2022/10/10 のログ
ご案内:「第三教室棟 屋上」に追影切人さんが現れました。
ご案内:「第三教室棟 屋上」に紅李華さんが現れました。
追影切人 > 「ハァ…くっそダルい…。」

ダルいのは今に始まった事でもないけれど。
警備部の服装にジャケットを着込んだ格好にて、屋上のベンチにだらしなく体を預ける男が一人。
夕方辺りから警備部のお仕事が入っているが、それとは別の”仕事”も入れられそうで面倒臭い。

「…補習の類も面倒だしな…もういっそ留年とか中退でもいいんじゃねぇか?」

異能の授業はさっぱりだし、魔術に関しては追影の適性は著しく低い。
愚痴でも零したくなるし、やる気がなくなる程度には勉学の成果はいまいちだ。
むしろ、毎度進級できるかどうかの瀬戸際と言った方が正しいだろうか。

「…まぁ、それよりやっぱ義手だな…義眼も、とまでは言わねぇがやっぱ片手じゃ不便だわ。」

軽く、肘先から無い左腕の袖口をぷらぷら揺らす。
目下の所、悩みといえばこれが一番大きなものだろうか。

紅李華 >  
 
「好一朵茉ー――あ」

 おひさまとのんびりしよーって、おくじょーにきたら、先客がいた。
 んー、図書館にいたひと!

「你好、嗯、きりひと!
 なにしてるの?」

 ぐったり、なんだかげんきなさそう。
 ちゃんとごはん、たべてるのかなー?
 

追影切人 > 「…あァ……?…ありゃ、お前は…あー…んー…。」

覚えのある声が己の名前を呼べば、そちらへと胡乱げな隻眼を向けてから目を細める。
記憶力が極端に悪い、という訳ではないが一瞬、誰だコイツ?と、思いつつ若干思い出すまでタイムラグ。

(…あぁ、そういや前に図書室でバッタリ会った…。」

「…あーと、紅李華……で、いいんだっけ?」

正直、自信は無いようで若干首を傾げつつ。矢張り一度しか面識が無いと直ぐには思い出せないらしい。
相変わらずの白衣姿に伸びっぱなしの頭髪と…左右の頭の花が特徴的だ。

「…あー、夕方から警備部の仕事だから、それまでは適当に時間潰しってやつ。人が多い場所はダルいからここに来た。」

ちなみにぐったりしているのは、まぁ単純に気だるいからであり健康状態は特に問題は無い。
ちなみに、この男…普通に2、3日飲まず食わずで過ごす事も平気である。
健康状態は今は良好でも、健康的な生活をしている、とは言い難いのであった。

「…んで、そっちこそこんな放課後に屋上とかどうしたよ?気分転換でもしに来たか?」

紅李華 >  
「好的、李華!
 んえ、けーびぶ?
 なんだかたいへんそう」

 けーび、警备、かな?

「人家?
 人家はねー、えっと、にっこーよく?」

 で、あってたかな?
 

追影切人 > 「警備部だよ、風紀委員会の部署の一つ…って言やぁ一応分かるか?
こう、建物とか施設とか、あとは多分特定人物の護衛?とかもたまーに入るけど、まぁんな感じの仕事。」

と、簡潔?かは分からないがそう彼女に説明しておく。
あちらが理解してくれるかは分からないが、何度も説明するタイプでは無く。

「…頭に花が咲いてるからじゃねーよな?…最初、飾りかと思ったんだがよ。」

実際、今こうして改めて観察してみると、何か直接頭から花が生えてる、咲いてる?ぽいのだ。
初見やパッと見では意外と気付かないように思える。
そういや、彼女は白衣を纏っているという事は、研究職か何かだろう。丁度良いから聞いてみるとする。

「――そういや、李華。お前、白衣からして確か研究職だよな?…義肢装具関係の奴に心当たりねぇか?」

彼女の専門分野については、初対面の時に聞いたかもしれないが、この男の記憶力だと多分そこは抜け落ちている。
肘から先が無い左腕を、軽くそちらへと緩やかに振って見せつつ駄目元で尋ねてみようかと。

