2020/11/29 のログ
ご案内:「第三教室棟 ロビー」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 今日も教室棟のロビーに風菜の姿。
というのも、先程までバンドの音合わせをしていた。

「三人ともハイレベルすぎではないでしょうか」

紙コップのココアをすすりながら、先程の光景を思い出す。
ミーちゃんのキーボード、おどおどした印象からはかけ離れた元気いっぱいの音色。
キーちゃんのギター、カッチリした印象からはこれまたかけ離れた強烈な音色。
そして、ドラムを担当してくれるのは恰幅のいい大人しそうな女子。
いい笑顔でノリノリの打音を響かせる。

「本当に私で良かったんでしょうか……」

三人とも、単なる素人ではあるまい。
そんな三人が、自分の歌声のためにやいのやいのと音色を調整していく。
とてつもなく恐れ多いなあ、と風菜はココアを啜る。

女子生徒 > 「フーちゃん、自信を出してください。
 フーちゃんの歌声だって、十分良いものなんですから」

制服よりもスーツが似合いそうな女性……もとい女子が風菜の隣に座る。
バンドの実質的なリーダーとして、一通り演奏した後に楽譜に手入れして調整を施していた

女子生徒 > 「そうだよぉ、いつも歌ってるだけあって良い声してるよ。
 それに、キーちゃんとフーちゃんとバンドしたいのは私なんだから」

大人しそうな女子が、先の女子とは反対側に座る。
今回のバンドの企画立ち上げ人だ。

「皆に似合いそうな衣装を考えるの楽しみ~♪」

女子生徒 > 「三人とも、仲いいわねえ。
 単なるバイト仲間でしょ?
 それ以前からの友人関係に見えるわ」

タオルで汗を拭きながらやってきたのは助っ人の恰幅のいいドラム担当。
彼女だけはジャージだ。

「まあ、雨見さんが場違いとはあたしは思わないよ。
 じゃあ、バイトだからお先に」

言って、彼女は一足先にロビーを後にする。

雨見風菜 > 「キーちゃん、ミーちゃん、河津さん……
 はい、精一杯がんばります」

仲間三人に励まされ、前向きに。
なんにせよ、自分が引き受けたことには変わりない。
バイトに向かう恰幅のいい女子を見送って。

「ミーちゃん、衣装作れるんですか?」

女子生徒 > 「うん、作れるよぉ。
 出来上がるその日をお楽しみに!」

ぴょん、と立ち上がり。

「ちょっとアイデアが出てきた気がする。
 お先~♪」

走っていった。

女子生徒 > 「あぁ、フーちゃんは知らなかったのね。
 デイドリームの制服、ミーちゃんの作よ」

走り出したミーちゃんを笑顔で送り出す。
手には楽譜、色々と書き込みが入っている。

「フーちゃんに合わせるから、楽しんで歌ってくれればいいのよ。
 遠慮しないで」

雨見風菜 > 「ええ、ミーちゃんが……!?
 凄いですね、どこかの既製品かと思ってましたよ」

ココアを一啜り。

「そうですね、わかりました。
 引き受けた以上は、精一杯がんばります」

女子生徒 > 「ええ、そうしてくれるとありがたいわ。
 私達を探したミーちゃんのためにもなるし」

さて、と彼女……キーちゃんも立ち上がる。

「さて、今日のシフトは私だったから行ってくるわね。
 また次回」

雨見風菜 > 「ええ、また次回」

歩き去っていくキーちゃんも見送る。
一人、ロビーに残った風菜。

「……覚悟決めて、やるだけやりましょう。うん」

雨見風菜 > そうして、しばらくロビーでゆっくりして。
紙コップのココアを飲みきって、風菜はロビーを後にするのであった。

ご案内:「第三教室棟 ロビー」から雨見風菜さんが去りました。