2021/11/10 のログ
ご案内:「弓道場」に弓倉麻久良さんが現れました。
弓倉麻久良 > 弓を射る前に正座を行い心を静めた後、
弓と矢を手に取り的を見る。
大丈夫、自分なら出来ると心を落ち着かせ、
基本である射法八節をしっかり心の中で思い返し……

「……」

まずは正しい姿勢、
足踏みから。
足を開き、姿勢を整えると次は胴造り。
弓を左膝に置き、右手を右の腰あたりに。
そして、右手を弦にかけ左手を整える弓構えへ。
そのまま静かに両こぶしを頭の上の高さまで持ち上げる打起こし。
そして、ゆるりと左右均等に引分け十分に引き絞る。
十二分に引き絞り、後は射るだけの体勢、会へとなると、
後は呼吸を整え心身統一し、
矢を離し、離れ――射へと移行するのだが――

「……」

緊張で中々うまくいかないようで、
硬直したように見えるだろう。

弓倉麻久良 > しかし、悲しいかな。
人の力というのは有限であり無限ではない。
引き絞り力を込めた体勢をずっと維持し続けるのは至難であり、
生憎それができるほどの能力は私にはない。
さらに言えば、わずかに手に汗を握りそうになっている。
つまり何が言いたいかというと……
このままでは万全に至る前に指を離さないといけないのだ。
時間があっても万全になる可能性もまた低い訳なのだが。

「ふっ……!」

焦りを抑え、それでもなんとか最低限整えて、
気合いを込め矢を放つ。
矢はまっすぐ的へととんでいく。
それでも私は姿勢を崩すことなく残心にて矢があたるのをみる。
矢はぐんぐんまっすぐ飛び……
的を外す事になる。
結局のところ、心の揺らぎが射に影響し、
射線がちょっと斜め下にずれた結果である。

「あっ……!」

やっぱりという気持ちもないではないが、
思わず声をあげてしまうほどには……
私にとって恥ずかしかった。

ご案内:「弓道場」に毒嶋 楽さんが現れました。
毒嶋 楽 > 「へぇ~、弓道場ってこうなってんのね~
 そういや昔通った中学にもあったな、部員でもないからあんま近寄らなかったけど」

ふわふわとした足取りで弓道場を訪れた男が一人
風紀委員の制服は委員会街に置いて来た毒嶋 楽である
お仕事の気分転換に散歩でもと思い立ち、気の向くままに足を運べば辿り着いたは様々な部室や部活の活動場所が集まる地帯。
これといって目的もないけれど、何となく見てみるかと真っ先に足が向いたのが弓道場だった。

「おっ、ドンマイドンマーイ。
 そんなの引ける時点で俺ちゃんよりよっぽど凄いじゃないの~」

今まさに的を射止め損なった少女へと呑気に声を掛けてみたり。

弓倉麻久良 > 「ふぁ!?あ、え、あ、ありがとうございます……?」

がっくりしながら気を取り直してと思った矢先賭けられる声に、
思わず変な声が出た。
え、え、誰と思いながら、
制服をみると確か風紀委員、
あれ、私何かしたっけなんて思いながらも、
ドンマイと声をかけてくれたあたり、悪い事はないだろう、
とにかくお礼、お礼いわないとと思ったら思わず頭を下げていた。

「私はまだまだで……
 い、いつもはちゃんと的にはあたるんですよ……?」

そして、ちょっと照れて頬を指でかきながら、
ちゃんとしっかり当てた所を見せたかったですというかのように、
あはは、と力なく笑う。
なお、的中した試しはない。
いつも的には中るのにずれている。

毒嶋 楽 > 「あ、これ声掛けちゃマズかった系?
 そんなことない? 良かった~、やービックリさせちゃってごめんねぇ~」

若干取り乱したような言動の少女に、慌てて辺りを見回す楽。
発声厳禁とか、そんな張り紙がどっかにあったかなとか思わず探してしまう。無かったけど。
どうやら単純に驚かせてしまっただけと知り、ほぉ、と溜め息を溢してから頭を下げる少女へとヘラヘラ笑いながら首を振る

「やー、傍目に見ても的外してがっくりしてたもんだからさ、つい。
 まああたる日もありゃ外す日もあるもんでしょう?違う?
 違ったらごめん、俺ちゃんあんま武道とか詳しくなくって」

