2020/12/13 のログ
ご案内:「第三教室棟 教室」に照月奏詩さんが現れました。
照月奏詩 >  
「……厄介なのに巻き込まれたなぁ」

 ボヤいているのは一人の男。手元は何かの飾りを作っている。
 彼が巻き込まれたのはクリスマスパーティしようぜ! その為に準備しようぜ! という学生のノリ。なのだ、なのだが……

「なんというか。来いよホントに……」

 そういうノリになったのになぜ一人なのか。用事やらデートやらで大勢が脱落。結果今日来る内の自身を誘ったメンバーは全員がいない。他のグループやいろんな学年が来るからそいつらとたのむ! という陽キャラのノリを任される。
 はぁと溜息を吐き出した。
 それならばせめてそいつの名前や学年を説明してほしかった所である。 
 黙々と紙でわっかを作っていた。

照月奏詩 >  
「というか、そもそも……どうやって飾り付ければいいんだ?」

 クリスマスそのものは知ってる。しかしクリスマスパーティなど参加したことはない。
 ゆえに飾りは作れてもレイアウトをどうすればいいのかわからない。
 なのでひたすら作る。飾りをつくる。作った先から飾っていくなどしない。とにかく作る。作る。
 放課後の夕焼けの教室で一人黙々と飾りを作っている光景は哀愁が漂っているかもしれない。

照月奏詩 >  
「とりあえずこんなもんか」

 ある程度作り終わった所で首をひねる。時間を見る。
 そろそろ自分もいかないといけないが。誰も来ない。誰か来ると聞いていたので1枚の紙を使いメモを置いておく。

「飾りはこの中にと。これでわかるだろ」

 ダンボールに飾りを詰めると蓋をして、その上に紙を置く。
 その箱を後に自分もこの教室を後にしたのである。夜に差し掛かるころ彼は仕事に向かうのである。生活の流れにクリスマスなど一切入っていなかった。

ご案内:「第三教室棟 教室」から照月奏詩さんが去りました。