2020/06/27 のログ
■黒藤彩子 > 運命的で、ロマンチックで、きっと綺麗でとても素敵な事。
ラドリンが言う言葉はそういうもので、何だかちょっと、照れてしまう。
褒められた……んだと思いたい。でも、ラドリンが本棚に向かうとちょっと焦っちゃう。
「…………えー、ところでそれは御内密にして頂けるとおけまるかな~と!」
備品損壊、のっとおけまる。少なくともバレたらばちこり怒られる。だから拝むように手を合わせるんだけれど、
ラドリンの視線は優し気だった。
「ふへ……なれるかな。うん、私のお願い事なんだ。お星さまへのお願い事」
「きっと、いつかね。空を塗り替えるような彩になって」
そうすれば、私の髪と眼も元に戻るのかもしれない。その言葉は飲み込んで、気付くとラドリンの顔が近い。
すこうし屈んでくれていて、ともすれば鼻先が触れ合いそうな距離で金色の眼と合う。
体温が感じ取れそうな距離。暖かな距離。私を、視てくれている距離だ。
「勿論おっけまる!ばちこり大丈夫!私もラドリンと友達になりたいなあって思ってたの!」
「困った時は……と、とりあえず今、めっちゃ困りそうだけど……」
遠くから声がする。『今の光は何?』『雷か?』『雨は降ってないよ?』『風紀委員を呼んで来るか?』
男の人の声、女の人の声、百円玉の光を弾いた光に気付いた人達の声が近付いて来る。
見つかると、ちょっと不味い事になりそうな気がしなくもなくて、私はラドリンの手を掴む。
「迂回して……逃げない?ほら、旅は道連れって言うし!」
迂回をして人をやり過ごし、何事も無かったかのように受付に向かう!
そして本を借りて脱出をする。そんな完璧なプランを提案するんだ。
■群千鳥 睡蓮 > 「だったらきっと――願い続けるといいよ。 一から了まで、ね。
そしたら空飛ぶ異能がなくったって、お星さまみたいになれるって。
……さっき、わたしが手を伸ばす先を、光で照らしてくれたでしょ?
そう、在り続けること――それがきっと肝要、わたしもそう在りたいかな……」
花火のように空に咲いたら、そのまま消えてしまうの?
などとは聞かない。成るべくして成る。成ったとしてもどうしようもない。
成った時に、彼女がどうしているかだ。それを期されるままに観ねばなるまい。
如何なる帰結も必然と弁えて、友誼の契りの責は負おう。
「よかった。じゃあ――……!
しまった、場所を変えようって言うべきだったね――よし。
もひとつ手品をお見せしましょう……」
調子に乗りすぎた。眠っていた猫が飛び起きるように声のほうに向き直る。
致し方なし、そっと本棚、歪んだ百円玉を取り出して、掌をそっと添える。
すると――その方向に向かって本棚が、傾く。倒れはしないが、連鎖的に傾いていく。
今度は恐怖と不安の悲鳴が上がり始めた。図書館の怪異だ!とかなんとか。
「……よっし!これで時間はばちこり問題なく稼げるはず――!
迂回路おけまる、三十六計逃げるに如かず!
――何より風紀委員に目をつけられるのはまずいんだよっ!
黒藤さん!ケツまくって逃げっぞ!……だよ!
念の為、戸田さんにアリバイ工作をお願いしよう――ラーメン奢れば聞いてくれるでしょ!きっと!」
元が元よりチンピラ気質、平和なプランを無自覚に大暴れの大脱走にした。
風紀委員が絡むなら、ここまでやらねばならぬのだ!
