2021/12/18 のログ
ご案内:「相談室」に崩志埜 朔月さんが現れました。
崩志埜 朔月 > クリーム色の壁にブラウンのソファ。
木目調のローテーブルには個包装されたチョコレートとクッキー。
ここは個人用の相談室、表には『予約空き』の札。

「少し冷えますね…」

言いつつ暖房のスイッチを入れる。

(……さすがにバレないとは思いますが)

白い指先で温度設定のボタンをポチリ。
省エネの為と他の教室で設定されている温度よりも、ほんの少しだけ高く。
見本となるべき教師が? という葛藤は背筋を撫ぜた寒さに負けて溶けていた。

ご案内:「相談室」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
「あっ、おられますかしら?」

扉の表を見かけまして、そして扉をこんこんっと小さな音。
そしてからりと少し開けまして、ひょこりと斜めに顔を覗かせる小さなお顔。

「――朔月ちゃん・・?」

違ったら怒られるかもと、ちょっとそろりとした感じで、
長い黒髪をさらりと揺らし覗きますと。
おられました。

普通、先生には全部「せんせい」とお呼びしているのに、
崩志埜様には「ちゃん」呼びしている美奈穂なのです。
ぱぁっと澄んだ大き目なお目めを大きくしまして、
陽の気を振りまく、花が咲いたような笑顔を見せるのです。

「入ってもいいかしら・・?」

斜めになったお顔を更に角度を深くして、尋ねてみます。

崩志埜 朔月 >  
「あら……」

小さなノックにどうぞと返事を一つ。
聞こえた声は聞き覚えのあるもので、ややもすると可愛らしい巫女姿の少女の姿が見える。

「いらっしゃい、美奈穂ちゃん。
 誰も居ませんから、どうぞお入りください」

生徒の事は「さん」を付けて呼んできましたが、
「ちゃん」を付けて呼ばれるようになって以来は私も彼女を美奈穂ちゃんと呼んでいます。

「外は冷えますでしょう?
 お茶かココアでもいれましょうか」

幣美奈穂 >  
「あっ、ありがとうございますわっ!」

扉を開けて、中にちょこまかと入ってきます。
背中に大きなニンジンの形をしましたリュックを背負った美奈穂です。
服装はいつも通り、裾が短い行灯袴な巫女服。
加護のおかげで暑さも寒さにも強いのです。

扉を閉めようとしますと、ぶにゃぁ、と言う鳴き声と共に、
閉めるのに抵抗感。
下を見れば、前足をにょきっと開いた隙間に差し込み見上げる
――校舎近くによくいるにゃんこさんである。
オレも入るんや、といった感じ。

「あ、えと・・どうぞ・・」

少し開けてやれば、のそりとふてぶてしく入り込み、お部屋をぴすぴす嗅ぎまわろうとします。
ここ、ちょっとあったかいんやな。
あったかいところを探している野良なにゃんこさんです。
美奈穂、猫社会地位は低めなのです。

「――!
 ココアがいいと思いますわ!」

あまーいココア、大好きです。
扉を丁寧に締めながら、お言葉に嬉しそうに弾んだお声で振り返るのです。

崩志埜 朔月 > 「あら、可愛いお客さんが二人も」

スルリと閉じられそうになった扉の隙間から入ってきた猫さんを見てにっこりと。
小さなその姿を見かけると、棚の奥からペット用の電熱ホットカーペットを取り出してコンセントに繋ぐ。
美奈穂ちゃんにとっても大事なお客様なら、丁重にもてなさなければ。

「ココアですね、私も同じ物にしましょう」

マグカップに粉を放り、電気ケトルからお湯をトポトポ。
猫さんにも何か差し上げた方が良いのでしょうが、ヒト用のミルクは身体に毒だったかしら。

幣美奈穂 >  
口元からお腹に掛けて、そして足と尻尾先が白いバイカラーなにゃんこさんです。
部屋を嗅ぎ終わりましたら、次はソファーの点検。
にょきっと伸びあがり、前足でぺしぺしして心地を確認する仕草。

「あっ、爪だしたらダメですわよ?
 えと・・中々上手にできなくて。
 どうしたらいいかなーって、そう思いましたの」

ソファーに座りリュックを下ろしまして、チャックを開けて袋を取り出します。
手作りにゃんこおやつです。
元は、出汁をとったお魚や鰹節などで、それを乾煎りし乾燥させ固めたものです。

なんやこれ、と置かれましたホットカーペットをぴすぴすと嗅ぎまして。
前足でぱしぱしっ。
すぐに温まらなければ、暖かいところを探しまして・・。
朔月ちゃんの座っていたソファーに乗ろうとするのです。
ここが、エアコンで一番よさそうだとばかりに。

崩志埜 朔月 > 「お気に召さなかったみたいですね……
 美奈穂ちゃん、こちらの猫さんのお名前をお伺いしても?」

一瞥しただけでそっぽを向かれたホットカーペットに苦笑しながら
猫用のおやつの為に小皿を取り出す。
カーペットも含めて、迷い込んだ子猫の為に用意した物ですが、
捨てずにいると役に立つ事もあるというもの。

マグカップを二つ手に取って振り返れば自分の座っていた所には先客が。

「猫さんのお邪魔をするわけにはいきませんね……
 私もそっちに失礼しますね」

来客用のソファに腰かけ、机の上に広げたままだった書類に気づく。
学年別の科目平均成績や出席率の推移と言った職員向けの資料。
閲覧禁止というような物ではないけれども、お客様が見て楽しい物でもないでしょう。

