2021/10/16 のログ
■深見 透悟 > 『けっこー違うもんよ?
肩に乗るのは何だろうな、行先を決められないタクシーみたいな。
取り憑くってのはほら、身体乗っ取っちゃうから。何でもやり放題じゃん。
でも流石に自分の身体じゃないから、本来の身体の持ち主の意識が強かったら弾かれちゃうのよ。バシーンって。』
はたしてこの説明で伝わるだろうか、伝わらなくてもあんまり困らないが。
呼吸を整える様を微笑ましく見守る幽霊。悪意はゼロである。
『案外ってまあ、姿は見えない声だけの存在じゃ良い奴か悪い奴かなんて分からんししょーがないわな!』
逆に自分が声を掛けられた立場ならビビり散らすと思う。
実際幽霊になりたての頃は他の幽霊を見てビビってた。すぐにマウント合戦するようになったが。新霊いびりとかたまにあるらしい。
『脅かしたお詫びも兼ねてねー、まあ力になれるかは分からないけど。
肩揉みとかも出来ないからなー……出来ないかなー……』
姿は見せられないが声は届かせられる。相手に霊感があれば触れることも出来るかもしれない。
触れられるかなー、と邪な考えがチラッと過ぎる。チラッとだけ。
『ほうほう、気が弱い。まあ、そうね。さっき見たわ。
なるほど口が悪い……で、ボッチと。
そんでタバコもそれなりな頻度で吸うのね、なるほどなるほど。友達かー……』
うーむむむ、中々に難題じゃねえの?と素直に厳しい表情になる。美子さんそれなりにタッパもあるしな、と。
『ん~~~、う~~~~~ん。はっ、そうだ名案。
まず俺と友達になっとこ?一人目が幽霊なら後はもうどうにでもなりそうじゃん?
さっすが俺、生者にはない発想。天才の域。』
どうよ、と言わんばかりに身を乗り出す。
まあ実際問題、それで解決というわけにはいかないだろうけど。
■高梨美子 > 「へー、タクシー代わりにできんの面白そう
じゃあ意識を強く持ってたら幽霊は弾けると。
でさ、透悟ってば他人の身体乗っ取ったら変なことしそうだよな」
要するには気合なのだとなんとなく?伝わった。
更には、呼吸を整えている様を見守られている気がして
透悟が悪い幽霊ではないと分かった気がして。
「最初は悪霊かと思ったし。めっちゃ怖かったんだからなおい」
こうなるともう慣れてしまって、本来の口調へとすっかりと戻って
新霊イビリとかあると聞けば大爆笑しそうである。
「……めっちゃ願望漏れてるけど?
んじゃあ、触ってみ? 揉めたならそのまま揉んでいいぞ」
特段減るものでもないのでそう提案してみる。
霊感はほぼないものの透悟の言葉を思い出して
気を張っていたのを段々と緩めていって、弾かれないようにする
もしかしたら触れるやもしれず。
「はっは、そういえば見られてた。今日イチビビり倒した。恨むぞ
……やっぱタバコ臭いとあれかね。一応消臭はしてるんだけどさ」
素直に難題と言われて肩が落ちる。
身長の問題もあげられると、まぁな、と更に肩が落ちる。
でも、名案、との言葉聞けば落としていた肩を上げて
表情を明るくし。
「……あーね? 幽霊と友達とか後は怖いもの知らずじゃん。
うん、透悟の言ってる意味分かった。確かに天才かも」
相手の軽い口調と言葉に気は緩まって
素直に褒めれば、よし、と気合を入れる。
「じ、じゃあ……透悟さん。俺と、と、とととと友達に!
なって……くだ、さい」
体育座りをやめて相手へと身体を向けて
上半身を倒して右手を差し出す。
かみたおしているが、これが精一杯で。
「あ、幽霊にもだめとか言われたらどうしよう」
そんな、弱音が溢れる。
■深見 透悟 > 『面白いけど何処に行くかは肩借りた相手次第なのがなー。
そそ、意識と意識のおしくらまんじゅうみたいになるから、気を強く持つのは大事よ。まあ、そんな機会そうそうないと思うけどさ。
まっさかー、そんな無責任な事出来ないって。生者の人生弄ぶなんて死者には荷が重すぎるわ。
だから試そうとも思わんかったよ、今まで。』
双方同意の上ならまあワンチャン、と笑いながら答える。
基本的に性根が明るい上に死んだときに恨みつらみを抱えていたわけでもない。成仏しないだけの未練はあるが、前提として人に害を与えたいわけではない。らしい。
『悪霊があんなノリで来たら流石に怖いな、わかる。』
ちょっとテンション高過ぎたかもしれん。反省ゴースト。
ただ悪霊なんてそうそう居るもんでもないぞ、とは同じ幽霊のよしみとして言っておきたかったが、
『揉ん……!?ま、まままままじで?