ヘラヘラ笑いながら頭をかいて
改めて弓道場を見渡したのち、視線を少女へと戻す。
少し照れた様子が何だか眩しくて目を眇めつつ。

弓倉麻久良 > 「いえ、その……あまり声をかけられるのになれてないもので……」

えへへ、すみませんといいつつ、視線が泳ぐ。
が、すぐに視線を男……楽の方へと戻し、

「確かに、
 当たる日もあれば外れる日もある、違いないですけど……
 そうですね。
 なんといいますか……」

思ったよりも言葉にするのが難しくて、
ちょっときょどきょどとしながら、

「弓を引き矢を放つ瞬間に、
 自分でもこれではだめだ!
 と思うほどに雑念が入ってしまって……
 心身統一して心を落ち着け、
 的を射抜く事に集中しないといけないのに。
 それが出来てない瞬間って……その……
 ただ外すよりも恥ずかしいんですよね……」

真っ赤になってちょっと俯きながら、
変でしょうかなんて問いかけるように微笑むのだった。

毒嶋 楽 > 「なるほど、キミ個人の問題だったわけか。
 そりゃますます悪い事しちゃったな、ごめんごめん。」

いまいち本気で謝ってるのか分からない緩い顔で小さく頭を下げる。
なお本人は割と真摯に謝ってるつもりではある。本当に。

「ほう?何と言いますかー?」

言葉を選んでる様子の少女―麻久良を見て、小首をかしげて続きを待つ。
特に急かすわけでもなく、にこやか……というにはちょっと不健康そうな顔で手にした弓や弓道衣を珍しそうに眺めながら。

「ほうほう、雑念が。なるほどな~?
 んんー……変じゃあないとは、俺ちゃん思うけど……
 そもそもさ、的を射抜く?のに、雑念ってそんなに邪魔かな?」

真っ赤になってしまった麻久良に、なるほど自分は恥ずかしい瞬間に立ち会ってしまったのか、と今更ながら察して。
ますますます悪い事したなあ、なんて反省しながらも、素人観点からの思い付きを口にした。

弓倉麻久良 > 「気にしないでください、
 特に悪い事ではないというか、
 たまたま私がそうだっただけで。」

だから心配いりませんよ?
とパタパタと左右に弓を持っていないほうの手を振って

「えっ?」

思わぬ言葉に首をかしげる。
雑念が邪魔かなという問いに対し、
どうなんだろうと真剣に考える。

「……う、うーん……
 普段持つ分にはいいんじゃないでしょうか。
 上手な人なら雑念があっても大丈夫なのかもしれません、
 でも……
 私は雑念が入ると、
 今みたいに大きく狙いから反れちゃうから……
 それでは失敗と同じなのではないかなって思うんです。」

一つ一つの言葉に小さく頷き納得しながら、
少しつかえつかえになりながら答えを返す。

「雑念があっても普段通りに射る事が出来れば、
 ええ、それはとても理想の一つなのではないでしょうか?
 ただ、やっぱり難しいですね。」

ムムムとちょっと難しい顔をして私は微笑む。

「でも、驚きました。
 そんな考え方もあるんですね。」

と、少し嬉しそうに。

毒嶋 楽 > 懸命に、たどたどしくも自分の問いに答えを返してくれる麻久良に、少しばかり好感を抱く。
しかしやっぱり口出しは余計だったかな、と反省はする楽。本当の本当に武芸は素人だし。
でも最後まで返答を聞き届ければ、大きく頷いてまた口を開く。反省を活かせない男。

「いや、さ。あくまで素人考えで悪いんだけどねぇ?
 雑念が入るから的を外すんじゃなくて、雑念を追い出そうとするから狙いが疎かになっちゃうんでないの?
 自分でも気付かないようなとこでさ、的を射抜くことから雑念を追い出すことに目的がすり替わっちゃってんじゃねーかなーって」

だから結果として的から外れる、と手の平を的に指を矢に見立てて、矢が的を外すシーンを再現したりしつつ

「雑念を入れるな、ってのがまず無理な話なんだよ。俺ちゃんは……まあ二周目だけど、俺ちゃんたち学生だぜ?
 そんな達観した事出来るわけねーんだから、まだ。
 でもだからこそ、あんま無理なことしようとするとすーぐ分かりやすいボロが出る。ボロが出るってのは良いぞ、改善点がすぐ分かっから~」