ぐっと手を引いて連れて行く。なに問題ない、黒藤彩子と共になら道行きには困ることはないのだ、睡蓮にとっては。
■黒藤彩子 > 「うん。最初から最後までそうする。ラドリンだって輝けるって!」
「もし輝けなかったとしても大丈夫。私が貴方の分まできらきらするよ」
「だって友達だもの!」
いい事いった!みたいに笑って、意地の悪い猫みたいに笑って、悪戯が見つかった子供みたいに笑って友達の手を引く。
すると、呼応するようにラドリンの手品が披露されて図書館内がまるでお化け屋敷みたいに悲鳴だらけになっていく。
「うわあすっごいなあ!でもそんなに不味……ってそうなの?トダーリンったらラーメン好きなんだ。へえー」
そうした中に驚く声と訊ねる声が混ざって、遠ざかる。
後に残るのは誰がやったかも判らず解らん怪異の形。
ちなみにアリバイ工作をお願いしに行ったらめっちゃ叱られが発生しました。のっとおけまる。
ご案内:「図書館 閲覧室」から黒藤彩子さんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」から群千鳥 睡蓮さんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」に白亜 愛さんが現れました。
■白亜 愛 > 「ふへへ、へへ」
朝の、人が少ない時間帯に、引きつった笑い声。
日が差さない薄暗い場所に立つ人影。
「一人きりの、ユートピアです……!へへへへへ」
怖い人もいない!本を読み放題!!勉強し放題!!!
様々な希望を持って、寝袋を片付ける。
「わたしの、学園生活スタートです……!」
早速、目当ての本を見つけ出し、読み漁ることにした。
■白亜 愛 > 「本読むの楽しい……静かなの楽しい……あ、いや一人は寂しいですね」
何冊も本を積み上げ、読み……別の本に手を出す。
「んんー……?なんか前にも読んだことあるような?まぁそんなこともありますよね。次次」
中途半端に読んでは『なんとなく読んだことがある』と次に手を出し、
積み上げたものを片付ける。
毎日、同じものを。
それが彼女の一日であった。
■白亜 愛 > 「さて、そろそろ勉強でも……あれ?」
ある程度読書に満足して、学園から渡された課題に手をつけようとして。
「あれー?いつの間にやってたんだろう……?」
覚えがないのに、手がつけられた課題。
手持ち無沙汰になってしまうのは気分が悪いらしく、問題集で似たような問題をコピーして取り組む。
「おぉ……?すらすらできる!!私天才なのでは!?」
『習ったことがない計算』も解ける。なのでわからないところが出るまで進める。
■白亜 愛 > 「ほーん……?ここまでですか。教科書、教科書。
あ、ノートも貰わなきゃならないですね」
そう呟いて、外に出ようとして、
「んひっ」
体が拒絶した。ここを出ると、悪いことが起きると言わんばかりに。
「い、いえいえ、大丈夫ですよ!『まだ三日目』じゃないですか!」
よし、と頬を叩いて外へ向かう。
彼女は、ここに来て数か月が過ぎている。
ご案内:「図書館 閲覧室」から白亜 愛さんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」に修世 光奈さんが現れました。
■修世 光奈 > 「さて、と。よくわかんないけど、依頼はしっかりしたいなー…」
学園内にある大図書館、その閲覧室。
そこに、ぴょん、と入ってくる女生徒。
その目的は、とある探し物のためだ。
(偉人ってわけじゃない。私は、遊ぶ、とメモに書いていた。
ってことは、この学園の関係者。
なら…授業の関係でここを使ってても不思議じゃない。先生の可能性もあるけど…それは、後で探してみよう)
自分の携帯に『いつのまにか』残された謎の依頼メモ。
所々文字化けしているそれには、人物らしい名前が記されていた。
それ以外は見つけたら遊ぶ、ということしか書かれていなかったが、そこから推測できることもある。
