2020/07/07 のログ
ご案内:「図書館 休憩室」に神樹椎苗さんが現れました。
■神樹椎苗 >
学園の図書館は、この時期は切羽詰まった生徒たちでごった返す。
普段図書館を使うような生徒は、むしろこの時期は図書館を追い出されるような形になることがままあった。
「やっぱりこの時期は、人が多すぎてやってらんねーですね」
自販機で買ったココアとキャラメルアイスを食べながら、椎苗は休憩室のテーブルを一つ占領してノートと参考書をいくつも広げていた。
休憩室は閲覧室ほど混雑しておらず、むしろ普段と比べて暇をつぶしている生徒が少ない分、人が少なく静かだった。
■神樹椎苗 >
「はー、まじで退屈ですね。
暇つぶしにもそろそろ限界ってーもんがあるのです」
そんなことを言いながら、つまらなそうに参考書を捲っていると、周囲の学生からは疎ましそうな視線が集まるが、椎苗はどこ吹く風だ。
「というか、どいつもこいつも、試験直前になんで焦ってやがるんですかね。
今更なにやったって、どうせ手遅れだろってんです。
こんなもん、普段から講義を聞いて復習してれば、わざわざ勉強するような事なんかねーじゃないですか」
と、必死になっている学生たちからヘイトを集めそうな言葉を、臆面もなく発しながら、退屈そうにテーブルへ突っ伏した。
ご案内:「図書館 休憩室」に希さんが現れました。
■希 > 「しーなちゃん!」
大きな声を出し、慌てて周りにごめんなさいする幼女、手には君の買ってあげた問題集
「しーなちゃんだ、どしたの?」
勉強はできると聞いてたからこんなとこには来ないかと
■神樹椎苗 >
「まじめに人が居ねーところ探さないと、落ち着いて死んでもいられねーですね」
ずっと時計塔に入り浸っていたが、最近はどうも人の出入りが多くていけない。
うっかり風紀委員にでも『癖』が出たところを見つかったら面倒臭いどころの話ではないだろう。
そんなことを考えつつ、ノートに常世島の簡易な地図を書き出してみていると、覚えのある声が休憩室に響いた。
「まーたお前ですか、違法ロリ。
ここに来るってーことは……感心ですね。
ちゃんとべんきょーしてるじゃねーですか」
テーブルに頬杖を突きながら、手に持っている問題集を見た。
「しいは暇つぶしですよ。
退屈でしにそーだったんです。
退屈じゃ死ねねーですけどね」
いつものように、無気力でやる気のなさそうな表情を浮かべている。
■希 > 「ん、ちょっとわからないとこがあっておべんきょしてたの」
する、ととなりに座り、地図を見る
「あそびにいくの?」
うきうきとして見てみる、あかん勘違いしてるよ幼女は
■神樹椎苗 >
「自分で学ぼうとする姿勢は悪くねーです。
まあ、もう試験も問題ねーでしょうし、しいが面倒見なくてもよさそーですね」
短期間ではあったが、少女は教えたことを素直に覚えていくため、初等教育の試験程度であれば問題ないくらいにはなっているだろう。
それでもまだ不注意によるミスはあるが、そればかりは少しずつ集中力を養ったり、見直しをする癖をつけるしかないのだ。
どう勉強すればいいのかを中心に教えたつもりだから、初等教育レベルでなら、これ以上教えずとも自分で勉強できるようにもなるだろう。
さて、椎苗の描いた地図に興味を持った少女に、どうしたものかと眉をしかめる椎苗だったが。
「遊びに行くわけじゃねーですよ。
ただ、どこか人が来なくて静かなところはねーかと思っただけです」
そう答えながら地図を眺めながら、地図におおよその地区や目印になるような場所を書き込んでいく。
■希 > 「だめー」
ばってんまーく
「しーなちゃんといたいし、さんすう満点取るの」
むん、と約束を守ろうと力瘤
「んー、やまとか!おべんと持って」
海ではないらしい
■神樹椎苗 >
「別にしいはお前と居なくても困らねーのです。