へらへらり。気迫の無い取って貼った様な笑みを浮かべて

「だからまず一度さ、余計な事は無理に追い出そうとしないで的を射る事だけに集中するようにしてみたら。
 これ終わったあとにどっか寄って帰ろうとか、帰ったら夕飯何にしようかとか。
 案外肩の力抜けて上手く行くかもだ。」

自然体ってそういう事でしょ、と自然体が過ぎる男は首を傾げながら問い掛ける。

弓倉麻久良 > 「そこまでは思いつきませんでした……!」

凄いときらきらした目を向ける。
そもそも……
雑念が入っている時点で的を射ぬく事に集中できていないのでは?
といわれるかもしれないが、少なくとも私にとっては天啓だった。

「確かに、そう、ですね。
 完璧を求めても仕方ないですし、
 しっかり的を射る事に集中しないと……
 それにしても、これ終わった後ですか。
 何も思いつきませんね……
 あの、ぶしつけで申し訳ありませんが……」

頷きながら矢を手に取り、
次の射の用意をしつつ、
ちょっと言いにくそうにしながら、

「何かいい考えあったりします……?なんて。」

照れ笑いを浮かべるのだった

毒嶋 楽 > 「そんなに感心するほどのもんじゃあないって。
 あくまで素人目で見たもんだから、ちゃんとした人が聞いたら怒るかもだし。」

あまりにも真っ直ぐにきらきらした目を向けられるとこそばゆい。
照れた様に頭を掻きながら、楽はひらひらと片手を振る。
しかしまだまだ未熟な学生なのだから、雑念を捨てたりとか余計な事を考えないというのは思っている以上に難しい事だろうとは思う。
これは単なる年の功というか、経験則みたいなもので。

「ともかくやってみて、それでダメだったら俺ちゃんのせいにして良いからさ。
 おっと……この後の事で?何かいい案?
 そうだなあ、俺ちゃんだったら運動した後だしカフェで甘いもんでも食おうとか……思うかなあ。」

実際のところ楽は委員会の業務から逃げて来ただけなので、この後はまた仕事に戻る事が決まっているのだが。
仕事からの逃避として考えるのなら、やっぱり甘いものを食べたいという願望がある。それをそのまま告げて。

「ま、そこは難しく考えなくて良いと思うわ。
 あー、そうだなうどんも食いてえかなあ……って俺ちゃんのやりたい事ばっかり言ってごめんねぇ?」

へらへら、見る方の肩の力まで抜くような締まりのない笑みを向ける。

弓倉麻久良 > 「素人目でも、少なくとも私の役にはたったと思いますよ。
 失敗したら……まぁ、私の未熟のせいだと思いますよ。
 やっぱり。
 多分。
 カフェで甘いものですか。
 いいですね。
 私、いつも帰りは甘いカフェオレを一杯店で、
 あれがまた美味しいんだ……
 って、すみません。」

ふふっと笑いながら、
思わず素になったのか敬語が崩れてしまう。
恥ずかしいが、そんな雑念をよしとして、
いつもの所作で再び射の体勢にいこうし、
ゆるりと構え――

「……」

的に中てる事に集中する。
そして、矢を放ち――
辛うじて的の端に中てる事に成功する。
先ほどよりはマシである。
調子のいい時ほどではないが。

「ふぅ。」

そして大きく息を吐き――

「それでは、片付けてからでよければ奢りましょうか?
 なんて。」

えへへと嬉しそうな顔を浮かべるのだった。

毒嶋 楽 > 「だと良いけど。
 こういうのはやっぱり日頃の修練も大事でしょう?
 素人考えで何か変わる様なもんでも……お
 いいじゃんいいじゃん、そういうの。良いよねえカフェオレも、疲れてるときに持って来いじゃない。」

敬語が崩れても気にしない。そもそも目上として扱われるのが得意ではない。
年齢ではどうしても周囲より浮いてしまうから諦めることも多いが、出来れば相手に気を使わせたくないのが楽という男である。

