2020/09/13 のログ
■セレネ > 「お気になさらず。
――やっぱり、生徒の道より教師の道を選んだ方が良かったのかなぁ。
なーんて…。今でも思ってしまいますよ。」
教師であれば、彼女の進路相談にも乗れたかもしれない。
他者に教える楽しさをもっと実感できたかもしれない。
肩を竦めてはそう言って。
優しい彼女の行く末が、どうか幸せである事を願うばかりで。
「手作りプリンは久々です。
あ、有難う御座います。」
カップに入ったプリンとスプーンを受け取れば、礼を言って手を合わせ。
一口分掬い、口に運んだ。
バニラの甘さを帯びた香りと、カラメルの香ばしい香りが鼻に抜ける。
美味しい。その感想以外浮かばなかった。
■藤巳陽菜 > 「えっ?セレネさんいくつなの?
意外とかなり年上だったりする?」
自分とそう歳が変わらなさそうにも見えるこの少女。
意外と見た目より長く生きていたりするのだろうか?
この学園ではそういう事はあまりに多い。
「コンビニとかで売ってるのもおいしいからあんまり自分で作る機会ってないのよね。
売ってるあの柔らかいのもいいけどこういう風に、しっかりプリンしてるのも好き…。」
スプーンでそれを一口掬う。
手作りならでは強すぎない甘さ。
しっかりとバニラが効いてる……少しほろ苦いくて甘いカラメルもおいしい。
カラメル作って良かった。
■セレネ > 「え、それ聞いちゃいます?
ふふふ、内緒でーす。」
唇に人差し指を添えて内緒の仕草。
外見年齢と精神年齢があまりに違うのは、自他共に認めている。
年齢については秘密と、悪戯っぽく笑って見せたり。
「私は貴女の作るプリンも好きですよ?
こう、適度な硬さもあって食べ応えがあるというか。」
ある程度硬さがある方が崩れにくくて良いよね。
甘すぎない感じもとても良い。良く出来ていると思う。
己も今度、手作りお菓子作って持って行こうかななんて思いつつプリンもぐもぐ。
■藤巳陽菜 > 「まあ、女の子だしね!歳の話はやめときましょう!!」
大人っぽいとかしっかりしてるという印象をずっと持っていたが…
やはり、ここは常世島人の年齢は分からない。
「ね、おいしいわよね。固めのやつも。」
プリンはおいしく…減るのは早い。
実験室の開いた扉や窓からはおいしそうにプリンを食べる女子生徒二人が見えるかもしれない。
「もう一個あるけど食べる?」
作っていたプリンは全部で4個。
一人2個ずつで分けられる、普通の女子生徒であれば躊躇うところだろうが藤巳陽菜は太らない。
躊躇なく2個目のプリンを食べ始めている……。
■セレネ > 「そうです、女性には年齢と体重の話は禁句ですから…。」
相手の言葉にその通りだと頷く。
そう、何もプラスにならない話だ。
大人っぽいと思われるのはひとえに、見た目や雰囲気もあるだろうけど。
「ですー。
あぁ、ここに紅茶があれば更に最高なティータイムになったのに…。」
普段仲良くしている教師の一人が使っている錬金術を用いて
ここに小さなお茶会でも開いてしまおうかなんて。
そんな思いを我慢しながら。
「――ぅ。
うぅー…!」
そんな中、もう食べ終わった相手は二個目へと差し掛かっていた。
誘惑の言葉、揺れる心。今後育つだろう胸。
一個目は己も食べ終えたけれど、美味しかったプリンのおかわりに悩んだ。非常に悩んだ。
――けれど、負けてしまった。
「……食べます。」
■藤巳陽菜 > 「もし、今度があったら紅茶とか用意してもいいかもしれないわね。
出来たら他の人とかも呼んで、プリン以外にも色んなお菓子を持ち寄って……。」
もし出来たら楽しそうだろうなあと思うけども。
生憎、陽菜にはそういった友人は少ない。ほとんどいない。
「はい、どうぞ!」
良い笑顔で2個目のプリンを手渡した。
自分が作ったものを喜んで食べてもらえるのは嬉しい。
■セレネ > 「お茶会ですね…!