もう満点くらい、しょーもないミスしなけりゃとれるんじゃねーですかね」
力こぶを作って見せる少女に、仕方なさそうに苦笑を漏らした。
「ピクニック行くわけじゃねーのですよ。
というか、山なんですか。
こういうときは、大体海って言うもんだと思ったのですが」
と、地図を見ながら、島の中にある山をいくつかマークして、最後に青垣山と書いたとこに大きく×を付けた。
■希 > 「きあいがちがうのー」
モチベの問題らしい、幼女的には
「うみは、きらいー」
珍しく固有名詞で嫌、とか嫌い、と、言った
■神樹椎苗 >
「その気合をしいへのストーキング以外で見せてほしーですね」
ため息を吐きながら、疲れたような顔をする。
しかし、椎苗としても少女の行動についてはもう諦めているので、強く言うこともない。
そもそも、椎苗が他人に対して強く干渉すること自体がほぼないのだが。
「珍しーですね。
お前が嫌いとかいうのは。
しいも別に好きじゃねーですけど」
椎苗にとって海は鬼門のようなものだ。
潮風や海水は古傷に酷く染みて、近寄る事すらためらいたくなるのだが。
少女の『嫌い』はそういう類のものではないのだろう。
■希 > 「すとーきんぐ?なにそれ?」
自覚もないし、割と偶然で引き寄せるからだが
「んー、しーなちゃんとおんなじ」
にこにこと、珍しくなにかをはぐらかした幼女、海には何かあるらしい
■神樹椎苗 >
「特定の相手に執着して追い回す事です。
しいが行くところになら、どこにでも着いてきそーじゃねーですか」
それがもし危険なところだったとしても、少女なら着いて来そうな気がした。
それとも、必死で止めるのだろうか。
「……ま、話したくねー事までは聞かないですよ。
しいも、お前に話してない事はいくらでもありますしね」
『解析』すれば、きっと少女の経歴くらいは演算できるだろう。
けれど、それをわざわざ行うほど、無神経にもなれなかった。
■希 > 「うん、しーなちゃんがいるならどこでもいくよ!」
にこにこと無垢な笑顔で
「んー、ちょっとみすぎきれないの、ごめんね、しーなちゃん」
珍しく殊勝な態度で謝った
■神樹椎苗 >
「来るんじゃねーですよ……。
しいが危ないところに行ったらどーすんですか」
断言されても困るのだ。
椎苗一人なら、大抵の危険は無視できるが、少女が一緒となれば話は変わるわけで。
「なんだ、そんな事ですか。
謝ることなんかねーですよ。
しいだって、水着どころか、肌を出す服は着れねーですから」
椎苗の体は、全身そこかしこに傷がある。
今の服装ですら、露出している部分に包帯が巻かれていない部位はない。
ミイラほどぐるぐる巻きではないが、全身の至る所に包帯が巻かれ、見えない部分も含めれば常にいくつかの傷口が開いて血が滲んでいる。
とてもじゃないが、人の前で水着になれるような体ではないのだ。
■希 > 「ついてくよ?」
何を今更みたいな顔で
「しーなちゃん、けがへいき?ごはんたべてる?」
じーと細い腕と包帯を見返して母親みたいな事を言う
■神樹椎苗 >
「わかったのです。
その時はお前を時計台に縛り付けてから行くことにします」
がっくりと、地図の上に突っ伏しながら言った。
「へーきですよ。
前も言いましたけど、ただの古傷ですし。
まあ、まるで治らねーのは面倒くせえですけど」
椎苗の傷は、どんな薬や異能、魔術を使っても癒せなかった。
その理由は、薬剤はもちろん、異能や魔術の干渉に対して異常なほどに耐性があるからだ。
だから、椎苗の傷は自然治癒以外では治らない。
けれど、付けられた傷もほとんどが『まとも』なものじゃないため、医者も治癒の予測を立てられないというありさまだった。
「ご飯は、食べてますよ。
アイスに、クレープに、パフェにシュークリーム、ケーキ……」
スイーツばかりだった。
■希 > 「え、えー、そんなー」