「うん、さっきよりは体の力も抜けてる感じ?
 おっと、静かにしてた方が良いかなこういう時は。」

麻久良が構えを取ったところで慌てて口をつぐむ。
油断すればすぐぺらぺらと回りだす口だから、片手で押さえる念の入れよう。
あとはじっと、的の方を注視して

「お、今度は当たった。
 やるじゃん、さっきよりよっぽどイイ感じじゃね?」

射終えて息を吐く麻久良へと、ぱらぱらと拍手を送りつつ
奢りましょうか、との誘いには、良いの?と首を傾げてから、

「あ、やっぱごめん。俺ちゃんこの後も委員会の仕事しなきゃ。
 ちょっとめんどっちくなってバックレて来たんだよねぇ」

少しだけ申し訳なさそうに顔の前で手を合わせた。

弓倉麻久良 > 矢があたり残心を終えるとふぅと一つ大きく息を吐き。

「まぁ……長くはやってますけど……
 あまり上手ともいえないので、ありがたいものです。
 好きなんですけど……
 カフェオレはいいですよ、砂糖とミルクたっぷりがおすすめです。」

断言する。拘りがあるようだ。

「それにしても、お仕事中だったんですね。
 お引きとめしちゃったみたいでごめんなさい。
 それじゃ、約束。
 今度あったら何か奢らせてくださいね?」

にっこりと嬉しそうにウィンクしながら私は笑うのだった。

毒嶋 楽 > 「俺ちゃん、あんまり何かを長く続けられたことないから、もうそれだけで凄いわぁ~って思う。
 たとえ上手くないと思ってても、始めたばかりの頃よりは絶対上達してるもんだから、そんな謙遜しなくてもねぇ?
 カフェオレ砂糖ミルクましましか……今度飲んでみよう」

それでなくても普段から飴やらチョコやら仕事中にパクついている身、度が過ぎれば糖尿待ったなしなわけだが。

「いやぁ……仕事中か、って言われると逃げて来たわけだからそうじゃないとも言えるし……
 俺から話しかけたんだから引き留められた訳でもないし……難しいね、こういうの。
 ああ~、はいはい約束ね。そんときは御馳走に与ろうかなぁ」

嬉しそうにしているのをわざわざ断って曇らせる必要もあるまい。
そう思って申し出には笑顔で頷く楽なのだった。

弓倉麻久良 > 「む、むぅ……」

凄いと言われて謙遜しなくてもいいといわれて思わずまっかっかである。


「そうですね。素直に誉め言葉として受け取っておきます……」

そして、大きく首を振って気を取り直すと、

「ぜひ飲んでください。
 それにしても、仕事から逃げて……
 なんだかお仕事大変そうですもんね。
 授業と部活で私いっぱいいっぱいで、
 本当にそういうお仕事してる人凄いですよね。
 やってみたはいいけど、手に余る感覚……
 分かる気がしてきました……!」

うんうん頷く私をみて、恐らく、
あぁーとなんだか納得した様子はあるようだけど、
凄いなーという視線はあまり変わってない気がするのが
伝わるかもしれない。

毒嶋 楽 > 「はっはっは、さては褒められ慣れてないな~?
 ま、褒められた時は素直に受け取っとくと相手も褒めて良かったなあ~って思えるから素直に受け取っときなさい。」

うんうん、と繰り返しうなずく楽。
かく言う楽も褒められることには慣れてないので気持ちはよーく分かるのだが。

「おーう、そうする相する~今度仕事帰りにでもやってみよっと。
 ……やっぱり一般生徒から見ても大変そうに見える?そうなんだよねぇ、大変なのよこれが。
 なのであんまり風紀のお世話にならないよう、学生生活を送って貰えるとすっげー助かります。よろしくね?
 具体的には俺ちゃんの夜勤が少し減ったりする。」

変わらず尊敬とか憧憬に近いタイプの眼差しにはこそばゆさを感じつつ。
後頭部を掻きながら、ありがとね、と礼を口にするのだった。

弓倉麻久良 > 「実はそうです……
 こうあんまり得意ってほどのこともないので……
 悪くもはないんですけどね!」

可もなく不可もなく。
体を動かすのは得意とはいえ、
得意というには何か足りて無く感じる私である。

「はーい、素直に受け取ります。
 そりゃ、やっぱり見えますよ。
 いろんなことに東奔西走というか、
 問題って次から次におきるじゃないですか。
 風紀のお世話になるようなことはないと思いますよ。
 少なくとも、お世話になるとしたら……
 ま、巻き込まれたとかでしょうか?
 さすがに……
 自分の意思でどうにかならない問題は対処しようがないです……」