(――全然分野が違うとしても、多少なり心当たりがありゃ御の字ってやつだわな。)

紅李華 >  
 
「ふんふん、やっぱり警备なんだ」

 へんなヒトとか、あぶないものとか、けーかいするお仕事、なのかな。

「对、さいてるよー?
 人家のおともだち」

 だからにっこーよく!
 おひさまでほかほかすると、とってもきもちーの。

「――んえ?
 んっと、ぎしゅがいーの?
 それくらいなら、ばいよーして、つくれるよ?」

 んー。
 おててがなくなるひとって、ぎしゅのほーがすきなのかなぁ?
 

追影切人 > 「んー…まぁ、そんな感じだわな。」

多分伝わった?ぽいので相槌を適当に打っておく。あと、頭の花はやっぱり咲いているものらしい。
お友達、という感覚は男にはさっぱり分からないが、当の本人が言うのならそうなんだろう。

「そうか、まぁ日に当たるのは健康がどうのって言うしな。」

多分健康に良いと言いたいらしいが、そこはよく分からんので暈した模様。
と、どうやら培養出来るらしい…が、そこについては前に何か言われた事があった。思いだすように間を置いて。

「いや、俺は別に生身だろうが機械式だろうが生体式だろうが拘りねーんだがよ。
例えば、俺の体細胞から培養した場合――あー、怪異因子が”再活性”する可能性があると無いとか。
俺が左腕を落としたのは、そもそも怪異因子に侵食されてどうしようも無かったからだしよ。」

と、説明するが実際は、相手の油断を誘うのと邪魔だから自分から切断したのだけど。
どのみち、侵食された部位は手遅れで、あのままでもじわじわと侵食は続いていたから切断がベストだった。

「――つぅと、その線で行けば目玉も培養が行けるのか?」

ぶと疑問が過ぎったのか、己の左眼を覆い隠す眼帯を右手の指でちょいちょいと示して。
ただ、左眼については”戒め”の意味もあり生身の目玉は考えていない。
そちらは、まず義眼にしておこうと決めている。可視タイプの高性能なら楽ではあるが。

紅李華 >  
 
「ん、ん、んー」

 かーいいんし、とかはよくわかんないけど。
 たぶん、なにかびょーきとか、いでんしいじょーみたいなの、かな。

「嗯――没有、目もさいせーできるよ。
 でも、手よりはたいへんかも」

 脳神経と繋げるのにちょっとむずかしい。

「嗯、その、「かーいいーし」があるから、さいせーちりょーはむずかしーの?」

 どんなのかはわかんないけど。
 細胞からあたらしー手を作っても、そのいんしがあったらだめなのかも。
 

追影切人 > 「あーー、その因子が何と言うか癌細胞?みたいなもんでな。
健常な細胞を侵食して怪異っつーか別のモンに強制的に変えちまうんだよ。
俺が左腕をすっぱり切って、その変質した部分は除去したが、まだ因子が微量でも残ってる可能性がある。
だから、俺の細胞を使って生身の腕を…っていうのは見送りになってる。
そんな訳で、まぁ機械でも生体式でも何でも良いんだが義手を探してる訳よ。」

と、馬鹿な男にしてはぺらぺらと語りつつ。まぁ殆ど聞いた話というか受け売りなのだが。
目に付いては、矢張りというか再生は可能らしい。脳神経に接続なので難易度は高そうだが。

「そうか。まぁ目玉に付いては最悪、普通に義眼嵌めこんでもいいしな。
けど、腕が片方ねぇのは不便だから、まぁ優先してーのはこっちなんだわ。」

あくまで目玉より左腕が優先。生身の腕を培養は可能でも出来るだけ見送りたい、と。
まぁ、中々我儘なアレだとは思うが、男としても怪異因子にまた侵食は御免なのだ。

紅李華 >  
 
「是的、がんさいぼう、んー」

 けんじょーな細胞のきりわけして、げんせん――んー、できるけど、じかんかかっちゃう。
 はやくほしーなら、ぎしゅなのかなー?

