2020/09/26 のログ
ご案内:「部室棟」にエルザさんが現れました。
エルザ > 各部活動への挨拶回りを軽くして
姿が見えなかった中小部活動へは学園祭に向けての出店や催し物への参加を願うチラシを挟み込んだり代表者へメールを送ったりした。

エルザ・エルザ―ドリィ・エルザスは、ゆっくりと……しかし、迷いなく仕事を熟す。
地味な仕事こそ相応しいとも自負している。
特に華美な装飾もなく、アクセントになるような細かさもない紺色の制服ではあるが、
どこか存在感のようなものがある女性である。
彼女の感じる自負は、その存在感との天秤の釣り合いを指しているのかも知れない。


「後は、この辺りの広告とか更新出来てるかチェックしてから帰ろう」

式典委員会の仕事は、準備八割とも言えるような仕事だ。
地味である。
故に、覚えたばかりの新人は仕事をやり漏らしてたりする。
そのチェックだ。

エルザ > 昼過ぎにもなれば、午後の仕事だと
この中央区からはやや喧騒が遠ざかるのもあってのんびりとした空気が流れている。

「うんうん、今年は割とみんな真面目な子かな。
 同じ一年の先輩としては鼻が高い」

毎年、進級するには単位が足りない来期講座を履修しなおせばいいところを他の講義を取る。
そうして、単位不足で留年を続けていた。万年一年生。

「うん? でもこれここ誤字があるってことは……」

液晶ディスプレイの広告板に専用の接続ケーブルを繋いで、
自身の持つ端末で、広告データの版数を確認する。

「やっぱり……バージョンが古い」

思わず、目を逸したくなった。
これは真面目な上級生たちが知ったら新人たち起こられるだろうなあ、と苦笑する。