特別変な事に手を染めたこともないななんて思い返す。
特別な能力とかもないし、などと思いながら。

毒嶋 楽 > 「得意だから上手くなるってもんじゃないし、
 得意じゃないから下手か、ってとそうでもないもんだから。

 まあ、続けられたって事は好きでやってるってのには違いないっしょ?ならその気持ちがあれば大丈夫だって!」

へらへら。自分にはそこまで熱中できるものは無いなあ、と少しだけ羨みながら手を振る。
これまでの人生、わりとなるようになる、で流されるように生きて来たから。まあ、それが悪いかって自問するとそうでもない、と答えるけど。

「そっかぁ、まあこんな学園だからねえ。
 現場で走り回るのもそうだけど、屋内で書類仕事すんのも大変なのよこれが。
 あ、俺ちゃんどっちかと言うとデスクワーク組なんだけどね?
 最近は特に酷いから、もう仕事帰りの甘い物は日課みたいになってて……
 巻き込まれだなんて、あんま危ないとこ近づいちゃあダメよ?ついでに心配になることも言わんで欲しいなぁ。」

心配しちゃうから、と冗談めかして笑う。
いや実際心配はするけれども。

弓倉麻久良 > 「はい!頑張って、楽しみながら上達します。
 もっと上手になったら披露させてくださいね。」

なんて、とウィンクする私である。

「デスクワークはデスクワークでも、
 現場からいろんなもの流れてくるでしょうし、
 量が恐ろしい事になってそうです……
 うう。頭痛しません?
 書類いっぱい見ていると。」

なお、私は頭痛で頭がいたくなる。
想像しただけでちょっと痛い。

「ふふっ、すみません。
 大丈夫ですよ。
 そんな変な所に行く予定も用事もありませんから。
 でも、極まれに変な夢みるから、
 そのせいかもしれません。」

ごめんなさいと茶目っ気たっぷりに頭を下げる。

毒嶋 楽 > 「その意気その意気。俺ちゃんも楽しみにしてるからさ~
 お?そいつは良いねえ、じゃ連絡先でも交換しとく?」

教えてよ、見に来るからさとウィンクを返しつつスマホを取り出して

「するする。働いてない時でも頭痛するときある。偏頭痛はもうマブダチみたいな。
 でもそういう時こそ甘い物が染みるんだよねぇ……
 目も疲れるから、ブルーベリージャムとクリームを山盛り塗ったくったサンドイッチとか、美味いぞ~アレは。」

聞くだけで胸やけしそうなメニューである。
実際に食べてる姿を見た他の風紀の生徒などは、それだけで食欲を減退させていたり。

「なら良いんだけどねぇ。
 ほら和風な感じの可愛い子が酷い目に遭うとか、心がしんどいじゃん?
 あ。今のセクハラとかにならない?なるとしても黙ってて貰っていい?だめ?
 ……変な夢?」

口が滑った、と慌てふためきながらも、最後の言葉に首を傾げる。
まあ思春期は色んな夢を見るというし、楽にも多少覚えがあるから、そういうのかなー、とか考えたり。

弓倉麻久良 > 「あ。はい、構いませんよ。」

相手は風紀委員だし、頼りになりそうな先輩なのだ。
断る理由があるはずがなく、
スマホを取り出し連絡先を交換しようとするだろう。

「頭を使うと甘い物が本当に恋しくなりますもんね。
 分かる気がします。
 甘みはそういう疲れを癒してくれます。
 問題は……あんまり食べ過ぎるとカロリーが。」

運動してるから大丈夫ですけど、やっぱり気になりますと、
真剣に頷くだろう。

「セクハラかどうかは、ええと、
 コメントは控えますけど、
 弱い人を守りたいって気持ちだと解釈しておきます。はい。
 変な夢は変な夢ですね。
 まぁ、いわゆる怖い夢というか、
 変な人に襲われて刺されたところでおきるとかそういうのです。」

