2020/06/22 のログ
■月神 詠 > 「ええ、まあ……皆さま遠慮してしまうと言いますか……」
"あの月神 詠と一緒に帰る"という行為そのものが畏れ多いという印象を抱かれがち。
こちらから誘っても、身を引かれてしまうことがほとんどであった。
次からは心湊に連絡を入れるようにしよう。
「まあ、それはいけません!
一度そういう慣習を付けてしまうと、ちょっとした事で怠けてしまうようになってしまいますっ」
健全な肉体は健全な食事から。
これからは同僚ということにもなるのだから、食生活の乱れは見過ごせなかった。
「なんなら、私が心湊さんの分も夕食を作って差し上げます!」
断ってもコンビニ弁当にしないかどうか監視しに行く勢いだ。
自分で作るか詠に任せるか、二つに一つのような状況になってしまっている。
■彩紀 心湊 > 「…ああ…。…なんとも、ソレを含めて意外だわ。
…私にとっては、かなり話しやすい部類なのだけどね。」
こんなにも、相手を思いやれる人間はそういないだろうとおもう。
だからこそ、"釣り合う"だけの人間にはなっておきたいと考えていた矢先。
「え、え…?」
何時になく押しが強めの発言に今度はこちらが思わず目を丸くする。
まさかまさか、たかだかと思っていた食生活にそこまで言われるとは思わなくて。
「…つ、作るって…。
寮でキッチンを借りることも出来なくはないけど貴方にそのためだけに来てもらうのは流石に申し訳ないというか…。」
思わず、たじろいだ返事が漏れる。
おそらく自分で作るとその場しのぎの返答をしたところで絶対に監視をしてやらんとする圧に冷や汗が流れる。
■月神 詠 > 「それだけではございません。
祭祀局員として必要な知識や心構え、教えるには帰り道だけでは足りないと思っていたところですから。
いっそ泊まり込みでお教えするのも吝かではございません……!」
───あなたは確信するだろう。
彼女は一度火が付くと止まらないタイプの人間なのであると。
ひょっとしたら、周囲から慕われつつも距離を置かれているのはこのせいなのかもしれない。
■彩紀 心湊 > 「…そ、それは…あ、ありがたいのだけど…。
ええと、月神さん…。その…泊まり込みというのは、やはり…。
いえ、その…流石に寮だと消灯もあるから…だし…。」
あまりの勢いにかしこまった態度で返答してしまう。
流石に隣の住民がいる寮で泊まり込みの授業めいたことをされるわけにはいくまい。
つまりはつまり、ご飯を食べさせられるということも含めれば…そういうことなのかもしれない。
「………私としては、願ったり叶ったりだけども。」
けれども、友人の家に遊びに行く。ましてや泊まりとなれば…。
初めての体験であるがゆえに、やぶさかではなかったり。
■月神 詠 > 詠は寮生ではないので、その辺りの制度には疎い。
上がり込むわけにもいかないと言われれば、露骨に消沈してみせるだろう。
だが、続くあなたの言葉に顔を上げ、恐らくは同じ結論に辿り着いた。
「……つまり、私の家であれば問題無いという事でしょうか?」
■彩紀 心湊 > 「ま、まあ…そうなるわね…。
流石に、個人住宅なら文句を言われることもないでしょうし…。
けれど、いいの…?」
いくら、友人と言える間柄といえど、その期間はまだ短いものだ。
わざわざ世話をされるために家に入れてもらうことなど気がひけるわけで。
頬を掻きつつ、そう尋ねた。
■月神 詠 > 「ええ、ええ! 何も不都合はございません。
家の者も、祭祀局の活動と説明すれば文句は無いでしょう。
特に面白みもないような場所ではございますが……」
すっかり乗り気のようで、晩御飯は何を食べたいですか? と気の早い質問をしてくる。
■彩紀 心湊 > 「そか…。
…ふふ、それじゃあ行きましょう。貴方の家、初めて尋ねるわね。」
本当に、抱いた不安を簡単に消し飛ばしてくれる。
気の早い質問には思わず苦笑して返しながら、図書館の出口へと向かう。
今日の夜はまあ、何時になく疲れそうな…そして楽しい夜になりそうだ。
■月神 詠 > 「私も人を……お友達を招くのは、これが初めてでございます」