寂しそうに言う
「んー、わたしのいのーがなー、けがをなおせたらなー」
痛々しい姿を見ながら、むー、と
「あまいものばっかり!むしばになっちゃうよ?」
珍しくなにかを訴えて
■神樹椎苗 >
「残念そうにしてもダメです。
お前はもっとこの島の危険さも覚えねーといけないですね。
その辺、風紀委員の連中は何してやがるんですか」
見習いの面倒と教育くらいしっかりしやがれと、椎苗は少しばかり苛立ちながら言う。
「しいの怪我は異能でも治せねーから、そういう気づかいはいらねえですよ。
でも気持ちくらいは受け取ってやります」
そう返しながら、少女の頭に手を伸ばした。
「ここでお前に残酷な事実を教えてやります。
世の中には、甘いものを食べまくって歯磨きすら適当でも、虫歯にならない人間もいるのです。
ちなみにしいは、虫歯になったことは一度もねーです」
包帯に包まれた一人差し指を立てながら、椎苗は真面目な顔で言った。
■希 > 「んー、まちからでたことないし」
そも街から出ないのだ、危険も何もない
「えへへ」
撫でて貰って喜び
「がーん」毎日歯を磨いているのに、むしばに気をつけてるのに、ずるいって顔で
■神樹椎苗 >
「……まあ出ないで済むならそれに越したこたあねーですね。
でもお前、風紀委員として働くつもりなら、町の外も知っとかねーとだめですよ。
まー、試験が終わったころにでも調べてみたり、聞いてみりゃーいいです」
今すぐ必要な知識ではないだろうが、いずれは得ないといけないものだろうと。
「残念だったですね。
世界は残酷なのです。
不公平な世の中なのですよ」
ふっふっふ、と突っ伏したまま悪者のような笑い方をした。
■希 > 「ん、そうしてみる!」
たしかにその通りだと思った、後しーなちゃんとお出かけしたい、程度のおそらくは感想で
「むぐぐ、ずーるーいー」
■神樹椎苗 >
「本当に、お前のそういう素直なところは褒めるしかねーですね。
まだお前が知らなくていい事もたくさんありますが、お前はちょっと知らなすぎますからね。
試験が落ち着いたら、気になることはどんどん調べていくといいです。
それと、危険人物や要注意人物は早いうちに覚えておくのですね。
身を護るのには何より、そういう危ねーやつらに会わない事が一番ですから」
町から出て外の区画へ行くとなれば、変な連中に会わないとも言えないわけで。
少なくとも、島のデータベースに乗っているような人間の事は把握しておいて欲しいのだった。
(いや別に外に連れ出したいとかそーいう意図はねーんですけど)
などと、世話を焼きすぎている自分に少々呆れながら。
「はー……そういう意味では、ここは絶対に近づくんじゃねーですよ。
ここには危険な連中がうようよしてやがりますから」
そう言って、地図に書いた『落第街』という文字を丸く囲んだ。
■希 > 「ん、うーん、おぼえることがおおい?」
頭ぷすぷすと言いながら
「らくだいがい?このまえいったよ?ふーきのしごとで、がれきのてっきょ、に」
そういえば行ったなあとふと
■神樹椎苗 >
「なんで行ってんですか。
ていうかですね、なんでこんな子供を連れて落第街に行くんですか。
何考えてんですか風紀の連中は……」
しいなは あたまを かかえた 。
「お前はすぐに、落第街がどんな場所か調べるべきです。
試験とかもうどうでもいいです。
行った事があるなら、むしろ緊急案件ですね。
いいですか、この島にも怖い場所はたくさんあるのですよ」
と、少し厳しい声と表情で言い聞かせるように。
■希 > 「後悪い人に捕まりそうになったからばーんしちゃった」
案の定であった、風紀の風紀が危ない
「しーなちゃん、だいじなこと?」
真剣な様子に
■神樹椎苗 >
「すげー大事なことです。
生きてる奴は、すべからく自分を大事にすべきなんです。