一人、誘えば来てくれそうな人知ってますけども。ついでに言えばその人教師なんですけど…。」
己も友人と呼べそうな人はあまりいない。
共通に知る”彼”は、多分誘っても来ない可能性があるから、別の教師で且つ己の大の仲良しさんを候補に入れる。
凄く良い笑顔で差し出されたプリンを受け取り、
一度大きく息を吸って吐いた。
これを食べてしまえば、その分育つ。
いや、運動すれば良いのだ。そう、動けば良い。
そうすればプラマイゼロだろうと思いつつ、意を決してスプーンを差し込む。
――あぁ、この程良い硬さがととても良い。
誘惑には勝てなかった。
■藤巳陽菜 > 「私は……うーん、誘ってきてくれるかどうか……。
へぇ、先生でもセレネさんが呼ぶ人なら……。」
見栄を張って。
いないのだ、本当は誘う相手などいないけども見栄を張る。
いや?普段交流ある相手がいないわけではない。ただそこまで親しくないだけで…。
「どんな感じの先生?何の教科の人?」
おいしそうにプリンを食べてくれる様子に嬉しくなってしまいながらそれがどんな人なのか尋ねる。
あんな風に言うって事は恐らく陽菜の知らない先生だろう。少なくともあの先生ではない。
■セレネ > 「お茶会は人が増えればその分楽しいですからね。」
彼女の見栄には気付かずに、相手も誰か誘ってくれるのなら嬉しいと。
口元に微笑みを浮かべ、蒼に喜びを滲ませて。
「ん、と。
色味は私とあまり変わらなくて、でも小さい先生で。
教科は薬学ですね。」
薬学を履修しているのならもしかしたら知っているかもしれない、保健医も兼ねている小さな教師。
出来るのなら”彼”も誘いたい気持ちもあれど、でも誘いたくない気持ちもあるのは。
あの人を独り占めにしたいという、邪な感情があるからかも。
二個目のプリンはよくよく味わって、ゆっくりと食べ進み。
■藤巳陽菜 > 「それは本当にそうよね。一応声だけかけてみるけど……。」
人数も4人くらいが丁度いいと思う。
程よく話せて……程よく食べられる間も存在して…
だが、4人目が来るはずもない……何故なら存在しないのである!!
「薬学ね。あれも講義の種類多いから……。」
世界毎どころか宗派毎に分かれていて薬学だけでもかなりの種類の授業がある。
陽菜がとっているのは魔女の先生が行っている薬学の授業。
見た目のインパクトがすごいので選んだが内容はとても堅実な授業。
「ふう。」
自分の分のプリンを食べ終えるとキッチンタイマーに目をやる。
もう、そろそろ鳴りそうだったので音がする前に自分で止める。
……つける時間が過ぎる分には問題は無い。
■セレネ > 「まぁ、駄目な時はそれはそれで。
また別の機会に誘えば良いのですし。」
三人、もしくは己と相手の二人きりになるかもしれないが。
それはそれで、彼女と仲良くなれる切欠が増えるかもしれないのだし。
「――あぁ、そっか。なら知らないかもしれませんね。」
己は魔女が得意とする薬学は履修せず、どちらかといえば免許取得にも使えそうな科目を多く取っているので。
一時間というのは、一人では退屈でも二人だと案外あっという間に過ぎて行ったりする。
そうか、もうそんなに経ったのかと。プリンを咀嚼しながら考えた。
手作りプリンは残り半分。
■藤巳陽菜 > 「まだ時間は全然あるし、機会はね。」
陽菜は3年、まだ一年以上の時間がある。
お茶会の一回や二回開催できるだろう、多分。
「ピンとこないから知らない先生ね多分……。」
この常世学園では知らない先生の方が多くなる。