それに、直感があった。
ここに、何かしらがある、と。
だが―――
「んー……あったのは、あったけど、流石にこれじゃ…」
受付に聞いて見つけたのは書籍の貸出票に記された名前。
不思議なことに、色々な書物を借りているらしいが、誰もその姿を覚えていないらしい。
ただ、名前だけが貸出票に書かれている。
「はぁーーー……特徴でも誰か覚えてればすぐにわかったんだけど…、そう簡単じゃないか…どうしようかな…うーー」
とりあえず、その人が借りた書籍を自分も検索し…机に書架から持ってきたものを広げて読み始める。
参考になるかどうかはわからないが…。
ぺらりぺらりと本を捲り、時折机にぐてー、として。
探しものの『透明さ』に、静かな図書室に小さな呻きのような声をあげている。
■修世 光奈 > 「…これも、借りて…延滞もせず次の日に返してー…ジャンルは学業系っと…」
ただ、いつまでもうだうだしているわけにもいかない。
少しでもわかる情報を掴まないと。
何冊か借りられていた本の題名とジャンル、返された日付などを確認。
それをメモして、人物像を作り上げていこうとする。
ただ、書籍は…人が内面で選ぶものだ。
あれが好き、これが好き、こんな知識が必要…
余程の読書狂でない限り、この規則は適用されると光奈は考えている。
「―――見た目は結局わかんないんだよねー…」
はふー、と息を吐く。
内面がわかっても、行動が追跡できるわけではない。
せめて、日付に規則性でもあれば待ち伏せができるが…この広い学園で、本を借りる瞬間、返す瞬間を観測するのは難しい。
自分にも授業や予定がある。どうしても、空白の時間ができてしまう。
「もう少し、いろんな場所で情報集めないと、かなあ…学生通りとか、委員会とか…」
可能性は低いがアルバイトしていたり、委員会に所属していたりすれば話は早い。
所属していなくとも、人に聞くのは大事なことだ。
様々な人と話し、情報を集めていかないとサガシモノにはたどり着けない。
(って言っても…もう少し、読んでからかな)
もしかすると…それこそメモや、つい書いてしまった落書きなど、ヒントが隠されているかもしれない。
そう思い、ぺらぺらと本を捲り始める。
■修世 光奈 > 結局この日は、名前がある、ということを確かめられた程度だった。
情報を提供してくれた受付にお礼を言って、部屋を後にする――
ご案内:「図書館 閲覧室」から修世 光奈さんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」に白亜 愛さんが現れました。
■白亜 愛 > 「……っ、はぁー……はぁー……げほっ」
誰かいた。必死で隠れてた。だって夜に学生に見つかったら……、
……?
「……なんだっけ?」
よくわからない。でもなんか嫌なことがある気がして。
「……まぁ、大丈夫でしょ。けひひ」
安全が確保されたので声を出す。そして、一冊のノートを取り出し。
■白亜 愛 > 「へへへ……じゃん!『いいこと日記!』
今日からこれを書いて、元気に過ごすんだ!」
ノートを開き、かわいい筆記用具を持って。
「へへへ、ぅひ……ぇーと、
『4月14日。学生生活三日目!これから一日で起きたいい出来事を書いていく!
院瀬見 周……あまねちゃんとお友達になったよ!一緒に食べたサンドイッチは美味しかった!今度一緒に学生街へ行きたいな』
……これでよし!へへ、へへ」
ノートを閉じて、ニヤニヤと笑ってしまう。
このまま朝になってしまいそうなので、席を立つ。
■白亜 愛 >
ガチャリ。
「っっっ!!!?」
ドアの音だ。
それが鳴ったということは、誰かきた。もしくは、誰かがいる。
血の気が引く。逃げなきゃ。逃げないと。
ノートと筆記用具を抱え、慌てて移動する。
棚や机に隠れながら。ドアの側から見えないように。
心臓の音がうるさい。息を整えるのもつらい。
音を立てないように、少しずつ移動して。
■白亜 愛 > ……。
何も音がしない。
風か何かでドアがしまったのかな?
