2020/11/03 のログ
ご案内:「第三教室棟 食堂」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 昼食時。
雨見風菜は食堂に居た。

「いやーまさかこの系統があるとは思いませんでしたよ」

風菜の目の前にあるのは甘い匂い、たっぷりの生クリームとバナナ、そして太いスパゲッティ。
そして沸き立つ湯気。

「甘口パスタ……!!」

日本のごく一部。
カルトな人気を誇る通称山麓のメニューの一品。
といえばこういった珍妙なメニューばかりだと思われがちだが、
ホットフードは寧ろまともな(だが量は多い)メニューのほうが多い。
その他?備えよう。

「では、いただきます」

言って、風菜はまず生クリームだけを口に運んでいく。

雨見風菜 > 生クリームを先に処理する理由は単純明快。
このメニューは暖かい。
つまり放置していれば油が分離してしまう。
そうなってしまえば遭難の危険性は上がってしまうのだ。

「これだけ食べてしまえば大丈夫でしょう」

甘く美味しい生クリーム。
だが分離すれば胃に重くのしかかる足かせとなる。
軟弱な戦術?風菜ちゃんは一般人です。

「後は普通のペースで食べれば良いわけですしね」

いって、いつものペースで食べすすめる。
バナナの甘味とソースの甘味、スパゲッティに練り込まれたバナナの甘味。
通常のスパゲッティの温度で味わうそれは、食べたことのない者からすれば新感覚と言っても良い。

「……記憶よりも美味しい気がします。
 レシピが更新されているんでしょうか」

雨見風菜 > 確かにレシピは風菜が以前食べたときからは更新されている。
だがそれ以上に、食材が異なっていることが大きいだろう。

「熱々で……甘くて、美味しい……。
 ほかのシリーズも同じならとても素晴らしいことです」

甘ったるい匂いを周囲に撒き散らしながら、美味しそうに食べ進める。
さすがに清楚に見える風菜でも周囲から引かれるような甘い匂いだったが、興味を持つ生徒がチラホラと出始めていた。

雨見風菜 > だがしかしまあ券売機にはジョーク・ネタ枠の範囲に収まっていたわけだが。
なにせ温かいパスタに生クリームとフルーツである。
温かいパスタに生クリームとフルーツである。
いや、ホットフルーツというのも選択肢としておかしいというわけではないのだが。

「あー……学園で食べれるとは思いもしませんでしたね」

ご満悦だ。
無論同店の他の甘口系も取り揃えられてしまっていた。

「ああ、でも甘口麻婆丼だけは勘弁ですね。
 塩ゆでさやえんどうがなかったら遭難していましたし」

甘口麻婆丼、もちろん取り揃えられてしまっている。
黒蜜で炊いた米に黒蜜で煮たナス、豆腐を模したマシュマロ……
甘味尽くしである。
風菜の脳内では誰が食べれるかの該当者の心当たりはない。

雨見風菜 > そうして、風菜は甘口バナナスパを食べ終わる。

「ごちそうさまでした」

そしてこの後数日、甘口パスタに挑む生徒が増えたそうな……

ご案内:「第三教室棟 食堂」から雨見風菜さんが去りました。