――仕舞っておきましょうか。

幣美奈穂 >  
「えと、クロとかにゃんごろーとか皆様お好きに呼んでおられますけれど・・。
 わたくしは、飯田左膳聡次郎ちゃんって呼んでおりますの」

暖かくなってきたら気に入るところなのでしょうが、
残念ながら、にゃんこさんも野良で知らず。
そして美奈穂も体質で壊してしまうので、お家に電化製品がないので
それがホットカーペットと判ってなかったり。
ソファーにスコ座りしまして、後ろ脚を上げてお腹をざーりざーると舐めていたにゃんこさん。
よんだ?、ばかりに顔をあげるのです。

こちらに座るというので、座るところをずらして並んでお座りできるようにと。
ちなみに美奈穂、草履をぬいで正座でお座りしております。

「わぁ。ありがとうございますのっ!」

マグカップ、両手で受け取ります。
ふーふーふーっと、息を吹きかけ冷ますように。
そして待ちきれずにくぴっと唇を当てますと、あちゅいっ、とすぐに離れちゃうのです。

紙、がさりと動きますと。
にゃんこさん、書類に前足を伸ばして肉球で抑えようとするのです。
動くのに反応して、これ、オレのやで、といわんばかりに朔月ちゃんを見あげるにゃんこさんです。

崩志埜 朔月 > 「飯田……聡次郎ちゃんですか」

随分人馴れしていますが美奈穂ちゃんの飼い猫というよりもボス然とした振る舞い……
野良猫さんでしたらホットカーペットも分からなくても不思議ではありません。
温まってきたならその内自らそちらに移られるかもしれませんし、そのままにしておきましょう。

「あっ……大丈夫ですか?
 ゆっくり、冷ましながら頂きましょう」

短く聞こえた悲鳴のような『アツイ』に気遣うような
熱いのでお気を付けくださいと口添えするべきだったか。
チョコレートもどうぞ、とボウルを少し寄せて見る。

「あら……聡次郎ちゃんもみんなの成績が気になるのでしょうか」

コピーなので最悪破かれてしまって困る事はないけれど、
引っ張るような素振りを見せるとタシタシと肉球で次々に抑えられてしまう。
取り上げるような事はしませんが、少し楽しくて聡次郎ちゃんと戯れています。

幣美奈穂 >  
呼べれると、お腹を嘗める顔をあげまして。
よんだ?、というお顔をするのです。

「時々、教室に入ってくるのですけれど・・」

美奈穂がいるのを見かけて、ついてきた野良にゃんこさん。
野良の割に毛並みはつややか、ブラッシングとかしてあげてるからです。

「はい・・大丈夫ですわ」

両手でマグカップもったまま、ふーふーふーっと慎重に息を吹きまして。
そしてちょっぴり飲みます。
まだ熱いのですが、甘みの強さにぱぁっとお顔がはれます。

「ありがとうございますの・・」

カップを置いた隙に、小皿にざらざらとにゃんこさん用おやつを入れておきます。
そっちを見るにゃんこさんですが。
引っ張られかけると反射的に肉球で抑えるのです。
うなぁご、と自分のものと主張しますが、
美奈穂がチョコを取ると・・それもオレのだと追いかけようと、のびーんと前足を伸ばしかけ。
でも紙が引っ張られますと、やっぱりこっちと、独占欲多めなにゃんこさんです。

にゃんこう防戦ですが、小皿を指先で押して近づけてあげますと。
そっちもと首を伸ばして匂いを嗅ぐのです。

崩志埜 朔月 > 「アニマルセラピーというものもあるくらいですし、
 聡次郎ちゃんがいるだけで教室の雰囲気もやわらぎそうですね」

紙片を巡って目移りしがちな聡次郎ちゃんと遊びながら。

(……勉強に集中できるかといえば難しそうですね)

ついつい目で追ってしまって手にも付かないでしょう。

「ところで美奈穂ちゃん、今日は学校はお休みのはずですが、
 何かお悩みでもありましたか?」

にゃんことテーブルを挟んで繰り広げる攻防戦の途中、私も一つクッキーの袋を開けて口に運びながら。

幣美奈穂 >  
「そうですの?
 そうですかしら?」

はにゃりと少し小首を傾げさせます。
この島に来まして4年目、授業中だも教室に入ってきて、膝に乗ってきたり机の上で寝そべったり。
にゃんこさんにそうされますのも慣れてしまった美奈穂なのです。

別の紙を引かれたら、そっちもオレの。
別のも、これもと。
動くのに合わせてソックス前足をてしてしとするのです。
小皿に顔を近づけまして、かりっと目を細めて頂いても、
紙の音に反応するのです。

ふーふー、くぴりっ。

「あのねなのです、朔月ちゃん。
 えと・・必殺技って、どういうのがいいのかというのと・・。
 あ、あと、来週には連続家宅侵入するサタンズズロースさんを捕まえますの。
 どうしたらいいかと悩んでおりますの・・」

カップを置いて、指をおりおり。
先月のお祭り中、『Tokoyo Ultimate Battle Stage』というので、9戦も申し込まれ。
勝率は1勝8敗――最後のアムール虎のママさんは置いておいて、ペットのわんこさんやにゃんこさん相手。
勝った相手は、うさぎさん一羽相手のときのみだったのです。
あともうちょっとが届かない――と、必殺技を考えているのですが、いいのが思いつきません。
あと、連続家宅侵入犯はお友達の冗談を本気で捉えて、捕まえようとして2年目なのです。
影も形も噂も聞かず、捜査が手づまりなのです。