全ての先生と知り合うなどどのように授業を受ければいいのか…。
カチャカチャと鍋と食器を備え付けの蛇口で軽く洗って……
そのまま鍋は再びコンロへ……。
そして、液に浸かっているもの以外の材料を取り出し始める。
今度こそ本格的に調合を始める準備に取り掛かり始めている。
■セレネ > 「そうです。まだ秋口ですし、機会はありますよきっと。」
だからその時にでもと。
縁は広げておいて損はない。
「ふむ。ならば猶更良い機会かもしれませんね。
可愛くてとっても良い先生なのですよ。
お菓子作りもとても上手ですし。」
生徒同士ですら知らない人も多いのだ、知らぬ教師が居るのも道理だろう。
ならば、切欠作りにでもなれれば良い。
その手伝いが出来るなら己はそれで満足である。
相手がまた何か作業をし始めるのを眺めつつプリンを食べ進め。
残るは四分の一。
■藤巳陽菜 > 「良い先生でお菓子作りも上手なの?それはすごく楽しみね!」
良い先生でお菓子も美味しい。お茶会にはピッタリかもしれない。
それに、薬学の先生という事はもしかしたら人に戻れる薬なんて都合のいいものが作れる可能性もある…。
…元に戻れるかもしれないという希望は捨てない。
「後は…これと…ゴーグルとマスクと…。」
ゴーグルとマスク。自らの目と呼吸器を守るためのもの……今から作るのは刺激物。
机に並べられている者も明らかにさっきまでとは違う。
……まさに魔女の薬学と言ったもの。
■セレネ > 「お茶会の話したらきっと彼女も楽しみにしてくれる筈です。
――だからいつか、お時間のある時にでも。」
もしかすれば、相手が元の人間としての身体に戻れる薬が作れるかも。
無論己もその手伝いをするつもりだ。
しかしそれには情報が要る。彼女のように、突然別の身体になってしまった、という例があるかどうかをまず調べなければ。
「……私、そろそろお暇した方が良いですかね。」
相手がゴーグルとマスクを用意し始めた。
そこから導かれる答えに気付かない程無知ではない。
食べ終えたカップとスプーンを手早く洗えば、そろりと相手の傍から離れて行こうと。
■藤巳陽菜 > 「ええ、今度こそちゃんと!」
何となく延期になってしまってばかりでは申し訳ない。
今度は今度の約束は果たせるように。
「……うーん、そうね…名残惜しいけどマスクとかは一つしか用意してないし…。」
喉がガラガラになって涙が止まらなくなるのでもいいのであれば止めることはないが…。
いや、やっぱり止めるそれで良いって言われても止める。
流石にそれは駄目。
「またね!セレネさん!楽しみにして…ケホッ。」
そういいながら茶褐色の液体と根っこが入った容器を開く。
ツンとする薬品の匂いがあふれ出てきてむせる。
■セレネ > 「ふふ、私も楽しみにしてますね?」
三人になっても、二人だけのお茶会になっても。勿論、四人になっても構わない。
より深い関係を築けたと認識出来るのなら何だって構わないのだ。
「連絡先交換してるのですから、会おうと思えばまた会えますよー。
私も名残り惜しいですけれど、ね。」
今日明日で死ぬ訳でもあるまい、恐らくは。
生きていればまた機会があるのだと告げれば鼻を突く匂いに呼吸をなるべくしないよう気を付けて。
「はい、またお話出来るのを楽しみにしてます!
では失礼します。」
ぺこ、と一つお辞儀をしてから実験室を出、扉は開けたまま後にするとしよう。
ご案内:「第6実験室」から藤巳陽菜さんが去りました。
ご案内:「第6実験室」からセレネさんが去りました。