ほら、たまにあるじゃないですか。
滅多にないんですけど、と笑いながら。

毒嶋 楽 > 「ありがと~
 そうだ、まだ名乗ってもいなかったっけ。
 俺ちゃん、毒嶋楽っての。ラクちゃんとかラクおにーさんとか、そんな感じに呼んじゃって~」

連絡先を交換しながら、多少順番が前後してる気がする自己紹介。
こう見えて1年生である。一度卒業して、さらに1年留年してるので正確には6年生くらいだが。

「カロリーね、はいはい。俺ちゃんあんまり太らない方だからさー
 やっぱ女の子は気になるよねぇ、分かるわー。カロリーよりも血糖値が気になるけど俺ちゃんは。
 まあでもほら、たまには良いじゃん?自分へのご褒美、的な?」

へらへらっと笑いながらも、真剣な様子の麻久良には何度も頷いて。

「あっはい。まあうん、実際そんな感じのニュアンス……
 女の子とか男の子とか関係なく、ね。俺ちゃんくらいの歳から見ると、みんなまだまだ子供だからさぁ。
 ……あー、そりゃ確かに変な夢だ。
 俺ちゃんもたまに見るよ、映画見た後とか。恐竜に食われる夢とか。」

うんうんうん、と今までで一番真剣に頷く。
アレは怖かった。痛くはなかったけどとにかく怖かった、と。

弓倉麻久良 > 「そういえば、私も自己紹介を忘れてました。」

存外自己紹介せずともどうにかなるんですねとびっくりして。

「ええと、私はゆみくらまきゅら……」

文字だとこんな感じですねとスマホのディスプレイに表示する。

「呼び方はお好きにどうぞ。
 ええと、そうですね。ラクおにーさんって呼ばせてもらいますね。
 それにしても、太らないの羨ましい……
 血糖値は……まぁ、その、私も将来怖いですね。」

甘いものは大好きなのでと目を反らす。

「ふふ、頼もしいです。
 皆の平和を守ってくださいね。」

皆まだまだ子供という言葉に頼れる大人なんだなって、
軽くウィンク。

「まぁ、変な夢みるとやっぱり心配になりますよね。」

何もなくてもこうそういう時に限って妙にリアルだったりするのだ、
なんて困ったように。

毒嶋 楽 > 「はいは~い、弓倉……麻久良……弓倉ちゃんね。
 登録完了っと。ま、何か困りごとがあったら相談して来てよ。これでも風紀だし、一応ね。」

連絡先を登録したスマホを軽く掲げて笑う。
仕事中でも優先してあげるから、と冗談めかしてウィンクしつつ。

「まあ太らないって言っても善し悪しなんだよねぇ。
 俺ちゃんの場合痩せ気味だから、食堂とかでもっと食えって勝手に大盛にされたりとかさ。
 ま、お互い健康に気を使って楽しく学園生活送ろうじゃない。」

ね、とスマホをしまいながら。
甘い物の食べ過ぎも、単純な食べ過ぎもほどほどにしないとねー、と。

「みんなの平和を守ってるのはどっちかと言えば現場の人らだけど……まあ、伝えとく。
 そんでもって先にお礼言っとくね、ありがと~弓倉ちゃん。」

へらへら。後程ちゃんと伝えたところ『ラクちゃんに言われても嬉しくない!』と非難轟々だったとか。

「なるなる。恐竜の歯型残ってんじゃないかって起きてからしばらく確認したもの。
 ま、あんまり気にし過ぎたら気を病んじゃうし、ほどほどにね。
 あー、イケメンとデートする夢とか見れるように念じるとか良いんじゃない?」