そのためには、まず、何が危険で何が安全かを判断できるようにならなくちゃいけ――あーあ゛ー」
こんな言い回しじゃ伝わらないと、頭を抱えながら考える。
こういう時、椎苗の異能はあまり役に立たない。
最高レベルの情報処理能力が与えられていても、演算の結果出てくるのはただのデータ、記号に過ぎないのだ。
その結果を伝えるなら、『端末』である椎苗が適切に出力しなくてはならなかった。
「とりあえず、お前は、この島の危険な場所と安全な場所を覚えなくちゃいけねーのです。
危険な場所っていうのは、行ったら怖い目にあう場所の事です。
どこに行ったらだめで、どこなら行っていいのか、本当なら大人が教える事ですけど。
どーにもお前の保護者や先輩は頼りねーというか、当てにならねーですから、お前が自分で覚えなくちゃだめです」
相手に伝わるように伝えるというのは、本当に難しいと感じながら言葉にする。
結局、かみ砕いて伝えることはできなかったが、椎苗からすると珍しく全力で頭を使った結果だった。
■希 > 「んー、んー、自分をまもる?」
よくわからないがそう言う事を伝えたいのがわかって
「んー、しーなちゃん、しんぱいしてくれてる?うん、おぼえる」
こくりとうなづき、ちょっと嬉しそうな笑みを浮かべた
■神樹椎苗 >
「そう、自分の事は自分で守らなくちゃいけねーのです。
別に心配してるわけじゃねーですけど……注意の一つもしねーで死なれたら、気分がわるいのです。
お前はちゃんと生きて、成長して、自分のやりたい事を叶えやがれ、です」
笑みを浮かべる少女に言ううちに、すぐに理解した。
自分は、この『ふつー』の少女が羨ましいのだろうと。
どれだけつらい目にあっても、成長できて、未来がある。
死ぬことができて、『生きること』ができる、この少女が。
「……そう、心配なんかじゃねーのです。
しいのは、もっとつまらねーもんです。
だからお前は、しいなんかにかまけてねーで、もっと色んなものを知るべきなのですよ」
これは所謂、『嫉妬』で、押し付けだった。
自分にはできない事ができるのだから、やれという。
嫉妬と、羨望からの言葉に違いなかった。
■希 > 「えっへへ」
何故か嬉しそうに笑い
「そんなのや、ぐす、しーなちゃんと、んっ、いっしょにやるのぉ、いろいろ、えぐっ、おべんきょして、しーなちゃんと、いっしょにあそぶ、の」
突き放したような言い方に、言いながら、涙が溢れて、せいいっぱいのきもちを友達に、つたえたくて
■神樹椎苗 >
「泣いてんじゃねーですよ。
別にしいに関わるなってんじゃねーのです。
ただ、しいばっかりと遊んでたらダメだってだけです」
涙を流しながら一生懸命に話す少女に、なぜか胸が痛んだ。
どうしてこれほど自分に固執するのか、『友達』と言い続けるのか。
自分の事を大切にできない椎苗には、どこか遠い世界の出来事のようだった。
「お前がしい以外のヒトを知って、仲良くなって、友達も作って。
それでもしいに関わりたいって言うなら、もうしいからは何も言うことはねーですよ」
だから、もっと自分の世界を広げろ、と。
子供だからこそ、今の時代だからこそ、多くの人を知るべきで、関わるべきなのだ。
そうでないときっと――自分のようになってしまうから。
■希 > 「でも、でもみんな、せんぱいで、せんせーで、えぐ」
大事な気持ちを、伝えたくて、大事な思いを、届けたくて、
大事だって、大切な友達だって、小さな身体に収まらない思いが溢れて
「どんなに、いっぱいいても、しーなちゃんは、ん、ひとりだから、だいじでたいせつな、ひとりだもん、だからいわないでそんなこと、のぞみを、おいてかないで」
泣きながら、すがりながら
■神樹椎苗 >
「わかったから、泣くんじゃねーですよ。
ほら、お前にもアイス買ってやりますから、一緒に食べるのです」