確かに願望がちょろっと洩れてたかもだけど、いや待って、ちょっと待って。
……流石に話がうま過ぎる。カメラとかあるでしょ?
無いの?本当に?……い、い、一旦待って心の準備させて。』
思いもしない提案に挙動不審になる透悟。
高梨の様子からするに冗談では無さそうだが、死んでも青少年の精神はドッキドキである。高鳴る心臓無いんだけども。
一旦保留させて、と心の準備を求める始末。
「幽霊を恨むとは立場が逆転してるような。
タバコ臭いというか、ペースから見るにあんまり我慢出来ないでしょ、吸うの。」
流石にそれはハードルが高いよー、と深呼吸しながら正直に。
まずは減煙から始めるべきだとは思う。そもそも健康によくない。
『おっ?はは、なーにガチガチになってんの。
それじゃ友達というよりさらに進んだ関係になりそうじゃねーの。しかも性別も逆っぽくなったし。
今更今更、もう俺たち……ダチじゃん?』
差し出された右手、戸惑うように辺りを、そして自分自身を見る幽霊。
握手出来るのか、出来ないのか。先程保留にした件も含めて緊張が高まる。
意を決して己の右手を、美子の右手を掴む様に差し出せば。
ふんわりとした風が美子の手の平を撫でることだろう。
■高梨美子 > 「まぁそこを操作されたらまるっきり憑かれてると一緒じゃん
おっしゃ、次に透悟みたいなの出てきたら気合で押し切ってやる
んで、透悟って優しいんだな……いや、今までって何よ。同意しねぇからな」
ワンチャン、との言葉に何する気だよ、と自分の体を抱いてみる
そんな言葉と行動も冗談で、この優しい幽霊に完全に心を開いた。
しかし、次の言葉には、だろ、と。
「反省しろおら」
もし透悟に実態があったなら頭を軽く叩いているであろうと思われて。
「ふひ、ははははは! 透悟お前童貞で死んだんじゃねえだろうな
肩揉むだけだぜ? ふひ、あー……はらいてぇ
告白されても疑いそうだな」
カメラとか疑い出す様子がツボに入ってしまって
腹を抱えて大きく笑った後、目尻に溜まった涙を拭き取って。
しかしまたツボに入ったが
あんまり笑うのも失礼だと喉奥で笑いを噛み殺しながらに笑って。
そうして、笑いを収めたなら。立場逆転に頷いて
「……おう、あんまり我慢すると禁断症状出る
煙草が俺の心の平穏なんだよ」
手が震える、そう付け加えた後。
減煙、との言葉に難しい表情を作る。
でも、友達をお願いする段になってしまえば
そんなのは吹き飛んで。
「いや、だって。初めてだし……緊張するじゃん?
優しくしてほしいし……あ、ちょっとひんやり」
差し出した右手、その先にふんわりとした風が手のひらを撫ぜる。
やっぱり触れられなくて、少し悲しそうな顔になって頭を上げる。
けれども、すぐに気を取り直して笑みを浮かべた
「ありがとな。友達第一号が透悟で良かった」
ふと、あることに思い至る。
「これ、誰かが見てたらオレ一人で喋ってね?」
■深見 透悟 > 『別に美子さんに憑こうだなんて思ってませーん。
同意してくれる相手が居たら取り憑いてみるのもアリかな、って思ったっつー話でーすー。』
いきなり女子に取り憑くような勇気は無い。
興味が無いといえば嘘にはなるが、勇気は無い。欠片も無い。
『ういっす、深く深く反省しときまっす。』
でも多分何も変わらないのだろうという気配が全身からひしひしと。
『肩揉むだけでもこちとら一大事じゃい!
ええい笑いたければ笑うがいい、どうせ童貞だよ!ほっとけ!
童貞のこの世に残した未練のデカさなめんなよ!幽霊にまでなってんだぞぅ!』
こうなりゃ肩じゃないとこ行ったろか、とあまりの笑いっぷりに悔しさが滲む。
どうせこちらの姿なんて見えてない、隙をついてやっちゃうか!?と透悟の中の悪魔が天使と肩組んで唆してくる。
高梨が笑う都度揺れるもんだから、さぞや揉み甲斐があるのだろうな、と。
『まあしょうがないっちゃしょうがないがねー?
フッ、俺という新たな平穏だってあるじゃない。すぐやめろとは言わねっけどさ、少しずつ減らしたら?間隔広めてくとか。』
禁煙外来を紹介できるほどこの辺りの地理に詳しいわけではないし、そもそも喫煙経験はない。
だから一概に辞めろとも言えず、難しいよなあ、って腕組みなんてしたり。
『幽霊に優しくして欲しいって言うのもどーよ?
