2022/07/28 のログ
セレネ > 己のハグを喜んでくれたらしい。
良かったと蒼を細めれば、教師なのかと問うてきた幼い声。

「…いいえ?一度は教師になろうか悩んだ身ですが、今は生徒ですね。」

他者に教えられる程の知識は持ち合わせている…と自負してはいれど。
生徒としての身分を望んだのは己自身だ。

――潤んだ茶、色付いた頬。
幼い言動、そして顔つきだが、決して未成熟ではないと思える艶やかさ。
己の頬に触れる彼女の花が、何とも擽ったくて。
ふふ、と笑いつつ、元気になったその花を柔く指先で触れてみた。

紅李華 >  
 
「真的?
 小姐姐、すっごくオトナみたい。
 嗯――人家ね、せんせーなの」

 おねーさん、本人よりずっと、せんせーみたい。
 むふー、だっこもきもちいーし――。
 あ、もしかして、おねーさんでもないのかな?

「――んぁっ」

 くすぐったい。
 けど、なんだか、じーんとした、かも?

 ――甘えるように抱きついたまま、花に優しく触れられると、無垢な言動に似合わない、色のある声が零れる。
 声が上がると同時に、女性に抱きつく手にきゅっと力が入った。
 

セレネ > 「…あぁ、良くそう言われますね。」

見た目よりずっと達観している、大人っぽい。
なんて、今までよく言われてきた事。
彼女が先生だとの言葉には、そうだったのですか、と
ややわざとらしいような声を上げて。

「――あら。」

彼女の艶のある声に、嗜虐心が擽られた。
普段弄られがちな立場にある己。こういう時くらい、逆の立場になりたい。
彼女が抱き着く力が強まるのを知った上で、
その頭の花を指先でつついたり、柔く扱いたりして感触を、
彼女の反応を伺おうと。蒼には興味と嗜虐心が滲む。

紅李華 >  
 
「是这样子――ぁふっ」

 ふえ、また変な声でちゃった。
 でもおねーさんの指、くすぐったい――

「ひぁ、んっ、ん、ぁっ」

 くすぐったくて、むずむずする。
 あたまのおくが、じーんってしちゃう。
 へんな感じ――なんだろ、これ――

 ――触れられる度に、艶のある声が零れる。
 小刻みに体が震えて、そのたびに手に力が入った。
 その様子はまるで、くすぐったがってるというよりも、性感を得ているように感じるかもしれない。
 

セレネ > 瑞々しく生える李の花。
黒と茶の髪に映える、白い色。

『――可愛い』

浮かぶ笑み、紡ぐ言語。
彼女が紡ぐ声は痛みや苦痛を訴えるものではなく、逆に艶がある声。
だからこそ、これはこのままで良いと思うものだった。
ただ、手に力が籠る辺り素直に受け入れている訳ではない可能性もある。
一頻り彼女の反応を楽しめば、手を花から離して。

「ごめんなさい、貴女の反応があまりに良くて。
つい意地悪をしてしまいました。」

肩を竦め、悪かったと告げるよう。
彼女に理由を告げるだろう。

紅李華 >  
 
「――ぁぇ」

 おねーさんの手がはなれちゃった。
 『ごめんなさい』?
 いじわる――?

「はふ――やめちゃうの?」

 なんだか、頭の奥がじんじんする。
 おなかの奥がむずむずしちゃう。
 くすぐったくて――きもちよかったのに。

 ――髪の隙間から、潤んだ瞳が覗く。
 息はほのかに荒く、顔色は上気して、声は甘えるように蕩けていた。
 見上げる瞳は、未知の感覚への好奇心と、期待に染まっている。
 頭の花は、微かに甘く匂いが漂う。
 

セレネ > 彼女にとっては、己の行動は”お預け”だったのだろう。
やめてしまうのかとの言葉と、潤む茶色には、些か刺さる気持ちはあったものの。

「ごめんなさいね。貴女を煽った…
いえ、変な気持ちにさせたのは悪い事だと思うのですけれど。
”こういうの”は、貴女の好きな人とした方が良いのでしょうし。」

鼻に漂う香りは甘い花のもの。
それでも流されないのは、己に大事な人が居るからだろうか。
蒼をシルバーの指輪に一瞬落としては

「――そうだ。私、ケーキを焼いてきたのですが、もし良ければ食べてくれます?」

パン、と軽く手を叩いて己が持って来たケーキを示した。
話題を変えるよう、明るく。

紅李華 >  
 
「『スキナヒト』?」

 よくわからない。
 おねーさん、優しくてあったかくて、好きだけど――ちがうのかな?
 それに『コウイウノ』って、なんだろ――

「――けーき?
 人家がたべていーの?」

 おねーさんが持ってきたけーきは、甘い匂い。
 とーぶん! おかし!

 ――不思議そうに首を傾げていたが、ケーキと聞けば急に眼を輝かせる。
 話題変更には無事に成功したようだった。
 とはいえ余韻がない訳ではないようで、時折、むず痒そうに体を身じろがせてはいるが。
 

セレネ > 「そう。好きな人。
家族や、友人とは違う…うーん。
言語化するのは難しいのですが、特別な人…とでも言いましょうか。」

男女のあれこれについて明確にどうこう言える程の知識も経験もない。
何なら、黄緑色の彼も目の前の彼女と同じような立場なのだ。
どう言えば良いのか、己すらも分からない。

「――えぇ。
仮に誰かが食べても酷く怒られるものでもないですし。
美味しく食べてくれるのなら誰でも良いのですから。」

特定の誰に、とするのならその者の家へ直接贈るなりすれば良い。
美味しく食べてくれるのなら、作った身としてはそれが一番嬉しいのだ。
己が持って来たケーキの箱を開け、ふんわりとした苺のクリームホールケーキ一人分の量を
ナイフで切り分け皿に取っては
ケーキフォークと共彼女へと差し出すだろう。

紅李華 >  
 
「是这样子――なんだか、むずかしいね」

 とくべつなひと――よくわからない。
 どうなったら、『とくべつ』なんだろう?
 『とくべつ』のてーぎが――いまはいっか!