「んっと、きりひと、いますぐほしーとか、そんなかんじなの?」

 つくるのはむずかしくないし、どーいうのがほしーとか、聞いてもできるけど。
 

追影切人 > 「大元は切り離したから、生身の細胞で培養も行けるかもしれねーけど、万が一って事もあるらしいわ。
まぁ、そう聞いただけで実際はどうなのかはやってみねーと何ともだけどよ。」

少なくとも、自分の肉体に怪異の因子が微量でも残っていれば、また侵食が再発する可能性は低くないという事。
李華が口にするように、細胞を厳選して慎重に事を運べば不可能では無いだろうが…。

「そうだな、警備部とは別に”バイト”もあるし、出来る限り早めに欲しい所ではある。」

そこはなるべく早めがいい、という意見。義手について内容は特に問わないが。
「まぁ、仮に機械式だった場合は何か仕込み武器…刃物の類とか欲しいくらいだわなぁ。」と。
生体式だった場合は、まぁ仕込み武器は難しいだろうから生身の腕くらい動けば問題や不満は無い。

紅李華 >  
 
「好的、それなら、できなくも、ない?」

 ちょうど、きちょーなサンプルから試験製造したのがあるし。

「んー、ん、これ、つかってみる?」

 ――白衣のポケットから出て来たのは、真銀で作られた特殊なケース。
 そこから李華の手の平に転がり出たのは、青い色の小さな植物の種。
 『闘争の種子《ストラグルシーズ》』の変異種を元に試作された『共生する種《スナグラップシード》』。
 寄生主の生物学的不調や、損傷、欠損などを補填したり、再生を促しつつ、宿主と共生して成長する、李華の開発した新種の植物だ。
 

追影切人 > 「…あ?出来なくもないっつー事は何かお前の方でツテとかでもあんのか?」

首を傾げる。てっきり、それ方面の研究者か何かの紹介程度かと思っていたのだが。
彼女が白衣のポケットから何かを取り出せばそちらへと不思議そうに隻眼を向ける。
何やら銀色の特殊な感じのケース…と、そこから彼女が手のひらに取り出した青い…植物の種?

「…よく分からんが、その青い種?っぽいのが腕の代わりになんのか?
副作用とか、注意点とかその辺りもありゃ今の内に聞いて置きたいんだがよ?」

と、繁々と青い種を見つめながらも、副作用や注意点など、そちらも気にする辺り。
やっぱり馬鹿ではあるがただの馬鹿ではなくそれなりにちゃんと考えてはいるらしい。

紅李華 >  
 
「对对、かわりになる――おもう!」

 かくしょーはないよ?
 だって、つくったばっかりだもん。

「んとー、おなかがへりやすくなるかも?」

 ふくさよー、あんまりおもいつかない?
 わるいことは、あんまりないとおもうけど、どうかなー?
 

追影切人 > 「ん~~…。」

少し考えるように、少女と手の平の青い種を交互に眺める。
思う、という事は”確証は無いがおそらく大丈夫”と言いたいのだろう。
つまり、治験などは十分にまだ出来ていない、という事だろうか?

(――つぅと、実験サンプルも兼ねてるっつー事になるな。そりゃ別に良いんだが)

実験動物扱いされるのは”今に始まった事ではない”。ある意味で現在進行形でもある。
副作用に付いては、どうも空腹作用が強くなる?っぽい感じだが、そのくらいなら問題は無いか。

「――ま、いいか。それが手っ取り早そうならそれで行くわ。」

と、結局試すことにしたが、その種はどう使えばいいのだろう?埋め込むのか?飲み込むのか?

紅李華 >  
 
「对、たぶんはやい」

 きっとすぐに根を生やして、せいちょーするはず。

「んっ、きりひと、手!」

 断面がみえないと、植えられないー。