嬉しそうに、軽い足取りで歩いていく。
その後は商店街で買い出しをして、詠の家へと向かうだろう。
───着いた先が広大な敷地を持つ日本家屋で、別の意味であなたを緊張させることになったのは、また別の話。
ご案内:「図書館 休憩室」から彩紀 心湊さんが去りました。
ご案内:「図書館 休憩室」から月神 詠さんが去りました。
ご案内:「図書館/窓辺の席」にマルベリアさんが現れました。
■マルベリア >
窓辺の席に、長い銀髪を腰下まで伸ばした少女の姿が在った。
片手は頁を捲る為に指をかけて、頬杖をついた形。
背筋だけは確りと伸びてはいるが、眠たげな瞳で、何処ぞから持ちだした本に目を通している。
■マルベリア >
時折、頁を捲る為に紙を指先で擦る音が響き、長い髪をさらりと揺らす。
長い睫毛が、本の内容を追う度に僅かに角度を変える。
――遠目から見れば儚げにも見え、同じ学園に通う……少女を知る者が見れば、どこか納得のできる姿とも言える光景。
……なのだが、実の所、本の内容はその少女の姿とは釣り合ってないものであった。
ご案内:「図書館/窓辺の席」にキッドさんが現れました。
■キッド > 窓辺の席、静寂の空気には似合わない白い煙が辺りを漂う。
煙に匂いは無いが、当然ながら吸えば煙たい。
白い煙の出現に合わせて、コツ、コツ、ホルスターの金属がすれる音を立て
キャップを目深に被った長身の少年が、少女へと歩み寄ってくる。
「よぉ、随分と捗ってるな。物語に思いを馳せるついでに、アンタ自身が夢物語で行っちまいそうなんて、余程気に入った本見たいだな。」
挨拶がてら、軽口が飛び出した。
その寝ぼけ眼をからかってきた。
■マルベリア > すん、と一つ鼻を鳴らして、本から顔を上げる。
嗅ぎ慣れた匂いというものはあるが、この匂いはどうだろうか。
図書館と言う場所にしては、少し合わない音に
「――おや」
と小さく声をあげる。
軽口を耳にして、眠たげだった瞼は少し開かれて――
「こんな内容の本に想いを馳せすぎてしまったら夢見が悪そうですけれどもね。ごきげんよう」
くすり、となんて小さな笑みを浮かべて、挨拶に応えた。
■キッド > 図書館だというのに咥え煙草。
立ち上る白い煙と良い、マナーのなっていない立ち振る舞いは
まさに無法者(アウトロー)めいた雰囲気を醸し出している。
少女の言葉に、ヘッと鼻で笑い飛ばした。
「そんときゃぁ、俺が助けてやるさ。差し詰め、"白馬の王子様"って所かね?」
くつくつと喉を鳴らして笑った。
生憎、白馬が似合うような見た目はしていない。
「それで、どんな本を読んでたんだい?大将。」
ちらり、少女の読んでいた本を一瞥した。
■マルベリア >
大きな瞳を更に丸くして、何度か瞬きを繰り返す。
「白馬の王子様」
その響きを反芻するように復唱する。
凡そこの場に似合わないであろう立ち振る舞いにも、
どうこう言う事も無く、何処か珍しげにじっと見つめて。
白馬の王子様、とまでいわなくても、
西部劇に出てくるような馬に乗った警官は想像できた。
「……ん?あぁ、この本ですか?こんな本ですよ」
そんな想像から離れる様に、開けていた本を閉じて拍子を相手へと向ける。
本の内容――それは、ややオカルトめいた物も混ざった、
中世より前からあったとされている〝拷問話〟を纏めた図巻であった。
■キッド > まじまじと見られていると、わざとらしく『どうぞ?』と言わんばかりに両腕を広げた。
ジャケットの下には長身に見合ったガタいの良い筋肉が隠れており
余程鍛えられているのが目に見える。
彼女の想像するように、腰に添えた拳銃に
白い煙漂う煙草。西部劇のガンマンと相違ない。
「白馬が趣味じゃねぇってんなら、白雪姫でもいいんだぜ?
尤も、俺のキスは火傷じゃすまないがね。プリンセス?」
フ、とまさに鼻につくような台詞をがベラベラと口から漏れていく。
そして、見せられた本を見ると、流石に肩を竦めた。
ニヤけた口元にも、苦い色が混ざる。
「俺ぁ、人の趣味にケチをつける気は無いが……なんだ。」
「アンタ、近々誰かを苦しめる予定でもあるのかい?」