「太好了!
 けーき好诱人!」

 おねーさんのけーき!
 いただきます――

「――――っ!
 非常好吃!」

 すごいすごい!
 哥哥のけーきよりおいしい!

 ――ケーキを食べると、全身を震わせて感動し、フォークを持ったまま、両手をぶんぶんと振って全身で美味しさを顕していた。
 その表情は、一目で『もっとたべたい』と訴えているのが分かるくらいに、分かりやすく輝いているだろう。
 

セレネ > 「あぁ…そうですね。難しいです。」

何を以て特別なのか。それは人それぞれだ。
だからこそ説明もしづらいのだが…。

「…ん、ケーキ、お好きなのですね?」

彼女の雰囲気を察するに、甘いものは好きらしい。
良かったと思う反面口に合うかどうかはやはり不安要素。

「……。」

暫しの無言。
ケーキを口に運んだ顔、それが嬉しそうに綻んだ。
何なら身体でも表現している。酷く可愛い。
余りに可愛らしくて、彼女の頭をそっと撫でようとしながら

「まだありますから、ゆっくり食べて下さいな。」

紅李華 >  
 
「好了、好了!
 えへへ、小姐姐、すごいね」

 ずっと哥哥の作るのが一番おいしいっておもってた。
 でも、哥哥のケーキより、おねーさんのケーキのほうがずっとおいしい!

「あむ――叫、えっと。
 人家、李華、りーふあ、ホン、リーフア!」

 ゆっくり、ちゃんとお名前おしえる!
 じこしょーかいは大事って、ある學姐が言ってた!

 ――はしゃぎながら、ケーキを切り分けてもらうのを待ちきれないと言うように、よだれでも垂らしそうな様子で待ち構えて。
 食べればまた、口の中いっぱいまで頬張る。
 そして、もごもごと食べながら、やっと自己紹介。
 クリームを頬や口元にくっつけたまま、日本語に寄せてゆっくりと名前を発音した。
 

セレネ > 「凄い…?いいえ、私は凄くなどないですよ。」

お菓子の腕も、きっとまだまだ己の師には程遠い。
けれどそれでも美味しいと言ってくれる人が居るのは嬉しいし有難い事だ。

「…やはり、貴女が李華さんだったのですね。
私はセレネと言います。」

その幼い声と、拙い日本語と。
それは一度聞いた覚えがあった。落第街の一画で聞いた、
植木鉢に咲いた花に録音された声。
恐らく問題ないかもしれないが
彼女に聞き取りやすいように、己もゆっくりとした発音で名を告げる。

新しく切り分けたケーキを頬張る彼女の口元に、クリームがついた。
それをクスリと笑いながらもティッシュを手に取りそっと拭うとしよう。

紅李華 >  
 
「对?
 嗯――せれね?」

 あれ、どこかであったことあるのかな?
 まーいっか!

「せれね!
 真厉害!
 嗯――とってもすごい!
 あーう――とっても、いーひと!」

 ――口元を拭われて、嬉しそうにはしゃぐ。

「せれね、ガクセー?
 じゃあ、嗯、また、あえるね?」

 ――きらきらとした目で、袖を指先で摘まみ。
 これから仲良くなれるだろう、という期待いっぱいに。
 

セレネ > 「そう、セレネ。
…もし言い難かったら、言いやすい渾名とかでも構いませんからね。」

偽名でこれなら、己の真名は彼女には言い難いのだろうな、なんて思いつつ。
不思議そうに首を傾げる彼女には、何でもないよと首を横に振って。

「――そう。ありがとう。
貴女もとても良い人だと思いますよ?」

緩く首を傾げては、とりあえずそう告げておく。
少なからず、現状悪い印象は受けなかったので。

「えぇ、学生ですよ。
――機会があればまた会えるでしょうね。」

己と仲良くなれるだろう、そんな期待を沢山込めたキラキラした茶。
それを受けながら、優しく微笑んで頷く。
それこそ講義なり保健室なりで会う事は出来るだろう。

紅李華 >  
 
「えへ――せれね、喜歡你!」

 せれね、とってもキレイで、いいこ。
 本人より、おねーさん――だよね?
 ――どっちでもいっか!

「せれね、せれね!」

 なまえを呼ぶと、うれしくなる。
 あたらしいおともだち、なれるといいな!

 ――そして、彼女の傍にすり寄って、子犬のように懐くのだ。
 学園のチャイムが響くまで、そうして、ケーキを食べながら、存分に甘えさせてもらう事だろう。
 

セレネ > 月色が光に反射して、透き通り淡く輝く。
尚、年齢については己からは告げる気はない。
彼女が己を年上と思っていても
それは今の所は己には知らぬところだ。

「――はぁい、なんでしょう?」

蒼を細め、彼女が呼ぶ声に首を傾げる。
小さな子のよう、懐いてくれる彼女。
ともすれば動物のようにも見えてしまうかも。
甘えて来る彼女を嫌がる事なく、
優しく頭を撫でながら、チャイムに呼ばれてしまうまで
存分に甘やかしてしまうのだろう――。

ご案内:「第三教室棟 保健室」から紅李華さんが去りました。
ご案内:「第三教室棟 保健室」からセレネさんが去りました。