「……ま、紛らわしい」
大きく息をついた。
よかった。
「これ以上起きてると見回りがうるさそうだし、早めに寝ておきますか」
無事、図書館にある自分のパーソナルスペースにたどり着く。
筆記用具を片付け、寝袋を広げようと。
ご案内:「図書館 閲覧室」から白亜 愛さんが去りました。
ご案内:「図書館 閲覧室」に彩紀 心湊さんが現れました。
■彩紀 心湊 > 「……ん………。」
夕方時、日が暮れていく景色をふとした拍子に窓から眺めていた。
テストの告知があるのもあって、早め早めに勉強に手を付けたと言った様子だろうか。
机にはいくつかの教科書とノートが置かれている。
「……しかしまあ…。」
テストも大事だが、かの男との訓練もあるし…祭祀局の仕事も…。と、考えるとこの一ヶ月でやることが山盛りになったなと思い馳せる。
「……(詠のところに毎度世話になるのも悪いし…ご飯はどうしましょうかね…。適当に済ませれるのは……。)」
なんて、一日くらいいいだろうの精神でごはんのことを考え始める。ずっと勉強を続けているのもあって糖分も不足してきたのだろう。
ご案内:「図書館 閲覧室」にマルベリアさんが現れました。
■マルベリア >
「……おや?」
ふ、と通りがけに窓際の女学生が目に入る。
テスト勉強の途中、と見受けられるがどうにも気が入ってない様にも見えた。
一学生の姿であれば、此れは此れで気になると言う物だ。
こつこつ、と小さな足音を立てて歩み寄る
「……テスト勉強の際中の様ですけれど、どうにも身が入ってない様に見えますけれど?」
くすり、と小さな笑みを浮かべて、そんな語りかけをした。
■彩紀 心湊 > 「………と?」
こんな時間に人がいるとは、と視線を声の主へと向ける。
しかしまあ、綺麗にぼんやりとしていたところを視られてしまったと内心ちょっと気が気でないが。
「少し、疲れちゃってね。切り上げ時かしら…なんて。
貴方もテスト勉強?だとしたら殊勝ね。」
そんな内心を隠すように、頬杖をつけば同じく小さな笑みを浮かべながらそちらを向いた。
■マルベリア >
「いえ、私は勉強などではなくて――」
その言葉に、少女に行っていた視線が途絶えて、下へいく。
視線は麗しい銀髪の少女の両手に抱えられた一冊の本。
「暇つぶしに、以前の続きの本を呼んでいただけです」
軽く掲げて見せる。
本のタイトルは見える事はなかったが。
「勉強疲れには甘いものが良いと言いますよ?
生憎、そういうものはもっていませんけれども」
■彩紀 心湊 > 「……それは?」
自分もよく図書館に入り浸る身ではあるが、その本は見たことはないと言った様子で。
続きというからには何かしらのシリーズなのだろうかと思考を巡らせる。
「甘いものねぇ…。休憩室にでも行けば良いのだろうけど…夕食も近いから。
ほら…太るというか、不摂生って怒られかねないし。」
夕ご飯入らなくなるしねぇ…と語りつつ、持ってないと言われれば流石にたかる真似はしないと苦笑した。
■マルベリア >
「ああ、これは――」
興味を示したならば、ひょいといった風に机の上の乗せる。
少女が呼んでいたのは……
以前と変わらない拷問や処刑法が書かれた、中々趣味の良い本。
黒塗りでどうにも忌々しそうな、
下手すればオカルト物とも見間違えられそうな表紙。
続きというのは、恐らく以前読んだ所から、という意味なのだろう。
「……意外と、面白いんですよ?」
以前、此処でやり取りした事を思い出せば
「いや、趣味ではないですからね?」と弁明を挟む。
「……あぁ、確かに夕食時ですねえ」
そんな会話の合間に視線は窓の外の落陽へと目が向けられる。
確かに、外の色は夕餉を知らせる色合いだ。
「おや、少食なのですか?」
学生ならば、多少の間食程度、苦でもなさそうだけど、と。
■彩紀 心湊 > 「……。」
置かれた本を覗き見るように軽く身を乗り出す。
それに書いてあるタイトルと、黒塗りのいかにもっぽさを醸し出している表紙を見ると苦笑はわずかに凍りつく。
ああ、これはもしかして友人とはまた別路線の特殊性癖なお方なのだろう。
大丈夫ダイジョブ、私こういうの受け止めて流せるし。
「…ええ、うん…興味関心を持つ分野にとやかく言うつもりはないし。
まあ…そういった題材とかは創作分野に活かせるものね。
ん…趣味じゃない?なら、いいのだけど。」
よかった、たまたまか。
ちょっと安心した女学生である。
「少食……まあ、普通くらい。
いたずらにいっぱいは食べようとは思わないけれど。
ほら…懐というか、お金の関係もあるし、ね?」
衝動の赴くままにお金を使っていてはいくらあっても足りないと、やや憂鬱気にそうつぶやいた。