まーでもこれでめでたく友達第一号が出来たわけだ。
ははっ、どーいたしましてよ。今日はオールでカラオケでもする?』
幽霊だから夜通し騒ぐの得意よー、と自信満面。
むしろ昼間はメチャクチャローなテンションだけども。というか寝てるし。
『うん?あー、平気平気。俺の声普通に誰でも聞こえるから。
見えないのも万人共通。触れるかだけ人による、ってとこ。
だからまあ、スマホのスピーカーで通話してんだなってくらいにしか思われないんじゃない?誰も居ないっぽいけど。』
■高梨美子 > 「へー……取り憑けたら一体ナニするんだろうなー」
助平を見るような、そんな顔で透悟がいるであろう
方向へと棒読みでそう言って。
自分を抱いていた手を戻して、煙草を吸って紫煙を吐き出し。
「反省してねえだろ。除霊するぞおら」
絶対反省してない、とジト目で。
でも、透悟の大声には更に笑ってしまって。
「ふははははは! やっぱ童貞で死んでやんの!」
びし、と指を指して更に劣情を催させるように
揺らしながら大笑いした後。
「でも、透悟が生きてたら俺ならほっとかなかったかもなー
楽しいし、自然体でいられるしで」
まさか透悟が邪な気持ちを抱き始めているとはつゆ知らずに
邪気がない笑みでそんなことを告げる。
顔より性格、とも告げて。
「だろー? 煙草は心の清涼剤なのさー
……うわ、自分で言うか?ま、でも透悟がいれば平穏かもな
でも、煙草の隔角開けたくねぇ」
ぷく、と頬をふくらませる。
難しいと言う様子には、そうだそうだ、と抗議。
「幽霊でも透悟は透悟だからな
うん、友達第一号は幽霊か……新しいな
新しいついでにカラオケ行くかー!」
幽霊と友達にもなれてカラオケにも行くことができる
それが嬉しくて、自信満々な声色の透悟に歌上手いぜ、と自画自賛。
「……それもそうか。今の時代ハンズフリーだもんな
人いないならいっか……んじゃカラオケ行こうぜ!」
ワクワクとした顔でそう告げると腰を上げて
煙草を携帯灰皿に押し込んだなら携帯灰皿をポケットに仕舞う
「あ、カラオケにつくまで話すふりしねえと」
持ったままだった携帯を見てしみじみつぶやく。
そうして、透悟が肩に乗ったのを確認したのなら
いざカラオケ店へと歩き出す。
カラオケ店では、夜通し透悟とはしゃぎ倒して
ノリでツーショットを撮ったとか。
映るかはわからないが、美子にとっては大切な一枚になるのだろう。
■深見 透悟 > 『とりあえず腹一杯まで飯食うかなー……』
死んでから何も食べてないんです。当然だけど。
空腹を感じなくなったのは何だか少し寂しいもの、と予想に反してしんみりした答え。
いやまあ助平なのは否定できないけれど。それはそれ、余裕があるときにするもので。
『やめてー、布にシュシュッとする系は特にやめてー』
消臭除菌ついでに除霊されてしまう、か弱い存在なのー、と反省っ気、ゼロ!
『ぐぬぬぬ……』
笑われるのは悔しいが、そのお陰でお弾みになられてるのが見れるというジレンマ。
はたして美子さんわざとやってるのだろうか、と疑いはじめる透悟である。
『なーにさ、嬉しいこと言ってくれちゃってぇ。
こっそり家まで憑いてっちゃうぞー?』
ほんのさっきまでガチビビりしてたくせに、と流石に苦笑。
まあ姿も見えない声だけの存在だからこそなのもあるのかな、とも。
少しだけ劣情を抱いた事をバツが悪く思いながら、それはそれ、これはこれと割り切る幽霊。下心?肉体が無いのにソンナノアルワケナイヨー。
『実際に美子さんだいぶいい顔するようになったしー?
まあ、ちょっとずつ改善してこ、タバコは。』
あんまり口うるさく言う気もない。しかし高梨が本気で友達作りに挑みたいならその時は確り友達一号として物申すつもりの透悟だった。
『よっしゃー、カラオケだー!
そんな自信満々の美子さんの美声を聞かせて貰おうじゃねーの!』
それじゃあお肩お借りしますね、とスンッと美子の肩へ。
物理的な重さは感じないが、少しだけの悪寒と人の気配を感じ取れるだろうか。
『あんまり大声で話さなくても、この距離ならひそひそ声でも届くっしょ。
しっかし美子さんやっぱタッパあるなあ、生前の俺より高くない?』
普段浮いてるとはいえ改めて美子の身長に驚く透悟。
そのまま視線を下ろせば、わあぉ足元見えなくない?と更に驚いたりしたという。
そして向かったカラオケ店。
散々はしゃぎ倒して明け方には若干グロッキーな声音の幽霊が居たそうな。
ツーショット写真は、やっぱり姿は写せなかったけど、その分多めにオーブ飛ばしといたんで!とは本人談。
ご案内:「第三教室棟 屋上」から高梨美子さんが去りました。
ご案内:「第三教室棟 屋上」から深見 透悟さんが去りました。