少女の感情がどんなものか、椎苗には意味は理解できても、感覚ではわからない。
それでも、自分を大切に思ってくれている事だけは、どれだけ鈍感でもわかっていた。
だから、蔑ろにしたくないし、傷つけたくないし、自分に縛りたくないのだ。
それを伝えても、まだ少女が理解するには早すぎるだろう。
だからこそ、厳しい言い方になっても、泣かせてしまっても、言わなければいけなかった。
「置いて行ったりしねーですよ。
しいはしいのまま、ずっとここにいるのです。
お前は安心して、ゆっくり『生きて』行けばいーんです。
しいは、いなくなったりしねーですから」
都合がいいと思いながらも、そう言葉にした。
どうせ自分は死なない。
どうせ自分は消えない。
おいていくのは自分ではなく、少女になるだろう。
けれど、そんな『つまらない』現実を少女が知るまでは。
■希 > 「ほんと?そばにいてくれる?」
まだメソメソとなきながら、友人の痛みを理解できなくても、それはとても大事で。
「ん、わかった、ぐす、うん、アイスたべ、よ」
そうなってしまうまでは、まだ、時間があるとは、本人が気づかず
■神樹椎苗 >
「居たいなら、勝手にいやがれですよ。
ほら、チョコアイスです。
ここのアイス、自販機にしてはうめーのですよ」
そう言いながら、買った棒アイスを一つ差し出した。
椎苗の手にもチョコアイス。
同じものだった。
子供二人のやり取りが、なぜかやけに重たいものであると察してしまった周囲の学生たちは、
胸を押さえていたり、もらい泣きしていたり、いらだちを見せていたりしたのだが。
二人がお揃いのアイスを食べ始めれば、ようやくほっとしたようで、少しだけ空気が軽くなっただろう。
■希 > 「ん、お揃いだ、ね」
おんなじチョコアイスを眺めながらえへへとようやく笑って
「いただきます」
ようやくゆったりとした空気が流れて
■神樹椎苗 >
「まったく、純粋すぎるのも考えもんですね」
涙の痕が残るまま食べる少女に、椎苗もまた苦笑を浮かべる。
(お前なら、すぐにしいなんて必要なくなるのですよ。
まあでもその時くらいまでは、付き合ってやるのも、悪くねーですか)
なんて思いながら、書いた地図を眺める。
そして農産地区にある山を円で囲んだ。
夏場はさすがに暑すぎるだろうけれど、秋にはちょうどいい塩梅になっていることだろう。
そのころになってもまだ、少女が自分にこだわっているようならば――。
(そういえば神社の方とか行った事ねーですね。
あとは、異邦人街とかならまだ、遊びに行っても大丈夫そうですか。
別に未開拓地区とか落第街に行ってもかまわねーと言えば構わねーんですが)
少女が追いかけてくるようなことがあってはならない。
そう考えれば、まだしばらくは安全な場所で活動するに越したことはない。
「……満点取ったときの事、考えておくのですよ。
約束は約束ですから、一応、なんでもお願い聞いてやります。
だからお前も、しいの言った事、忘れるんじゃねーですよ」
全部は理解できなくても、少しでも覚えていてくれれば、それがいつか少女のためになるだろうと。
■希 > 「ん?」
泣いたカラスがもう笑うとは言うが、涙は引っ込んで
「うん、おぼえる、大事だから、あと、まんてんとったら、あそぼ!」
にこーと笑い、ひまわりの様に笑った
■神樹椎苗 >
「はいはい、じゃあしっかり満点とりやがれですよ。
ほら、わかんねーところ見せてみやがれです。
今日はこのままここで教えてやります」
そう言って、自分の広げたものを片付けると、少女を促す。
二人には大きな隔たりがあるが、それでも今は、隣り合って座る事ができる。
それならそれでいいのだろう。
まだ、問題は先送りにできるのだから――。
ご案内:「図書館 休憩室」から神樹椎苗さんが去りました。
ご案内:「図書館 休憩室」から希さんが去りました。