なので、そういった事に苦労していたという記憶もない。
…どうすれば良いだろうか。
己が一緒に、というのも気が引けそうだし、
己は己で誘いたい人が居る。しかし彼一人でというのもあまりに寂しすぎる。
うーん。上手い案が見つからない。小さな唸り声を上げた。
■霧島 孝介 > 「他には…その仲間の盾を使う超人とハンマーの神様の映画くらいかな?
セレネさんがどういう系統が好きか、でオススメする内容も変わって来るからなぁ~」
腕を組んで、うーんと考え込む
共有できる友達が居なかったもので、それはそれは嬉しそうに語る
「家族は……そう、ですね。心配してました。
まぁ、今は色々安心して任せてくれてますけど!
…えぇ、はい、多分お察しの通りです」
彼女の察したような言葉にこちらも死んだ目をして、応答する。
「本土ですからね。…知り合いが居ないって訳じゃないんですが、多分その人たちも他に友達が居て、そっちを優先しそうですし…」
というかそもそも本土の友達も少ないということも付け加え、腕を組んで考え込む。
もっとアクティブに動いて、友達になろうぜ!って言えたらどれほど良いだろうか…
溜息交じりに、頭を抱える。
■セレネ > 「黒いコスチュームを着てる人とか、赤いコスチュームを着て
手から糸を出しながらビルを縦横無尽に飛び回るヒーローも居ましたよね、確か。
…あれ?赤い人複数いたような。」
背中に刀背負った人は誰だったっけ。
半端な知識しかないからうろ覚えだ。
己の好きな系統は、今はまだよく分からないから、とりあえずは色々見てみるつもり。
しかしそれでも、彼の話す姿はとても楽しそうだ。
「でも、そういったご家族がいらっしゃるのは良い事ではないですか。」
己は連絡を取ろうにも、取れない状況だから。
そんな相手が少し…いやかなり、羨ましいと思ってしまった。
「難しいですね。他の友人より自分を優先してもらえるよう今の友人ともっと親しくなるのが良いかもしれませんが…。」
新規で作るより、其方の方が確率は高いかもしれない。
己にはない悩みを抱えているようで、大変そうだと苦笑する。
ただやはり何かしら力にはなってあげたい。
■霧島 孝介 > 「あぁ、蜘蛛の…えっと、うん。赤い人は結構沢山いて
多分セレネさんが想像してるのは下品な方の赤い人かな…?」
背中に刀は再生能力を持ってる人だろう
やたらと映画はグロくて下品だが、本人曰く「ファミリー向け」らしい
彼女が話しに案外乗ってくれて、こちらも楽しそうに言葉を紡いで
「まぁ、そうですね。…なんやかんやで支えてくれてる、いい家族ですよ!」
初めてだろうか。
彼女の方を向いて、明確に笑顔を向けてそう伝える。
映画を話している時とはまた一つ違った表情。きっと、彼にとって大事な存在なのだろう
「今の友人…今の友人…」
ブツブツとそう呟きながら、計画を考える。
今の友人と学園祭を行けるほど親密になれるか正直不安しかない。
一応努力はするが…
と考えていれば、スマートフォンに通知が入る。それとついでに時間を見て、かなりの時間が過ぎているのを確認すれば…
「やっば!もうこんな時間だ。…今日は話してくれてありがとう。セレネさん
出来るだけ、もうちょと頑張ってみる」
彼女の方を向き直り、改めて感謝の言葉を述べる。
ベンチから立ち上がり、大きく伸びをすれば手を振ったまま「じゃあ、また!」と言って歩き出す。
そのまま、足早に、今度は階段なしっかり使って帰路に着くだろうか―――
■セレネ > 「あら。そうなのですか。」
下品なのはちょっとなぁ、と困った顔を浮かべる。
あまり知識のない己から見ると同じように見えてしまうから気を付けないといけないなと。
「良い家族に恵まれて、良かったですね。」
己に向けて輝かしい笑顔を向けた。
その笑顔を見て、己はゆるりと蒼を細めるだけで。
大切な存在が居るのは良い事で、それが彼の支えになるのならもっと良い事。
「…あはは、まぁ、その、あくまで提案ですから。
もし、誰とも学園祭が回れなかったら、私がお付き合い致しますよ?」
なんて、一応助けになるか分からないけれど。
彼が一人にならない方法を、考え込んでいる相手へと向けた。
己の方は、また来年誘えば良いのだし。
「いえいえ、何か力になれたなら良かったです。
進展があったら聞かせて下さいね。
お気をつけて。」
ベンチから立ち、手を振って立ち去る姿に
己も小さく手を振って見送ろう。
■セレネ > そうして、屋上に一人になった。
陽が傾いていた空はすっかり暗くなり、確かにもう帰らなければいけない時刻。
でもその前に。いつも行っている研究室へ行くかと、痛む身体を我慢して立ち上がり。
スマホでポチポチとそこにいるだろう人物へ連絡を取りながら屋上を後にした――。
ご案内:「第三教室棟 屋上」からセレネさんが去りました。
ご案内:「第三教室棟 屋上」から霧島 孝介さんが去りました。