俺ちゃんもよくケーキのプールが夢に出ないかとか念じてるんだけど、と真面目な顔で言ってみたり。

弓倉麻久良 > 「はい、遠慮なくその時は。
 頼りにしてますね。」

にっこり微笑んだ。
少し上機嫌のようにみえる。

「なるほど、やせすぎても……
 でも分かる気もします。
 それはそれで食べてないように思われますもんね。
 健康に気をつけましょう。
 運動とかもいいですよ?」

こう体操とか?といってみたり。

「はい。ありがとうございます。
 何から何まで本当に。」

くすくす笑う
。風紀委員の人にあったらいつもお疲れ様ですっ
っていってあげるのもいいかもしれないと思いつつ。
なお、実行できるかは別である。

「そうですね。夢は夢ですから。
 まぁ、イケメンとデートといわれても想像つかないですね。
 でも、甘い物を食べる夢なら?」

うーんと真剣に考えている。色恋はまだ早いのか興味がないのか、
それとも他に理由があるのかは分からないが。

毒嶋 楽 > 「あっはは~、あんまり期待されると重圧がすごい。
 ま、出来る範囲でお助けしますよぉ。俺ちゃんか、俺ちゃん以外の風紀委員が!」

当然ながら自分の手に負えないと思ったら誰かにパスする。
ただ、パスの正確さには自信があるので安心して欲しい、となぜか自信たっぷりに。

「そうなんだよぉ、俺ちゃん腹一杯だって言ってるのにさ。
 遠慮しないで!とか言われて、腹パンパンにしてもまあ太らないから、結局堂々巡りで。
 運動もねぇしなきゃしなきゃとは思ってんだけどさ。とりあえず通学は徒歩でってのは決めてるんだよ。」

歩くのが一番効くからね、と
ただ運動し過ぎると痩せてしまうので、加減が難しいのだろう。

「別にぃ?俺ちゃんは何もしてないし?
 むしろ素人が口出ししたり、余計な事してるよねぇ。だからお礼なんてそんなそんな。」

謙遜とかではなく、ガチでそう思っているところがある。
というか、口出しに関しては怒られてもおかしくないレベルだと自覚している。
自分より他の委員の子達に言ってあげて、と楽からも後押ししつつ。

「そーそー、夢は夢よ。
 えぇ?さすがに弓倉ちゃん、それは女学生としてどうよ?
 ああ、甘い物の方が良いってんなら……まあ。」

この年で色恋沙汰に関心が薄いってある?と驚いたような顔をしたが、人それぞれかなあと考えを改める楽。
思えば自分もあんまりその手の話題に興味を持ったことが無い、と我が身を省みて。

弓倉麻久良 > 「そこで自分がとはいわないんですね。
 いえ、当たり前といえば当たり前ですけど。」

正直なところはとても好感がもてるとクスクス笑う。

「それにしても、
 きちんと最低徒歩で登校しようとする姿勢はいいと思いますよ。
 あんまり無理に運動してお仕事で疲れ切っていたら本末転倒ですし。
 でも、そんなに腹いっぱいにされるなんて、
 皆さんから愛されているんですね。」

なんとなくその明るい性分と正直さが好感の元なのかなんて思うとほほえましい。

「素人だからとか余計なとか関係なく、
 受け取った側次第だと思いますよ。
 こういうのは。
 それに、本当に余計なお世話だったら――
 本気で怒られると思いますし。」

そうはならない以上は迷惑に感じていてもいいのでは?なんて首を傾げた。

「い、一応……
 恋愛漫画とか恋愛小説は好きなんですよ?
 自分がそういう立場になるって想像できないだけで。
 ええと、色気より食い気なのかもしれません?」

全力の余所見である。

毒嶋 楽 > 「そりゃあ、変に見栄張って失敗する方がカッコ悪いからね~。
 それに風紀も他の委員会でも、屯所詰めしてる子たちは精鋭揃いだし?荒事以外の相談事は大抵なんとかしてくれるよ、みんな。」

俺ちゃんの仕事ぶり?現状見れば分かるでしょう、と胸を張る。張っちゃ駄目だ。

「自転車買おうかと思った時もあったけど、ねー……やっぱ歩かないとなって。
 そそ、お仕事する余力も残しとかないとだし。
 ……まあ、こういうデカいところで料理する人って食わせたがりな所もあるじゃん?
 そういうのだと思うよ~?普段食ってないんだと思われてんじゃないの俺ちゃん。」

そんな事無いんだけどなぁ、と今日もざるうどん大盛に天ぷらおまけされた事を思い出した楽だった。

「あらぁ、そうかねぇ?
 それならまあ、有難く受け取っときますか。さっき自分で言ったことを自分で出来ないってのも、締まらないしね。
 まあ、そうだよねぇ。単に弓倉ちゃんが怒り下手なだけだったりとか、しないよね?」

実はさっきから怒ってたりしない?と確認しつつ

「色気より食い気。なぁるほどねぇ。
 可愛いのに勿体無い――って言う所だろうけど、まあ良いんじゃない、それでも。
 関係ないやーって思ってても、ある日急に落ちたりするもんらしいし、恋とかって?」

いい出会いがあると良いね、とウィンクなんぞしつつ、
まあ自分も22年くらいそんな経験無いんですが、と一回り小さくなる楽。